JIS K 0099:2020 排ガス中のアンモニア分析方法 | ページ 2

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2) イオンクロマトグラフ法の場合 容量100 mL又は250 mLの吸収瓶(図1参照)を2個連結して用
いる。
単位 mm
a) ガラスろ過板形 b) ガラスボールフィルター形 c) 枝管付ガラスフィルター形
括弧内の数字は,100 mL吸収瓶の寸法を,及び括弧のない数字は,共通寸法を示す。
図1−吸収瓶(100 mL及び250 mL)の例
b) 試料ガス採取装置 試料ガス採取装置(図2参照)は,次の条件を備えていなければならない。
1) 試料ガス採取管Bの材質は,排ガス中のアンモニア及び共存成分によって腐食されにくく,これを
吸着しないガラス,石英ガラス,ステンレス鋼,四ふっ化エチレン樹脂などを用いる。ただし,ス
テンレス鋼のうちSUS 316及びSUS 316 Lは,アンモニア測定において窒素酸化物が存在すると負
の誤差を生じるため用いてはならない。
2) 試料ガス中にダストが混入することを防ぐため,採取管の先端又は適切な位置に,ろ過材Aを詰め
る。
注記 ろ過材には,排ガス中の成分と化学反応を生じない材質として,シリカウール,無アルカ
リガラスウールなどがある。
3) 試料ガス中の水分が凝縮することを防ぐため,試料ガス採取管Bから流路切替三方コックP1までの
間は,できるだけ短くし120 ℃程度に加熱できる構造とする。
なお,試料ガス採取管Bから流路切替三方コックP1までの加熱される部分の接続には,すり合わ
せ継ぎ手管,ふっ素ゴム管,シリコーンゴム管,四ふっ化エチレン樹脂管などを用いる。
4) 装置の各接続部からガスが漏れてはならない。装置組立後の測定前に,ノズルを塞ぎ吸引ポンプを
稼働させ,ガスメーターの指針が停止することを確認するとよい。

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A : ろ過材 K1,K2 : 流量調節コック
B : 試料ガス採取管 L : 吸引ポンプ
C : 試料ガス採取口 M : ガスメーター
D : 温度計 N : 温度計(ガスメーターMの温度計)
E1,E2 : ヒーター O : マノメーター
F1,F2 : 吸収瓶(100 mL又は250 mL) P1,P2 : 流路切替え三方コック
G : フランジ Q : マノメーター
H : ガス洗浄瓶(ガス洗浄液50 mLを入れる) R : バイパス
J : 乾燥管
図2−試料ガス採取装置の例

6.4 採取操作

  採取操作は,次による。ここで記載している装置の記号は,図2を参照する。
a) 吸収瓶及び吸収液量は,次のいずれかによる。
1) インドフェノール青吸光光度法の場合は,容量250 mLの吸収瓶F1及びF2に6.2 c)の吸収液50 mL
をそれぞれ入れる。
2) イオンクロマトグラフ法の場合は,容量100 mLの吸収瓶F1及びF2に6.2 c)の吸収液25 mLをそれ
ぞれ入れる。ただし,アンモニアの濃度が15.5 ppmを超えると予想される場合は,容量250 mLの
吸収瓶F1及びF2に6.2 c)の吸収液50 mLをそれぞれ入れたものを用いる。
b) 流路切替え三方コックP1及びP2をバイパスR側に回した後,流量を1 L/min2 L/minに調節し,吸
引ポンプLを作動させて,試料ガス採取管Bから流路切替え三方コックP1までを試料ガスで置換す
る。
なお,試料ガス採取管Bから吸収瓶F1までの距離が短く,採取装置内に漏れがなく,一定流量に調
節が可能な場合は,流路切替え三方コックP1とP2との間のバイパスRを付けなくてもよい。また,
採取装置に漏れがないことを6.3 b) 4)で確認できる場合は,マノメーターQを付けなくてもよい。
c) 吸引ポンプLを停止した後,流路切替え三方コックP1及びP2を吸収瓶F1及びF2側に回す。次にガス
メーターMの指示値V1を0.01 Lの桁まで読み取る。
d) 吸引ポンプLを作動させ,試料ガスを吸収瓶F1及びF2に通す。このとき流量調節コックK1及びK2
を調節して,流量を1 L/min2 L/min程度にする。
なお,採取するガスが比較的高温で吸収液が温まる可能性がある場合は,吸収瓶を冷却水槽に入れ

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ておくとよい。この場合には,ガラスろ過板の吸収瓶[図1 a)参照]を用いるとよい。
e) 大気圧Pa,ガスメーターMの温度計Nの温度t及びマノメーターOのゲージ圧Pmを測定し記録する。
f) 試料ガスを約20 L採取した後,吸引ポンプLを停止し,流路切替え三方コックP1及びP2を閉じ,ガ
スメーターMの指示値V2を0.01 Lの桁まで読み取る。
なお,試料ガス採取量は,アンモニア濃度に応じて適宜増減してもよい。
g) 必要に応じて,試料ガス中の水分をJIS Z 8808の箇条7(排ガス中の水分量の測定)によって測定す
る。

6.5 試料ガス採取量

  試料ガス採取量は,標準状態(273.15 K,101.32 kPa)における乾きガス量VSD又は湿りガス量VSWとし
て,次のいずれかによって算出する。
a) 乾きガス量で求める場合 湿式ガスメーターを用いる場合は式(1)に,乾式ガスメーターを用いる場合
は式(2)によって求める。
273.15 Pa Pm Pv
VSD V 22.41(a b) (1)
273.15 t 101.32
273.15 Pa Pm
VSD V 22.41(a b) (2)
273.15 t 101.32
b) 湿りガス量で求める場合 湿式ガスメーターを用いる場合は式(3)に,乾式ガスメーターを用いる場合
は式(4)によって求める。
273.15 Pa Pm Pv
VSW V 22.41(a b c) (3)
273.15 t 101.32
273.15 Pa Pm
VSW V 22.41(a b c) (4)
273.15 t 101.32
ここに, VSD : 乾きガス量(L)
VSW : 湿りガス量(L)
V : ガスメーターで測定したガス量(L)
6.4で求めた値のV2からV1を差し引いた値
t : ガスメーターにおける温度(℃)
Pa : 大気圧(kPa)
Pm : ガスメーターにおけるゲージ圧(kPa)
Pv : t ℃における飽和水蒸気圧(kPa)(表2参照)
a : 吸収液に捕集された分析対象ガス(mol)
b : 吸収液に捕集された分析対象ガス以外のガス(mol)
c : JIS Z 8808の箇条7(排ガス中の水分量の測定)で求めた水
分の量(mol)
273.15 : 0 ℃に対応する絶対温度(K)
101.32 : 1気圧に対応する圧力(kPa)
22.41 : 標準状態における気体1 molの体積(L)
注記 式(1)式(4)で用いているa,b,c及びPmは,無視しても差し支えない場合が多い。

7 分析用試料溶液の調製

7.1 インドフェノール青吸光光度法

  インドフェノール青吸光光度法の分析用試料溶液の調製は,6.4の操作を終えた後,全量フラスコ250 mL
の標線まで,吸収瓶F1及びF2内の溶液を6.2 c)の吸収液[ほう酸溶液(5 g/L)]で洗い移す。これを分析

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用試料溶液とする。硫黄酸化物などが妨害するときは,附属書Aによる。

7.2 イオンクロマトグラフ法

  イオンクロマトグラフ法の分析用試料溶液の調製は,6.4の操作を終えた後,容量100 mLの吸収瓶を用
いたときは,全量フラスコ100 mLに,容量250 mLの吸収瓶を用いたときは,全量フラスコ250 mLに,
吸収瓶F1及びF2内の溶液を水で洗い移し,水を標線まで加える。このいずれかを分析用試料溶液とする。
なお,分析用試料溶液中に固形物が認められる場合には,試料導入部又は分離カラムを閉塞するので,
あらかじめ孔径0.45 μm以下のろ過材でろ過して除去する。

8 定量方法

8.1 インドフェノール青吸光光度法

8.1.1 適用条件
この方法は,二酸化窒素がアンモニアの100倍以上,アミン類が数十倍以上,二酸化硫黄が10倍以上,
硫化水素が等量以上のいずれかが共存すると影響を受けるので,その影響を無視又は除去できる場合に適
用する。
8.1.2 試薬及び試薬溶液の調製
試薬及び試薬溶液の調製は,次による。
a) 試薬 試薬は,次による。
1) 水 箇条4のe)に規定するもの
2) チオ硫酸ナトリウム五水和物 JIS K 8637に規定するもの
3) 水酸化ナトリウム JIS K 8576に規定するもの
4) 塩化アンモニウム JIS K 8116に規定するもの
5) 硫酸アンモニウム JIS K 8960に規定するもの
6) フェノール JIS K 8798に規定するもの
7) ペンタシアノニトロシル鉄(III)酸ナトリウム二水和物 JIS K 8722に規定するもの
8) アンモニウムイオン標準液(1 000 mg/L) 国家計量標準に規定するトレーサビリティが確保された
アンモニウムイオン標準液(1 000 mg/L)
9) ほう酸 JIS K 8863に規定するもの
10) でんぷん(溶性) JIS K 8659に規定するもの
11) 酢酸 JIS K 8355に規定するもの
12) よう化カリウム JIS K 8913に規定するもの
13) よう素酸カリウム JIS K 8005に規定するもの
14) 過塩素酸マグネシウム JIS K 8228に規定する乾燥用のもの
15) 炭酸ナトリウム JIS K 8625に規定する特級のもの
b) 試薬溶液の調製 試薬溶液の調製は,次による。
1) でんぷん溶液(10 g/L) JIS K 8659に規定している,でんぷん(溶性)1 gと水約10 mLとを混ぜ,
次に,熱水100 mL中によくかき混ぜながら加え,約1分間煮沸した後,放冷する。使用時に調製
する。
2) 0.05 mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液 0.05 mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液は,次による。
2.1) 調製 JIS K 8637に規定するチオ硫酸ナトリウム五水和物12.5 g及びJIS K 8625に規定する炭酸
ナトリウム0.2 gを溶存酸素を含まない水に溶かして1 Lとし,気密容器に入れて少なくとも2日

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間放置する。標定は使用時に行う。
2.2) 標定 よう素酸カリウムを130 ℃で約2時間乾燥し,過塩素酸マグネシウム(乾燥用)を入れた
デシケーター中で放冷した後,その0.35 g0.36 gを0.1 mgまではかる。水に溶かした後,全量フ
ラスコ250 mLに水で洗い移し,水を標線まで加える。共栓付き三角フラスコ300 mLに,この25
mLを分取し,水を加えて100 mLとし,よう化カリウム1 g2 g,酢酸(1+1)6 mLを加え,栓
をして静かに振り混ぜ,暗所に5分間放置する。遊離したよう素を0.05 mol/Lチオ硫酸ナトリウ
ム溶液で滴定し,溶液の黄色が薄くなってから指示薬としてでんぷん溶液1 mLを加えて滴定を続
け,よう素でんぷんの青が消えた点を終点とする。別に同一条件で空試験を行って滴定値を補正
する。次の式によってファクターを算出する。
愀 25/250
f
0.001 783
ここに, f : 0.05 mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液のファクター
m : よう素酸カリウム採取量(g)
a' : 滴定に要した0.05 mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液の体積
(mL)
0.001 783 : 0.05 mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液1 mLに相当するよう
素酸カリウムの質量(g/mL)
3) 次亜塩素酸ナトリウム溶液 次亜塩素酸ナトリウム溶液は,次による。
3.1) 次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素5 %10 %)の有効塩素の定量 全量フラスコ200 mLに
次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素5 %10 %)v mL(通常10 mL)をとり,水を標線まで加
える。共栓付き三角フラスコ300 mLにこの10 mLを分取し,水を加えて約100 mLとする。よう
化カリウム1 g2 g及び酢酸(1+1)6 mLを加え,栓をして静かに振り混ぜ,暗所に5分間放置
する。遊離したよう素を0.05 mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定し,溶液の黄色が薄くなって
から指示薬としてでんぷん溶液1 mLを加えて滴定を続け,よう素でんぷんの青が消えた点を終点
とする。別に,同一条件で空試験を行って滴定値を補正する。次の式によって有効塩素量(g/L)
を算出する。調製時に定量する。
200 1 000
N a' f 0.001 773
10 v
ここに, N : 有効塩素(g/L)
a' : 滴定に要した0.05 mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液の体積
(mL)
f : 0.05 mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液のファクター
v : 次亜塩素酸ナトリウム溶液採取量(mL)
0.001 773 : 0.05 mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液1 mLに相当する塩素
の質量(g/mL)
3.2) 調製 3.1)で定量した有効塩素N g/Lの600/N mLの次亜塩素酸ナトリウム溶液に水酸化ナトリウ
ム15 gを水に溶かして加え全量を1 Lとする。使用時に調製する。この溶液の有効塩素は0.6 g/L
に相当する。
4) フェノール−ペンタシアノニトロシル鉄(III)酸ナトリウム溶液 フェノール5 g及びペンタシア
ノニトロシル鉄(III)酸ナトリウム二水和物25 mgを水に溶かして全量500 mLとしたもの。冷暗
所に保存し,調製後1か月以上経過したものは使用しない。
5) アンモニウムイオン標準液(0.1 mg/mL) 次のいずれかによる。
5.1) 8.1.2 a) 8)のアンモニウムイオン標準液(1 000 mg/L)を水で10倍に希釈したもの。

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