JIS L 1013:2021 化学繊維フィラメント糸試験方法 | ページ 12

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B.6.3 平均値だけが要求される場合は,10パッケージをバルク試料から採取する。バルク試料はケース
間及び個別ケース中の各レベルにできるだけ均等に分布させるものとする。
B.6.4 B.6.5の規定以外は,試験に供する試験片の最小数は単一紡績糸で50本,他の糸で20本とする。
試験片は,10パッケージ間にできるだけ均等に分布させるものとする。
B.6.5 試験の変動が既知であり,平均値だけが要求される場合は,試験片の数を0.17CV2として計算する。
ここに,CVは,同じ材料の経験から得られた個々の引張強さの変動係数(パーセントで表す。)である。
なお,強度試験は片側検定,すなわち“糸は·より弱くてはいけない”しかし“·より強くてもよい”
というものである。確率を90 %とすると,分布の一方のすそは5 %となるが,これは両側検定に適した,
より一般的な95 %確率の両すそを合わせたものとちょうど同じである。
注記 この試験片の数では,確率水準90 %で±4 %の精度(1.96×平均の標準誤差)となる。
B.6.6 平均値に加え変動係数を求める場合は,20パッケージをバルク試料から採取し,単一紡績糸では
少なくとも200個の試験片を,その他の全てのタイプの糸では少なくとも100個の試験片を試験する。
B.6.7 織物から試験片を採取する場合[自動式試験機(B法)には不適用]の織物試料は,十分な個数と
長さの試験片を供給できるよう十分な大きさでなくてはならない。試験片は,糸のよりがサンプリングの
間に変化しないように採取する。織物の場合,たて糸は異なった端から採取し,よこ糸は試験片のできる
だけ糸を代表する試料の数箇所からランダムに採取する。編物の場合,試験片はできるだけ多くの異なっ
た糸を代表するものとしなければならない。
B.7 試料の予備調製及び調製
B.7.1 予備調製,調製及び試験時の大気は,JIS L 0105に規定している。
B.7.2 試験方法のA法C法のパッケージ試料又は試験用かせは,最低4時間の予備調製を行う。
注記 試料が低湿側から直接調製される場合,予備調製はしばしば省略することができる。
B.7.3 試料は,予備調製の後,調製用大気の下で水分平衡にする。かせは,通常,一晩の調製で十分であ
るが,固く巻かれたパッケージの場合は,最低48時間必要である。
B.7.4 湿潤試験(D法)は,予備調製及び調製の必要はない。
B.8 手順
B.8.1 一般
B.8.1.1 通常,受渡当事者間の合意に基づいて複数の試験条件が認められる場合は,試験結果に関係のあ
る全ての当事者が同じ条件(つかみ間隔,伸長速度速度,つかみのタイプ,温度及び初荷重)の下で,試
験を行うものとする。
B.8.1.2 二つのつかみ間隔が認められている。すなわち,通常の長さは500 mmであるが,次の場合だけ
250 mmを用いることができる。
− 試験機の伸長性能が,500 mmの試験片を取り付けるのに不十分である場合。
− 受渡当事者間の合意による場合。
B.8.1.3 引張強さの計算が要求される場合は,ISO 2060によって繊度を測定する。
B.8.1.4 つかみ間隔が500 mmの場合は,500 mm/分の伸長速度を用い,つかみ間隔が250 mmの場合は,
250 mm/分の伸長速度を用いる。さらに,自動式試験機(B法)は,受渡当事者間の合意によってより高
い伸長速度が認められ,2 000 mm/分及び5 000 mm/分が推奨される。より低い伸長速度では,合意によ
って,例えば,50 %/分又は20 %/分が使用されてもよい。

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B.8.1.5 パッケージから糸を巻き戻す場合は,通常の方法で行う。
B.8.1.6 試験片をつかみに取り付ける前に,つかみ部が正しく並んで平行になっており,力を加える角度
がそれないことを確認する。
B.8.1.7 調製した試験片は0.5 cN/tex±0.1 cN/texの初荷重を,湿潤した試験片は0.25 cN/tex±0.05 cN/tex
の初荷重を加えてつかみに差し込む。試験片が未知の張力下で挿入される場合,試験機はその初期長さ(指
定された初荷重下で)を決定できなければならない。
無よりの工業用マルチフィラメント糸については,全てのフィラメントが試験の開始時に同じ張力をも
つことを確実にし,試験中のクランプにおける個々のフィラメントの滑りを防止するために,試験の前に
よりを加えることが望ましい。2 200 dtex以下の糸では60回/m±1回/m,2 200 dtexを超える糸では30
回/m±1回/mのよりを推奨する。他のより数は,受渡当事者間の合意に基づいてもよい。
B.8.1.8 かさ高加工糸は,けん縮を取り除くが,糸を引き伸ばさない程度の初荷重を用いる。
なお,フィラメント加工糸は,他に取決めがない場合,糸の呼び繊度で計算した次の初荷重を推奨する。
ポリエステル糸及びポリアミド糸 2.0 cN/tex±0.2 cN/tex
アセテート糸,トリアセテート糸及びビスコース糸 1.0 cN/tex±0.1 cN/tex
50 texより太いカーペット糸を除く
バイシュリンケージ及びジェットバルキー糸 0.5 cN/tex±0.05 cN/tex
B.8.1.9 最後に,試験片のつかみへの取付けを確実にする。
B.8.1.10 B.7.1に規定する試験用標準状態の下で,試験を行う。
B.8.1.11 試験片が,試験中,つかみ部の間で2 mmを超えてスリップしないことを確認する。繰り返しス
リップする場合は,つかみ又はつかみ部のライニングを取り替える。スリップが起こった場合は,その測
定値を無効にする。切断が,つかみ部から5 mm又はそれより近くで起こった場合もその測定値を無効に
する。測定値が無効となった試験片の数を記録する。
B.8.1.12 引張強度及び切断時の伸びを記録する。B法で自動的に行われる飾り糸は,最初に切断した構成
糸の試験値を記録する。飾り糸で記録した値は,B.3.1及びB.3.2で定義したものより低くなる。
B.8.1.13 ボラード又はキャプスタンつかみは,伸びの測定が正確ではなく,望ましくない。
B.8.2 A法(手動式)
調製されたパッケージから直接試験片を採取する。
B.8.1.1B.8.1.13に規定する手順に従う。試験片を手でつかみに差し込み,引張試験を実施する。
B.8.3 B法(自動式)
調製されたパッケージから直接試験片を採取する。
B.8.1.1B.8.1.6及びB.8.1.9B.8.1.13に規定する手順に従う。10又は20のパッケージ試料から試験片
を採取するために装置をセットする(B.6.3及びB.6.6参照)。試験は自動的に行われる。
B.8.4 C法(手動式,調製済み試験用かせ使用)
B.8.4.1 糸巻き(B.5.2)を用い,各パッケージ試料から1個の試験用かせを採取する。試験用かせは,要
求される数及び試験片の長さを供給するのに十分な長さが必要である。
B.8.4.2 ふわり(B.5.3)を用い,予備調製用及び調製用大気中で試験用かせを最小張力の下でし(弛)緩
させる(B.7.1参照)。
B.8.4.3 B.8.1.1B.8.1.13に規定する手順に従う。試験用かせから試験片を採取し,それをつかみの間に
取り付けるとき,その長さは選択したつかみ間隔より少なくとも100 mm長いことを確認し,500 mmを超
えることが推奨される。よりが変化しないよう注意する。

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注記 適切な修正(B.6.7参照)によって,この方法は織物からの糸に適用可能である。
B.8.5 D法(手動式,湿潤試験用かせ使用)
B.8.5.1 B.8.4.1に規定する試験用かせを採取する。
B.8.5.2 糸巻きから試験用かせを外す前に,約2 cm離れた2か所でかせの周りを強い糸(例えば,縫糸)
でしっかり2,3回巻き,糸の端を確実に結ぶ。2か所の中間でかせを切断する。容器(B.5.4)に水(B.5.5)
を満たす。切断したかせを水の表面に平らに置き,かせ自体の質量で水面下に沈むまで放置する。
B.8.5.3 かせが水中に沈まないときは,例えば,かせの端に荷重を加えて糸が完全に水で飽和するまで水
面の下に糸を保持する(例えば,30分間)。糸が通常湿潤しないときは,非イオン湿潤剤(B.5.6)を用い
る。糸を試験する前に湿潤剤を水で完全に洗い流す。
B.8.5.4 試験片を一つずつ水から取り出し,それから60秒以内にB.8.1.1B.8.1.13に規定する手順によっ
て試験を行う。
B.9 試験報告
B.9.1 一般報告
試験報告には,次の情報を含む。
a) この規格番号及び発行年,適用した方法
b) 試料のロット番号又は他の識別方法
c) パッケージのタイプ(コーン,ボビンなど),その状態(染色,漂白など)及び糸がパッケージから引
き出される方法(端から又は横から)
d) 使用した調製用大気及び試験用大気
e) 使用したサンプリング方法,試験した試験片の数,及び該当する場合は廃棄した試験片の数
f) 使用する試験機の製造元及び型式
g) 使用した試験方法(A法D法)
h) 使用したつかみ間隔,伸長速度及び使用した初荷重
なお,無よりの工業用マルチフィラメントを試験した場合は,用いたより数とより方向(S又はZ)
を報告する。
i) 使用したつかみ及びつかみ部のタイプ
j) 試験日
B.9.2 試験結果
試験結果は,次による。
a) 引張強さの平均値(cN)(有効数字2桁)
b) 切断時の伸びの平均値(%)(有効数字2桁)
c) 要求があれば,引張強さの変動係数(0.1 %近傍まで)
d) 要求があれば,切断時の伸びの変動係数(%)(0.1 %近傍まで)
e) 測定してあれば,糸の繊度(tex)(有効数字2桁)
f) 要求があれば,引張強度(cN/tex)(0.1 cN/tex近傍まで)
参考文献
ISO 3341,Textile glass−Yarns−Determination of breaking force and breaking elongation
ISO 6939,Textiles - Yarns from packages - Method of test for breaking strength of yarn by the skein method

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附属書BA
(参考)
定速緊張形(CRT)試験機及び定速荷重形(CRL)試験機を使用した
代替試験方法
BA.1 概要
この附属書は,次に示す七つの試験方法について記載している。これらの試験方法は情報だけ示してお
り,受渡当事者間の合意があった場合に適用することができる。それらは,この附属書の位置付けに影響
を与えるものではない。
a) 法 CRT試験機,手動式 試験片は,調整されたパッケージから直接採取する。
b) 法 CRT試験機,手動式 緩めた試験用かせを調整させた後,使用する。
c) 法 CRT試験機,手動式 緩めた試験用かせを湿潤させた後,使用する。
d) 法 CRL試験機,手動式 試験片は,調整されたパッケージから直接採取する。
e) 法 CRL試験機,自動式 試験片は,調整されたパッケージから直接採取する。
f) 法 CRL試験機,手動式 緩めた試験用かせを調整させた後,使用する。
g) 法 CRL試験機,手動式 緩めた試験用かせを湿潤させた後,使用する。
BA.2 試験方法
BA.2.1 一般
B.8.1.2,B.8.1.3,B.8.1.5及びB.8.1.6に従う。また,可能であればB.8.1.7B.8.1.13及びB.9に従う。
BA.2.2 E法
試験方法は、次による。
a) 次の要求事項に適合する振子式試験機を用いる。試験の始めの2秒以降の任意の2秒間における引張
りつかみの平均的な移動速度は,全試験間の平均移動速度に対して5%を超える相違があってはなら
ない。
平均切断時間が20秒±3秒になるように試験機を調整する。また,記録された引張強さが試験機の
スケールの15 %85 %の間にあるように試験機を調整する。
b) 法(B.8.2)に規定する手順に従う。ただし,B.8.1.4を除く。
BA.2.3 F法
BA.2.2のa)に規定する手順に従い,次にC法(B.8.4)に従う。ただし,B.8.1.4は除く。
BA.2.4 G法
BA.2.2のa)に規定する手順に従い,次にD法(B.8.5)に従う。ただし,B.8.1.4は除く。
BA.2.5 H法
試験方法は,次による。
a) 次の要求事項に適合する傾斜平面式試験機を用いる。試験の始めの4秒以降の任意の2秒間における
力の増加割合は,全試験間における力の平均増加割合に対して25 %を超える相違があってはならない。
平均切断時間が20秒±3秒になるように試験機を調整する。また,記録された引張強さが試験機の
スケールの15 %85 %の間にあるように試験機を調整する。
b) 法(B.8.2)に規定する試験方法に従う。ただし,B.8.1.4は除く。

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BA.2.6 J法
BA.2.5のa)に規定する手順に従い,次にB法(B.8.3)に従う。ただし,B.8.1.4は除く。
BA.2.7 K法
BA.2.5.のa)に規定する手順に従い,次にC法(B.8.4)に従う。ただし,B.8.1.4は除く。
BA.2.8 L法
BA.2.5のa)に規定する手順に従い,次にD法(B.8.5)に従う。ただし,B.8.1.4は除く。

――――― [JIS L 1013 pdf 60] ―――――

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JIS L 1013:2021の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 2060:1994(MOD)
  • ISO 2061:2015(MOD)
  • ISO 2062:2009(MOD)

JIS L 1013:2021の国際規格 ICS 分類一覧

JIS L 1013:2021の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISB7751:2007
紫外線カーボンアーク灯式の耐光性試験機及び耐候性試験機
JISB7753:2007
サンシャインカーボンアーク灯式の耐光性試験機及び耐候性試験機
JISB7754:1991
キセノンアークランプ式耐光性及び耐候性試験機
JISK0050:2019
化学分析方法通則
JISK0061:2001
化学製品の密度及び比重測定方法
JISK0129:2005
熱分析通則
JISK0557:1998
用水・排水の試験に用いる水
JISK6233:2016
ゴム―イオンクロマトグラフィーによる全硫黄の求め方(定量)
JISK7121:1987
プラスチックの転移温度測定方法
JISK7252-1:2016
プラスチック―サイズ排除クロマトグラフィーによる高分子の平均分子量及び分子量分布の求め方―第1部:通則
JISK7252-3:2016
プラスチック―サイズ排除クロマトグラフィーによる高分子の平均分子量及び分子量分布の求め方―第3部:常温付近での方法
JISK8034:2006
アセトン(試薬)
JISK8085:2006
アンモニア水(試薬)
JISK8085:2021
アンモニア水(試薬)
JISK8102:2012
エタノール(95)(試薬)
JISK8103:2013
ジエチルエーテル(試薬)
JISK8107:2017
エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物(試薬)
JISK8155:2017
塩化バリウム二水和物(試薬)
JISK8180:2015
塩酸(試薬)
JISK8180:2021
塩酸(試薬)
JISK8223:2016
過塩素酸(試薬)
JISK8230:2016
過酸化水素(試薬)
JISK8271:2007
キシレン(試薬)
JISK8355:2006
酢酸(試薬)
JISK8355:2021
酢酸(試薬)
JISK8372:2013
酢酸ナトリウム(試薬)
JISK8541:2015
硝酸(試薬)
JISK8541:2021
硝酸(試薬)
JISK8550:2006
硝酸銀(試薬)
JISK8550:2021
硝酸銀(試薬)
JISK8567:2018
硝酸マグネシウム六水和物(試薬)
JISK8576:2019
水酸化ナトリウム(試薬)
JISK8680:2006
トルエン(試薬)
JISK8799:2020
フェノールフタレイン(試薬)
JISK8858:2007
ベンゼン(試薬)
JISK8886:2008
無水酢酸(試薬)
JISK8891:2006
メタノール(試薬)
JISK8893:2020
メチルオレンジ(試薬)
JISK8937:2020
リグロイン(試薬)
JISK8951:2006
硫酸(試薬)
JISK8960:2008
硫酸アンモニウム(試薬)
JISK9701:2013
ヘプタン(試薬)
JISK9702:2014
ジメチルスルホキシド(試薬)
JISK9901:1994
高純度試薬―硝酸
JISL0101:1978
テックス方式
JISL0104:2000
テックス方式による糸の表示
JISL0105:2020
繊維製品の物理試験方法通則
JISL0204-2:2010
繊維用語(原料部門)―第2部:化学繊維
JISL0204-2:2020
繊維用語(原料部門)―第2部:化学繊維
JISL0205:1972
繊維用語(糸部門)
JISL0208:2006
繊維用語―試験部門
JISL0842:2004
紫外線カーボンアーク灯光に対する染色堅ろう度試験方法
JISL0844:2011
洗濯に対する染色堅ろう度試験方法
JISL0845:1998
熱湯に対する染色堅ろう度試験方法
JISL0848:2004
汗に対する染色堅ろう度試験方法
JISL0849:2013
摩擦に対する染色堅ろう度試験方法
JISP3801:1995
ろ紙(化学分析用)
JISR3503:1994
化学分析用ガラス器具
JISZ8401:2019
数値の丸め方
JISZ8722:2009
色の測定方法―反射及び透過物体色
JISZ8741:1997
鏡面光沢度―測定方法
JISZ8781-3:2016
測色―第3部:CIE三刺激値
JISZ8807:2012
固体の密度及び比重の測定方法