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とが可能である。
n1
En
n1
D 2
106
m5 1000
ここに, D : 分析種の含有率(質量分率 ppm)
E : 用いた標準液中の分析種の質量(mg)
m5 : はかりとった試料の質量(g)
n1 : X液の指示値
n2 : Y液の指示値
6.10 ひ素(As)
ひ素(As)の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次による。
1) 亜鉛(ひ素分析用) JIS K 8012に規定する粒径150
2) 硝酸 JIS K 8541に規定する質量分率60 %61 %の特級のもの。
3) ピリジン JIS K 8777に規定するもの。
4) 硫酸 JIS K 8951に規定するもの。
5) 塩化すず(II)溶液(N,N-ジエチルジチオカルバミド酸銀法用)[塩化すず(II)溶液(AgDDTC法
用)] JIS K 8136に規定する塩化すず(II)二水和物40 gを箇条5のひ素分析用の品質を満足する
塩酸に溶かし,その塩酸で100 mLにしたもの。JIS K 8580に規定する小粒状のすず2,3個を加え,
褐色ガラス製瓶に保存する。この液を,使用時に水で10倍に希釈する。
6) 塩酸(ひ素分析用)(1+1) 箇条5のひ素分析用の品質を満足する塩酸の体積1と水の体積1とを
混合したもの。
7) 酢酸鉛(II)溶液(100 g/L) JIS K 8374に規定する酢酸鉛(II)三水和物11.6 gを水に溶かして100
mLにした後,JIS K 8355に規定する酢酸0.1 mLを加えたもの。
8) ,N-ジエチルジチオカルバミド酸銀·ピリジン溶液(AgDDTC·ピリジン溶液) JIS K 9512に規
定するN,N-ジエチルジチオカルバミド酸銀0.5 gをJIS K 8777に規定するピリジンに溶かし,JIS K
8777に規定するピリジンで100 mLにしたもの。褐色ガラス製瓶に入れ,冷所に保存する。
9) よう化カリウム溶液(200 g/L) JIS K 8913に規定するよう化カリウム20 gを水に溶かして100 mL
にしたもの。使用時に調製する。
10) ひ素標準液(As : 0.001 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) 吸収セル 光路長が10 mmのもの。
2) 蒸発皿 6.4 a) 1)による。
3) ひ素試験装置 例を図1に示す。
4) 分光光度計 装置の構成は,JIS K 0115に規定するもの。
c) 操作 操作は,次による。
なお,有害な塩化水素ガスなどが発生するため,排気に注意する。
1) 試料溶液の調製は,特級の場合は試料100 g(約84.7 mL)を,ひ素分析用の場合は試料200 g(約
169.5 mL)を蒸発皿などにとり,硝酸5 mL及び硫酸3 mLを加え,熱板(ホットプレート)上で白
煙が生じるまで加熱する。冷却後,容器内には硫酸が残っているため,硫酸が飛び出さないよう注
意して静かに水10 mLを加え,再び白煙が生じるまで熱板(ホットプレート)上で加熱する。冷却
――――― [JIS K 8180 pdf 11] ―――――
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後,水素化ひ素発生瓶Aに少量の水を用いて移し,更に水を加えて20 mLにする。
2) 比較溶液の調製は,硝酸5 mL及び硫酸3 mLを蒸発皿などにとり,熱板(ホットプレート)上で白
煙が生じるまで加熱する。冷却後,容器内には硫酸が残っているため,硫酸が飛び出さないよう注
意して静かに水10 mLを加え,再び白煙が生じるまで熱板(ホットプレート)上で加熱する。冷却
後,水素化ひ素発生瓶Aに少量の水を用いて移し,ひ素標準液(As : 0.001 mg/mL)1.0 mL及び水
を加えて20 mLにする。
3) 空試験溶液の調製は,硝酸5 mL及び硫酸3 mLを蒸発皿などにとり,熱板(ホットプレート)上で
白煙が生じるまで加熱する。冷却後,水10 mLを注意して加え,再び白煙が生じるまで熱板(ホッ
トプレート)上で加熱する。冷却後,水素化ひ素発生瓶Aに少量の水を用いて移し,更に水を加え
て20 mLにする(空試験溶液は,吸光度を測定する場合に調製する。)。
4) 試料溶液,比較溶液及び空試験溶液に,塩酸(ひ素分析用)(1+1)5 mLを加え,水で40 mLにす
る。これらによう化カリウム溶液(200 g/L)15 mL及び塩化すず(II)溶液(AgDDTC法用)5 mL
を加えて振り混ぜ,10分間放置する。次に,亜鉛(ひ素分析用)3 gを加え,直ちに水素化ひ素発
生瓶Aと導管B(あらかじめ水素化ひ素吸収管CにAgDDTC·ピリジン溶液5 mLを入れ,導管B
と水素化ひ素吸収管Cとを連結しておく。)とを連結して,約25 ℃の水中で約1時間放置した後,
水素化ひ素吸収管Cを離し,ピリジンを5 mLの標線まで加える。
5) 白の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液の色を,水素化ひ素吸収管C
の上方又は側方から目視観察又は吸光光度法で比較する。
なお,吸光光度法による場合,吸収セルを用い,分光光度計で波長519 nmにおける吸光度を空試
験溶液からのAgDDTC·ピリジン溶液を対照液としてJIS K 0115の箇条6(特定波長における吸収
の測定)によって測定する。
d) 判定 次の1)又は2)に適合するとき,特級は“ひ素(As) : 質量分率0.01 ppm以下(規格値)”,ひ素
分析用は“ひ素(As) : 質量分率0.005 ppm以下(規格値)”とする。
1) 試料溶液から得られた液の色は,比較溶液から得られた液の赤より濃くない。
2) 試料溶液から得られた液の吸光度は,比較溶液から得られた液の吸光度より大きくない。
A : 水素化ひ素発生瓶100 mL
B : 導管
C : 水素化ひ素吸収管
D : ゴム栓又はすり合わせ
E : 酢酸鉛(II)溶液(100 g/L)
で湿したガラスウール
F : 40 mLの標線
G : 5 mLの標線
図1−ひ素試験装置の例
――――― [JIS K 8180 pdf 12] ―――――
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6.11 アンモニウム(NH4)
アンモニウム(NH4)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム溶液(インドフェノール青法用)[EDTA2Na溶液(イ
ンドフェノール青法用)] JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム1 gを水60 mLに溶かす。これ
にJIS K 8107に規定するエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物5 gを加えて溶かし,
水を加えて100 mLにしたもの。
2) 次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素 質量分率約1 %) 次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素 質
量分率5 %12 %)の有効塩素を使用時に定量し,有効塩素が質量分率約1 %になるように水でう
すめたもの。冷暗所に保存し,30日以内に使用する。
なお,有効塩素の定量は,次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素 質量分率5 %12 %)10 gを
0.1 mgの桁まではかりとり,全量フラスコ200 mLに移し,水を標線まで加えて混合する。その20 mL
を共通すり合わせ三角フラスコ300 mLに正確にとり,水100 mL及びJIS K 8913に規定するよう化
カリウム2 gを加えて溶かした後,速やかに酢酸(1+1)6 mLを加えて栓をして振り混ぜる。約5
分間暗所に放置後,指示薬としてでんぷん溶液を用い,0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液で滴定す
る。
この場合,でんぷん溶液は,終点間際で液の色がうすい黄になったときに約0.5 mLを加える。終
点は,液の青が消える点とする。別に同一条件で空試験を行って滴定量を補正する。
次亜塩素酸ナトリウム溶液の有効塩素濃度は,次の式によって算出する。
0.0035453 f2 V2 V3
F 100
20
m6
200
ここに, F : 次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素 質量分率5 %
12 %)の有効塩素濃度(Cl)(質量分率 %)
V2 : 滴定に要した0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液の体
積(mL)
V3 : 空試験に要した0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液の
体積(mL)
f2 : 0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液のファクター
m6 : はかりとった試料の質量(g)
0.003 545 3 : 0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液1 mLに相当する塩
素の質量を示す換算係数(g/mL)
また,酢酸(1+1),でんぷん溶液及び0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液の調製は,次による。
· 酢酸(1+1)の調製は,JIS K 8355に規定する酢酸の体積1と水の体積1とを混合する。
· でんぷん溶液の調製は,6.8 a) 2)による。
· 0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液の調製は,JIS K 8637に規定するチオ硫酸ナトリウム五水和
物,及び防腐剤としてJIS K 8625に規定する炭酸ナトリウム又はJIS K 8051に規定する3-メチル
-1-ブタノールを用い,JIS K 8001のJA.6.4 t) 2)(0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液)に従って,
調製,標定及び計算する。
3) 水酸化ナトリウム溶液(300 g/L) JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム30.9 gを水に溶かして
100 mLにしたもの。ポリエチレンなどの樹脂製瓶に保存する。
――――― [JIS K 8180 pdf 13] ―――――
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4) ナトリウムフェノキシド溶液 水酸化ナトリウム溶液(300 g/L)[3)参照]18 mLをビーカー200 mL
にとり,冷水中で冷却しながらJIS K 8798に規定するフェノール12.6 gを少量ずつ加えた後,更に
JIS K 8034に規定するアセトン4 mLを加え,水で100 mLにしたもの。使用時に調製する。
5) アンモニウム標準液(NH4 : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) 吸収セル 6.10 b) 1)による。
2) 共通すり合わせ平底試験管 6.6 b) 1)による。
3) H試験紙 pH約7が確認できるもの。
4) 恒温水槽 20 ℃25 ℃に調節できるもの。
5) 分光光度計 6.10 b) 4)による。
c) 操作 操作は,次による。
1) 試料溶液の調製は,試料2.0 g(約1.7 mL)を共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,水2 mLを
加え,約10 ℃に冷却しながら,pH試験紙を用いて水酸化ナトリウム溶液(300 g/L)で中和し,水
を加えて10 mLにする。
2) 比較溶液の調製は,アンモニウム標準液(NH4 : 0.01 mg/mL)0.6 mLを共通すり合わせ平底試験管
にとり,水を加えて10 mLにする。
3) 空試験溶液は,共通すり合わせ平底試験管に水10 mLをとる。
4) 試料溶液,比較溶液及び空試験溶液に,EDTA2Na溶液(インドフェノール青法用)1 mL及びナト
リウムフェノキシド溶液4 mLを加えてよく振り混ぜる。これらに次亜塩素酸ナトリウム溶液(有
効塩素 質量分率約1 %)2.5 mLを加え,更に水を加えて25 mLにし,20 ℃25 ℃の恒温水槽で15
分間放置する。
5) 試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液は,空試験溶液から得られた液を対照液とし,吸
収セルを用いて,分光光度計で波長630 nmにおける吸光度をJIS K 0115の箇条6(特定波長におけ
る吸収の測定)によって測定し,比較する。
d) 判定 試料溶液から得られた液の吸光度が,比較溶液から得られた液の吸光度より小さいとき,“アン
モニウム(NH4) : 質量分率3 ppm以下(規格値)”とする。
6.12 ナトリウム(Na),銅(Cu),銀(Ag),マグネシウム(Mg),カルシウム(Ca),亜鉛(Zn),カ
ドミウム(Cd),アルミニウム(Al),すず(Sn),鉛(Pb),バナジウム(V),ひ素(As),アンチモン(Sb),
ビスマス(Bi),クロム(Cr),モリブデン(Mo),タングステン(W),セレン(Se),マンガン(Mn),
鉄(Fe),コバルト(Co),ニッケル(Ni),ガリウム(Ga),イットリウム(Y),インジウム(In)及び
タリウム(Tl)
ナトリウム(Na),銅(Cu),銀(Ag),マグネシウム(Mg),カルシウム(Ca),亜鉛(Zn),カドミウ
ム(Cd),アルミニウム(Al),すず(Sn),鉛(Pb),バナジウム(V),ひ素(As),アンチモン(Sb),
ビスマス(Bi),クロム(Cr),モリブデン(Mo),タングステン(W),セレン(Se),マンガン(Mn),
鉄(Fe),コバルト(Co),ニッケル(Ni),ガリウム(Ga),イットリウム(Y),インジウム(In)及びタ
リウム(Tl)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) 水 抵抗率が,18 MΩ·cm以上のもの。
2) 硝酸(1 mol/L) 試験する分析種の空試験の含有率が,この試験に支障のない硝酸63.1 g(硝酸と
して質量分率100 %相当として)をポリテトラフルオロエチレンなどの樹脂製の全量フラスコ1 000
――――― [JIS K 8180 pdf 14] ―――――
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mLにはかりとり,水を標線まで加えて混合したもの。
注記 例えば,質量分率69 %の硝酸の場合,91.4 gをはかりとる。
3) 混合標準液(各分析種 : 1 mg/mL) 国際単位系にトレーサブルな標準液で,試験に支障のないもの,
又はそれと同等なもの。必要に応じて,分析種をグループ分けして,グループごとの混合標準液を
調製してもよい。
4) 混合標準液(各分析種 : 0.01 mg/mL) 国際単位系にトレーサブルな標準液で,試験に支障のない
もの,又はそれと同等なもの。必要に応じて,分析種をグループ分けして,グループごとの混合標
準液を調製してもよい。
5) 混合標準液1(各分析種 : 0.1 μg/mL) 混合標準液(各分析種 : 0.01 mg/mL)1 mL又は混合標準液
(各分析種 : 1 mg/mL)10 μLをポリテトラフルオロエチレンなどの樹脂製の全量フラスコ100 mL
に正確にとり,硝酸(1 mol/L)又は水を標線まで加えて混合したもの。使用時に調製する。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) 石英ガラス製平底蒸発皿 呼び容量100 mLの石英ガラス製のもの。
2) 目盛付き試験管 容量20 mLのポリテトラフルオロエチレンなどの合成樹脂製のもので,10 mLの
標線における体積を確認できるもの。
3) ピストン式ピペット JIS K 0970に規定するもの。
4) 誘導結合プラズマ質量分析計(ICP-MS) 装置の構成は,JIS K 0133に規定するもの。
c) 分析種の測定用m/z 分析種のm/zの例を表3に示す。
なお,別の分析条件でも同等の試験結果が得られることを確認した場合には,その条件を用いても
よい。
――――― [JIS K 8180 pdf 15] ―――――
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JIS K 8180:2021の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 6353-2:1983(MOD)
JIS K 8180:2021の国際規格 ICS 分類一覧
JIS K 8180:2021の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0071-1:2017
- 化学製品の色試験方法―第1部:ハーゼン単位色数(白金-コバルトスケール)
- JISK0113:2005
- 電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則
- JISK0115:2004
- 吸光光度分析通則
- JISK0115:2020
- 吸光光度分析通則
- JISK0121:2006
- 原子吸光分析通則
- JISK0133:2007
- 高周波プラズマ質量分析通則
- JISK0970:2013
- ピストン式ピペット
- JISK8001:2017
- 試薬試験方法通則
- JISK8012:2006
- 亜鉛(試薬)
- JISK8034:2006
- アセトン(試薬)
- JISK8051:2010
- 3-メチル-1-ブタノール(試薬)
- JISK8102:2012
- エタノール(95)(試薬)
- JISK8107:2017
- エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物(試薬)
- JISK8136:2017
- 塩化すず(II)二水和物(試薬)
- JISK8150:2006
- 塩化ナトリウム(試薬)
- JISK8155:2017
- 塩化バリウム二水和物(試薬)
- JISK8355:2006
- 酢酸(試薬)
- JISK8355:2021
- 酢酸(試薬)
- JISK8374:2007
- 酢酸鉛(II)三水和物(試薬)
- JISK8541:2015
- 硝酸(試薬)
- JISK8541:2021
- 硝酸(試薬)
- JISK8576:2019
- 水酸化ナトリウム(試薬)
- JISK8580:2011
- すず(試薬)
- JISK8625:2017
- 炭酸ナトリウム(試薬)
- JISK8637:2006
- チオ硫酸ナトリウム五水和物(試薬)
- JISK8659:2014
- でんぷん(溶性)(試薬)
- JISK8732:2011
- 二硫化炭素(試薬)
- JISK8777:2017
- ピリジン(試薬)
- JISK8798:2012
- フェノール(試薬)
- JISK8842:2012
- ブロモチモールブルー(試薬)
- JISK8913:2006
- よう化カリウム(試薬)
- JISK8920:2008
- よう素(試薬)
- JISK8951:2006
- 硫酸(試薬)
- JISK9512:2013
- N,N-ジエチルジチオカルバミド酸銀(試薬)
- JISK9905:1995
- 高純度試薬―硫酸
- JISR1302:1980
- 化学分析用磁器蒸発ざら
- JISR3503:1994
- 化学分析用ガラス器具
- JISZ0701:1977
- 包装用シリカゲル乾燥剤