JIS K 0104:2011 排ガス中の窒素酸化物分析方法 | ページ 7

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g) 7.4.5によって作成した検量線から,この操作で用いた分析試料溶液中の窒素酸化物の体積( を求
める。
7.4.4 空試験液の調製
a) 真空フラスコ法の場合 試料ガスの代わりに空気を用いて6.1.3のa) h)及び6.1.4 d)の操作を行う。
続いて7.4.3のa) e)に準じて操作する。
b) 注射筒法の場合 試料ガスの代わりに試料ガス採取量とほぼ同量の空気を用いて,6.2.3のa) e)及び
6.2.4 d)の操作を行う。続いて7.4.3のa) e)に準じて操作する。
7.4.5 検量線の作成
a) 窒素酸化物標準液(NO2 : 10 一 030 mLを数個の蒸発皿に段階的にとり,それぞれに6.1.1 b)
4.4)で調製した吸収液20 mLを加える。
b) )で調製した試料に7.4.3のb) e)の操作を行った後,窒素酸化物標準液を加えないで操作した溶液を
対照液として,波長400 nm付近の吸光度を測定し,窒素酸化物の体積( と吸光度との関係線を
作成する。
7.4.6 計算
試料ガス中の窒素酸化物の濃度を,次の式によって算出する。
V n 1 000
CV
VS
.205 V n 1 000
CW
VS
ここに, CV : 試料ガス中の窒素酸化物の体積分率(vol ppm)
CW : 試料ガス中の窒素酸化物を二酸化窒素として表したと
きの質量濃度(mg/m3)
V : 検量線から求めた窒素酸化物の体積(
VS : 6.1.5又は6.2.5によって算出した試料ガス採取量(mL)
(乾きガス量の場合はVSD,湿りガス量の場合はVSWの
値を用いる。)
n : 液量補正[7.4.3 a)で分析用試料溶液を全量用いたとき
は1,1/2量分取したときは2,1/4量分取したときは4
とする。]
2.05 : 窒素酸化物1 vol ppmに相当する二酸化窒素(NO2)と
しての質量濃度(mg/m3),(46.01/22.41)

7.5 ザルツマン吸光光度法

7.5.1  適用条件
この方法は,試料ガス中に多量の一酸化窒素が共存すると影響を受けるので,その影響を無視又は除去
できる場合に適用する。
7.5.2 試薬及び試薬溶液の調製
a) 試薬
1) 亜硝酸ナトリウム JIS K 8019に規定するもの。
2) 亜硝酸イオン標準液(NO2− : 1 000 mg/L)
b) 試薬溶液の調製
二酸化窒素標準液(NO2 : 4 一 亜硝酸ナトリウムを105±2 ℃で約4時間加熱乾燥し,デシ
ケーター中で放冷する。その亜硝酸ナトリウムの純度をJIS K 8019によって求め,NaNO2100 %に対

――――― [JIS K 0104 pdf 31] ―――――

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し0.259 gに相当する亜硝酸ナトリウムをとり,水に溶かして全量フラスコ1 000 mLに移し入れ,水
を標線まで加える。この溶液20 mLを全量フラスコ500 mLにとり,水を標線まで加える。この溶液
の代わりにa) 2)の亜硝酸イオン標準液(NO2− : 1 000 mg/L)を希釈して用いてもよい。
7.5.3 定量操作
操作は,次のとおり行う。
a) 6.3.4の分析用試料溶液を試料採取時から20分間放置後,6.3.1 b) 2)の吸収発色液を対象として波長545
nm付近で吸光度を測定する。
b) 7.5.4で作成した検量線から,分析用試料溶液中の二酸化窒素の体積( を求める。
7.5.4 検量線の作成
a) 二酸化窒素標準液(NO2 : 4 一 05 mLを数個の全量フラスコ25 mLに段階的にとり,それぞれ
に吸収発色液を標線まで加え20分間放置する。
b) 吸収発色液を対照液として,波長545 nm付近で吸光度を測定し,二酸化窒素の体積( と吸光度
の関係線を作成する。
7.5.5 計算
試料ガス中の二酸化窒素の濃度を,次の式によって算出する。
CV 1 000
S
.205 V
CW 1 000
VS
ここに, CV : 試料ガス中の二酸化窒素の体積分率(vol ppm)
CW : 試料ガス中の二酸化窒素の質量濃度(mg/m3)
V : 検量線から求めた分析用試料溶液中の二酸化窒素の体
積(
VS : 6.3.5によって算出した試料ガス採取量(mL)
(乾きガス量の場合VSD,湿りガス量の場合はVSW)
2.05 : 二酸化窒素1 vol ppmに相当する二酸化窒素(NO2)と
しての質量濃度(mg/m3),(46.01/22.41)
なお,この方法では,ザルツマン係数を0.84とする。

8 自動計測法

  自動計測器による測定はJIS B 7982に規定する。校正についてはJIS K 0055によって行う。

9 分析結果の記録

9.1 記録項目

  分析結果として記録する項目は,次のとおりとする。
a) 分析値
b) 分析方法の種類
c) 試料ガスの採取日時
d) その他必要と認められる事項

9.2 分析値のまとめ方

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9.2.1 化学分析法の場合
定量は,試料採取ごとに同一分析試料溶液について2回行い,それらの平均値を求め,有効数字2桁に
丸める。ただし,分析用の試料溶液全量を用いて定量する場合は,試料採取ごとに行った分析値を有効数
字2桁に丸める。
9.2.2 自動計測法の場合
1時間の平均値とし,測定段階(レンジ)の最大目盛値の1/100まで読み取り,有効数字2桁に丸める。
デジタル表示又は印字記録の場合は,これに相当する桁まで読み取る。

――――― [JIS K 0104 pdf 33] ―――――

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附属書JA
(規定)
イオンクロマトグラフ法による窒素酸化物,硫黄酸化物及び
塩化水素の同時分析法
JA.1 一般
7.3のイオンクロマトグラフ法によって窒素酸化物,硫黄酸化物及び塩化水素を同時に分析する方法につ
いて規定する。
JA.2 分析方法の概要
分析方法の概要は,表JA.1による。
表JA.1−分析方法の概要
要旨 試料採取法 定量範囲 vol ppm(mg/m3)
窒素酸化物 硫黄酸化物 塩化水素
真空フラスコ法
試料ガス中の窒素酸化物,硫黄酸化物,塩化 41 400 51 100 4630
水素を吸収液に吸収させて,イオンクロマト (82 800) (143 100) (61 000)
グラフに注入してクロマトグラムを得る。注射筒法 197 200 245 800 163 100
(3914 000) (6916 000) (265 000)
JA.3 試料ガス採取方法
JA.3.1 試薬及び試薬溶液の調製
a) 過酸化水素 6.1.1 a) 6)による。
b) 吸収液
過酸化水素水(1+99) 過酸化水素10 mLをとり,水990 mLを加える。冷暗所に保存する。
JA.3.2 器具及び装置
6.1.2又は6.2.2による。
JA.3.3 採取操作
6.1.3又は6.2.3による。
JA.3.4 分析用試料溶液の調製
排ガス中の窒素酸化物,硫黄酸化物及び塩化水素を同時にJA.3.1 b)の吸収液に捕集した後,6.1.4 c)又は
6.2.4 c)の方法で調製する。
JA.3.5 試料ガス採取量の算出
6.1.5又は6.2.5による。
JA.4 分析方法
JA.4.1 試薬及び試薬溶液の調製
a) 溶離液 7.3.1 b) 1)による。
b) 再生液 7.3.1 b) 2)による。
c) 硫酸イオン標準液(SO42− : 1 000 mg/L) 国家計量標準に規定するトレーサビリティーが確保された

――――― [JIS K 0104 pdf 34] ―――――

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種別SO42−1 000のもの。
d) 塩化物イオン標準液(C1− : 1 000 mg/L) 国家計量標準に規定するトレーサビリティーが確保され
た種別Cl−1 000のもの。
e) 硫酸イオン標準液(SO42− : 1 mg/mL) c)の硫酸イオン標準液(SO42− : 1 000 mg/L)のもの,又は硫
酸ナトリウムをあらかじめ約110 ℃で約2時間加熱し,デシケーター中で放冷する。その1.479 gを
はかりとり,水に溶かして,全量フラスコ1 000 mLに洗い移し,水を標線まで加える。硫酸ナトリウ
ムの代わりに,硫酸カリウムを用いてもよい。この場合には,あらかじめ約750 ℃で約15分間強熱
し,放冷後その1.814 gを取り,上と同様に操作して,全量を1 000 mLにする。
f) 硫酸イオン標準液(SO42− : 0.2 mg/mL) e)で調製した硫酸イオン標準液(SO42− : 1 mg/mL)50 mL
を全量フラスコ250 mLにとり,水で標線まで加える。使用時に調製する。
g) 塩化物イオン標準液(C1− : 1 mg/mL) d)の塩化物イオン標準液(C1− : 1 000 mg/L)のもの,又は
塩化ナトリウムをあらかじめ約600 ℃で約1時間加熱し,デシケーター中で放冷する。その1.648 g
をはかりとり,少量の水に溶かして,全量フラスコ1 000 mLに洗い移し,水を標線まで加える。
h) 塩化物イオン標準液(C1− : 0.1 mg/mL) 塩化物イオン標準液(C1− : 1 mg/mL)10 mLを全量フラ
スコ100 mLにとり,水を標線まで加える。使用時に調製する。
i) 硝酸イオン−硫酸イオン−塩化物イオン混合標準液(NO3− : 0.04 mg/mL,SO42− : 0.05 mg/mL,C1− :
0.01 mg/mL) 7.3.1 b) 4)の硝酸イオン標準液(NO3− : 0.1 mg /mL)40 mL,f)の硫酸イオン標準液
(SO42− : 0.2 mg/mL)25 mL及びh)の塩化物イオン標準液(C1− : 0.1 mg/mL)10 mLを全量フラスコ
100 mLにとり,水を標線まで加える。使用時に調製,適宜希釈して使用する。
JA.4.2 器具及び装置
7.3.2による。
JA.4.3 定量操作
操作は,次のとおり行う。
a) 7.3.3のa) b)と同様の操作によって操作する。
b) クロマトグラム上の硝酸イオン,硫酸イオン及び塩化物イオンに相当するピークについて,ピーク面
積又はピーク高さを求める。
c) 7.3.3 e) と同様の操作によって,吸収液中の硝酸イオン,硫酸イオン及び塩化物イオンの空試験値を
求める。
d) 検量線から,硝酸イオン,硫酸イオン及び塩化物イオンの濃度を求め,分析用試料溶液中の硝酸イオ
ン,硫酸イオン及び塩化物イオンの濃度(mg/mL)を算出する。
JA.4.4 空試験液の調製
7.3.4による。
JA.4.5 検量線の作成
JA.4.1 i)の硝酸イオン−硫酸イオン−塩化物イオン混合標準液を用い,7.3.5によって検量線を作成する。
JA.4.6 計算
次によって試料ガス中の窒素酸化物,硫黄酸化物及び塩化水素の濃度をそれぞれ二酸化窒素(NO2),二
酸化硫黄(SO2)及び塩化水素(HCl)として算出する。
a) 試料ガス中の窒素酸化物濃度は,7.3.6の式を用いて算出する。
b) 試料ガス中の硫黄酸化物及び塩化水素の濃度を,次の式によって算出する。

――――― [JIS K 0104 pdf 35] ―――――

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JIS K 0104:2011の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 11564:1998(MOD)

JIS K 0104:2011の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 0104:2011の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISB7982:2002
排ガス中の窒素酸化物自動計測システム及び自動計測器
JISK0050:2019
化学分析方法通則
JISK0055:2002
ガス分析装置校正方法通則
JISK0095:1999
排ガス試料採取方法
JISK0115:2004
吸光光度分析通則
JISK0115:2020
吸光光度分析通則
JISK0127:2013
イオンクロマトグラフィー通則
JISK0211:2013
分析化学用語(基礎部門)
JISK0212:2016
分析化学用語(光学部門)
JISK0213:2014
分析化学用語(電気化学部門)
JISK0214:2013
分析化学用語(クロマトグラフィー部門)
JISK0215:2016
分析化学用語(分析機器部門)
JISK0216:2014
分析化学用語(環境部門)
JISK0557:1998
用水・排水の試験に用いる水
JISK1101:2017
酸素
JISK1107:2005
窒素
JISK8013:2016
亜鉛粉末(試薬)
JISK8019:2010
亜硝酸ナトリウム(試薬)
JISK8032:2013
アセトニトリル(試薬)
JISK8085:2006
アンモニア水(試薬)
JISK8085:2021
アンモニア水(試薬)
JISK8180:2015
塩酸(試薬)
JISK8180:2021
塩酸(試薬)
JISK8197:1996
N-1-ナフチルエチレンジアミン二塩酸塩(試薬)
JISK8230:2016
過酸化水素(試薬)
JISK8267:2014
ぎ酸ナトリウム(試薬)
JISK8295:2020
グリセリン(試薬)
JISK8355:2006
酢酸(試薬)
JISK8355:2021
酢酸(試薬)
JISK8371:2006
酢酸ナトリウム三水和物(試薬)
JISK8548:2007
硝酸カリウム(試薬)
JISK8574:2006
水酸化カリウム(試薬)
JISK8576:2019
水酸化ナトリウム(試薬)
JISK8586:2011
スルファニル酸(試薬)
JISK8622:2007
炭酸水素ナトリウム(試薬)
JISK8625:2017
炭酸ナトリウム(試薬)
JISK8741:2018
発煙硫酸(試薬)
JISK8798:2012
フェノール(試薬)
JISK8863:2007
ほう酸(試薬)
JISK8866:2008
四ほう酸ナトリウム十水和物(試薬)
JISK8951:2006
硫酸(試薬)
JISK8983:2016
硫酸銅(II)五水和物(試薬)
JISK9066:2019
スルファニルアミド(試薬)
JISK9704:1994
2-アミノ-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオール(試薬)
JISK9808:1996
生化学試薬―2-[ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオール(ビス-トリス)
JISP3801:1995
ろ紙(化学分析用)
JIST3201:1979
ガラス注射筒
JISZ8808:2013
排ガス中のダスト濃度の測定方法