この規格ページの目次
4
Z 3197 : 2021
注記 溶媒として水系又は有機溶剤系を用いる。
3.3
無機系フラックス(inorganic type flux)
無機酸,無機塩及び無機塩基を主剤にしたフラックス。
注記 溶媒として,グリセリン,ポリエチレングリコール,ポリオキシエチレングリコールなどの水
溶性物質又はワックス,ワセリンなどの非水溶性物質を用いる。主剤によって強力な活性力が
得られるが,残さ(渣)の腐食性も大きい。
3.4
ハライド含有量(halide content)
フラックス中の,塩素(Cl),臭素(Br)及びよう素(I)含有量の合計を塩素(Cl)含有量に換算した
値。
注記 はんだ付性を向上させるために,混合又は化学的な方法で付加する活性剤に含まれる。
3.5
精製水(distilled or deionized water)
20 ℃での比抵抗(電気抵抗率)が5 000 圀 上の蒸留水又はイオン交換水。
4 フラックスの区分,構成材料及び形状
この規格で対象とするフラックスの区分,構成材料及び形状を,表1に示す。
表1−フラックスの区分,構成材料及び形状
区分 構成材料 形状
主剤 活性成分 ハライド量 ふっ化物
[%(質量分率)] 含有
1 樹脂系 1 ロジンa) 1 無添加 1<0.01 F(あり) A 液状
2 合成樹脂b) 2 ハライド系活性剤c) 2<0.15 N(なし) B 固形
2 有機系 1 水溶性有機物質 3 非ハライド系活性剤 30.152.0 C ペースト
(樹脂が少ない 2 非水溶性有機物 4>2.0
又は無添加のフ 質
ラックス)
3 無機系 1 水溶液中の無機 1 塩化アンモニウム
塩 (アンモニウムハラ
2 有機溶媒中の無 イド)あり
機塩 2 アンモニウムハライ
ドなし
3 無機酸 1 りん酸
2 その他の酸
4 無機塩基 1 アミン及び/又は炭
酸アンモニウム
注a) 変性ロジンを含む。
b) ペンタエリストールの有機酸エステル,フェノール又はクレゾール誘導体,スチレンマレイン酸樹脂,アク
リル系樹脂などの樹脂。その多くは,超低残さフラックスに用いる。
c) その他の活性剤があってもよい。
――――― [JIS Z 3197 pdf 6] ―――――
5
Z 3197 : 2021
5 試験方法の分類及び試験の種類
試験方法の分類及び試験の種類は,表2による。
――――― [JIS Z 3197 pdf 7] ―――――
6
Z 3197 : 2021
白 紙
――――― [JIS Z 3197 pdf 8] ―――――
7
Z 3197 : 2021
表2−試験方法の分類,試験の種類,試験の主目的,箇条番号及びフラックス形状による試料の採り方
試験方法 試験の種類 試験の主目的 箇条番号 フラックス形状による試料の採り方
の分類 やに入りはんだa) 液状フラックスb) 固形フラックスc) ソルダペーストd)
内容物の 水溶液比抵抗(電気抵抗率)試験 腐食性に影響するフラックス中のイオン性物質の量を調べるため,抽出液の比抵
8.1.1 B C E G
試験 抗を測定する。
フラックス含有量試験 やに入りはんだ及びソルダペーストのはんだ付性に影響するフラックス含有量を
8.1.2 A − − F
測定する。
固形分含有量試験 液状フラックスのはんだ付性及びフラックス残さ量に影響する固形分の含有量を
8.1.3 − C − −
測定する。
活性剤評 有機酸 樹脂系及 中和滴定法 8.1.4.1.1.1
はんだ付性及び腐食性に影響するフラックス中の有機酸の含有量を調べるため,
A C D G
価試験 系酸価 び有機系 電位差滴定法 酸価を測定する。 8.1.4.1.1.2
試験 水溶性 はんだ付性及び腐食性に影響するフラックス中の水溶性有機酸の含有量を調べる
8.1.4.1.2 A C D G
ため,酸価を測定する。
ハライ 電位差滴定法 8.1.4.2.1
はんだ付性及び腐食性に影響するフラックス中のハライドの含有量を測定する。 A C D G
ド系試 フォルハルト法 フォルハルト法は,水溶性フラックスの総ハライドを測定する方法である。 8.1.4.2.2 B C E G
験 シルバークロメート紙試験 8.1.4.2.3
はんだ付性及び腐食性に影響するフラックス中のハライドの有無を調査する。 B C E G
呈色反応法 8.1.4.2.4
はんだ付性及び腐食性に影響するフラックス中のふっ化物の有無を調査する。 A C D G
物理的特 粘度試験 液状フラックスの品質及び作業性に影響する粘性を測定する。 8.2.1 − C − −
性試験 比重試験 液状フラックスの品質及び作業性に影響する比重を測定する。 8.2.2 − C − −
色数試験 液状フラックスの残さの色に影響するフラックスの色調をカラースタンダードと
8.2.3 − C − −
比較して評価する。
引火点試験 液状フラックスの引火の危険性を調べるため,引火点を測定する。 8.2.4 − C − −
はんだ付 フラック はんだ広がり試験 液状フラックス,固形フラックス,やに入りはんだ及びソルダペーストのはんだ
8.3.1.1 A C E F,G
時の挙動 ス効力 付性を調べるため,そのフラックス効力をはんだの広がり特性によって評価する。
試験 ウエッティングバランス試験 液状フラックス,固形フラックス,やに入りはんだ及びソルダペーストのはんだ
8.3.1.2
付性を調べるため,ウエッティングバランスによってはんだのぬれ効力を評価す B C E G
る。
フラックス飛び散り試験 やに入りはんだのはんだ付後の仕上り品質に影響するはんだ付時のフラックスの
8.3.2 A − − −
飛び散りを調査する。
腐食試験 銅板腐食試験 はんだ付後のフラックス残さの腐食性を調べるため,銅板上のフラックス残さの
8.4.1 A C D F,G
変色又は腐食生成物の有無によって評価する。
銅鏡腐食試験 フラックスの腐食性を調べるため,銅鏡上の銅の浸食程度を標準ロジン溶液(WW
8.4.2 B C E G
ロジン)と比較して評価する。
はんだ付 乾燥度試験 はんだ付後の仕上り品質に影響するフラックス残さの乾燥度を調査する。 8.5.1 A C D F
後の特性 イオン性残さ試験 はんだ付後のプリント配線板の信頼性を調べるため,フラックス残さ中のイオン
8.5.2 B C E F
試験 性残さの量を測定し,塩化ナトリウムに換算して表示する。
絶縁抵抗試験 フラックスの信頼性を調べるため,くし(櫛)形基板を用いて高温高湿度中で絶
8.5.3 B C E F,G
縁抵抗を測定する。
電圧印加耐湿性試験−マイグレーション試験 フラックスの信頼性に影響するエレクトロケミカルマイグレーションの有無を調
8.5.4
べるため,くし形基板を用いて,バイアス電圧を印加しながら高温高湿度中に規 B C E F,G
定時間放置した後,樹枝状の金属(デンドライト状)の有無を調査する。
注a) : 製品のまま 7.4.2 a),B : 25 %(質量分率)の2-プロパノール溶液7.4.2 b)
b) : 製品のまま 7.4.4
c) : 製品のまま 7.4.5 a),E : 25 %(質量分率)の2-プロパノール溶液7.4.5 b)
d) : 製品のまま 7.4.3 a),G : ペースト状フラックス分7.4.3 b)
――――― [JIS Z 3197 pdf 9] ―――――
8
Z 3197 : 2021
6 試験の一般条件
6.1 試験場所の標準状態
試験は,特に指定のない限り,温度(20±15)℃及び相対湿度(65±20)%で行う。ただし,この標準
状態における測定値の判定に疑義を生じた場合は,温度(20±2)℃及び相対湿度(65±5)%で行う。
6.2 試験片
試験片による試験は,特に指定のない限り各試験項目ごとに試験片3個を作り,これによって行う。
6.3 数値の丸め方
特に指定のない限り,数値の丸め方はJIS Z 8401の規則Bによる。
7 試料
7.1 試験材
試験材は,次のいずれかとする。
− JIS Z 3283に規定するやに入りはんだ
− JIS Z 3284-1に規定するソルダペースト
− 液状フラックス
− 固形フラックス
7.2 試薬
試薬は,次による。
a) アセトン JIS K 8034に規定するもの。
b) 2-プロパノール(イソプロピルアルコール) JIS K 8839に規定するもの。
c) 精製水 20 ℃での比抵抗(電気抵抗率)が5 000 Ωm以上の蒸留水又はイオン交換水。
7.3 装置及び器具
装置及び器具は,次による。
a) ソックスレー抽出器
b) ホットプレート 温度(150±5)℃に調節可能なもの。
c) 恒温槽 温度(100±5)℃に調節可能なもの。
d) ろ紙(1種) JIS P 3801に規定する1種のもの。
e) 電子天びん 感量0.1 gのもの。
7.4 試料の採り方
7.4.1 一般
フラックス形状による試料の採り方は,表2による。
7.4.2 やに入りはんだ
やに入りはんだの場合は,次による。
a) 製品のまま 製品のままを試料とする。試料の表面をアセトンで洗浄した後,精製水で洗い,次に2-
プロパノールを流して洗い上げ,乾燥させて試験に用いる。
b) 25 %(質量分率)の2-プロパノール溶液 やに入りはんだ中のフラックスと同じフラックスを入手し
て,25 %(質量分率)の2-プロパノール溶液を調製する。
なお,フラックスが入手できない場合は,次に示す操作で,やに入りはんだ中のフラックス固形分
を抽出して25 %(質量分率)の2-プロパノール溶液を調製する。
やに入りはんだ約150 gを切り取り,両端を潰して封をする。アセトンを含ませた布で表面を清浄
――――― [JIS Z 3197 pdf 10] ―――――
次のページ PDF 11
JIS Z 3197:2021の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61189-5-2:2015(MOD)
- IEC 61189-5-3:2015(MOD)
- IEC 61189-5-4:2015(MOD)
- ISO 9454-1:2016(MOD)
- ISO 9455-10:2012(MOD)
- ISO 9455-13:2017(MOD)
- ISO 9455-14:2017(MOD)
- ISO 9455-15:2017(MOD)
- ISO 9455-16:2019(MOD)
- ISO 9455-17:2002(MOD)
- ISO 9455-1:1990(MOD)
- ISO 9455-3:2019(MOD)
- ISO 9455-5:2014(MOD)
- ISO 9455-6:1995(MOD)
- ISO12224-2:1997(MOD)
JIS Z 3197:2021の国際規格 ICS 分類一覧
- 25 : 生産工学 > 25.160 : 溶接,ろう付け及びはんだ付け > 25.160.50 : ろう付け及びはんだ付け
JIS Z 3197:2021の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7502:2016
- マイクロメータ
- JISB7525-3:2018
- 浮ひょう―第3部:浮ひょう型比重計
- JISC6480:1994
- プリント配線板用銅張積層板通則
- JISH3100:2018
- 銅及び銅合金の板及び条
- JISH3260:2018
- 銅及び銅合金の線
- JISK2265-1:2007
- 引火点の求め方―第1部:タグ密閉法
- JISK2265-2:2007
- 引火点の求め方―第2部:迅速平衡密閉法
- JISK2265-3:2007
- 引火点の求め方―第3部:ペンスキーマルテンス密閉法
- JISK2265-4:2007
- 引火点の求め方―第4部:クリーブランド開放法
- JISK3351:2009
- 工業用グリセリン
- JISK5600-2-1:2014
- 塗料一般試験方法―第2部:塗料の性状・安定性―第1節:色数(目視法)
- JISK5902:1969
- ロジン
- JISK8001:2017
- 試薬試験方法通則
- JISK8005:2014
- 容量分析用標準物質
- JISK8034:2006
- アセトン(試薬)
- JISK8057:2010
- アリザリンレッドS(試薬)
- JISK8101:2006
- エタノール(99.5)(試薬)
- JISK8102:2012
- エタノール(95)(試薬)
- JISK8180:2015
- 塩酸(試薬)
- JISK8180:2021
- 塩酸(試薬)
- JISK8252:2010
- ペルオキソ二硫酸アンモニウム(試薬)
- JISK8312:2011
- クロム酸カリウム(試薬)
- JISK8322:2020
- クロロホルム(試薬)
- JISK8500:2007
- N,N-ジメチルホルムアミド(試薬)
- JISK8541:2015
- 硝酸(試薬)
- JISK8541:2021
- 硝酸(試薬)
- JISK8550:2006
- 硝酸銀(試薬)
- JISK8550:2021
- 硝酸銀(試薬)
- JISK8680:2006
- トルエン(試薬)
- JISK8723:2019
- ニトロベンゼン(試薬)
- JISK8839:2007
- 2-プロパノール(試薬)
- JISK8891:2006
- メタノール(試薬)
- JISK8951:2006
- 硫酸(試薬)
- JISK8982:2008
- 硫酸アンモニウム鉄(III)・12水(試薬)
- JISK9000:2008
- チオシアン酸アンモニウム(試薬)
- JISP3801:1995
- ろ紙(化学分析用)
- JISR3503:1994
- 化学分析用ガラス器具
- JISR3505:1994
- ガラス製体積計
- JISR3703:1998
- 顕微鏡用スライドガラス
- JISR6252:2006
- 研磨紙
- JISZ3001-1:2018
- 溶接用語―第1部:一般
- JISZ3001-3:2008
- 溶接用語―第3部:ろう接
- JISZ3282:2017
- はんだ―化学成分及び形状
- JISZ3283:2017
- やに入りはんだ
- JISZ3284-1:2014
- ソルダペースト―第1部:種類及び品質分類
- JISZ3284-3:2014
- ソルダペースト―第3部:印刷性,粘度特性,だれ及び粘着性試験
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方
- JISZ8803:2011
- 液体の粘度測定方法