JIS M 8813:2004 石炭類及びコークス類-元素分析方法 | ページ 8

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M 8813 : 2004
3.5 操作
3.5.1 試料の準備 試料の準備は,次による。
a) はかりとった試料 (3.4) を,ガス化用ボート[3.3 f)]に移す。
b) 粉末ソーダ石灰[3.2 e)]約1 gを加え,よく混合してボート上に均一に広げる。
c) 次に活性アルミナ[3.2 f)]約2 gでその上を覆う。さらに,石英綿[3.2 g)]約0.1 gで被覆する。
3.5.2 装置の準備 装置の準備は,次による。
a) 測定前に装置を点検し,各接続部及び熱分解管が完全に気密であることを確かめる。
b) 複ら管炉を1 000 ℃に,また,水蒸気発生用加熱炉を約450 ℃に昇温する。所定の温度に到達した後,
水とヘリウム[3.2 d)]をそれぞれ毎分2.5 ml及び50 mlで10分間導入する。
c) 蒸留装置の蒸留フラスコに,水酸化ナトリウム溶液[3.2 b)]150 mlを注入し,約125 ℃に保温する。
d) 全量ピペットを用いて,ほう酸溶液(飽和)[3.2 a)]2 mlとアンモニア水(約0.01 mol/L)[3.2 c)]2 ml
を受器に注ぎ,受器を蒸留装置の冷却器の出口に取り付け,これを水で冷却する。
3.5.3 本操作 本操作は,次の手順によって行う。
a) 試料の挿入 試料を載せたガス化用ボートを,石英ガラスボート[3.3 g)]に載せて熱分解管の入り口
部に挿入し,シリコンゴム栓をする。次に,水とヘリウム[3.2 d)]をそれぞれ毎分2.5 ml及び50 ml
で導入し,この状態に2分間保持する (6)。
注(6) 水蒸気発生用加熱炉の出口に,水の細い流れが認められるまで待つ。
b) 試料の予熱 水とヘリウムの導入を行ったまま,石英ガラスボートを押し棒でフラッシュヒータ部ま
で挿入し,押し棒は直ちに,最初の位置まで引き戻す。ボート挿入部の温度が23分間で約800 ℃
に到達するように,フラッシュヒータ部に通電し,10分間保持して,試料中の揮発成分を分解除去す
る。
参考 フラッシュヒータ部の通電には,例えば,800 Wの発熱コイルでは約70 Vの電圧が必要である。
c) 最高温度加熱 フラッシュヒータ部の通電を中止した後,再び押し棒で石英ガラスボートを複ら管内
の1 000 ℃の部分に挿入して,押し棒は直ちに,最初の位置まで引き戻し,20分間放置する。この間,
水とヘリウムの導入を続け,ガス化操作を完了する。
d) 石英ガラスボートの引き出し 蒸留装置の冷却器の出口の受器を取り外す。水の導入だけを中止して
熱分解管入り口のシリコンゴムを外し,石英ガラスボートを引き出して,直ちにシリコーンゴム栓を
する。この際,ガス化用ボート内の試料が完全に分解していることを確かめる。
e) 装置の洗浄 次回の測定操作のために,蒸留装置の出口に空のビーカを置き,水とヘリウムをそれぞ
れ毎分2.5 ml及び50 ml程度導入し,装置の洗浄を10分間行う。
f) 滴定 受器内の溶液に,指示薬としてメチルレッド・メチレンブルー混合溶液[3.2 j)]24滴を加え,
0.005 mol/L硫酸で滴定し,溶液の色が緑からほぼ無色になった点 (pH=5.4) を終点とする。さらに,
1滴を加えると赤紫に変わるので,終点が確かめられる。
備考 測定は,自動測定装置を用いてもよい。
3.6 空試験 黒鉛粉末[3.2 h)]約0.1 gを0.1 mgまではかりとり,3.5.1 b)3.5.3と全く同様の操作を行
う。この空試験は,一連の測定ごとに1回行えばよい。
3.7 測定値の算出 窒素含有率は,次の式によって求めた数値を小数点以下2けたに丸めて算出する。
(V1 V2 ) f 100
N .0014
m 100 Ms
ここに, N : 試料中の窒素含有率[質量分率 (%)]

――――― [JIS M 8813 pdf 36] ―――――

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V1 : 本操作で得た0.005 mol/L硫酸 (ml)
V2 : 空試験で得た0.005 mol/L硫酸 (ml)
f : 0.005 mol/L硫酸のファクター
m : 試料のはかりとり量 (g)
Ms : 試料中の水分[質量分率 (%)]
3.8 分析回数 分析は,同一分析室において2回繰り返して行う。2回の測定値の差が附属書4表2の許
容差 (n=2) 以内の場合には,その2個の平均値を3.10に従って処理する。もし,2回の測定値の差が許
容差 (n=2) を超える場合には,更に1回分析を追加する。3回の測定値の範囲(最大値−最小値)が許容
差 (n=3) 以内の場合にはその3個の平均値を,許容差 (n=3) を超える場合にはその3個の中央値を,そ
れぞれ3.10に従って処理する。
3.9 許容差 この方法の許容差を,附属書4表2に示す。
附属書4表 2 窒素定量方法(セミミクロガス化法)の許容差
単位 質量分率 (%)
室内許容差 n=2 n=3
0.05 0.06
3.10 報告値 窒素含有率は,平均値の場合にはその数値を小数点以下2けたに丸めて表示し,中央値の
場合には小数点以下2けたのまま表示する。

――――― [JIS M 8813 pdf 37] ―――――

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附属書5(規定)酸素含有率の算出方法
酸素の無水試料に対する質量分率 (%) は,次の式によって算出する。
A
O 100 C H N A ST SA
100
ここに, O : 試料中の酸素含有率[質量分率 (%)]
C : 試料中の炭素含有率[質量分率 (%)]
H : 試料中の水素含有率[質量分率 (%)]
N : 試料中の窒素含有率[質量分率 (%)]
A : 試料中の灰分[質量分率 (%)]
ST : 試料中の全硫黄含有率[質量分率 (%)]
SA : 灰中の硫黄含有率[質量分率 (%)]
備考 CSAは,すべて無水ベースによる報告値を用いる。

――――― [JIS M 8813 pdf 38] ―――――

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附属書6(規定)りんの定量方法
1. 方法の区分 りんの定量は,次のいずれかの方法で行う。
a) モリブデン青吸光光度法
b) りんバナドモリブデン黄吸光光度法
c) 滴定法
2. モリブデン青吸光光度法
2.1 要旨 試料を灰化し,硝酸,ふっ化水素酸及び過塩素酸で分解し,不溶解残さをろ過し,ろ液は主
液として保存する。不溶解残さは二硫酸カリウムで融解し,融成物を塩酸に溶解した後,りんをりん酸鉄
として回収し,主液に合わせる。鉄などを亜硫酸ナトリウムで還元した後,これに七モリブデン酸六アン
モニウム及び硫酸ヒドラジニウムを加えてモリブデン青として,その吸光度を測定する。
2.2 試薬 試薬は,JIS M 8815による。
2.3 灰化装置 灰化装置は,JIS M 8812の6.(灰分定量方法)に規定するもの。
2.4 試料のはかりとり量 JIS M 8815による。ただし,試料は灰化試料を用いる。
2.5 操作
2.5.1 試料の灰化 試料の灰化は,次の手順によって行う。
a) 灰化試料として少なくとも3 g以上になるように,試料の適量をJIS M 8812の6.によって灰化する。
b) めのう乳鉢を用いて指頭に感じられなくなるまで微粉砕する。
c) さらに,815±10 ℃で30分間再強熱した後,デシケータ中に保存する。
d) また,既に灰化された試料の場合は,めのう乳鉢を用いて指頭に感じられなくなるまで微粉砕し,更
に完全に灰化してもよい。ただし,その旨を明記する。
2.5.2 本操作 本操作は,JIS M 8815による。
2.6 検量線の作成 JIS M 8815による。
2.7 測定値の算出 石炭類又はコークス類中のりんの含有率は,次の式によって求めた数値を小数点以
下3けたに丸めて算出する。
a) 気乾ベースで表す場合
PAA1
P
100
b) 無水ベースで表す場合
PA A2
P
100
ここに, P : 試料中のりん含有率[質量分率 (%)]
PA : 灰中のりん含有率[質量分率 (%)]
次の式によって小数点以下3けたに丸めて算出する。
m1 .0436 4
PA 100
B
m
100

――――― [JIS M 8813 pdf 39] ―――――

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m1 : 分取した試料溶液中の酸化りん (V) の質量 (g)
m : 灰化試料のはかりとり量 (g)
B : 試料溶液の分取率 (%)
A1 : 試料中の灰分[気乾ベース質量分率 (%)]
A2 : 試料中の灰分[無水ベース質量分率 (%)]
2.8 分析回数 分析は,同一分析室において2回繰り返して行う。2回の測定値の差が附属書6表1の許
容差 (n=2) 以内の場合には,その2個の平均値を2.10に従って処理する。もし,2回の測定値の差が許
容差 (n=2) を超える場合には,更に1回分析を追加する。3回の測定値の範囲(最大値−最小値)が許容
差 (n=3) 以内の場合にはその3個の平均値を,許容差 (n=3) を超える場合にはその3個の中央値を,そ
れぞれ2.10に従って処理する。
2.9 許容差 この方法の許容差を,附属書6表1に示す。
附属書6表 1 りん定量方法(モリブデン青吸光光度法)の許容差
単位 質量分率 (%)
りん含有率の区分 n=2 n=3
0.100以下 0.010 0.012
0.100を超え0.200以下 0.030 0.036
0.200を超え0.400以下 0.030 0.036
0.400を超え0.600以下 0.030 0.036
0.600を超えるもの 0.060 0.072
2.10 報告値 りんの含有率は,平均値の場合にはその数値を小数点以下3けたに丸めて表示し,中央値
の場合には小数点以下3けたのまま表示する。
備考 はかりとった灰化試料中に酸化チタン (IV) を30 mg[灰化試料0.2 gに対してTiO2として15
質量分率 (%) に相当]以上含む場合には,JIS M 8815の附属書7(規定)りん酸定量方法2.4
によって操作する。ただし,試料は灰化試料を用いる。
3. りんバナドモリブデン黄吸光光度法
3.1 要旨 試料を灰化し,硝酸,ふっ化水素酸及び過塩素酸で分解し,不溶解残さをろ過し,ろ液は主
液として保存する。不溶解残さは二硫酸カリウムで融解し,融成物を塩酸に解した後,りんをりん酸鉄と
して回収し,主液に合わせる。これに七モリブデン酸六アンモニウム及びバナジン酸アンモニウムを加え
てりんバナドモリブデン黄として,その吸光度を測定する。
3.2 試薬 JIS M 8815による。
3.3 灰化装置 装置は,JIS M 8812の6.に規定するもの。
3.4 試料のはかりとり量 JIS M 8815による。ただし,試料は灰化試料を用いる。
3.5 操作
3.5.1 試料の灰化 試料の灰化は,2.5.1による。
3.5.2 本操作 本操作は,JIS M 8815による。
3.6 検量線の作成 JIS M 8815による。
3.7 測定値の算出 石炭類又はコークス類中のりん含有率は,次の式によって求めた数値を小数点以下3
けたに丸めて算出する。
a) 気乾ベースで表す場合

――――― [JIS M 8813 pdf 40] ―――――

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JIS M 8813:2004の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 1994(MOD)
  • ISO 333(MOD)
  • ISO 334(MOD)
  • ISO 351(MOD)
  • ISO 609(MOD)
  • ISO 622(MOD)
  • ISO 625(MOD)
  • ISO 925(MOD)

JIS M 8813:2004の国際規格 ICS 分類一覧

JIS M 8813:2004の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISH6202:1986
化学分析用白金皿
JISH6203:1986
化学分析用白金ボート
JISK1101:2017
酸素
JISK8001:2017
試薬試験方法通則
JISK8085:2006
アンモニア水(試薬)
JISK8085:2021
アンモニア水(試薬)
JISK8116:2006
塩化アンモニウム(試薬)
JISK8155:2017
塩化バリウム二水和物(試薬)
JISK8180:2015
塩酸(試薬)
JISK8180:2021
塩酸(試薬)
JISK8228:2020
過塩素酸マグネシウム(試薬)
JISK8230:2016
過酸化水素(試薬)
JISK8383:2019
スクロース(試薬)
JISK8422:1993
酸化銅(II)(試薬)
JISK8432:2017
酸化マグネシウム(試薬)
JISK8550:2006
硝酸銀(試薬)
JISK8550:2021
硝酸銀(試薬)
JISK8574:2006
水酸化カリウム(試薬)
JISK8576:2019
水酸化ナトリウム(試薬)
JISK8598:2018
セレン(試薬)
JISK8603:2011
ソーダ石灰(試薬)
JISK8625:2017
炭酸ナトリウム(試薬)
JISK8863:2007
ほう酸(試薬)
JISK8893:2020
メチルオレンジ(試薬)
JISK8951:2006
硫酸(試薬)
JISK8962:2008
硫酸カリウム(試薬)
JISM0104:1984
石炭利用技術用語
JISM8810:1994
石炭類及びコークス類―サンプリング,分析並びに試験方法の通則
JISM8811:2000
石炭類及びコークス類―サンプリング及び試料調製方法
JISM8812:2004
石炭類及びコークス類-工業分析方法
JISM8815:1976
石炭灰及びコークス灰の分析方法
JISP3801:1995
ろ紙(化学分析用)
JISR1301:1987
化学分析用磁器るつぼ
JISR1306:1987
化学分析用磁器燃焼ボート
JISR1307:1995
化学分析用磁器燃焼管
JISR3503:1994
化学分析用ガラス器具
JISR3505:1994
ガラス製体積計
JISZ0701:1977
包装用シリカゲル乾燥剤
JISZ8402-1:1999
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第1部:一般的な原理及び定義
JISZ8402-2:1999
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第2部:標準測定方法の併行精度及び再現精度を求めるための基本的方法
JISZ8402-3:1999
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第3部:標準測定方法の中間精度
JISZ8402-4:1999
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第4部:標準測定方法の真度を求めるための基本的方法
JISZ8402-6:1999
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第6部:精確さに関する値の実用的な使い方