JIS M 8813:2004 石炭類及びコークス類-元素分析方法 | ページ 5

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単位 mm
備考 この図は各部の連結の要領を示すもので,各器具の形状は一例を示したものである。
附属書2図 1 全硫黄定量装置(高温燃焼法)
3.4 試料のはかりとり量 試料は,試料の硫黄含有率に応じて,附属書2表2のように10.25 gを0.1 mg
まではかりとる。
附属書2表 2 試料のはかりとり量
硫黄含有率 試料のはかりとり量
質量分率 (%) g
0.5以下 1
0.5を超え3.0以下 0.5
3.0を超えるもの 0.25
3.5 操作
安全上の警告 燃焼操作においては,高温に加熱した容器の取扱いは必ずるつぼはさみなどを用いてやけ
どをしないように注意する。また,過剰の酸素排気の取扱いに留意して火災発生の防止に努める。
この試験方法では,塩素の補正を行う場合,二(シアン化)酸化二水銀を用いる。この場合,環境公害上
に問題を生じるので,イオン電極法又はイオンクロマトグラフ法によって塩化物を定量することが望まし
い。
3.5.1 予備操作 予備操作は,次の手順によって行う。
a) 装置の点検 測定前に装置を点検し,各接続部,特にガラスキャップのすり合わせ部が,完全に気密
であることを確かめる (12)。
注(12) 炭素及び水素定量方法(リービッヒ法)に用いられるマリオット瓶などを用いればよい。
b) 燃焼装置の準備 燃焼管中央部の管内温度が約1 350 ℃になるように炉 (f) を昇温した後,酸素を毎
分50 mlで流しながら燃焼管内の温度分布を測定する。
350400 ℃の位置及び最高温部に試料を押し込むことができるように,押し棒 (i) に印を付けてお
く。

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c) 吸収液の準備 過酸化水素[3.2 a)]80 mlを自動ピペット又はメスシリンダーではかりとり,吸収瓶
2個にそれぞれ半量ずつ入れ,メチルレッド・メチレンブルー混合溶液[3.2 h)]4,5滴を指示薬とし
て,各瓶に加える。
備考 このとき0.1 mol/L又は0.05 mol/L水酸化ナトリウム標準液であらかじめ中和しておいてもよ
い。この場合は,空試験の際に中和した吸収液を用いる。
d) 酸素流量の調節 附属書2図1のように全装置を連結し,酸素を毎分500 mlで流したとき,少量の空
気がガス流量調節器 (n) を通して吸引されるように,調節器及び水流ポンプを調節した後,酸素の送
入を止め,ゴム栓 (j) を外す。
3.5.2 本操作 本操作は,次の手順によって行う。
a) 試料のはかりとり はかりとった試料 (3.4) を,燃焼ボート[3.3.2 d)]の中心部に入れる。
b) ボートの挿入及び予熱 ボートを燃焼管末端に挿入し,ゴム栓 (j) をはめて,酸素を毎分500 mlで流
す。次に,押し棒 (i) でボートを押し込み,正確に350400 ℃の位置に5分間 (13) 保持する。
注(13) 高揮発分炭,低温乾留コークスなど,飛散損失を起こすか又は不完全燃焼を起こしやすい試料
の場合には,予熱時間を510分間延長するなど,予熱条件を検討する必要がある。
c) 最高温度加熱 再び押し棒 (i) でボートを最高温部(約1 350 ℃)に押し込み,押し棒は直ちに最初
の位置まで引き戻して,10分間以上放置する。この間,酸素流量を毎分800 mlに増加するとがよい。
d) ボートの引き出し 燃焼が終了した後,吸収装置を取り外し,酸素の送入を止めて,ボートを引き出
す。
備考 赤熱したボートを引き出すとき,燃焼管末端に長く放置すると,次回の燃焼時にゴム栓 (j) が
焼けて誤差を生じることがあるから注意しなければならない。
e) 洗浄 ガラスろ過板付き吸収瓶 (m) を0.1 mol/L水酸化ナトリウム標準液でほぼ中和 (14) した後,吸
収瓶 (m) をキャップ (h) に取り付け,吸収液を2,3回押し上げて (15),キャップ脚部を洗浄する。
もし,必要ならば,直ちに新しい吸収瓶 (l) 及び吸収瓶 (m) を連結して,次回の燃焼を行うことがで
きる。
注(14) 中和点(無色)をやや越えて薄緑色としてもよい。この中和操作は省略してもよいが,その場
合は十分に洗浄しなければならない。
(15) 2連球などを用いればよい。
備考 規定の装置では,キャップ内部は高温に保たれ,硫黄酸化物の付着による誤差は通常無視し得
る程度であるから,キャップ球部を洗浄する必要はない。ただし,キャップ球部が曇ってきた
ら,取り外して洗浄する。
f) 滴定 吸収瓶 (l),(m) の内容物を三角フラスコ (300 ml) に洗い移して,0.1 mol/L又は0.05 mol/L水
酸化ナトリウム標準液で滴定し,うすい赤紫からほぼ無色になった点 (pH=5.4) を終点とする。さら
に,1滴を加えると緑に変わるので,終点が確かめられる。
備考 滴定には,自動滴定装置を用いてもよい。
3.6 空試験 スクロース [3.2 i) ] 約0.2 gを0.1 mgまではかりとり,3.5.2のa) f) と全く同様の操作を
行う。この空試験は,一連 (16) の測定の開始時と終了時に必ず行い,その平均値をもって空試験値とする。
注(16) 通常は,1日に行う測定の回数を意味する。
備考 試料の硫黄含有率が約1質量分率 (%) 以下の場合には,附属書2図1の形式の吸収瓶 (l),(m)
の代わりに,三角フラスコ形吸収瓶(容量100 mlでガラスろ過板を付けないもの)2個を連結
して用いてもよい。ただし,吸収液量は各瓶共約90 mlとする。この場合には,ガス流量調節

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器 (n) 及び水流ポンプを使用する必要はなく,かつ,燃焼が終了した後,吸収液を別のビーカ
ーに移し換えることなく,そのまま滴定する。
3.7 測定値の算出 全硫黄の含有率は,次の式によって求めた数値を小数点以下2けたに丸めて算出す
る。
a) 気乾ベースで表す場合
(V1 V2 ) 1
S .0160 3
m
又は,
(V3 V4 ) 2
S .0080 16
m
b) 無水ベースで表す場合
(V1 V2 ) 1 100
S .0160 3
m 100 Ms
又は,
(V3 V4 ) 2 100
S .0080 16
m 100 Ms
ここに, S : 試料中の全硫黄含有率[質量分率 (%)]
V1 : 本操作で得た0.1 mol/L水酸化ナトリウム標準液使用量 (ml)
V2 : 空試験で得た0.1 mol/L水酸化ナトリウム標準液使用量 (ml)
F1 : 0.1 mol/L水酸化ナトリウム標準液のファクター
m : 試料のはかりとり量 (g)
V3 : 本操作で得た0.05 mol/L水酸化ナトリウム標準液使用量 (ml)
V4 : 空試験で得た0.05 mol/L水酸化ナトリウム標準液使用量(ml)
F2 : 0.05 mol/L水酸化ナトリウム標準液のファクター
Ms : 試料中の水分[質量分率 (%)]
3.8 分析回数 分析は,同一分析室において2回繰り返して行う。2回の測定値の差が附属書2表3の許
容差 (n=2) 以内の場合には,その2個の平均値を3.10に従って処理する。もし,2回の測定値の差が許
容差 (n=2) を超える場合には,更に1回分析を追加する。3回の測定値の範囲(最大値−最小値)が許容
差 (n=3) 以内の場合にはその3個の平均値を,許容差 (n=3) を超える場合にはその3個の中央値を,そ
れぞれ3.10に従って処理する。
3.9 許容差 この方法の許容差を,附属書2表3に示す。
附属書2表 3 高温燃焼法による全硫黄定量方法の許容差
単位 質量分率 (%)
全硫黄含有率の区分 n=2 n=3
1.00以下 0.04 0.05
1.00を超え2.00以下 0.07 0.08
2.00を超えるもの 0.10 0.12
3.10 報告値 全硫黄の報告値は,平均値の場合にはその数値を小数点以下2けたに丸めて表示し,中央
値の場合には小数点以下2けたのまま表示する。
備考 試料の塩素含有率が高いと思われる場合 (17) には,次の操作によって塩素含有率を測定して補

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正する。3.5.2 f)の操作を終了した後,二(シアン化)酸化二水銀 (II) 溶液(飽和)[3.2 f)]20 ml
を加え(18),0.02 mol/L硫酸で滴定し,全硫黄含有率を次の式によって算出する。
なお,過酸化水素水には,塩素が含まれている場合が多いから,必ず同量の過酸化水素水に
ついて空試験を行わなければならない。
塩素含有率は,次の式によって求めた数値を小数点以下2けたに丸めて無水ベースで算出す
る。
(V5 V6 ) 3 100
Cl .0071
m 100 Ms
ここに, Cl : 試料中の塩素含有率[質量分率 (%)]
V5 : 0.01 mol/L硫酸の使用量 (ml)
V6 : 空試験で得た0.01 mol/L硫酸の使用量 (ml)
F3 : 0.01 mol/L硫酸の使用量 (ml) のファクター
m : 試料のはかりとり量 (g)
Ms : 試料中の水分[質量分率 (%)]
a) 気乾ベースで表す場合
F3
(V1 V2 ) F1 (V5 V6 )
S 5 .0160 3
m
又は,
F3
(V3 V4 ) F2 (V5 V6 )
S 5.2 .0080 16
m
b) 無水ベースで表す場合
F3
(V1 V2 ) 1 (V5 V6 )
5 100
S .0160 3
m 100 Ms
又は,
F3
(V3 V4 ) 2 (V5 V6 )
5.2 100
S .0080 16
m 100 Ms
ここに, S : 試料中の全硫黄含有率[質量分率 (%)]
V1 : 本操作で得た0.1 mol/L水酸化ナトリウム標準液使用量 (ml)
V2 : 空試験で得た0.1 mol/L水酸化ナトリウム標準液使用量 (ml)
F1 : 0.1 mol/L水酸化ナトリウム標準溶液のファクター
V3 : 本操作で得た0.05 mol/L水酸化ナトリウム標準液使用量 (ml)
V4 : 空試験で得た0.05 mol/L水酸化ナトリウム標準液使用量(ml)
F2 : 0.05 mol/L水酸化ナトリウム標準液のファクター
V5 : 0.01 mol/L硫酸の使用量 (ml)
V6 : 空試験で得た0.01 mol/L硫酸の使用量 (ml)
F3 : 0.01 mol/L硫酸の使用量 (ml) のファクター

――――― [JIS M 8813 pdf 24] ―――――

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m : 試料のはかりとり量 (g)
Ms : 試料中の水分[質量分率 (%)]
注(17) 塩素含有率の高い石炭又は不明の石炭の場合には,この操作を行う必要がある。
ただし,日本炭の塩素含有率は通常微量であるから,塩素の補正の必要がほとんどない。
(18) 二(シアン化)酸化二水銀 (II) を使用すると,環境公害上に問題を生じるので,その使用を止
めて,イオン電極法又はイオンクロマトグラフ法によって塩化物を定量して,補正するのがよ
い。

――――― [JIS M 8813 pdf 25] ―――――

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JIS M 8813:2004の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 1994(MOD)
  • ISO 333(MOD)
  • ISO 334(MOD)
  • ISO 351(MOD)
  • ISO 609(MOD)
  • ISO 622(MOD)
  • ISO 625(MOD)
  • ISO 925(MOD)

JIS M 8813:2004の国際規格 ICS 分類一覧

JIS M 8813:2004の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISH6202:1986
化学分析用白金皿
JISH6203:1986
化学分析用白金ボート
JISK1101:2017
酸素
JISK8001:2017
試薬試験方法通則
JISK8085:2006
アンモニア水(試薬)
JISK8085:2021
アンモニア水(試薬)
JISK8116:2006
塩化アンモニウム(試薬)
JISK8155:2017
塩化バリウム二水和物(試薬)
JISK8180:2015
塩酸(試薬)
JISK8180:2021
塩酸(試薬)
JISK8228:2020
過塩素酸マグネシウム(試薬)
JISK8230:2016
過酸化水素(試薬)
JISK8383:2019
スクロース(試薬)
JISK8422:1993
酸化銅(II)(試薬)
JISK8432:2017
酸化マグネシウム(試薬)
JISK8550:2006
硝酸銀(試薬)
JISK8550:2021
硝酸銀(試薬)
JISK8574:2006
水酸化カリウム(試薬)
JISK8576:2019
水酸化ナトリウム(試薬)
JISK8598:2018
セレン(試薬)
JISK8603:2011
ソーダ石灰(試薬)
JISK8625:2017
炭酸ナトリウム(試薬)
JISK8863:2007
ほう酸(試薬)
JISK8893:2020
メチルオレンジ(試薬)
JISK8951:2006
硫酸(試薬)
JISK8962:2008
硫酸カリウム(試薬)
JISM0104:1984
石炭利用技術用語
JISM8810:1994
石炭類及びコークス類―サンプリング,分析並びに試験方法の通則
JISM8811:2000
石炭類及びコークス類―サンプリング及び試料調製方法
JISM8812:2004
石炭類及びコークス類-工業分析方法
JISM8815:1976
石炭灰及びコークス灰の分析方法
JISP3801:1995
ろ紙(化学分析用)
JISR1301:1987
化学分析用磁器るつぼ
JISR1306:1987
化学分析用磁器燃焼ボート
JISR1307:1995
化学分析用磁器燃焼管
JISR3503:1994
化学分析用ガラス器具
JISR3505:1994
ガラス製体積計
JISZ0701:1977
包装用シリカゲル乾燥剤
JISZ8402-1:1999
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第1部:一般的な原理及び定義
JISZ8402-2:1999
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第2部:標準測定方法の併行精度及び再現精度を求めるための基本的方法
JISZ8402-3:1999
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第3部:標準測定方法の中間精度
JISZ8402-4:1999
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第4部:標準測定方法の真度を求めるための基本的方法
JISZ8402-6:1999
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第6部:精確さに関する値の実用的な使い方