JIS K 8529:2016 臭素(試薬) | ページ 2

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2.3) 計算 ファクターは,次の式によって算出する。
m 25 / 250 A
f
.0003 566 7V1 V2
ここに, f : 0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液のファクター
m : はかりとったよう素酸カリウムの質量(g)
A : よう素酸カリウムの純度(質量分率 %)
V1 : 滴定に要した0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液の体
積(mL)
V2 : 空試験に要した0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液の
体積(mL)
0.003 566 7 : 0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液1 mLに相当する
よう素酸カリウムの質量を示す換算係数(g/mL)
b) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 共通すり合わせ三角フラスコ100 mLによう化カリウム15 gをとり,水30 mLを加えて溶かし,こ
の質量を0.1 mgの桁まではかる。試料2 g(0.64 mL)を加え,再び質量を0.1 mgの桁まではかる。
2) 速やかに全量フラスコ250 mLに移し,水を標線まで加え混合する。その25 mLを正確にとり,で
んぷん溶液を指示薬として0.1 mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定する。この場合,でんぷん溶液
は,終点間際で液の色がうすい黄になったときに約0.5 mLを加える。終点は,液の青が消える点と
する。別に,同一条件で空試験を行って滴定量を補正する。
c) 計算 純度(Br2)は,次の式によって計算する。
.0007 990 V1 V2 f
A 100
25
m
250
ここに, A : 純度(Br2)(質量分率 %)
V1 : 滴定に要した0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液の体積
(mL)
V2 : 空試験に要した0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液の体
積(mL)
f : 0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液のファクター
m : はかりとった試料の質量(g)
0.007 990 : 0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液1mL に相当するBr2
の質量を示す換算係数(g/mL)

6.3 水溶状

  水溶状の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 硝酸(1+2) JIS K 8541に規定する硝酸(質量分率60 %61 %,特級)の体積1と水の体積2と
を混合する。
2) 硝酸銀溶液(20 g/L) JIS K 8550に規定する硝酸銀2 gをはかりとり,水を加えて溶かし,水を加
えて100 mLにする。褐色ガラス製瓶に保存する。
3) 塩化物標準液(Cl : 1 mg/mL) 次のいずれかのものを用いる。
3.1) 計量標準供給制度[JCSS 2)]に基づく標準液で,使用目的に合致した場合に用い,必要な場合は,
適切な方法で希釈して使用する(以下,“JCSSに基づく標準液”という。)。
3.2) CSS以外の認証標準液で,使用目的に合致した場合に用い,必要な場合は,適切な方法で希釈し
て使用する。ただし,JCSS以外の認証標準液がない場合は,市販の標準液を用いる(以下,JCSS

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以外の認証標準液及び市販の標準液を合わせて“JCSS以外の認証標準液など”という。)。
3.3) 塩化物標準液(Cl : 1 mg/mL)を調製する場合 JIS K 8150に規定する塩化ナトリウム1.65 gを
全量フラスコ1 000 mLにはかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。
注2) CSSは,Japan Calibration Service Systemの略称である。
4) 塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/mL) 塩化物標準液(Cl : 1 mg/mL)10 mLを全量フラスコ1 000 mL
に正確にとり,水を標線まで加えて混合する。
b) 濁りの程度の適合限度標準 濁りの適合限度標準は,“澄明”を用いる。
塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/mL)0.2 mLを共通すり合わせ平底試験管[c) 参照]にとり,水10 mL,
硝酸(1+2)1 mL及び硝酸銀溶液(20 g/L)1 mLを加え,更に水を加えて20 mLとし,振り混ぜて
から15分間放置する。
c) 器具 主な器具は,次のとおりとする。
共通すり合わせ平底試験管 濁り,ごみなどの有無が確認しやすい大きさで,目盛のあるもの。例
として,容量50 mL,直径約23 mmのもの。
d) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料1.0 gを共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,水20 mLを加えて溶か
す。
2) 直後に,試料溶液の濁りの程度をb) と比較する。また,ごみ,浮遊物などの異物の有無を共通す
り合わせ平底試験管の上方又は側面から観察する。
e) 判定 d) によって操作し,次の1) 及び2) に適合するとき,“水溶状 : 試験適合”とする。
1) 試料溶液の濁りは,b) の濁りより濃くない。
2) ごみ,浮遊物などの異物は,ほとんど認めない。

6.4 不揮発物

  不揮発物の試験方法は,JIS K 0067の4.3.1 (1)(第1法 水浴上で加熱蒸発する方法)による。この場
合,試料20 gを用いる。残分は,6.8の試験に用いる。

6.5 塩素(Cl)

  塩素(Cl)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 臭化カリウム溶液(1 g/L) JIS K 8506に規定する臭化カリウム1.0 gをはかりとり,水を加えて溶
かし,水を加えて1 000 mLにする。
2) 硝酸銀溶液(20 g/L) 6.3 a) 2) による。
3) ペルオキソ二硫酸カリウム溶液(10 g/L) JIS K 8253に規定するペルオキソ二硫酸カリウム1.0 g
をはかりとり,水を加えて溶かし,水を加えて100 mLにする。
4) 硫酸(1+5) 水の体積5を冷却し,かき混ぜながら,JIS K 8951に規定する硫酸の体積1を徐々に
加える。
5) 塩化物標準液(Cl : 1 mg/mL) 6.3 a) 3) による。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次のとおりとする。
1) 共通すり合わせ平底試験管 6.3 c) による。
2) 水浴 沸騰水浴として使用することができ,蒸発皿,ビーカーなどを載せられるもの。
c) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,コニカルビーカー300 mLなどに水35 mL,硫酸(1+5)0.5 mL及び臭化カリウ

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ム溶液(1 g/L)5 mLを加えて振り混ぜる。これに試料3.0 g(約1 mL)を加え,水浴上で無色にな
るまで加熱する。ペルオキソ二硫酸カリウム溶液(10 g/L)2.5 mLを加え,器壁を少量の水で洗い,
水浴上で15分間加熱する。冷却後,水を加えて全量を100 mLとし,その1 mLをとり,水を加え
て20 mLとする(試料量0.03 g)。
2) 比較溶液の調製は,コニカルビーカー300 mLなどに水35 mL,硫酸(1+5)0.5 mL及び臭化カリウ
ム溶液(1 g/L)5 mLを加えて振り混ぜる。これに塩化物標準液(Cl : 1 mg/mL)1.5 mLを加え,水
浴上で約半量となるまで加熱する。ペルオキソ二硫酸カリウム溶液(10 g/L)2.5 mLを加え,器壁
を少量の水で洗い,水浴上で15分間加熱する。冷却後,水を加えて全量を100 mLとし,その1 mL
をとり,水を加えて20 mLとする。
3) 試料溶液及び比較溶液に,硝酸銀溶液(20 g/L)1 mLを加えて振り混ぜた後,15分間放置する。
4) 黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を,共通すり合わせ平底試験
管の上方又は側面から観察して,濁りを比較する。
d) 判定 c) によって操作し,次に適合するとき,“塩素(Cl) : 質量分率0.05 %以下(規格値)”とする。
試料溶液から得られた液の濁りは,比較溶液から得られた液の白濁より濃くない。

6.6 よう素(I)

  よう素(I)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 塩化カリウム溶液(100 g/L) JIS K 8121に規定する塩化カリウム10 gをはかりとり,水を加えて
溶かし,水を加えて100 mLにする。
2) よう化カリウム溶液(100 g/L) JIS K 8913に規定するよう化カリウム10 gをはかりとり,水を加
えて溶かし,水を加えて100 mLにする。使用時に調製する。
3) 硫酸(1+5) 6.5 a) 4) による。
4) よう化物標準液(I : 0.01 mg/mL) JIS K 8913に規定するよう化カリウム1.31 gを全量フラスコ
1 000 mLにはかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。この液10 mLを全量フ
ラスコ1 000 mLに正確にとり,水を標線まで加えて混合する。使用時に調製する。
b) 器具 主な器具は,次のとおりとする。
沸騰石 液体を沸騰させるとき突沸を防ぐために入れる多孔質の小片。
c) 操作 操作は,排気に注意して次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,コニカルビーカー300 mLなどに水50 mL及び塩化カリウム溶液(100 g/L)1 mL
をとり,試料10.5 g(約3.5 mL)をはかりとる。
2) 比較溶液の調製は,コニカルビーカー300 mLなどに水50 mL及び塩化カリウム溶液(100 g/L)1 mL
をとり,試料0.5 g(約0.16 mL)をはかりとり,よう化物標準液(I : 0.01 mg/mL)10 mLを加える。
3) 試料溶液,比較溶液それぞれに沸騰石を入れホットプレート上で無色になるまで穏やかに煮沸する
(液量が50 mLを保つように時々水を加える。)。冷却後,よう化カリウム溶液(100 g/L)5 mL及び
硫酸(1+5)5 mLを加える。
4) 白の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液をコニカルビーカーなどの側
面から観察し,黄を比較する。
d) 判定 c) によって操作し,次に適合するとき,“よう素(I) : 質量分率0.001 %以下(規格値)”とす
る。
試料溶液から得られた液の色は,比較溶液の黄より濃くない。

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6.7 硫酸塩(SO4)

  硫酸塩(SO4)の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) エタノール(95) JIS K 8102に規定するもの。
2) 塩酸 JIS K 8180に規定する特級。
3) 硝酸 JIS K 8541に規定する特級で,質量分率60 %61 %のもの。
4) 塩化バリウム溶液(100 g/L) JIS K 8155に規定する塩化バリウム二水和物11.7 gをはかりとり,
水を加えて溶かし,水を加えて100 mLにする。
5) 塩酸(2+1) JIS K 8180に規定する塩酸(特級)の体積2と水の体積1とを混合する。
6) 硫酸塩標準液(SO4 : 1 mg/mL) 次のいずれかのものを用いる。
6.1) CSSに基づく標準液 6.3 a) 3.1) に準じる。
6.2) CSS以外の認証標準液など 6.3 a) 3.2) に準じる。
6.3) 硫酸塩標準液(SO4 : 1 mg/mL)を調製する場合 JIS K 8962に規定する硫酸カリウム1.81 gを全
量フラスコ1 000 mLにはかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。
7) 硫酸塩標準液(SO4 : 0.01 mg/mL) 硫酸塩標準液(SO4 : 1 mg/mL)10 mLを全量フラスコ1 000 mL
に正確にとり,水を標線まで加えて混合する。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次のとおりとする。
1) 共通すり合わせ平底試験管 6.3 c) による。
2) 水浴 6.5 b) 2) による。
c) 操作 操作は,排気に注意して次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料1.0 g(約0.32 mL)をビーカー10 mLなどにはかりとり,硝酸1 mLを加え
30分間放置後,水浴上で蒸発乾固する。塩酸2滴を加え,水浴上で蒸発乾固する。冷却後,塩酸(2
+1)0.3 mLを加えて溶かし,少量の水で共通すり合わせ平底試験管に移し,水を加えて25 mLに
する。
2) 比較溶液の調製は,ビーカー10 mLなどに硝酸1 mLをとり,塩酸2滴を加え水浴上で蒸発乾固する。
冷却後,塩酸(2+1)0.3 mLを加え,少量の水で共通すり合わせ平底試験管に移し,硫酸塩標準液
(SO4 : 0.01 mg/mL)5.0 mL及び水を加えて25 mLにする。
3) 試料溶液及び比較溶液に,エタノール(95)3 mL及び塩化バリウム溶液(100 g/L)2 mLを加えて
振り混ぜた後,30分間放置する。
4) 黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を共通すり合わせ平底試験管
の上方又は側面から観察して,濁りを比較する。
d) 判定 c) によって操作し,次に適合するとき,“硫酸塩(SO4) : 質量分率0.005 %以下(規格値)”と
する。
試料溶液から得られた液の濁りは,比較溶液から得られた液の白濁より濃くない。

6.8 重金属(Pbとして)

  重金属(Pbとして)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 塩酸(2+1) 6.7 a) 5) による。
2) 硝酸(1+2) 6.3 a) 1) による。
3) 酢酸ナトリウム溶液(200 g/L) JIS K 8371に規定する酢酸ナトリウム三水和物33.2 gをはかりと

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り,水を加えて溶かし,水を加えて100 mLにする。
4) 硫化ナトリウム・グリセリン溶液 JIS K 8295に規定するグリセリン30 mLに水10 mLを加えた溶
液にJIS K 8949に規定する硫化ナトリウム九水和物5 gを加えて溶かす。放置後,上澄み液を用い
る。冷所に保存し,3か月以内に使用する。
5) 鉛標準液(Pb : 1 mg/mL) 次のいずれかのものを用いる。
5.1) CSSに基づく標準液 6.3 a) 3.1) に準じる。
5.2) CSS以外の認証標準液など 6.3 a) 3.2) に準じる。
5.3) 鉛標準液(Pb : 1 mg/mL)を調製する場合 JIS K 8563に規定する硝酸鉛(II)1.60 gを全量フラ
スコ1 000 mLにはかりとり,硝酸(1+2)1 mL及び水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合
する。
6) 鉛標準液(Pb : 0.01 mg/mL) 鉛標準液(Pb : 1 mg/mL)10 mLを全量フラスコ1 000 mLに正確に
とり,水を標線まで加えて混合する。使用時に調製する。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次のとおりとする。
1) 共通すり合わせ平底試験管 6.3 c) による。
2) H試験紙 pHの測定に用いる,ろ紙に酸塩基指示薬をしみ込ませた試験紙。
3) 水浴 6.5 b) 2) による。
c) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,6.4の不揮発物(試料量20 g)の残分に硝酸(1+2)3 mLを加え,水浴上で蒸
発乾固する。放冷後,塩酸(2+1)0.5 mL及び水15 mLを加えて加熱して溶かす。放冷後,共通す
り合わせ平底試験管に移し,水を加えて20 mLにする。
2) 比較溶液の調製は,硝酸(1+2)3 mLを加え,水浴上で蒸発乾固する。放冷後,塩酸(2+1)0.5 mL
及び水15 mLを加えて加熱して溶かす。放冷後,共通すり合わせ平底試験管に移し,鉛標準液(Pb :
0.01 mg/mL)4.0 mL及び水を加えて20 mLにする。
3) 試料溶液及び比較溶液に,塩酸(2+1)0.5 mLを加えた後,pH試験紙を用いて,酢酸ナトリウム
溶液(200 g/L)でpH約3.5に調節し,水を加えて30 mLにする。硫化ナトリウム・グリセリン溶
液0.05 mLを加え,5分間放置する。
4) 白の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を,共通すり合わせ平底試験
管の上方又は側面から観察して,暗色を比較する。
d) 判定 c) によって操作し,次に適合するとき,“重金属(Pbとして) : 質量分率2 ppm以下(規格値)”
とする。
試料溶液から得られた液の色は,比較溶液から得られた液の暗色より濃くない。

6.9 鉄(Fe)

  鉄(Fe)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 塩化ヒドロキシルアンモニウム溶液(100 g/L) JIS K 8201に規定する塩化ヒドロキシルアンモニ
ウム10 gをはかりとり,水を加えて溶かし,水を加えて100 mLにする。
2) 塩酸(2+1) 6.7 a) 5) による。
3) 酢酸アンモニウム溶液(250 g/L) JIS K 8359に規定する酢酸アンモニウム25 gをはかりとり,水
を加えて溶かし,水を加えて100 mLにする。
4) 1,10-フェナントロリン溶液(2 g/L) JIS K 8202に規定する塩化1,10-フェナントロリニウム一水和

――――― [JIS K 8529 pdf 10] ―――――

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JIS K 8529:2016の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 6353-3:1987(MOD)

JIS K 8529:2016の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 8529:2016の関連規格と引用規格一覧