14
K 8356 : 2018
なお,有効塩素の定量は,次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素 質量分率5 %12 %)10 gを
0.1 mgの桁まではかりとり,全量フラスコ200 mLに移し,水を標線まで加えて混合する。その20 mL
を共通すり合わせ三角フラスコ300 mLに正確にとり,水100 mL及びJIS K 8913に規定するよう化
カリウム2 gを加えて溶かした後,速やかに酢酸(1+1)6 mLを加えて栓をして振り混ぜる。約5
分間暗所に放置後,指示薬としてでんぷん溶液を用い,0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液で滴定す
る。
この場合,でんぷん溶液は,終点間際で液の色がうすい黄になったときに約0.5 mLを加える。終
点は,液の青が消える点とする。別に同一条件で空試験を行って滴定量を補正する。
次亜塩素酸ナトリウム溶液の有効塩素濃度は,次の式から求める。
0.003 545 3(V1 V2 )
A 100
20
m
200
ここに, A : 次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素 質量分率5 %
12 %)の有効塩素濃度(Cl)(質量分率 %)
V1 : 滴定に要した0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液の体
積(mL)
V2 : 空試験に要した0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液の
体積(mL)
f : 0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液のファクター
m : はかりとった次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素 質
量分率5 %12 %)の質量(g)
0.003 545 3 : 0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液1 mL に相当する塩
素の質量を示す換算係数(g/mL)
また,酢酸(1+1),でんぷん溶液及び0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液を調製する場合は,次
による。
− 酢酸(1+1)の調製は,JIS K 8355に規定する酢酸の体積1と水の体積1とを混合する。
− でんぷん溶液の調製は,JIS K 8659に規定する特級又は1級のでんぷん(溶性)1.0 gに水10 mL
を加えてかき混ぜながら熱水200 mL中に入れて溶かす。これを約1分間煮沸した後に冷却する。
冷所に保存し10日以内に使用する。
− 0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液の調製は,JIS K 8637に規定するチオ硫酸ナトリウム五水和物
及びJIS K 8625に規定する炭酸ナトリウム又はJIS K 8051に規定する3-メチル-1-ブタノールを
用い,JIS K 8001のJA.6.4 t) 2)(0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液)に従って調製,標定及び計
算する。
4) 水酸化ナトリウム溶液(300 g/L) JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム30.9 gをはかりとり,
水を加えて溶かし,水を加えて100 mLにしたもの。ポリエチレンなどの樹脂製瓶に保存する。
5) ナトリウムフェノキシド溶液 水酸化ナトリウム溶液(300 g/L)18 mLをビーカー200 mLにとる。
冷水中で冷却しながらJIS K 8798に規定するフェノール12.6 gを少量ずつ加えた後,更にJIS K
8034に規定するアセトン4 mLを加え,水で100 mLにしたもの。使用時に調製する。
6) アンモニウム標準液(NH4 : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
なお,アンモニウム標準液(NH4 : 0.01 mg/mL)を調製する場合は,JIS K 8116に規定する塩化
アンモニウム2.97 gを全量フラスコ1 000 mLにはかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加え
て混合する。この液10 mLを全量フラスコ1 000 mLに正確にとり,水を標線まで加えて混合する。
――――― [JIS K 8356 pdf 16] ―――――
15
K 8356 : 2018
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) 吸収セル 光の吸収を測定するために試料,対照液などを入れる容器で,光路長が10 mmのもの。
2) 沸騰石(必要な場合に用いる。) 液体を沸騰させるとき突沸を防ぐために入れる多孔質の小片。
3) 恒温水槽 20 ℃25 ℃に調節できるもの。
4) 蒸留装置 図3に示す装置,又は自動ケルダール蒸留装置。
5) 分光光度計 装置の構成は,JIS K 0115に規定するもの。
A : 蒸留フラスコ300 mL
B : 連結導入管
C : すり合わせコック
D : 注入漏斗
E : ケルダール形トラップ球(E' : 小孔)
F : 球管冷却器300 mm
G : 逆流止め(約50 mL)
H : 受器(メスシリンダー100 mL)
I : 共通すり合わせ
J : 共通テーパー球面すり合わせ
K : 押さえばね
L : ヒーター
図3−蒸留装置の例
c) 操作 操作は,次のとおり行う。ただし,自動ケルダール蒸留装置を用いる場合,各機器に適した操
作を行う。
1) 試料溶液の調製は,蒸留フラスコAに試料1.0 gをはかりとり,水を加えて溶かし,水を加えて約
140 mLにする。
2) 比較溶液の調製は,蒸留フラスコAにアンモニウム標準液(NH4 : 0.01 mg/mL)1 mLをとり,水を
加えて約140 mLにする。
3) 空試験溶液は,蒸留フラスコAに水約140 mLを加える。
4) 試料溶液,比較溶液及び空試験溶液に沸騰石2,3個を入れる(必要でない場合は,省略できる。)。
受器Hに吸収液20 mLを入れ,逆流止めGの先端を浸し,蒸留装置に連結する。これに水酸化ナ
トリウム溶液(300 g/L)10 mLを注入漏斗Dから加える。注入漏斗Dを水10 mLで洗い(必要で
ない場合は,省略できる。),すり合わせコックCを閉じる。加熱して蒸留し,初留約75 mLをとり,
――――― [JIS K 8356 pdf 17] ―――――
16
K 8356 : 2018
水を加えて100 mLにする(試料溶液から得られた液をX液,比較溶液から得られた液をY液及び
空試験溶液から得られた液をZ液とする。)。
5) 液10 mL,Y液10 mL及びZ液10 mLをそれぞれ共通すり合わせ平底試験管にとり,EDTA2Na
溶液(インドフェノール青法用)1 mL及びナトリウムフェノキシド溶液4 mLを加えてよく振り混
ぜる。これらに次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素 質量分率約1 %)2.5 mLを加え,更に水を加
えて25 mLにし,20 ℃25 ℃の恒温水槽で15分間放置する。
6) 試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液は,空試験用溶液から得られた液を対照液とし,
吸収セルを用いて,分光光度計で波長630 nm付近で吸光度が最大となる波長で吸光度をJIS K 0115
の6.(特定波長における吸収の測定)によって測定して比較する。
d) 判定 c)によって操作し,試料溶液から得られた液の吸光度が比較溶液から得られた液の吸光度より
大きくないとき,“アンモニウム(NH4) : 質量分率0.001 %以下(規格値)”とする。
7 容器
容器は,気密容器とする。
8 表示
容器には,次の事項を表示する。
a) 日本工業規格(日本産業規格)番号
b) 名称“酢酸亜鉛二水和物”及び“試薬”の文字
c) 種類
d) 化学式及び式量
e) 純度
f) 内容量
g) 製造番号
h) 製造業者名又はその略号
JIS K 8356:2018の国際規格 ICS 分類一覧
JIS K 8356:2018の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0115:2004
- 吸光光度分析通則
- JISK0115:2020
- 吸光光度分析通則
- JISK0116:2014
- 発光分光分析通則
- JISK0121:2006
- 原子吸光分析通則
- JISK0127:2013
- イオンクロマトグラフィー通則
- JISK0557:1998
- 用水・排水の試験に用いる水
- JISK0970:2013
- ピストン式ピペット
- JISK8001:2017
- 試薬試験方法通則
- JISK8012:2006
- 亜鉛(試薬)
- JISK8034:2006
- アセトン(試薬)
- JISK8044:2014
- 三酸化二ひ素(試薬)
- JISK8051:2010
- 3-メチル-1-ブタノール(試薬)
- JISK8085:2006
- アンモニア水(試薬)
- JISK8085:2021
- アンモニア水(試薬)
- JISK8102:2012
- エタノール(95)(試薬)
- JISK8107:2017
- エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物(試薬)
- JISK8116:2006
- 塩化アンモニウム(試薬)
- JISK8121:2007
- 塩化カリウム(試薬)
- JISK8136:2017
- 塩化すず(II)二水和物(試薬)
- JISK8150:2006
- 塩化ナトリウム(試薬)
- JISK8155:2017
- 塩化バリウム二水和物(試薬)
- JISK8180:2015
- 塩酸(試薬)
- JISK8180:2021
- 塩酸(試薬)
- JISK8201:2006
- 塩化ヒドロキシルアンモニウム(試薬)
- JISK8355:2006
- 酢酸(試薬)
- JISK8355:2021
- 酢酸(試薬)
- JISK8374:2007
- 酢酸鉛(II)三水和物(試薬)
- JISK8541:2015
- 硝酸(試薬)
- JISK8541:2021
- 硝酸(試薬)
- JISK8548:2007
- 硝酸カリウム(試薬)
- JISK8550:2006
- 硝酸銀(試薬)
- JISK8550:2021
- 硝酸銀(試薬)
- JISK8563:2018
- 硝酸鉛(II)(試薬)
- JISK8576:2019
- 水酸化ナトリウム(試薬)
- JISK8580:2011
- すず(試薬)
- JISK8586:2011
- スルファニル酸(試薬)
- JISK8617:2007
- 炭酸カルシウム(試薬)
- JISK8625:2017
- 炭酸ナトリウム(試薬)
- JISK8637:2006
- チオ硫酸ナトリウム五水和物(試薬)
- JISK8659:2014
- でんぷん(溶性)(試薬)
- JISK8736:2018
- エリオクロムブラックT(試薬)
- JISK8777:2017
- ピリジン(試薬)
- JISK8798:2012
- フェノール(試薬)
- JISK8832:2013
- ブルシンn水和物(試薬)
- JISK8891:2006
- メタノール(試薬)
- JISK8913:2006
- よう化カリウム(試薬)
- JISK8951:2006
- 硫酸(試薬)
- JISK8962:2008
- 硫酸カリウム(試薬)
- JISK8982:2008
- 硫酸アンモニウム鉄(III)・12水(試薬)
- JISK9512:2013
- N,N-ジエチルジチオカルバミド酸銀(試薬)