JIS B 2312:2015 配管用鋼製突合せ溶接式管継手 | ページ 3

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表5−加熱炉用管継手の材料
材料による種類の記号 材料
鋼管
FT410 JIS G 3467のSTF410
FA12 JIS G 3467のSTFA12
FA22 JIS G 3467のSTFA22
FA23 JIS G 3467のSTFA23
FA24 JIS G 3467のSTFA24
FA25 JIS G 3467のSTFA25
FA26 JIS G 3467のSTFA26
SUS304F JIS G 3467のSUS304TF
SUS304HF JIS G 3467のSUS304HTF
SUS309F JIS G 3467のSUS309TF
SUS310F JIS G 3467のSUS310TF
SUS316F JIS G 3467のSUS316TF
SUS316HF JIS G 3467のSUS316HTF
SUS321F JIS G 3467のSUS321TF
SUS321HF JIS G 3467のSUS321HTF
SUS347F JIS G 3467のSUS347TF
SUS347HF JIS G 3467のSUS347HTF
NCF800F JIS G 3467のNCF800TF
NCF800HF JIS G 3467のNCF800HTF

6 製造方法

  管継手の製造方法は,次による。
a) 管継手は,箇条5に規定した材料から熱間又は冷間による塑性加工によって継目なく製造する。ただ
し,径の呼び100A(4B) 以下の管継手については,切削加工によって製造してもよい。
b) 管継手には,表6による熱処理を施す。
c) IS G 4051のS25C又はS30Cの冷間仕上げ材料を切削加工によって製造する場合は,焼ならし又は焼
入れ後焼戻しを行った後に加工する。

――――― [JIS B 2312 pdf 11] ―――――

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表6−管継手の熱処理
材料による種類の記号 熱処理の種類
熱間成形品 冷間成形品
PG370,PT370,PT410, 焼なましa),焼ならし,焼ならし後焼
製造のまま,焼なましa),焼ならし,
FT410,PS410,PT480 戻し又は焼入れ後焼戻し
焼ならし後焼戻し又は焼入れ後焼戻し
PS480 焼なましa),焼ならし,焼ならし後焼戻し又は焼入れ後焼戻し
PL380 焼ならし,焼ならし後焼戻し又は焼入れ後焼戻し
PA12,FA12 焼なましb),焼ならし又は焼ならし後焼戻し
PA22,FA22 焼なましb) 又は焼ならし後焼戻し
PA23,PA24,PA25,PA26, 焼なましc),焼ならし後焼戻し(650 ℃以上)又は焼入れ後焼戻し(650 ℃以上)
FA23,FA24,FA25,FA26
PL450 焼ならし,焼ならし後焼戻し又は焼入れ後焼戻し
PL690 2回焼ならし後焼戻し又は焼入れ後焼戻し
SUS304,SUS304L,SUS316, 固溶化熱処理(1 010 ℃以上急冷)
SUS316L,SUS317,SUS317L,
SUS304F,SUS316F
SUS304H,SUS316H, 固溶化熱処理(1 040 ℃以上急冷)
SUS304HF,SUS316HF
SUS309,SUS310,SUS309S, 固溶化熱処理(1 030 ℃以上急冷)
SUS310S,SUS309F,SUS310F,
SUS836L,SUS890L
SUS321 d),SUS321F d), 固溶化熱処理(920 ℃以上急冷)
SUS316Ti d)
SUS321H,SUS347H, 固溶化熱処理(1 050 ℃以上急冷) 固溶化熱処理(1 095 ℃以上急冷)
SUS321HF,SUS347HF
SUS347 d),SUS347F d) 固溶化熱処理(980 ℃以上急冷)
SUS329J1,SUS329J3L, 固溶化熱処理(950 ℃以上急冷)
SUS329J4L
SUS405,SUS409L,SUS430, 焼なまし(700 ℃以上空冷又は徐冷)
SUS430LX,SUS444
SUS430J1L,SUS436L 焼なまし(720 ℃以上空冷又は徐冷)
NCF800F 焼なまし(950 ℃以上急冷)
NCF800HF 固溶化熱処理(1 100 ℃以上急冷)
注a) 低温焼なまし又は応力除去焼なまし。
b) 低温焼なまし,完全焼なまし又は等温焼なまし。
c) 完全焼なまし又は等温焼なまし。
d) 注文者は,安定化熱処理を指定することができる。この場合の熱処理温度は,850930 ℃とする。

7 化学成分

  管継手の材料の化学成分は,表4及び表5に規定した使用材料に関する日本工業規格(日本産業規格)の規定による。

8 性能

8.1 機械的性質

  管継手の機械的性質は,次による。
a) 管継手の引張強さ,降伏点又は耐力,及び伸びは,表4及び表5に規定した使用材料に関する日本工
業規格の規定による。
b) IS G 4051のS25C及びS30Cを使用材料とする場合の機械的性質は,表4に規定した鋼管に関する日

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本工業規格の規定による。
c) L380,PL450及びPL690の管継手のシャルピー衝撃試験の試験温度及び吸収エネルギーは,表4に
規定した使用材料に関する日本工業規格(日本産業規格)の規定による。

8.2 オーステナイト結晶粒度

  SUS321H,SUS321HF及びNCF800HFの管継手のオーステナイト結晶粒度は,表4及び表5に規定した
鋼管に関する日本工業規格(日本産業規格)の規定による。

8.3 耐圧性能

  管継手の耐圧性能は,次による。ただし,呼び厚さが異なる端部をもつ管継手は,呼び厚さ又はt/Dの
小さい方の値を耐圧性能とする。ここに,t : 管継手の厚さ(mm),D : 管継手の外径(mm)とする。
a) 管継手は,表2及び表3に規定した対応する鋼管に関する日本工業規格(日本産業規格)の規定による水圧試験特性と
同じ圧力に耐え,漏れがあってはならない。
b) 管継手は,次の式で計算した対応する鋼管の破裂圧力で破裂してはならない。
2s0t0
P0
D0
ここに, P0 : 鋼管の破裂圧力(MPa)
t0 : 鋼管の最小厚さ(許容差内での)(mm)
D0 : 鋼管の外径(mm)
s0 : 表2及び表3に規定した対応する鋼管に関する日本工業規
格の規定による引張強さの最小値(N/mm2)

9 形状及び寸法

  管継手の形状及び寸法は,次による。
なお,径の呼びAはミリメートル系,Bはインチ系を表す。
a) 管継手の外径,内径及び厚さは,表7表9による。
b) 管継手の形状及び寸法は,表10表14による。
c) 管継手の寸法許容差及び許容値は,表15による。
d) 管継手のオフアングル及びオフプレンの許容値は,表16による。
e) ベベルエンドの形状及び寸法は,図1による。ただし,管継手の厚さが4 mm未満の場合は,プレン
エンドとすることができる。
なお,特殊なベベルエンドの形状及び寸法を必要とする場合は,受渡当事者間の協定によるものと
し,注文者は,附属書JCから選定することもできる。

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単位 mm
a) 厚さが22.4 mm以下の場合 b) 厚さが22.4 mmを超える場合
図1−ベベルエンドの形状及び寸法

10 外観

  管継手の外観は,次による。
a) 管継手は,内外面に使用上有害なきず,しわ,その他の欠点があってはならない。
b) 表面手入れを実施する場合は,グラインダ,機械加工などによって行ってもよいが,手入れ後の製品
厚さは,厚さの許容差の範囲内でなければならない。
c) 手入れ跡は,できるだけ表面の形状に滑らかに沿わなければならない。

11 試験

11.1 分析試験

  分析試験は,表4及び表5に規定した使用材料に関する日本工業規格(日本産業規格)の規定による。

11.2 機械試験

  管継手の機械試験は,次による。
a) 試験片 表4及び表5に規定した使用材料に関する日本工業規格(日本産業規格)の規定による材料ロットごと(JIS G
4051のS25C及びS30Cを使用材料とする場合は,同一溶鋼ごと)に1個の供試材を採り,これに管
継手と同一条件の熱処理を施した後,引張試験片1個を採る。
なお,PL380,PL450及びPL690の管継手に使用する材料については,更にシャルピー衝撃試験片
一組(3個)を採る。
b) 試験片の形状及び試験方法 表4及び表5に規定した使用材料に関する日本工業規格(日本産業規格)の規定による。

11.3 オーステナイト結晶粒度試験

  SUS321H,SUS321HF及びNCF800HFのオーステナイト結晶粒度試験の試験片は,11.2の供試材に管継
手と同一熱処理条件の熱処理を施した後,試験片1個を採る。試験方法は,表4及び表5に規定した鋼管
に関する日本工業規格(日本産業規格)の規定による。

11.4 耐圧性能試験

  耐圧性能試験は,管継手に鋼管を溶接し,水圧によって徐々に内圧を加え,8.3に規定する対応する鋼管
の水圧試験特性圧力で5秒間以上保持したとき,これに耐え,漏れが生じないことを調べる。その後,更
に試験圧力を増加し,対応する鋼管の破裂圧力に3分間保持しても破裂しないことを調べる。

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12 検査

12.1 検査の種類及び検査項目

  管継手の検査は,形式検査8) と受渡検査9) とに区分し,検査項目はそれぞれ次による。
なお,受渡検査の抜取検査方式は,受渡当事者間の協定による。
注8) 管継手の品質が設計で示す全ての特性を満足するかどうかを判定するための検査をいう。
9) 既に形式検査に合格したものと同じ設計・製造による製品の受渡しをする場合に,必要と認め
る特性が満足するものであるかどうかを判定するための検査をいう。
a) 形式検査項目
1) 分析検査
2) 機械的性質
3) オーステナイト結晶粒度検査
4) 耐圧性能検査
5) 形状及び寸法検査
6) 外観検査
b) 受渡検査項目
1) 分析検査
2) 機械的性質
3) オーステナイト結晶粒度検査
4) 形状及び寸法検査
5) 外観検査

12.2 分析検査

  化学成分は,11.1によって試験を行い,箇条7の規定に適合しなければならない。

12.3 機械的性質

  機械的性質は,11.2によって試験を行い,8.1の規定に適合しなければならない。

12.4 オーステナイト結晶粒度検査

  オーステナイト結晶粒度は,11.3によって試験を行い,8.2の規定に適合しなければならない。

12.5 耐圧性能検査

  耐圧性能は,11.4によって試験を行い,8.3の規定に適合しなければならない。
なお,この検査は,あらかじめ製造業者が管継手の製造方法ごとに幾つかの寸法及び鋼種の代表的なも
のについて実施するものであり,その性能に影響を及ぼすような製造条件の変更があった場合などに行う。

12.6 形状及び寸法検査

  形状及び寸法検査は,直接測定又は限界ゲージによって行い,箇条9の規定に適合しなければならない。

12.7 外観検査

  外観検査は,目視によって行い,箇条10の規定に適合しなければならない。

13 製品の呼び方

  管継手の呼び方は,次のa)   d) によって構成する。
a) 規格番号又は規格名称
例 “JIS B 2312”又は“配管用鋼製突合せ溶接式管継手”
b) 形状による種類又はその記号

――――― [JIS B 2312 pdf 15] ―――――

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JIS B 2312:2015の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 3419:1981(MOD)
  • ISO 5251:1981(MOD)

JIS B 2312:2015の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 2312:2015の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISB0151:2018
鉄鋼製管継手用語
JISG0415:2014
鋼及び鋼製品―検査文書
JISG0567:2012
鉄鋼材料及び耐熱合金の高温引張試験方法
JISG0567:2020
鉄鋼材料及び耐熱合金の高温引張試験方法
JISG3103:2019
ボイラ及び圧力容器用炭素鋼及びモリブデン鋼鋼板
JISG3106:2015
溶接構造用圧延鋼材
JISG3106:2020
溶接構造用圧延鋼材
JISG3126:2015
低温圧力容器用炭素鋼鋼板
JISG3126:2021
低温圧力容器用炭素鋼鋼板
JISG3127:2013
低温圧力容器用ニッケル鋼鋼板
JISG3202:1988
圧力容器用炭素鋼鍛鋼品
JISG3203:1988
高温圧力容器用合金鋼鍛鋼品
JISG3205:1988
低温圧力容器用鍛鋼品
JISG3214:1991
圧力容器用ステンレス鋼鍛鋼品
JISG3454:2017
圧力配管用炭素鋼鋼管
JISG3455:2016
高圧配管用炭素鋼鋼管
JISG3455:2020
高圧配管用炭素鋼鋼管
JISG3456:2019
高温配管用炭素鋼鋼管
JISG3458:2018
配管用合金鋼鋼管
JISG3458:2020
配管用合金鋼鋼管
JISG3459:2016
配管用ステンレス鋼鋼管
JISG3459:2021
配管用ステンレス鋼鋼管
JISG3460:2018
低温配管用鋼管
JISG3467:2013
加熱炉用鋼管
JISG4051:2016
機械構造用炭素鋼鋼材
JISG4109:2019
ボイラ及び圧力容器用クロムモリブデン鋼鋼板
JISG4303:2012
ステンレス鋼棒
JISG4303:2021
ステンレス鋼棒
JISG4304:2012
熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
JISG4304:2021
熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
JISG4305:2012
冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
JISG4305:2021
冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
JISG4312:2019
耐熱鋼板及び鋼帯
JISZ2241:2011
金属材料引張試験方法
JISZ2242:2018
金属材料のシャルピー衝撃試験方法
JISZ2343-1:2017
非破壊試験―浸透探傷試験―第1部:一般通則:浸透探傷試験方法及び浸透指示模様の分類
JISZ8401:2019
数値の丸め方