JIS B 8501:2013 鋼製石油貯槽の構造(全溶接製) | ページ 2

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B 8501 : 2013

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
3.1
貯槽本体
貯槽の構成要素のうち,側板,底板,固定屋根及び浮き屋根又は固定屋根付き浮き蓋からなり,全溶接
で固着されたもの。
3.2
附属物
貯槽本体に溶接などで固着するもの。
3.3
附属品
貯槽本体に設けたノズルのフランジ及びカップリングを用いて取り付ける部品。
注記 浮き屋根に取り付ける固定泡消火設備のせき板(フォームダム)は,附属品に含める。
3.4
軟鋼
JIS G 3101のSS400,JIS G 3106のSM400,JIS G 3114のSMA400及びJIS G 3115のSPV235の鋼。
3.5
高張力鋼
規格の引張強さの最小値が490610 N/mm2の鋼。
3.6
メタル温度
金属材料の温度。
3.7
設計最低使用温度
その貯槽が設置される地域のできるだけ長期間にわたる1日平均気温の記録の中から,最も低い日の気
温を求め,それに8 ℃を加算した温度。
3.8
設計最低メタル温度
設計最低使用温度又は水張試験時の水温のうち,いずれか低いほうの温度に等しいメタル温度。
3.9
設計最高メタル温度
貯蔵液体の最高使用温度に等しいメタル温度。
3.10
最小必要厚さ
強度計算上必要とする厚さ。
3.11
厚さ
呼び厚さ及び実際の厚さの総称。
3.12
呼び厚さ

――――― [JIS B 8501 pdf 6] ―――――

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B 8501 : 2013
板,形鋼,管などの厚さの呼び寸法。

4 材料

4.1 構造材料

  貯槽に使用する構造材料は,一般に,次の規格及び材料の種類に適合するもの,又はこれと同等以上の
機械的性質及び化学成分をもつものとする。
a) 鋼板 JIS G 3101のSS400
JIS G 3106
JIS G 3114
JIS G 3115
b) 構造用形鋼 JIS G 3101のSS400
JIS G 3106
JIS G 3114
c) 鋼管 JIS G 3452
JIS G 3454のSTPG370
JIS G 3456のSTPT370
JIS G 3444のSTK400
JIS G 3457
JIS G 3460のSTPL380
d) フランジ JIS G 3101のSS400
JIS G 3201のSF390A, SF440A
JIS G 3202のSFVC2A
JIS G 4051のS20C, S25C
e) ボルト・ナット JIS G 3101のSS400, SS490
JIS G 4051のS20C, S25C, S35C, S45C
JIS G 4107のSNB7

4.2 溶接材料

  各部の溶接に使用する溶接材料は,次による。
a) IS Z 3211
b) IS Z 3214
c) IS Z 3312
d) IS Z 3313
e) IS Z 3315
f) JIS Z 3316
g) IS Z 3319
h) IS Z 3320
i) JIS Z 3351
j) JIS Z 3352
k) 自動若しくは半自動溶接,エレクトロスラグ溶接又はエレクトロガスアーク溶接に使用するワイヤ及
びフラックス若しくはシールドガスは,その溶接機器,材料及び施工方法に適合することを,箇条7

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(溶接施工方法確認試験)によって確認したものでなければならない。

4.3 温度による設計

4.3.1  高温域における制限
高温域における使用制限は,次による。
a) 設計最高メタル温度が260 ℃までと指定された貯槽は,次の1)7) に従って設計をしなければなら
ない。
なお,設計最高メタル温度が90 ℃を超えると指定された貯槽は,浮き屋根貯槽としてはならない。
1) 側板の許容応力は,設計最高メタル温度ごとに,表1の低減係数を乗じた値とする[5.5.2 a)参照]。
表1−側板の許容応力に対する低減係数
設計最高メタル温度 ℃ 低減係数
軟鋼 高張力鋼
40 以下 1.00 1.00
90 1.00 0.95
150 0.965 0.89
200 0.935 0.85
260 0.880 0.78
設計最高メタル温度が上記の中間値の場合は,
直線補間法によって低減係数を求める。
2) 屋根支持構造物の許容応力は,設計最高メタル温度ごとに,表2の低減係数を乗じた値とする(5.9.2
参照)。
表2−屋根支持構造物に対する低減係数
設計最高メタル温度 ℃ 低減係数
90 未満 1.00
90 0.91
150 0.88
200 0.85
260 0.80
設計最高メタル温度が上記の中間値の場合は,
直線補間法によって低減係数を求める。
3) 自己支持形の円すい屋根,球面屋根又は傘形屋根で,屋根板の厚さ及び頂部で必要なコンプレッシ
ョンリングの断面積Aは,設計最高メタル温度ごとに,表3の低減係数で除した値とする[5.9.5の
b) 及びd) 並びに5.9.7のb) 及びd) 参照]。
表3−縦弾性係数に対する低減係数
設計最高メタル温度 ℃ 低減係数
90 以下 1.00
150 0.98
200 0.96
260 0.95
設計最高メタル温度が上記の中間値の場合は,
直線補間法によって低減係数を求める。

――――― [JIS B 8501 pdf 8] ―――――

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4) 5.7.2におけるH2は,表3の低減係数を乗じた値とする。
5) 5.9.3 e) におけるコンプレッションリングの断面積Amで使用されているFyは,表2の低減係数を乗
じた値とする。
6) .4のc) 3) における基準圧力Pmの計算で用いられるFyは,表2の低減係数を乗じた値とする。
7) 側板に生じる圧縮応力の評価における鋼材の縦弾性係数Eは,表3の低減係数を乗じた値とする。
b) 設計最高メタル温度が260 ℃を超えると指定された貯槽は,この規格の適用外とする。
4.3.2 低温域における制限
低温域における制限は,次による。
なお,ここに規定されていない部材については,受渡当事者間の協定による。
a) 側板に使用する鋼板 側板に使用する鋼板は,その厚さ及びそれが受ける引張応力によって許容最低
メタル温度を定めるものとし,次による。
1) IS G 3106,JIS G 3114[ただし,2) に規定するものは除く。]及びJIS G 3115の材料で当該日本工
業規格に定めるそれぞれの衝撃試験に合格したものであって,許容引張応力として当該日本工業規
格又は製造業者の保証する降伏点又は耐力の最小値の60 %をとる場合,許容最低メタル温度は表4
によることができる。ただし,この規定と異なる引張応力を用いる場合及び12 mm以下の板厚につ
いては,この規定にかかわらず附属書Aによる。
2) IS G 3101のSS400,JIS G 3106のSM400A,SM490A及びSM490YA,並びにJIS G 3114のSMA400A
及びSMA490Aは,許容応力とは関係なく,材料の呼び厚さは16 mm以下で,かつ,設計最低メタ
ル温度が−10 ℃を下回らない範囲に使用する。
3) 呼び厚さが6 mm以下の場合は,材料の種類と応力にかかわらず,衝撃試験を行わないで使用でき
る許容最低メタル温度を−20 ℃とする。
表4−鋼材の許容最低メタル温度
単位 ℃
板厚a) 材料
(mm) SM400B SM490B SM490YB SM400C SM490C SPV315 SM520C SPV355 SM570 SPV450 SPV490
SMA400B SMA490B SM520B SPV235 SMA490C SMA570
SMA400C
12 −21.0 −15.5 −13.0 −28.0 −22.5 −23.0 −20.0 −20.5 −18.5 −23.0 −21.0
16 −19.0 −13.0 −10.5 −25.5 −20.0 −21.0 −18.0 −18.5 −16.5 −20.5 −19.0
19 −18.0 −11.5 −9.0 −24.5 −19.0 −16.5 −14.5 −18.5 −17.0
22 −15.5 −9.5 −7.0 −22.5 −17.0 −14.0 −12.0 −16.5 −14.5
25 −13.5 −7.0 −4.0 −20.5 −14.5 −11.5 −9.5 −14.0 −12.5
28 −10.5 −4.0 −1.0 −17.5 −11.5 −9.0 −6.5 −11.5 −9.5
30 −8.5 −1.5 +1.0 −15.5 −9.5 −6.5 −4.5 −9.0 −7.5
32 −6.0 +1.0 +3.5 −13.5 −7.0 −4.0 −2.0 −7.0 −5.0
≧35 −1.5 +4.5 +8.5 −9.5 −2.5 0.0 +2.0 −2.5 −0.5
注a) 使用する板厚が表中の値の中間にあるときは,許容最低メタル温度を,内挿法によって求めてもよい。
b) アニュラプレートに使用する鋼板 アニュラプレートに使用する鋼板は,その厚さによって許容最低
メタル温度を定め,表4の区分に従う。
c) ノズル及びマンホールネック部に使用する鋼管 ノズル及びマンホールネック部に使用する鋼管は,
次による。

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1) IS G 3444のSTK400は,屋根マンホールのネック部以外に使用してはならない。
2) IS G 3452のSGPは,設計最低メタル温度が0 ℃を下回るところに使用してはならない。
3) IS G 3457のSTPY400は,設計最低メタル温度が−10 ℃を下回るところに使用してはならない。
4) IS G 3454のSTPG370及びJIS G 3456のSTPT370は,設計最低メタル温度が−15 ℃を下回るとこ
ろに使用してはならない。設計最低メタル温度が−15 ℃より低いときは,JIS G 3460のSTPL380
を使用する。
d) ノズル及びマンホールに使用するフランジ材 ノズル及びマンホールに使用するフランジ材は,次の
温度を下回るところに使用してはならない。
1) IS G 3101のSS400は,設計最低メタル温度が−10 ℃まで。
2) IS G 3201のSF390A及びSF440A,並びにJIS G 4051のS20C及びS25Cは,設計最低メタル温度
が−29 ℃まで。
e) ノズル及びマンホールに使用するボルト・ナット材 ノズル及びマンホールに使用するボルト・ナッ
ト材は,次の温度を下回るところに使用してはならない。
1) IS G 3101のSS400は,設計最低メタル温度が0 ℃まで。
2) IS G 3101のSS490,JIS G 4051のS20C,S25C,S35C及びS45C,並びにJIS G 4107のSNB7は,
設計最低メタル温度が−29 ℃まで。

5 設計

5.1 貯槽の強度

5.1.1  貯槽に加わる荷重
貯槽に加わる荷重は,通常,次による。
a) 静荷重
1) 貯槽の自重(附属物及び附属品を含む。)による荷重
2) 貯蔵液体による荷重
3) 断熱材による荷重
4) 積雪荷重
b) 動荷重
1) 風荷重
2) 地震荷重
風圧力による荷重と地震動による荷重とは,それぞれ別個に作用するものとして設計する。
5.1.2 荷重の計算
5.1.1の荷重を求める場合は,次による。
a) 鋼材の比重 貯槽の自重による荷重を求める場合,鋼材の比重は,7.85とする。
b) 貯蔵液体の比重 貯蔵液体による荷重を求める場合,液体の比重は,その液体の比重が1より小さい
場合は1とし,1より大きい場合は,その液体の比重を用いる。
c) 断熱材の荷重 断熱材の荷重は,使用する断熱材の重量から求め,これに支持金具,保護被覆材の荷
重を含める。
d) 積雪荷重 貯槽の水平投影面積に対する積雪荷重は,次の式によって算出する。
S=p・Zs・E・R・A
ここに, S : 屋根にかかる積雪荷重(N)

――――― [JIS B 8501 pdf 10] ―――――

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JIS B 8501:2013の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 8501:2013の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISA4201:2003
建築物等の雷保護
JISB0202:1999
管用平行ねじ
JISB0203:1999
管用テーパねじ
JISB2302:2013
ねじ込み式鋼管製管継手
JISB2316:2017
配管用鋼製差込み溶接式管継手
JISG0801:2008
圧力容器用鋼板の超音波探傷検査方法
JISG3101:2015
一般構造用圧延鋼材
JISG3101:2020
一般構造用圧延鋼材
JISG3106:2015
溶接構造用圧延鋼材
JISG3106:2020
溶接構造用圧延鋼材
JISG3114:2016
溶接構造用耐候性熱間圧延鋼材
JISG3115:2016
圧力容器用鋼板
JISG3201:1988
炭素鋼鍛鋼品
JISG3202:1988
圧力容器用炭素鋼鍛鋼品
JISG3444:2015
一般構造用炭素鋼鋼管
JISG3444:2021
一般構造用炭素鋼鋼管
JISG3452:2019
配管用炭素鋼鋼管
JISG3454:2017
圧力配管用炭素鋼鋼管
JISG3456:2019
高温配管用炭素鋼鋼管
JISG3457:2016
配管用アーク溶接炭素鋼鋼管
JISG3457:2020
配管用アーク溶接炭素鋼鋼管
JISG3460:2018
低温配管用鋼管
JISG4051:2016
機械構造用炭素鋼鋼材
JISG4107:2007
高温用合金鋼ボルト材
JISZ2242:2018
金属材料のシャルピー衝撃試験方法
JISZ2305:2013
非破壊試験技術者の資格及び認証
JISZ2320-1:2017
非破壊試験―磁粉探傷試験―第1部:一般通則
JISZ2320-2:2017
非破壊試験―磁粉探傷試験―第2部:検出媒体
JISZ2320-3:2017
非破壊試験―磁粉探傷試験―第3部:装置
JISZ2343-1:2017
非破壊試験―浸透探傷試験―第1部:一般通則:浸透探傷試験方法及び浸透指示模様の分類
JISZ2343-2:2017
非破壊試験―浸透探傷試験―第2部:浸透探傷剤の試験
JISZ2343-3:2017
非破壊試験―浸透探傷試験―第3部:対比試験片
JISZ2343-4:2001
非破壊試験―浸透探傷試験―第4部:装置
JISZ3060:2015
鋼溶接部の超音波探傷試験方法
JISZ3104:1995
鋼溶接継手の放射線透過試験方法
JISZ3121:2013
突合せ溶接継手の引張試験方法
JISZ3122:2013
突合せ溶接継手の曲げ試験方法
JISZ3134:1965
T形すみ肉溶接継手の曲げ試験方法
JISZ3211:2008
軟鋼,高張力鋼及び低温用鋼用被覆アーク溶接棒
JISZ3214:2012
耐候性鋼用被覆アーク溶接棒
JISZ3312:1951
動脈瘤針
JISZ3312:2009
軟鋼,高張力鋼及び低温用鋼用のマグ溶接及びミグ溶接ソリッドワイヤ
JISZ3313:1951
結サツ糸誘導器
JISZ3313:2009
軟鋼,高張力鋼及び低温用鋼用アーク溶接フラックス入りワイヤ
JISZ3315:2012
耐候性鋼用のマグ溶接及びミグ溶接用ソリッドワイヤ
JISZ3316:2017
軟鋼,高張力鋼及び低温用鋼のティグ溶接用ソリッド溶加棒及びソリッドワイヤ
JISZ3319:1999
エレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤ
JISZ3320:2012
耐候性鋼用アーク溶接フラックス入りワイヤ
JISZ3351:2012
炭素鋼及び低合金鋼用サブマージアーク溶接ソリッドワイヤ
JISZ3352:2017
サブマージアーク溶接及びエレクトロスラグ溶接用フラックス
JISZ3700:2009
溶接後熱処理方法
JISZ3801:1950
アルコール綿容器
JISZ3801:2018
手溶接技術検定における試験方法及び判定基準
JISZ3841:2018
半自動溶接技術検定における試験方法及び判定基準