JIS C 4556:2009 工業用電子カウンタ | ページ 3

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ンタの場合は,各回路に対する定格消費電力を規定する。
注記 内部回路の状態によって消費電力が変化する場合は,最も大きい値をボルト・アンペア(VA)又
はワット(W)で表記する。

4.2 周囲環境条件

4.2.1  一般条件
カウンタは,次の条件下での使用に耐えなければならない。
4.2.1.1 周囲温度
周囲温度は,−5 ℃+40 ℃とする。
4.2.1.2 相対湿度
相対湿度は,15 %85 %とするのがよい。
4.2.1.3 周囲の空気の汚損度
周囲の空気の汚損度は,JIS C 60664-1の4.6.2(ミクロ環境における汚損の等級)の汚損度2(ただし,
結露を除く。)とする。
4.2.1.4 気圧(標高)
気圧は,70 kPa110 kPa(標高約0 m2 000 m)とするのがよい。
4.2.2 特殊条件
特定の用途に対して特殊条件がある場合は,受渡当事者間の協定による。
ここで特殊条件とは,周囲温度,相対湿度,じんあい,煙,蒸気又は塩分による重度の周囲の空気の汚
損又は気圧に関する条件が,4.2.1と異なる場合をいう。
4.2.3 輸送条件及び保管条件
輸送時及び保管時の周囲温度の範囲は,次のとおりとする。
保管時 : −25 ℃+55 ℃
輸送時 : −25 ℃+70 ℃

5 要求事項

5.1 計数回路の機能

5.1.1  動作の確認
各試験におけるカウンタ動作の確認は,電源回路部に定格電圧を加えて,ミスカウントがなくリセット
及び出力部が確実に機能することによって行う。

5.2 電気的特性

5.2.1  有接点出力回路の接触抵抗
有接点出力端子間の接触抵抗は,100 m 圀 下でなければならない。ただし,接点を除く導体の固有抵抗
が比較的大きなものは,導体抵抗を除いた値とする。

5.3 機械的耐久性

  機械的耐久性の耐久回数の推奨値を,表11に示す。
有接点出力部の機械的耐久性は,6.3の機械的耐久性試験後に,次の規定を満足しなければならない(操
作部は機械的耐久性から除く)。
− 5.1.1の動作の確認
− 4.1.2.3の定格通電電流
− 5.9.3の耐電圧

――――― [JIS C 4556 pdf 11] ―――――

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ただし,表14に示す耐電圧の0.75倍を超える値。
− 5.9.4の絶縁抵抗
ただし,2 M 圀 上とする。
表11−機械的耐久性及び電気的耐久性の耐久回数の推奨値
単位 万回
耐久回数
3 10 20 30 50 100 200 300 500 1 000 2 000 3 000 5 000 10 000

5.4 電気的耐久性

  電気的耐久性の耐久回数の推奨値を,表11に示す。
有接点出力部の電気的耐久性は,6.4の電気的耐久性試験後に,次の規定を満足しなければならない。
− 5.1.1の動作の確認
− 4.1.2.3の定格通電電流
− 5.9.3の耐電圧
ただし,表14に示す耐電圧の0.75倍を超える値。
− 5.9.4の絶縁抵抗
ただし,2 M 圀 上とする。

5.5 耐振動性

5.5.1  誤動作振動
6.5.1の誤動作振動試験を行ったとき,各部に損傷がなく,カウント値及びセット値にずれがあってはな
らない。また,有接点出力部をもつものは,接点開離時間は3 ms以下でなければならない。
5.5.2 耐久振動
6.5.2の耐久振動試験を行ったとき,各部に損傷がなく,5.1.1の動作の確認を満足しなければならない。

5.6 耐衝撃性

5.6.1  誤動作衝撃
6.6.1の誤動作衝撃試験を行ったとき,各部に損傷がなく,カウント値及びセット値にずれがあってはな
らない。また,有接点出力部をもつものは,接点開離時間は1 ms以下でなければならない。
5.6.2 耐久衝撃
6.6.2の耐久衝撃試験を行ったとき,各部に損傷がなく,5.1.1の動作の確認を満足しなければならない。

5.7 熱環境性

5.7.1  耐熱性
6.7.2の高温(保管耐熱)試験を行ったとき,各部に損傷がなく,5.1.1の動作の確認,5.9.3の耐電圧及
び5.9.4の絶縁抵抗の規定を満足しなければならない。また,6.8の定格通電電流の確認試験を行ったとき,
内部回路に許容値以上の温度上昇がなく,また,接点機能にも変化があってはならない。
絶縁材料の耐熱クラス及び温度は,JIS C 4003に準拠し,表12に示す温度を超えてはならない。同等の
安全性を確保できる場合は,JIS C 4003に規定しない新材料を別の最高温度のもとで使用してもよい。ま
た,明らかな損傷の兆し又は特性に明確な変化が認められない場合は,絶縁材料の一部分の温度が指定限
界温度を超えてもよい。

――――― [JIS C 4556 pdf 12] ―――――

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表12−耐熱クラス及び温度
耐熱クラス 温度 ℃
A 105
E 120
B 130
5.7.2 耐寒性
6.7.3の低温(保管耐寒)試験を行ったとき,各部に損傷がなく,5.1.1の動作の確認,5.9.3の耐電圧及
び5.9.4の絶縁抵抗の規定を満足しなければならない。
5.7.3 耐湿性
6.7.4の高温高湿(定常)試験を行ったとき,各部に損傷がなく,5.1.1の動作の確認,5.9.3の耐電圧及
び5.9.4の絶縁抵抗の規定を満足しなければならない。

5.8 耐火性

  耐火性の絶縁材及びプラスチックは,JIS C 60695-2-10,JIS C 60695-2-11,JIS C 60695-2-12及びJIS C
60695-2-13に基づく次の要求事項を満足しなければならない。
− ハウジング : 750 ℃±10 ℃
− 通電部支持物 : 850 ℃±15 ℃
− 適用時間 : 30秒間
試験片の燃焼又は赤熱が起きないか,グローワイヤを引き離した後,試験片の燃焼又は赤熱が30秒以内
に消え,かつ,指定の敷物に着火してはならない。

5.9 絶縁

5.9.1  一般事項
5.9.1.1 可触部の絶縁
カウンタ内部の回路と接触可能な表面との間の絶縁は,試験回路の基準電圧を基に行う(JIS C 60664-1
参照)。
5.9.1.2 内部回路の絶縁
カウンタ内部の回路間の絶縁は,最も高い基準電圧,過電圧カテゴリ及び汚損度を基に行う(4.2.1.3参
照)。
カウンタの過電圧カテゴリは,表13に示す。
表13−過電圧カテゴリ
過電圧カテゴリ 用途
I 過大な過渡過電圧が加わらない配慮をした回路に接続する用途
II 一般の用途
III 固定設備に使用し,特に信頼性が要求される用途
5.9.1.3 基準電圧
基準電圧は,内部回路の対地電圧の最大値によって,絶縁された回路ごとに規定する。
5.9.2 絶縁材料
絶縁に使用する材料は,十分な電気的,熱的及び機械的特性を備えたものでなければならない。
5.9.3 耐電圧
十分な耐電圧を備えるためには,5.9.6の沿面距離及び空間距離に規定する沿面距離及び空間距離を確保

――――― [JIS C 4556 pdf 13] ―――――

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すると同時に,6.9.2.1の商用周波数による耐電圧試験又は6.9.2.2のインパルス耐電圧試験に耐えなくては
ならない。耐電圧試験電圧を,表14に示す。
表14−耐電圧試験電圧
基準電圧 耐電圧試験電圧 インパルス耐電圧試験電圧a)
(交流又は直流) (交流) 過電圧カテゴリ
V Vr.m.s I II III
50以下 1 000 330 500 800
50を超え 100以下 2 000 500 800 1 500
100を超え 150以下 2 000 800 1 500 2 500
150を超え 300以下 2 000 1 500 2 500 4 000
注a) インパルス耐電圧の試験電圧値は海面を基準にしているため,この数値を採用
する場合,高度補正は必要としない。しかし,海面より高い場所で試験を実施
する場合は,IEC 60664-1:1992の4.1.1.2.1.2に規定する補正係数を適用する。
耐電圧確認箇所は,次のようにする。
a) 各端子を一括接続した独立回路と露出した通電部分との間[絶縁きょう(筐)体をもつカウンタの形
式試験の場合は,露出した通電部分をきょう体全体を包む金属はく(箔)で代表させるが,端子への
フラッシオーバを避けるため,端子の周辺部分だけは除外する。]。
b) 各端子を一括接続した独立回路間。
明らかな場合を除いて,独立回路は製造業者が指定したものとする。
露出した非充電部分との間で試験するとき,基準電圧が同一の回路は一括接続してもよい。
試験電圧は,直接端子に印加する。
5.9.4 絶縁抵抗
絶縁抵抗は,6.9.3の絶縁抵抗試験を行ったとき,20 M 圀 上でなければならない。
5.9.5 直接接触に対する保護
電圧が印加され,かつ,接触するおそれのある部品には,直接接触に対する十分な保護対策を施さなく
てはならない。JIS C 0920に規定する保護等級IP20に相当する端子などに適用するが,定格電圧が交流
50 V(実効値)又は直流60 V以下の場合は適用しない。また,制御盤内に入るものについては,その盤に
保護対策を施す場合にも適用しない。
直接接触に対する保護は,6.9.4を満足しなければならない。
5.9.6 沿面距離及び空間距離
5.9.6.1 一般事項
ここで規定する空間距離は,接点間には適用しない。また,汚損度2又は汚損度3に対する沿面距離及
び空間距離も,電子部品の内部,端子及びプリント配線板のはんだ付け部には適用しない。
5.9.6.2 沿面距離
沿面距離は,表15に示す値以上でなければならない。

――――― [JIS C 4556 pdf 14] ―――――

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表15−最小沿面距離
単位 mm
プリント
その他の材料
電圧 配線板材料
実効値 汚損度 汚損度
又は直流 a) 2 3
V 1 b) 2 c) 1 b) 材料群 材料群
I II III I II III
50以下 0.025 0.04 0.18 0.6 0.85 1.2 1.5 1.7 1.9
50を超え 100以下 0.1 0.16 0.25 0.71 1.0 1.4 1.8 2.0 2.2
100を超え 160以下 0.25 0.4 0.32 0.8 1.1 1.6 2.0 2.2 2.5
160を超え 250以下 0.56 1.0 0.56 1.25 1.8 2.5 3.2 3.6 4.0
250を超え 320以下 0.75 1.6 0.75 1.6 2.2 3.2 4.0 4.5 5.0
320を超え 400以下 1.0 2.0 1.0 2.0 2.8 4.0 5.0 5.6 6.3
400を超え 500以下 1.3 2.5 1.3 2.5 3.6 5.0 6.3 8.1 8.0
500を超え 630以下 1.8 3.2 1.8 3.2 4.5 6.3 8.0 9.0 10.0
種々の材料をそれらの比較トラッキング指数(CTI)に基づいて次の群に分類する。
材料群I 600≦CTI
材料群II 400≦CTI<600
材料群IIIa 175≦CTI<400
材料群IIIb 100≦CTI<175
上記のCTI値は,JIS C 2134の規定値に基づいて,特にこの目的のために用意した試料を溶液Aを用いて試験し
て得た結果である。
注a) この電圧は,定格電圧を印加した場合,電子カウンタの定格内での種々の動作条件の最も厳しい組合せ時に,
内部回路に発生し得る最高の電圧又は印加した定格電圧そのものを指す。
b) 材料群I,II,IIIa又はIIIb
c) 材料群I,II又はIIIa
5.9.6.3 空間距離
空間距離は,表16に示す値以上でなければならない。
表16−最小空間距離
単位 mm
定格インパルス 不均一電界 均一電界
耐電圧a) 汚損度 汚損度
V 1 2 3 1 2 3
330 0.01 0.2 0.8 0.01 0.2 0.8
500 0.04 0.2 0.8 0.04 0.2 0.8
800 0.1 0.2 0.8 0.1 0.2 0.8
1 500 0.5 0.5 0.8 0.3 0.3 0.8
2 500 1.5 1.5 1.5 0.6 0.6 0.8
4 000 3.0 3.0 3.0 1.2 1.2 1.2
6 000 5.5 5.5 5.5 2.0 2.0 2.0
注a) 表14のインパルス耐電圧試験電圧を適用する。

5.10 耐電源ノイズ性

  耐電源ノイズ性は,6.10の耐電源ノイズ試験を行ったとき,誤動作がなく,試験後ミスカウントがなく,
かつ,リセット及び出力部が確実に動作しなければならない。この要求事項は,受渡当事者間の協定によ

――――― [JIS C 4556 pdf 15] ―――――

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JIS C 4556:2009の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 4556:2009の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC0920:2003
電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
JISC1302:2018
絶縁抵抗計
JISC2134:2007
固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
JISC2134:2021
固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
JISC4003:2010
電気絶縁―熱的耐久性評価及び呼び方
JISC5442:1996
制御用小形電磁リレーの試験方法
JISC60068-1:2016
環境試験方法―電気・電子―第1部:通則及び指針
JISC60068-2-27:2011
環境試験方法―電気・電子―第2-27部:衝撃試験方法(試験記号:Ea)
JISC60068-2-6:2010
環境試験方法―電気・電子―第2-6部:正弦波振動試験方法(試験記号:Fc)
JISC60068-2-78:2015
環境試験方法―電気・電子―第2-78部:高温高湿(定常)試験方法(試験記号:Cab)
JISC60664-1:2009
低圧系統内機器の絶縁協調―第1部:基本原則,要求事項及び試験
JISC60695-2-10:2015
耐火性試験―電気・電子―第2-10部:グローワイヤ/ホットワイヤ試験方法―グローワイヤ試験装置及び一般試験方法
JISC60695-2-11:2016
耐火性試験―電気・電子―第2-11部:グローワイヤ/ホットワイヤ試験方法―最終製品に対するグローワイヤ燃焼性指数(GWEPT)
JISC60695-2-12:2013
耐火性試験―電気・電子―第2-12部:グローワイヤ/ホットワイヤ試験方法―材料に対するグローワイヤ燃焼性指数(GWFI)
JISC60695-2-13:2013
耐火性試験―電気・電子―第2-13部:グローワイヤ/ホットワイヤ試験方法―材料に対するグローワイヤ着火温度指数(GWIT)
JISC61000-4-11:2008
電磁両立性―第4-11部:試験及び測定技術―電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動に対するイミュニティ試験
JISC61000-4-2:2012
電磁両立性―第4-2部:試験及び測定技術―静電気放電イミュニティ試験
JISC61000-4-3:2012
電磁両立性―第4-3部:試験及び測定技術―放射無線周波電磁界イミュニティ試験
JISC61000-4-4:2015
電磁両立性―第4-4部:試験及び測定技術―電気的ファストトランジェント/バーストイミュニティ試験
JISC61000-4-5:2018
電磁両立性―第4-5部:試験及び測定技術―サージイミュニティ試験
JISC61000-4-6:2017
電磁両立性―第4-6部:試験及び測定技術―無線周波電磁界によって誘導する伝導妨害に対するイミュニティ
JISC61000-4-8:2016
電磁両立性―第4-8部:試験及び測定技術―電源周波数磁界イミュニティ試験
JISC6950-1:2016
情報技術機器―安全性―第1部:一般要求事項
JISC8201-1:2020
低圧開閉装置及び制御装置―第1部:通則