JIS C 4556:2009 工業用電子カウンタ | ページ 4

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C 4556 : 2009
って適用する。

5.11 電磁両立性(EMC)

5.11.1 イミュニティ要求事項
イミュニティ要求事項を,表17に示す。各端子(ポート)に対する最低限必要な要求を,表17の基本
環境に示す。ただし,附属書Aに示す電磁環境が特定できる場合は,電磁環境A電磁環境Cの要求値を
適用する。
イミュニティ試験の結果は,次に示す性能評価基準に従って評価しなければならない。
− 性能評価基準A : 試験実施中に,正常に動作する。
− 性能評価基準B : 試験実施中に,自己回復可能な機能又は動作の一時的な低下又は喪失が起こる。
− 性能評価基準C : 試験実施中に,人間の操作でシステムをリセットする必要が起こるなどの機能の一
時的な低下又は喪失が起こる。
イミュニティ試験中及び試験後は,動作を監視する。
表17−イミュニティ要求事項
端子 要求値
現象 試験規格
(ポート) 基本環境 電磁環境A 電磁環境B 電磁環境C
JIS C 61000-4-2
きょう(筐) 静電気放電(ESD) 4 kV/4 kV 4 kV/8 kV 4 kV/8 kV 4 kV/8 kV
体 接触/気中 接触/気中 接触/気中 接触/気中
放射無線周波電磁界JIS C 61000-4-33 V/m 10 V/m 1 V/m 3 V/m
電源周波数磁界 JIS C 61000-4-8不要 30 A/m e) 不要 不要
交流電源 電圧ディップ/短時 1サイクル
JIS C 61000-4-11 0.5サイクル, 0.5サイクル, 不要
間停電 /100 % 両極性/100 %両極性/100 %
バースト JIS C 61000-4-41 kV 2 kV 1 kV 不要
サージ JIS C 61000-4-5 1 kV a)/2 kV b)
0.5 kV a)/1 kV b) 0.5 kV a)/1 kV b)
不要
無線周波伝導妨害 JIS C 61000-4-63 V f) 3 V f) 1 V f) 不要
直流電源g) バースト JIS C 61000-4-41 kV 2 kV 1 kV 不要
サージ JIS C 61000-4-5 1 kV a)/2 kV b)
0.5 kV a)/1 kV b) 不要 不要
無線周波伝導妨害 JIS C 61000-4-63 V f) 3 V f) 1V 不要
入出力信号 バースト JIS C 61000-4-40.5 kV d) 1 kV d) 0.5 kV b) 不要
/制御信号 サージ JIS C 61000-4-51 kV b) ) 1 kV b) ) 不要 不要
無線周波伝導妨害 JIS C 61000-4-63 V d) ) 3 V d) ) 1 V d) 不要
電源と直接 バースト JIS C 61000-4-41 kV 2 kV X h) 不要
接続される サージ JIS C 61000-4-5 1 kV a)/2 kV b)
0.5 kV a)/1 kV b) 不要d) 不要
入出力信号 無線周波伝導妨害 JIS C 61000-4-63 V f) 3 V f) X h) 不要
/制御信号
注a) 線間。
b) 線と接地(グラウンド)間。
c) 長距離線の場合だけ。建物内の30 m以上の配線,又は建物から出ていく配線(屋外設備の配線を含む)に適用
する。
d) 3 mを超える線の場合だけ。
e) 磁気に感受性の高いカウンタの場合だけ。1 A/m以上で発生するCRTディスプレイへの妨害は,許容する。
f) 無線周波伝導妨害試験は,各周波数に対する共振状態をシミュレートしており,より厳しい試験である。したが
って,無線周波伝導妨害試験レベルは,放射無線周波電磁界試験レベルよりも低くなる。
g) 直流配電ネットワークに接続されていないカウンタとシステムとの間の直流接続は,入出力信号又は制御信号端
子として扱う。
h) 受渡当事者間の協定による。

――――― [JIS C 4556 pdf 16] ―――――

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5.11.2 エミッション(EMI)
エミッションは,使用する環境によって異なる。
環境1 : 住宅,商業,及び軽工業などの地域/設備の低圧の電力配電網に主として関係する。アーク
溶接のような高妨害電源はこの環境に含まない。
環境2 : 高妨害電源も含む低圧の電力配電網又は工業用配電網/地域/設備に主として関係する。
環境1のエミッション限界値を表18に,環境2のエミッション限界値を表19にそれぞれ示す。
表18−環境1のエミッション限界値
周波数(MHz) 限度 関連規格
ふく(輻)射エミ 30230 a) 30 dB ( 一 ーク値 10 m法b)
CISPR 11
ッション 2301 000 a) 37 dB ( 一 ーク値 10 m法b)
クラスBの
導電エミッション 0.150.5 66 dB ( グループ1ーク値
限界値は周波数の対数56 dB ( 又は獗
で直線的に減少する。 CISPR 22
0.55 56 dB ( ーク値 クラスB
46 dB ( 獗
530 60 dB ( ーク値
50 dB ( 獗
注a) 下限値は可変周波数で行う。
b) 3 m法で測定する場合は,10 dB加える。
表19−環境2のエミッション限界値
周波数 (MHz) 限度 関連規格
ふく(輻)射エミ 30230 a) 30 dB ( 一 ーク値 30 m法b)
CISPR 11
ッション 2301 000 a) 37 dB ( 一 ーク値 30 m法b)
クラスAの
導電エミッション 0.150.5 79 dB ( ーク値 グループ1
66 dB ( 獗 又は
0.55 73 dB ( ーク値 CISPR 22
60 dB ( 獗 クラスA
530 73 dB ( ーク値
60 dB ( 獗
注a) 下限値は可変周波数で行う。
b) 10 m法で測定する場合は10 dB加え,3 m法で測定する場合は20 dB加える。

5.12 機械的強度

5.12.1 一般事項
部品及び接続には十分な強度をもたせ,確実に固定する。
内部の接続線は,鋭利な角などによって損傷を受けることのないよう設計する。
輸送後も,カウンタは5.15.11の要求を満足しなければならない。構造上の配慮によってこの要求が満
たされない場合は,輸送に必要な手段を講じ,機械的な損傷からカウンタを保護しなければならない。
特別な場合は,こん包及び輸送指示書を添付しなければならない。
5.12.2 端子及び通電部分
端子を含む通電部分は,その用途に適した十分な強度をもたなければならない。JIS C 8201-1の箇条8
(試験)の試験の内容に基づいて試験を行う。

――――― [JIS C 4556 pdf 17] ―――――

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5.13 取付寸法

  カウンタの取付寸法は,IEC 61554による。

6 試験

6.1 一般事項

6.1.1  試験の種類及び項目
製造業者は,カウンタがこの規格の要求事項のすべてに適合していることを検証するために形式試験を
実施しなければならない。形式試験は,各形式系列から代表のサンプルを選定して行う。“形式系列”とは,
本質的に同一の構造,回路及びハウジングをもつカウンタのシリーズを指す。また,製造業者は,製品の
生産,受渡に当たって全数に対する受渡試験を実施しなければならない。ただし,エンジニアリング上又
は統計的な手法によって受渡試験の必要性がないことを示せれば,この製品の生産又は受渡ロットから抜
き取ったサンプルについて実施する抜取試験としてもよい。
定格及び要求事項と試験との関係を,表20に示す。
表20−試験及び要求事項一覧表
試験 形式試験 受渡試験又は抜取試験 定格及び要求事項a) 試験a)
振動 5.5 6.5
衝撃 ○ − 5.6 6.6
機械的強度の確認 5.12 6.12
直接接触に対する保護の確認 ○ − 5.9.5 6.9.4
インパルス耐電圧 5.9.3 6.9.2.2
○ −
絶縁抵抗 5.9.4 6.9.3
商用周波数による耐電圧 − ○ 5.9.3 6.9.2.1
沿面距離及び空間距離の測定 ○ − 5.9.6 6.9.5
熱環境性 ○ − 5.7 6.7
定格通電電流の確認 ○ − 4.1.2.3,4.1.3.3 6.8
計数回路の機能確認 ○ − 4.1.4 6.2
計数速度の確認 − ○ 4.1.4.3 6.2.2
接触抵抗の確認 ○ − 5.2.1 6.13
機械的耐久性 ○ − 5.3 6.3
電気的耐久性 ○ − 5.4 6.4
耐電源ノイズ 5.10 6.10
○ −
電磁両立性(EMC) 5.11 6.11
表示 ○ ○ 7 6.14.1
定格消費電力 ○ − 4.1.5.3 6.14.2
注a) 細分箇条で表す。
6.1.2 標準試験状態
標準試験状態は,JIS C 60068-1の5.3[測定及び試験のための標準大気条件(標準状態)]による(表21
参照)。また,外部磁界,振動及び衝撃のないところに指定した方向に正しく置くか又は取り付けて試験を
行う。

――――― [JIS C 4556 pdf 18] ―――――

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表21−標準試験状態
温度a) 相対湿度a) ) 気圧a)
15 ℃35 ℃ 25 %75 % 86 kPa106 kPa
注記 温度及び湿度の変動は,供試品に対する試験の一部として行う
一連の測定中では最小に維持することが望ましい。
注a) で示した範囲は,その上下の値を含める。
b) 絶対湿度≦22 g/m3
6.1.3 標準試験電源
標準試験電源は,特に規定のない限り次による。
電圧変動 : ±1 %
周波数変動 : ±1 %
波形 : 交流 ひずみ率 5 %以下
: 直流 リプル率 3 %以下
ひずみ率=高周波分の実効値/基本波の実効値×100
リプル率=(脈流分の最大値−脈流分の最小値)/直流電圧平均値×100

6.2 計数回路の機能確認試験

6.2.1  影響因子の効果確認
入力電圧及び周囲温度がカウンタ機能に与える影響を確認する。そのため,表22に示す変化させる量の
一方の値を変化させ,他方の値は一定に保つ。
評価方法は,6.2.2の計数速度の確認による。
表22−影響因子の変化
変化させる量 値
入力電圧 定格入力電圧a) の110 %及び
80 %,85 %又は90 %
周囲温度b) −5 ℃
+40 ℃
注a) 4.1.1.2の許容電圧範囲を参照。
b) 4.2.1.1の周囲温度で規定した値に従う。
6.2.2 計数速度の確認
6.1.2の標準試験状態及び6.1.3の標準試験電源で規定した試験条件で,4.1.4.1の計数信号を4.1.4.3の計
数速度で規定した最高計数速度で与えて動作させ,ミスカウント及び出力部の誤動作の有無を確認する。
ただし,4.1.4.1の計数信号は,形式試験の場合は,電圧入力については表8に示すHレベルの最小値及び
Lレベルの最大値で試験を行う。無電圧入力については,表9に示す組合せの各値で試験を行う。受渡試
験の場合は,受渡当事者間の協定による。
6.2.3 リセット信号の確認
6.1.2の標準試験状態及び6.1.3の標準試験電源で規定した試験条件で,4.1.4.4 b) で規定した信号でリセ
ットすることを確認する。
6.2.4 電源電圧印加から計数可能となるまでの時間の確認
電源電圧を印加してから4.1.4.4 c) で規定した時間経過後,最高計数速度の計数信号を1パルス印加し計
数可能となることを確認する。

――――― [JIS C 4556 pdf 19] ―――――

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6.2.5 出力応答時間の確認
出力応答時間が4.1.4.4 d) で規定した時間内であることを確認する。

6.3 機械的耐久性試験

  電源回路部には定格電圧を加え,表23に示すいずれかの開閉頻度によって繰り返し動作させる。ただし,
動作確認のため有接点出力部に負荷をつなぐ場合は,接点の開閉が確認でき,かつ,規定の耐久回数に影
響を及ぼさない程度の負荷とする。

6.4 電気的耐久性試験

  有接点出力部には,表24に示すいずれかの負荷を加え,電源回路部には定格電圧を加え,表23に示す
いずれかの開閉頻度によって繰り返し動作させる。
表23−開閉頻度
単位 回/h
開閉頻度
12 30 120 300 600 1 200 1 800 3 6007 200
表24−負荷の種類
試験電流 (I) )
試験電圧 投入c) 遮断 用途
I/Ie b) 力率 I/Ie b) 力率
10 1 1 0.30.4 交流電磁接触器,交流ソレノイド操作用
交流 Ue1a) 2 1 1 0.60.7 交流電磁リレー操作用
1
1 1 0.91.0 交流抵抗回路用(抵抗性負荷)
試験電流 (I) )
試験電圧 投入c) 遮断 用途
I/Ie b) 時定数ms I/Ie b) 時定数ms
1 40±6 1 40±6 直流電磁接触器,直流ソレノイド操作用
直流 Ue2a) 1 7±1 1 7±1 直流電磁リレー操作用
1 1以下 1 1以下 直流抵抗回路用(抵抗性負荷)
注a) e : 定格使用電圧
b) e : 用途別の定格使用電流
c) 投入電流は投入後直ちに(0.05 s以下)遮断電流に低減する。
d) 試験中の平均通電電流は,定格通電電流を超えない。

6.5 振動試験

  動作状態及び非動作状態の双方においてカウンタの試験を行う。
動作状態で試験する場合は,4.1.1.2の許容電圧範囲の規定に従い,定格電圧の下限値の電圧を印加して
試験を行う。出力部には,接点の開閉を判定するのに十分な定格負荷電流以下の任意の電流を流し,異常
の有無を確認する。
振動試験は,カウンタを正常な状態に取り付けて,JIS C 60068-2-6に規定する試験Fcを実施する。
試験終了後,カウンタの目視検査及び5.1.1の動作の確認を行う。
6.5.1 誤動作振動試験
カウンタに定格電圧を加え,振動数10 Hz55 Hz,掃引速度1オクターブ/分,片振幅0.15 mm,0.35 mm
又は0.75 mmの直線振動を上下,左右,前後の3軸方向に各10掃引サイクル数(45分)加えて試験を行
う。有接点出力部をもつものは,加振時間の1/2の間は出力部を動作状態とし,残りの1/2の間は復帰状

――――― [JIS C 4556 pdf 20] ―――――

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JIS C 4556:2009の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 4556:2009の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
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制御用小形電磁リレーの試験方法
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JISC60068-2-6:2010
環境試験方法―電気・電子―第2-6部:正弦波振動試験方法(試験記号:Fc)
JISC60068-2-78:2015
環境試験方法―電気・電子―第2-78部:高温高湿(定常)試験方法(試験記号:Cab)
JISC60664-1:2009
低圧系統内機器の絶縁協調―第1部:基本原則,要求事項及び試験
JISC60695-2-10:2015
耐火性試験―電気・電子―第2-10部:グローワイヤ/ホットワイヤ試験方法―グローワイヤ試験装置及び一般試験方法
JISC60695-2-11:2016
耐火性試験―電気・電子―第2-11部:グローワイヤ/ホットワイヤ試験方法―最終製品に対するグローワイヤ燃焼性指数(GWEPT)
JISC60695-2-12:2013
耐火性試験―電気・電子―第2-12部:グローワイヤ/ホットワイヤ試験方法―材料に対するグローワイヤ燃焼性指数(GWFI)
JISC60695-2-13:2013
耐火性試験―電気・電子―第2-13部:グローワイヤ/ホットワイヤ試験方法―材料に対するグローワイヤ着火温度指数(GWIT)
JISC61000-4-11:2008
電磁両立性―第4-11部:試験及び測定技術―電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動に対するイミュニティ試験
JISC61000-4-2:2012
電磁両立性―第4-2部:試験及び測定技術―静電気放電イミュニティ試験
JISC61000-4-3:2012
電磁両立性―第4-3部:試験及び測定技術―放射無線周波電磁界イミュニティ試験
JISC61000-4-4:2015
電磁両立性―第4-4部:試験及び測定技術―電気的ファストトランジェント/バーストイミュニティ試験
JISC61000-4-5:2018
電磁両立性―第4-5部:試験及び測定技術―サージイミュニティ試験
JISC61000-4-6:2017
電磁両立性―第4-6部:試験及び測定技術―無線周波電磁界によって誘導する伝導妨害に対するイミュニティ
JISC61000-4-8:2016
電磁両立性―第4-8部:試験及び測定技術―電源周波数磁界イミュニティ試験
JISC6950-1:2016
情報技術機器―安全性―第1部:一般要求事項
JISC8201-1:2020
低圧開閉装置及び制御装置―第1部:通則