JIS M 8813:2004 石炭類及びコークス類-元素分析方法 | ページ 6

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附属書3(規定)灰中の硫黄の定量方法
1. 方法の区分 灰中の硫黄定量は,次のいずれかの方法によって行う。
a) 重量法
b) 高温燃焼法
2. 重量法
2.1 要旨 第1類の灰又は第2類の灰中の硫黄含有率を重量法によって測定する。
2.2 試薬 試薬は,次による。
a) 塩酸 JIS K 8180に規定するもの。
b) 塩酸 (1+3) a)の塩酸を用いて調製するもの。
c) アンモニア水 (1+1) IS K 8085に規定するアンモニア水を用いて調製する。
d) 塩化バリウム溶液 (85 g/L) IS K 8155に規定する塩化バリウム二水和物100 gを水に溶かして水で
1 000 mlとし,12時間以上放置した後,JIS P 3801に規定するろ紙5種Bでろ過して使用する。
e) 硝酸銀溶液 (20 g/L) IS K 8550に規定する硝酸銀を用いて調製し,褐色瓶に入れて保存する。
f) メチルオレンジ溶液 (1 g/L) IS K 8893に規定するメチルオレンジ0.1gを熱水100mlに溶かす。
2.3 装置及び器具 装置及び器具を,次に示す。
a) 電気炉 附属書2の2.3.1を準用する。
b) るつぼ JIS R 1301に規定する磁器るつぼ(A形15 ml)。
2.4 試料のはかりとり量 本体4.1.3に規定する試料0.20.5 gを,0.1 mgまではかりとる。
2.5 操作 操作は,次の手順によって行う。
a) 試料のはかりとり はかりとった試料 (2.4) を,ビーカー (500 ml) に移す。
b) 硫酸塩の抽出 塩酸 (1+3) 20 mlを加え時計皿で覆い,1520分間静かに煮沸した後,JIS P 3801に
規定するろ紙5種Bでろ過し,温水約130 mlで洗浄し,ろ液と洗液の合量を約150 mlとする。
c) 硫酸バリウム沈殿生成前の準備 メチルオレンジ溶液[2.2 f)]2,3滴を指示薬として加え,変色する
まで注意してアンモニア水 (1+1) を加える。その後,塩酸1 mlを過剰に加える。溶液に水を加えて
全体積を約250 mlとする。
d) 以下,附属書2の2.5.52.5.9に準じて操作する。
2.6 空試験 試料を使わないで,2.5のa) d) と全く同様の操作を2回以上行う。その平均値をもって
空試験値とする。
2.7 測定値の算出 灰中の硫黄含有率は,次の式によって求めた数値を小数点以下2けたに丸めて算出
する。
m1 m2
SA 13.74
m
ここに, SA : 灰中の硫黄含有率[質量分率 (%)]
m1 : 本操作で得た硫酸バリウムの質量 (g)
m2 : 空試験で得た硫酸バリウムの質量 (g)
m : 試料はかりとり量 (g)

――――― [JIS M 8813 pdf 26] ―――――

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2.8 分析回数 分析は,同一分析室において2回繰り返して行う。2回の測定値の差が,附属書3表1
の許容差 (n=2) 以内の場合には,その2個の平均値を2.10に従って処理する。もし,2回の測定値の差
が許容差 (n=2) を超える場合には,更に1回分析を追加する。3回の測定値の範囲(最大値−最小値)が
許容差 (n=3) 以内の場合にはその3個の平均値を,許容差 (n=3) を超える場合にはその3個の中央値を,
それぞれ2.10に従って処理する。
2.9 許容差 この方法の許容差を,附属書3表1に示す。
附属書3表 1 灰中の硫黄定量方法(重量法)の許容差
単位 質量分率 (%)
全硫黄含有率の区分 n=2 n=3
1.00以下 0.04 0.05
1.00を超え2.00以下 0.07 0.08
2.00を超えるもの 0.10 0.12
2.10 報告値 灰中の硫黄含有率は,平均値の場合にはその数値を小数点以下2けたに丸めて表示し,中
央値の場合には小数点以下2けたのまま表示する。
3. 高温燃焼法
3.1 要旨 第1類の灰又は第2類の灰中の硫黄含有率を高温燃焼法によって測定する。
3.2 試薬 附属書2の3.2に準じる。
3.3 装置及び器具 附属書2の3.3に準じる。
3.4 試料のはかりとり量 本体4.1.3に規定する試料0.20.5 gを,0.1 mgまではかりとる。
3.5 操作
安全上の警告 燃焼操作においては,高温に加熱された容器の取扱いは必ずるつぼはさみなどを用いてや
けどをしないように注意する。また,過剰の酸素排気の取扱いに留意して火災発生の防止に努める。
3.5.1 予備操作 予備操作は,附属書2の3.5.1の手順に準じる。
3.5.2 本操作 本操作は,附属書2の3.5.2の手順に準じる。ただし,予熱操作は省略する。
3.6 空試験 空試験は,附属書2の3.6の手順に準じる。
3.7 測定値の算出 灰中の硫黄含有率は,次の式によって求めた数値を小数点以下2けたに丸めて算出
する。
(V1 V2 ) f1
SA .0160 3
m
又は,
(V3 V4 ) 2
SA .0080 16
m
ここに, SA : 灰中の硫黄含有率[質量分率 (%)]
V1 : 本操作で得た0.1 mol/L水酸化ナトリウム標準液使用量 (ml)
V2 : 空試験で得た0.1 mol/L水酸化ナトリウム標準液使用量 (ml)
f1 : 0.1 mol/L水酸化ナトリウム標準液のファクター
m : 試料のはかりとり量 (g)
V3 : 本操作で得た0.05 mol/L水酸化ナトリウム標準液使用量 (ml)

――――― [JIS M 8813 pdf 27] ―――――

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V4 : 空試験で得た0.05 mol/L水酸化ナトリウム標準液の使用量 (ml)
f2 : 0.05 mol/L水酸化ナトリウム標準液のファクター
3.8 分析回数 分析は,同一分析室において2回繰り返して行う。2回の測定値の差が附属書3表2の許
容差 (n=2) 以内の場合には,その2個の平均値を3.10に従って処理する。もし,2回の測定値の差が許
容差 (n=2) を超える場合には,更に1回分析を追加する。3回の測定値の範囲(最大値−最小値)が許容
差 (n=3) 以内の場合にはその3個の平均値を,許容差 (n=3) を超える場合にはその3個の中央値を,そ
れぞれ3.10に従って処理する。
3.9 許容差 この方法の許容差を,附属書3表2に示す。
附属書3表 2 灰中の硫黄定量方法(高温燃焼法)の許容差
単位 質量分率 (%)
全硫黄含有率の区分 n=2 n=3
1.00以下 0.04 0.05
1.00を超え2.00以下 0.07 0.08
2.00を超えるもの 0.10 0.12
3.10 報告値 灰中の硫黄含有率は,平均値の場合にはその数値を小数点以下2けたに丸めて表示し,中
央値の場合には小数点以下2けたのまま表示する。

――――― [JIS M 8813 pdf 28] ―――――

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附属書4(規定)窒素の定量方法
1. 方法の区分 窒素の定量は,次のいずれかによる。
a) 石炭の場合
1) セミミクロケルダール法
b) コークスの場合
1) セミミクロガス化法
2) セミミクロケルダール法
備考 コークスの場合には,セミミクロケルダール法では低値が得られることがあるのでセミミクロ
ガス化法による方が望ましい。
2. セミミクロケルダール法
2.1 要旨 試料に混合触媒と硫酸とを加えて湿式分解し,分解した溶液にアルカリ混合溶液を加えて水
蒸気蒸留し,生成したアンモニアをほう酸飽和溶液に捕集した後,これを硫酸標準溶液又は塩酸標準溶液
で滴定する。
2.2 試薬 試薬は,次による。
警告 試薬の中には,毒性や腐食性のあるものがあるので,その取扱いに注意する。
a) 硫酸 JIS K 8951に規定するもの。
b) ほう酸溶液(飽和) JIS K 8863に規定するほう酸60 gを熱水1 000 mlに溶かし,放冷した後,3日
間放置し,その上澄み液を用いる。
c) 混合触媒 JIS K 8962に規定する硫酸カリウム,JIS K 8598に規定するセレン及び酸化バナジウム
(V) を質量比90 : 2 : 5に混合し,めのう乳鉢で微粉砕したもの。
d) アルカリ混合溶液 水酸化ナトリウム溶液 (400 g/L)(JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム40 g
を水に溶かして100 mlとする。) 及び硫化ナトリウム溶液 (400 g/L) (JIS K 8576に規定する硫化ナ
トリウム九水和物123.1 gを水に溶かして100 mlとする。)を容量比12 : 1に混合したもの。
e) 0.005 mol/L硫酸又は0.01 mol/L塩酸標準溶液
1) 0.005 mol/L硫酸
[調製] JIS K 8001の4.5(滴定用溶液)(26) 硫酸 (26.1) 0.05 mol/L硫酸50.0 mlを分取して全量フ
ラスコ500 mlに移し入れ,水で標線まで薄める。
[標定] この場合,標定は行わず0.05 mol/L硫酸のファクターを使用する。
2) 0.01 mol/L塩酸
[調製] JIS K 8001の4.5(5)(5.1) 1 mol/L塩酸50.0 mlを分取して全量フラスコ500 mlに移し入れ,
水で標線まで薄める。
[標定] この場合,標定は行わず0.1 mol/L塩酸のファクターを使用する。
f) メチルレッド・メチレンブルー混合溶液 JIS K 8001の4.4(指示薬)による。
g) スクロース JIS K 8383に規定するもの。
2.3 装置及び器具 装置及び器具は,次のものを使用する(附属書4図1,附属書4図2及び附属書4
図3参照)。

――――― [JIS M 8813 pdf 29] ―――――

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a) 体積計 液体の体積を測定する場合には,JIS M 8810に規定する化学用体積計のほか,ISO規格に規
定されている化学用体積計でA級の要求事項に適合するものも使用できる。
参考 次のような国際規格がある。
ISO 385-1 : 1984 Laboratory glassware−Burettes−Part 1 : General requirements
ISO 648 : 1977 Laboratory glassware−One-mark pipettes
ISO 1042 : 1983 Laboratory glassware−One-mark volumetric flasks
b) 試料分解用電気ヒータ ケルダール分解に十分必要な加熱温度が得られる電気容量をもつもので,適
切な装置を附属書4図1に示す。
c) 水蒸気蒸留装置 水蒸気発生装置,蒸留フラスコ (150200 ml) 及びリービッヒ冷却器(長さ300
400 mm)を連結したもの。蒸留フラスコ及び冷却器管内は,アルカリが溶出しないほうけい酸ガラス
又は石英ガラス製でなければならない。適切な装置を,附属書4図2及び附属書4図3に示す。
d) ケルダールフラスコ (50 ml) IS R 3503に規定するもの。
e) 受器
f) 自動滴定装置 適切な自動滴定装置を使用すれば,指示薬を使用しなくてよい。
附属書4図 1 電気加熱分解装置(セミミクロケルダール法)の一例

――――― [JIS M 8813 pdf 30] ―――――

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JIS M 8813:2004の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 1994(MOD)
  • ISO 333(MOD)
  • ISO 334(MOD)
  • ISO 351(MOD)
  • ISO 609(MOD)
  • ISO 622(MOD)
  • ISO 625(MOD)
  • ISO 925(MOD)

JIS M 8813:2004の国際規格 ICS 分類一覧

JIS M 8813:2004の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISH6202:1986
化学分析用白金皿
JISH6203:1986
化学分析用白金ボート
JISK1101:2017
酸素
JISK8001:2017
試薬試験方法通則
JISK8085:2006
アンモニア水(試薬)
JISK8085:2021
アンモニア水(試薬)
JISK8116:2006
塩化アンモニウム(試薬)
JISK8155:2017
塩化バリウム二水和物(試薬)
JISK8180:2015
塩酸(試薬)
JISK8180:2021
塩酸(試薬)
JISK8228:2020
過塩素酸マグネシウム(試薬)
JISK8230:2016
過酸化水素(試薬)
JISK8383:2019
スクロース(試薬)
JISK8422:1993
酸化銅(II)(試薬)
JISK8432:2017
酸化マグネシウム(試薬)
JISK8550:2006
硝酸銀(試薬)
JISK8550:2021
硝酸銀(試薬)
JISK8574:2006
水酸化カリウム(試薬)
JISK8576:2019
水酸化ナトリウム(試薬)
JISK8598:2018
セレン(試薬)
JISK8603:2011
ソーダ石灰(試薬)
JISK8625:2017
炭酸ナトリウム(試薬)
JISK8863:2007
ほう酸(試薬)
JISK8893:2020
メチルオレンジ(試薬)
JISK8951:2006
硫酸(試薬)
JISK8962:2008
硫酸カリウム(試薬)
JISM0104:1984
石炭利用技術用語
JISM8810:1994
石炭類及びコークス類―サンプリング,分析並びに試験方法の通則
JISM8811:2000
石炭類及びコークス類―サンプリング及び試料調製方法
JISM8812:2004
石炭類及びコークス類-工業分析方法
JISM8815:1976
石炭灰及びコークス灰の分析方法
JISP3801:1995
ろ紙(化学分析用)
JISR1301:1987
化学分析用磁器るつぼ
JISR1306:1987
化学分析用磁器燃焼ボート
JISR1307:1995
化学分析用磁器燃焼管
JISR3503:1994
化学分析用ガラス器具
JISR3505:1994
ガラス製体積計
JISZ0701:1977
包装用シリカゲル乾燥剤
JISZ8402-1:1999
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第1部:一般的な原理及び定義
JISZ8402-2:1999
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第2部:標準測定方法の併行精度及び再現精度を求めるための基本的方法
JISZ8402-3:1999
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第3部:標準測定方法の中間精度
JISZ8402-4:1999
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第4部:標準測定方法の真度を求めるための基本的方法
JISZ8402-6:1999
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第6部:精確さに関する値の実用的な使い方