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K 1462-1981
(4.5) 発生した硫黄酸化物のガスを酸素と共に吸収液中に導く。
(4.6) 510分間を経てから酸素の送人をやめ,吸収びんとガラスキャップを取り外し,キャップを少し
放冷後,吸収びん中の吸収液の一部をキャップに移し入れ,キャップ内を洗い,水でコニカルビー
カー300mlに洗い移し,吸収びん中の吸収液を先のコニカルビーカーに水で洗い移す。
(4.7) 吸収液は,指示薬としてメチルレッドのエタノール溶液 (0.02w/v%)又はメチルレッド−メチレンブ
ルーのエタノール溶液23滴を加え,N/100水酸化ナトリウム溶液で滴定し,液の色が黄又は薄い
緑に変わった点を終点とする。
注(14) 定量前には必ず装置の気密試験を行う。
(15) 磁器ボートは,あらかじめ酸素気流中で145℃で10分間加熱後,デシケーター中に保存したも
のを用いる。
(16) 試料をボートに量り採る際は,薄く底面に広げる。
(5) 計算 次の式によって硫酸イオン (SO42−) を算出する。
.000048 V f
C 100
S
ここに C : 硫酸イオン (%)
0.00048 : N/100水酸化ナトリウム溶液1mlに相当する硫酸イオン
の量 (g)
V : 滴定に要したN/100水酸化ナトリウム溶液の量 (ml)
f : N/100水酸化ナトリウム溶液のファクター
S : 試料 (g)
5.8.6 けい光X線法
けい光X線法は,次のとおりとする。
(1) 要旨 試料を加圧成形し,一次X線を照射して発生した硫黄のけい光X線の強度を測定する。別に作
成した検量線から硫酸イオンを求める。
(2) 器具及び装置 器具及び装置は,次のとおりとする。
(2.1) けい光X線分析装置 けい光X線分析装置は,JIS K 0119の3.による。
(2.2) 試料ホルダー 試料ホルダーは,5.6.4(2)(2.2)による。
(2.3) 試料成形リング又は試料成形容器 試料成形リング又は試料成形容器は,5.6.4(2)(2.3)による。
(2.4) 試料成形ダイス 試料成形ダイスは,5.6.4(2)(2.4)による。
(3) 操作 操作は,次の手順によって行う。
(3.1) ガーゼなどで表面を清浄にしたダイス下型の中央に試料成形リング又は試料成形容器を置き,定め
られた量(8)の試料を詰める。
(3.2) ガーゼなどで表面を清浄にしたダイス上型をかぶせ(9),加圧成形して成形試料を調製する。
(3.3) 成形試料を試料ホルダーに入れ,成形試料上面が試料ホルダーマスクに平行に密着するように試料
押えを調整する。
(3.4) 装置の試料室に試料ホルダーを装入する。対比方式(10)をとる場合は,同時に対照試料(11)を入れた
ホルダーも装入する。
(3.5) 試料室を閉じ,X線通路を真空度0.5mmHg [{66.7Pa}] 以下の安定した状態か又は水素若しくはヘリ
ウム気流中で,定められた時間一次X線を照射する。
(3.6) 波長0.5373nmのSK を分光結晶で分光してガスフロー形比例計数管に導く。得られた
出力を計数記録部に通し,パルス計数方式又は積分電圧測定方式によって強度を求める。対比方式
をとる場合は,対照試料との強度比を求める。
――――― [JIS K 1462 pdf 21] ―――――
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(3.7) あらかじめ作成した検量線から硫酸イオン (SO42−) を求める。
(4) 検量線の作成 分析試料と組成,性状(12)が同じものか,又は近似なものから硫酸イオン含量が0.01
0.5%の範囲にある酸化鉄 (III) を標準試料として5点以上段階的に選び(3)(3.1)(3)(3.6)の操作を行
い,最小自乗法を用いてけい光X線強度 (x) と硫酸イオンの含量 (y) との関係式を求め(13)検量線と
する。
対比方式をとる場合は,対照試料との強度比 (x) と硫酸イオンの含量 (y) との関係式を求め(13)検
量線とする。
5.9 塩化物イオン
5.9.1 定量方法の種類
塩化物イオンの定量方法には,次の2種類があり,そのいずれを用いてもよい。
(1) 吸光光度法
(2) けい光X線法
5.9.2 吸光光度法
吸光光度法は,次のとおりとする。
(1) 要旨 試料にりん酸を加え,加熱溶解し,塩化物イオンを塩化水素として蒸留し,硫酸鉄 (III) アン
モニウム及びチオシアン酸水銀 (II) を加えて発色させ,その吸光度を測定する。
(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。
(2.1) りん酸 JIS K 9005に規定するもの。
(2.2) 硫酸鉄 (III) アンモニウム溶液 JIS K 8982〔硫酸鉄 (III) アンモニウム・12水(鉄みょうばん)(試
薬)〕に規定する硫酸鉄 (III) アンモニウムを1N硝酸に飽和させ,その上澄み液を用いる。
JIS K 9519〔チオシアン酸第二水銀(試薬)〕
(2.3) チオシアン酸水銀 (II) のエタノール溶液 (0.3w/v%)
に規定するチオシアン酸水銀 (II) 0.3gをJIS K 8102に規定するエタノール (95) 100mlに溶解する。
この溶液は,かっ色びんに保存する。
(2.4) 塩化物イオン標準溶液 (0.01mg CI−/ml) JIS K 8005に規定する塩化ナトリウムを500600℃で
4050分間乾燥し,硫酸デシケーター中で放冷後,その1.650gを量り採り,水に溶解してメスフラ
スコ1000mlに移し入れ,水を標線まで加える。この中から10mlをメスフラスコ1000mlに分取し,
水を標線まで加える。
(3) 装置 装置は,次のとおりとする。
(3.1) 光電光度計又は光電分光光度計
(3.2) 蒸留装置 蒸留装置の一例を図3に示す。
――――― [JIS K 1462 pdf 22] ―――――
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図3 蒸留装置の一例
(4) 操作 操作は,次の手順によって行う。
(4.1) 試料0.500g(17)を図3の三角フラスコ500mlに量り採り,りん酸40mlを加えてヒーターのスイッチ
を入れる。
(4.2) 試料が溶解し始めたとき,あらかじめ水を沸騰させてあるフラスコを三角フラスコに連結し,水蒸
気を送り込む。
(4.3) りん酸の白煙が発生する直前(約2025分間)にヒーターのスイッチを切り,しばらく水蒸気を送
り続けて塩化水素を完全に捕集びんに移す。
(4.4) 留出液をメスフラスコ100mlに洗い移し,水を標線まで加える。
(4.5) この中から10mlをメスフラスコ25mlに分取し,硫酸鉄 (III) アンモニウム溶液2ml及びチオシア
ン酸水銀 (II) のエタノール溶液 (0.3w/v%) 1mlを加えた後,水を標線まで加える。
(4.6) よく振り混ぜて発色(だいだい赤)させた後,10分間以上放置する。
(4.7) 吸収セルに移し入れ,空試験溶液を対照液として波長470nm付近の吸光度を測定し,あらかじめ作
成した検量線から塩化物イオン (Cl−) を求める。
注(17) この量は試料中の塩化物イオンが約0.05%の場合の適量で,含有する塩化物イオンの量に応じて
試料採取量を増減することが望ましい。
(5) 検量線の作成 塩化物イオン標準溶液の一定量を段階的(試料中の塩化物イオンの量とほぼ同量及び
その上下)にメスフラスコ100mlに分取し,水を標線まで加え,以下(4)(4.5)以後の操作を行って塩化
物イオン量と吸光度との関係を示す検量線を作成する。
5.9.3. けい光X線法
けい光X線法は,次のとおりとする。
(1) 要旨 試料を加圧成形し,一次X線を照射して発生した塩素のけい光X線の強度を測定する。別に作
成した検量線から塩化物イオンを求める。
――――― [JIS K 1462 pdf 23] ―――――
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K 1462-1981
(2) 器具及び装置 器具及び装置は,次のとおりとする。
(2.1) けい光X線分析装置 けい光X線分析装置は,JIS K 0119の3.による。
(2.2) 試料ホルダー 試料ホルダーは,5.6.4(2)(2.2)による。
(2.3) 試料成形リング又は試料成形容器 試料成形リング又は試料成形容器は,5.6.4(2)(2.3)による。
(2.4) 試料成形ダイス 試料成形ダイスは,5.6.4(2)(2.4)による。
(3) 操作 操作は,次の手順によって行う。
(3.1) ガーゼなどで表面を清浄にしたダイス下型の中央に試料成形リング又は試料成形容器を置き,定め
られた量(8)の試料を詰める。
(3.2) ガーゼなどで表面を清浄にしたダイス上型をかぶせ(9),加圧成形して成形試料を調製する。
(3.3) 成形試料を試料ホルダーに入れ,成形試料上面が試料ホルダーマスクに平行に密着するように試料
押えを調整する。塩化物イオンが揮散するおそれがある場合は,ポリプロピレン膜などで上面を気
密になるように覆う。その場合,対照試料及び標準試料も同様に扱う。
(3.4) 装置の試料室に試料ホルダーを装入する。対比方式(10)をとる場合は,同時に対照試料(11)を入れた
ホルダーも装入する。
(3.5) 試料室を閉じ,X線通路を真空度0.5mmHg [{66.7Pa}] 以下の安定した状態か又は水素若しくはヘリ
ウム気流中で,定められた時間一次X線を照射する。
(3.6) 波長0.4729nmのClK を分光結晶で分光してガスフロー形比例計数管に導く。得られた
出力を計数記録部に通し,パルス計数方式又は積分電圧測定方式によって強度を求める。対比方式
をとる場合は,対照試料との強度比を求める。
(3.7) あらかじめ作成した検量線から塩化物イオン (Cl−) を求める。
(4) 検量線の作成 分析試料と組成,性状(12)が同じものか又は近似なものから塩化物イオン含量が0.01
0.2%の範囲にある酸化鉄 (III) を標準試料として5点以上段階的に選び(3)(3.1)(3)(3.6)の操作を行
い,最小自乗法を用いてけい光X線強度 (x) と塩化物イオンの含量 (y) との関係式を求め(13)検量線
とする。対比方式をとる場合は,対照試料との強度比 (x) と塩化物イオンの含量 (y) との関係式を求
め(13)検量線とする。
6. 表示
フェライト用酸化鉄 (III) は,次の事項を容器の適当な箇所に表示しなければならない。
(1) 名称
(2) 種類
(3) 正味の重さ
(4) 製造年月又はその略号
(5) 製造業者名又はその略号
引用規格 :
JIS G 1215 鉄及び鋼中の硫黄定量方法
JIS H 6201 化学分析用白金るつぼ
JIS K 0050 化学分析通則
JIS K 0115 吸光光度分析方法通則
JIS K 0119 けい光X線分析方法通則
JIS K 0121 原子吸光分析方法通則
JIS K 8005 容量分析用標準試薬
――――― [JIS K 1462 pdf 24] ―――――
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K 1462-1981
JIS K 8011 アウリントリカルボン酸アンモニウム(アルミノン)(試薬)
JIS K 8012 亜鉛(試薬)
JIS K 8019 亜硝酸ナトリウム(試薬)
JIS K 8050 1-アミノ-2-ナフトール-4-スルホン酸(試薬)
JIS K 8059 亜硫酸水素ナトリウム(重亜硫酸ナトリウム)(試薬)
JIS K 8061 亜硫酸ナトリウム(無水)(試薬)
JIS K 8085 アンモニア水(試薬)
JIS K 8102 エタノール (95) 〔エチルアルコール (95)〕(試薬)
JIS K 8107 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム(試薬)
JIS K 8116 塩化アンモニウム(試薬)
JIS K 8132 塩化ストロンチウム(試薬)
JIS K 8136 塩化第一すず(試薬)
JIS K 8139 塩化第二水銀(試薬)
JIS K 8150 塩化ナトリウム(試薬)
JIS K 8155 塩化バリウム(試薬)
JIS K 8180 塩酸(試薬)
JIS K 8223 過塩素酸(試薬)
JIS K 8230 過酸化水素〔過酸化水素水 (30%)〕(試薬)
JIS K 8256 メタ過よう素酸ナトリウム(試薬)
JIS K 8359 酢酸アンモニウム(試薬)
JIS K 8372 酢酸ナトリウム(無水)(試薬)
JIS K 8532 酒石酸(試薬)
JIS K 8541 硝酸(試薬)
JIS K 8576 水酸化ナトリウム(試薬)
JIS K 8580 すず(試薬)
JIS K 8617 炭酸カルシウム(試薬)
JIS K 8625 炭酸ナトリウム(無水)(試薬)
JIS K 8630 メルカプト酢酸(チオグリコール酸)(試薬)
JIS K 8721 P-ニトロフェノール(試薬)
JIS K 8731 尿素(試薬)
JIS K 8783 二硫酸カリウム(ピロ硫酸カリウム)(試薬)
JIS K 8819 ふっ化水素酸(試薬)
JIS K 8885 二酸化けい素(無水けい酸,沈降製)(試薬)
JIS K 8896 メチルレッド(試薬)
JIS K 8897 メチレンブルー(2水塩,3水塩,4水塩)(試薬)
JIS K 8903 4-メチル-2-ペンタノン(メチルイソブチルケトン)(試薬)
JIS K 8905 モリブデン酸アンモニウム(試薬)
JIS K 8951 硫酸(試薬)
JIS K 8982 硫酸鉄 (III) アンモニウム・12水(鉄みょうばん)(試薬)
JIS K 9005 りん酸(試薬)
――――― [JIS K 1462 pdf 25] ―――――
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JIS K 1462:1981の国際規格 ICS 分類一覧
JIS K 1462:1981の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISG1215:1994
- 鉄及び鋼―硫黄定量方法
- JISH6201:1986
- 化学分析用白金るつぼ
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0115:2004
- 吸光光度分析通則
- JISK0115:2020
- 吸光光度分析通則
- JISK0119:2008
- 蛍光X線分析通則
- JISK0121:2006
- 原子吸光分析通則
- JISK8005:2014
- 容量分析用標準物質
- JISK8011:2010
- アルミノン(試薬)
- JISK8012:2006
- 亜鉛(試薬)
- JISK8019:2010
- 亜硝酸ナトリウム(試薬)
- JISK8050:2019
- 1-アミノ-2-ナフトール-4-スルホン酸(試薬)
- JISK8059:2018
- 亜硫酸水素ナトリウム(試薬)
- JISK8061:2010
- 亜硫酸ナトリウム(試薬)
- JISK8085:2006
- アンモニア水(試薬)
- JISK8085:2021
- アンモニア水(試薬)
- JISK8102:2012
- エタノール(95)(試薬)
- JISK8107:2017
- エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物(試薬)
- JISK8116:2006
- 塩化アンモニウム(試薬)
- JISK8132:2017
- 塩化ストロンチウム六水和物(試薬)
- JISK8136:2017
- 塩化すず(II)二水和物(試薬)
- JISK8139:2007
- 塩化水銀(II)(試薬)
- JISK8150:2006
- 塩化ナトリウム(試薬)
- JISK8155:2017
- 塩化バリウム二水和物(試薬)
- JISK8180:2015
- 塩酸(試薬)
- JISK8180:2021
- 塩酸(試薬)
- JISK8223:2016
- 過塩素酸(試薬)
- JISK8230:2016
- 過酸化水素(試薬)
- JISK8256:2011
- 過よう素酸ナトリウム(試薬)
- JISK8359:2006
- 酢酸アンモニウム(試薬)
- JISK8372:2013
- 酢酸ナトリウム(試薬)
- JISK8532:2007
- L(+)-酒石酸(試薬)
- JISK8541:2015
- 硝酸(試薬)
- JISK8541:2021
- 硝酸(試薬)
- JISK8576:2019
- 水酸化ナトリウム(試薬)
- JISK8580:2011
- すず(試薬)
- JISK8617:2007
- 炭酸カルシウム(試薬)
- JISK8625:2017
- 炭酸ナトリウム(試薬)
- JISK8630:2019
- メルカプト酢酸(試薬)
- JISK8721:1995
- p-ニトロフェノール(試薬)
- JISK8731:2020
- 尿素(試薬)
- JISK8783:2012
- 二硫酸カリウム(試薬)
- JISK8819:2017
- ふっ化水素酸(試薬)
- JISK8885:2018
- 二酸化けい素(試薬)
- JISK8896:2012
- メチルレッド(試薬)
- JISK8897:2012
- メチレンブルー(試薬)
- JISK8903:2014
- 4-メチル-2-ペンタノン(試薬)
- JISK8905:2019
- モリブデン(VI)酸アンモニウム四水和物(試薬)
- JISK8951:2006
- 硫酸(試薬)
- JISK8982:2008
- 硫酸アンモニウム鉄(III)・12水(試薬)
- JISK9005:2006
- りん酸(試薬)
- JISK9502:2020
- L(+)-アスコルビン酸(試薬)
- JISK9514:2012
- ジフェニルアミン-4-スルホン酸ナトリウム(試薬)
- JISK9519:1992
- チオシアン酸水銀(II)(試薬)
- JISP3801:1995
- ろ紙(化学分析用)
- JISR3503:1994
- 化学分析用ガラス器具