JIS A 6603:2021 鋼製物置 | ページ 3

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9 材料

  物置に使用する材料は,次による。
a) 物置の主要構造部材に使用する材料は,次の1) の規格に適合するもの又は2) の機械的性質を満たす
ものとする。
1) IS G 3141,JIS G 3302,JIS G 3312,JIS G 3313,JIS G 3317,JIS G 3318,JIS G 3321,JIS G 3322,
JIS G 3323,JIS G 3466,JIS G 4305及びJIS K 6744
2) 機械的性質は,炭素鋼鋼材においては,降伏点又は耐力が205 N/mm2以上及び引張強さが270 N/mm2
以上でなければならない。ステンレス鋼鋼材においては,耐力が205 N/mm2以上及び引張強さが420
N/mm2以上でなければならない。
b) 物置に使用する鋼板の呼び厚さは,主要構造部材においては,1.6 mm以上とする。
ただし,次に示すめっき付着量以上を施して塗装した鋼板,又はこれらと同等以上の処理を施した
鋼板については,呼び厚さ0.4 mm以上とする。
外部面は,JIS G 3302に規定するZ10若しくはF10,JIS G 3317に規定するY10,JIS G 3321に規
定するAZ90又はJIS G 3323に規定するK06以上のめっき付着量の鋼板とする。内部面は,JIS G 3302
に規定するZ06若しくはF06,JIS G 3317に規定するY06,JIS G 3321に規定するAZ90又はJIS G
3323に規定するK06以上のめっき付着量の鋼板とする。
c) 塗装溶融亜鉛めっき鋼板を使用する場合,外部面はJIS G 3312に規定する2類,内部面はJIS G 3312
に規定する2類又は1類とする。
d) 塗装溶融亜鉛−5 %アルミニウム合金めっき鋼板を使用する場合,外部面はJIS G 3318に規定する2
類,内部面はJIS G 3318に規定する2類又は1類とする。
e) 塗装溶融55 %アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板を使用する場合,外部面はJIS G 3322に規定する2
類,内部面はJIS G 3322に規定する2類又は1類とする。
f) ポリ塩化ビニル被覆金属板を使用する場合,外部面はJIS K 6744に規定するA種,内部面はJIS K
6744に規定するA種又はB種とする。

10 試験

10.1 試験項目

  物置は,S形及びL形の区分によって,表8の試験を行う。

――――― [JIS A 6603 pdf 11] ―――――

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表8−S形及びL形の対応試験項目
試験 試験方法 S形 L形
項目 物置 開放部
強度 鉛直荷重試験 ○ ○ ○
棚板の強度試験 ○ ○ ○
床の強度試験 ○ ○ −
水平荷重試験 − ○ ○
側方荷重試験 − ○ ○
屋根の吹上強度試験 − − ○
腰壁の強度試験 − − ○
耐衝撃 砂袋振子式 壁 − ○ ○
性試験 引戸,開き戸及び折戸 − ○ −
なす形ストライカ 壁,引戸,開き戸及び折戸 ○ − −
自由落下式 屋根 ○ ○ ○
耐久性 開閉繰返し試験 引戸,開き戸及び折戸 ○ ○ −
促進耐候性試験 ○ ○ ○
塗膜の物理的性質の試験 ○ ○ ○
塩水噴霧試験 ○ ○ ○
雨水試験 ○ ○ −

10.2 試験体

  試験体は,使用状態に組み立てられた完成品とする。ただし,完成品について試験が行えない促進耐候
性試験,塗膜の物理的性質の試験及び塩水噴霧試験については,試験片を用いる。試験片は,完成品の有
効面から採取するか,又は代用試験片を用いる。ただし,溶接部分のある完成品については,その部分を
含めて採取する。代用試験片を用いる場合は,完成品と同じ素材を用い,かつ,皮膜,表面の処理なども
同一条件で作製したものでなければならない。
完成品で試験する場合の試験体数は,1体とする。

10.3 試験の一般条件

10.3.1 一般
試験場所の温度及び/又は相対湿度が,標準状態を超える場合には,温度及び/又は湿度を記録する。
標準状態とは,JIS Z 8703に規定する標準状態の温度15級の20 ℃±15 ℃及び標準状態の湿度20級の
(65±20)%とする。
10.3.2 装置及び器具
試験に用いる主な装置及び器具は,次による。
a) 荷重袋(おもり) 荷重袋は,砂などを詰めた袋を使用し,1袋当たり10 N100 N程度の力がかけら
れるもの
b) 変位測定器 変位測定器は,0.01 mm以上の精度をもつもの
c) 寸法測定器 JIS B 7512に規定するコンベックスルール1級又はこれと同等以上の精度をもつもの
d) 荷重計 荷重計は,非直線性が0.3 %以下のもの
e) 開閉繰返し試験装置 引戸,開き戸及び折戸の連続開閉ができるもの

――――― [JIS A 6603 pdf 12] ―――――

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10.3.3 測定の単位
測定の単位は,次による。
a) 力は1 Nの単位で測定する。各部の寸法は1 mmの単位で測定し,たわみ量は0.01 mmの単位で測定
する。
b) 各試験におけるたわみ量の数値の丸め方は,JIS Z 8401の規則Bによる。ただし,丸めの幅は,0.1と
する。
10.3.4 試験報告書
試験報告書には,次の事項を含める。
a) 試験日及び試験場所 試験場所の温度及び/又は相対湿度が,標準状態を超える場合は,温度及び/
又は湿度を記載する。
b) 試験体 試験体の物置の種類の他,試験体が完成品又は試験片(代用試験片を含む。)であるかについ
ても記載する。
c) 適用した試験方法 物置の種類によって異なる荷重値となる場合又は異なる試験方法がある場合は,
物置の区分と合わせて記載する。
d) 試験に用いた装置及び器具
e) 試験結果 試験結果には,確認項目,測定値及び測定値から算出する値を記載し,要求性能を満たす
ことを明確に記載する。変形の状態などの確認項目は,観察結果を詳細に記載する。また,その他観
察された事項についても記載しておくことが望ましい。

10.4 強度試験

10.4.1 鉛直荷重試験
鉛直荷重試験は,次による。
a) 形は,屋根の全面に,表9に示す積載荷重をほぼ等分布に加え,5分間以上放置後に引戸,開き戸及
び折戸の開閉の支障の有無を確認する。次に除荷した後,屋根の変形及びへこみの有無を目視で確認
する。
b) 形は,図3によって次のとおり行う。
+ Nの荷重をほぼ等分布に加え,1分間以上放置後除荷し,その状態
1) 屋根の全面に1 m2当たり300100
のもや中央部のたわみ量(基準) 位測定器を用いて測定する。
2) 表9に示すそれぞれの積載荷重をほぼ等分布に加え,5分間以上放置後に引戸,開き戸及び折戸の
開閉の支障の有無を確認し,たわみ量 定する。また,除荷直後のたわみ量 定し,併せ
て著しい変形,へこみ,各部の緩み及び外れの有無を確認する。
3) 最大たわみ量d及び残留たわみ量d0は,それぞれ式(1)及び式(2)によって計算する。
最大たわみ量d= (1)
残留たわみ量d0= (2)
ここで, d : 最大たわみ量(mm)
d0 : 残留たわみ量(mm)
δ0 : もや中央部のたわみ量(基準)(mm)
δ1 : 載荷後5分間以上放置した後のたわみ量(mm)
δ2 : 除荷直後のたわみ量(mm)

――――― [JIS A 6603 pdf 13] ―――――

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表9−積載荷重
単位 N
区分 1 m2当たりの積載荷重
20
+
S形 800 0
40
+
L形 1形 1200 0
90
+
2形 3000 0
+140
3形 4500 0
A
w
B B
A D
E
C
C
記号説明
w : 荷重
A : もや
B : 鼻隠し
C : 壁
D : 屋根
E : はり
図3−鉛直荷重試験
10.4.2 棚板の強度試験
棚板の強度試験は,図4によって次のとおり行う。
+ Nの荷重
a) 棚板を使用状態に組み立てた完成品の棚受金具に取り付け,棚板面積100 cm2当たり7.50.2
0
をほぼ等分布に加え,1分間以上放置後除荷し,その状態の棚板前縁のたわみ量(基準) 位測
定器を用いて測定する。
+ Nの荷重をほぼ等分布に加え,24時間以上放置後,荷重を加えた状態でたわみ
b) 100 cm2当たり150.50
量 び除荷直後のたわみ量 定する。
c) 最大たわみ量d及び残留たわみ量d0は,それぞれ式(1)及び式(2)によって計算する。
最大たわみ量d= (1)
残留たわみ量d0= (2)
ここで, d : 最大たわみ量(mm)
d0 : 残留たわみ量(mm)

――――― [JIS A 6603 pdf 14] ―――――

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δ0 : 棚板前縁のたわみ量(基準)(mm)
δ1 : 載荷後24時間以上放置した後のたわみ量(mm)
δ2 : 除荷直後のたわみ量(mm)
記号説明
l : 棚板の支持間隔
δ : たわみ量
図4−棚板の強度試験
10.4.3 床の強度試験
床の強度試験は,次による。
+ Nの荷重をほぼ等分布に加えた状態で床の使
a) 形は,図5によって,床の全面に1 m2当たり1 000300
用上支障のある著しい変形及びへこみの有無を目視で確認する。
b) 形は,図6によって,根太などの補強材を避けた支持間隔が最も広く一番弱いとみられる位置に,
+ Nの荷重を静かに加え,24時間以上放置後,荷重を加えた状態で各
当て板を当て,その上に1 000300
部の使用上支障のある著しい変形及びへこみの有無を目視で確認する。
A w
記号説明
+N/m2)
w : 荷重(1 000300
A : 床
図5−床の強度試験(S形)

――――― [JIS A 6603 pdf 15] ―――――

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JIS A 6603:2021の国際規格 ICS 分類一覧

JIS A 6603:2021の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISA1414-2:2010
建築用パネルの性能試験方法―第2部:力学特性に関する試験
JISA1415:2013
高分子系建築材料の実験室光源による暴露試験方法
JISA4704:2015
軽量シャッター構成部材
JISA4704:2020
軽量シャッター構成部材
JISB7512:2018
鋼製巻尺
JISG3141:2017
冷間圧延鋼板及び鋼帯
JISG3141:2021
冷間圧延鋼板及び鋼帯
JISG3302:2019
溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯
JISG3312:2019
塗装溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯
JISG3313:2015
電気亜鉛めっき鋼板及び鋼帯
JISG3313:2021
電気亜鉛めっき鋼板及び鋼帯
JISG3317:2019
溶融亜鉛―5%アルミニウム合金めっき鋼板及び鋼帯
JISG3318:2019
塗装溶融亜鉛―5%アルミニウム合金めっき鋼板及び鋼帯
JISG3321:2019
溶融55%アルミニウム―亜鉛合金めっき鋼板及び鋼帯
JISG3322:2019
塗装溶融55%アルミニウム―亜鉛合金めっき鋼板及び鋼帯
JISG3323:2019
溶融亜鉛―アルミニウム―マグネシウム合金めっき鋼板及び鋼帯
JISG3466:2015
一般構造用角形鋼管
JISG3466:2021
一般構造用角形鋼管
JISG4305:2012
冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
JISG4305:2021
冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
JISH8602:2010
アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化塗装複合皮膜
JISK6744:2019
ポリ塩化ビニル被覆金属板及び金属帯
JISK7211-1:2006
プラスチック―硬質プラスチックのパンクチャー衝撃試験方法―第1部:非計装化衝撃試験
JISZ2371:2015
塩水噴霧試験方法
JISZ8401:2019
数値の丸め方
JISZ8703:1983
試験場所の標準状態
JISZ8723:2000
表面色の視感比較方法
JISZ8741:1997
鏡面光沢度―測定方法