JIS L 1013:2021 化学繊維フィラメント糸試験方法 | ページ 8

                                                                                            33
L 1013 : 2021
なお,かせ状態で判定する場合は,判定用スケールを用いて,試料間の色差を判定する。判定用スケー
ルは,青の色票で色差が0のものを1号,2のものを2号,4のものを3号,6のものを4号とする。
a) 法
1) 精練条件 精練は不要
2) 染色条件
染料 C.I.ダイレクト ブルー 1(ダイレクト スカイブルー 6B)被染物に対して0.20 %
助剤 結晶硫酸ナトリウム 被染物に対して5 %
無水炭酸ナトリウム 被染物に対して1 %
石けん 被染物に対して0.5 %
浴比 30 : 1
温度 80 ℃ ただし,常温から染め始め,30分間徐々に80 ℃まで上げた後,その温度を
時間 60分 30分間持続する。
染料は精製したものを無水物に換算して用いる。
b) 法
1) 精練条件
精練剤 非イオン活性剤(ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテルを用いる。)
浴濃度 0.2 %
浴比 1 : 100
温度 70 ℃75 ℃
時間 30分
2) 染色条件
染料 C.I.ディスパース ブルー 3 被染物に対して0.5 %
助剤 中性石けん 被染物に対して0.5 %
浴比 1 : 100
温度 75 ℃ ただし,約40 ℃から染め始め,30分間徐々に75 ℃まで上げた後,その温度
時間 60分 を30分間持続する。
c) 法
1) 精練条件 B法に同じ。ただし,温度は90 ℃95 ℃とする。
2) 染色条件
染料 C.I.ディスパース ブルー 27 被染物に対して3 %
助剤 ジナフチルメタンジスルフォン酸ナトリウム 被染物に対して10 %
浴比 1 : 100
温度 90 ℃95 ℃ ただし,約80 ℃から染め始め,30分間徐々に90 ℃95 ℃まで上げ
時間 60分 た後,その温度を30分間持続する。
注記1 染料は,例えば,次のものを用いる。
ダイアニックスブルー(Dianix Blue)GL−FS,テラトップブルー(Teratop Blue)GLF
注記2 この試験方法は,2種類以上の異なった試料間の差を比較するものである。

8.33 染色堅ろう度

8.33.1 熱湯堅ろう度
熱湯堅ろう度は,JIS L 0845による。

――――― [JIS L 1013 pdf 36] ―――――

           34
L 1013 : 2021
8.33.2 洗濯堅ろう度
洗濯堅ろう度は,JIS L 0844による。
8.33.3 汗堅ろう度
汗堅ろう度は,JIS L 0848による。
8.33.4 耐光堅ろう度
耐光堅ろう度は,JIS L 0842による。
8.33.5 摩擦堅ろう度
摩擦堅ろう度は,JIS L 0849による。

9 試験報告書

  試験報告書には,次の事項などを記載する。
a) 試験年月日
b) この規格の番号及び規格名称
c) 試験項目及び試験方法
d) 試験条件
e) 試験結果

――――― [JIS L 1013 pdf 37] ―――――

                                                                                            35
L 1013 : 2021
附属書A
(規定)
繊維−パッケージからの糸かせ法による繊度
(単位長さ当たりの質量)の測定
A.1 一般
この附属書は,別の国際規格1) に規定される例外を除いて,パッケージの形のあらゆるタイプの糸の繊
度の測定方法に適用する。
注1) SO 1889:2009,Reinforcement yarns−Determination of linear densityも参照(ISO 10120は1997
年5月13日に廃止されISO 1889:1997へ移行された。その後改正されISO 1889:2009で現在に
至る。)。
この附属書は,試料の調製及び準備の異なった方法に基づいて七つの選択肢となる操作を含んでいる
(A.4.1及びA.4.2参照)。異なった操作は同じ値を示さないため,使用する操作は試験結果に関係のある
受渡当事者間の合意が必要である。
この方法では,糸の単位長さ当たりの質量の測定だけ行えるようになっているが,この方法と強度及び
/又は商用質量の試験とを組み合わせるのが望ましい場合がある。このような場合,もし指定されたかせ
長さ以外の長さが使用されるならば,使用されるその長さ及びそれに基づく何か特段の補正は,受渡当事
者間の合意事項となる。
この方法は,次のものに適用する。
a) 単糸(紡績糸,モノフィラメント又はマルチフィラメント)
b) もろより糸
c) ケーブル糸
この方法はテックス単位で繊度当たりの張力がセンチニュートンで0.51に増加したとき,0.5 %以上
の伸びがある糸については適用できない。このような糸は,試験結果に関係のある受渡当事者間で合意さ
れた場合には,特定の条件下で試験を行ってもよい。
この方法は,2 000 texを超える繊度をもつ糸には適用できない。このような糸について,かせの長さ及
び糸巻の特別な条件は受渡当事者間の合意によって採用してもよい。
注記 この附属書は,1994年に第2版として発行されたISO 2060,Textiles−Yarn from packages−
Determination of linear density (mass per unit length) y the skein methodを翻訳し,技術的内容を変
更することなく作成したものである。
A.2 引用規格
次に掲げる規格は,この附属書に引用されることによって,この附属書の規定の一部を構成する。これ
らの引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を
含む。)は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS L 0104 テックス方式による糸の表示
注記 対応国際規格 : ISO 1139,Textiles−Designation of yarns
JIS L 0105 繊維製品の物理試験方法通則
注記 対応国際規格 : ISO 139,Textiles−Standard atmospheres for conditioning and testing

――――― [JIS L 1013 pdf 38] ―――――

           36
L 1013 : 2021
ISO 1144:1973,Textiles−Universal system for designating linear density (Tex System)
ISO 1833:1977及びAmendment 1:1980,Textiles−Binary fibre mixtures−Quantitative chemical analysis
A.3 用語及び定義
この附属書の中で用いる用語及び定義は,次のとおりとする。
A.3.1
繊度(linear density)
糸の単位長さ当たりの質量。テックス又はその倍数又は約数で表す(JIS L 0104及びISO 1144:1973参照)。
A.3.2
商用水分率(commercial moisture regain)
次の計算を行うときに,絶乾質量とともに用いる水分率として正式に採用された任意の値。
− 繊度
− 特定の繊維材料の積荷,又は委託品における商用質量若しくは公定質量
A.3.3
商用許容(commercial allowance)
最終製品における次の計算を行うときに,絶乾質量とともに用いる水分率として正式に採用された商用
水分率に加えることが認められた許容差に相当する任意の値。
− 繊度
− 特定の繊維材料の積荷,又は納入における商用質量若しくは公定質量
A.3.4
水分平衡(moisture equilibrium)
厳密に設定された温度及び相対湿度において,質量変化で示される水分の吸収量と脱着量との正味の差
が何の傾向も示さず,極めて小さくなったときの試料の状態。
A.3.5
試験用水分平衡(moisture equilibrium for testing)
繊維材料と大気との間で水分の移動が行われない状態を水分平衡とする。つまり,変化しない雰囲気中
で試験が実施されている限り,繊維の質量は一定である。
試験の目的のためには,比較的低い水分量から吸着を始めることによって水分平衡が達成される。試験
用水分平衡は,試料又は試験片の水分の吸着による質量の増加率が,試験に供される材料について記述さ
れた数値を超えなくなったとき達成したものとみなす。
注記 JIS L 0105参照
A.3.6
絶乾質量(moisture-free mass)
絶乾質量は,次による。
a) 乾燥空気の流れの中で,105 ℃±3 ℃の温度で乾燥して得られた試料片の恒量。
b) 独立した定量から計算した乾燥質量の量。例えば,非混合性の溶剤との蒸留,カールフィッシャー試
薬による滴定など(A.3.7も参照)。
A.3.7
オーブン乾燥質量(oven-dry mass)
規定した温度及び湿度の条件下,オーブン中での乾燥で得た試験片の恒量。

――――― [JIS L 1013 pdf 39] ―――――

                                                                                            37
L 1013 : 2021
注記 最も多く使用される条件は,温度105 ℃±3 ℃で,相対湿度65 %RH(温度20 ℃のとき)の
空気の供給であり,この条件下では試験片は水分を含まないということはない。
A.3.8
糸パッケージ(yare package)
使用,取扱い,貯蔵又は出荷用に適した形状のある長さ又は各種長さの糸。パッケージには,ボール,
かせ又はケークのように支持物がないものと,ボビン,コップ,コーン,パーン,スプール,チューブ及
びビームのように支持物があるものとがある。
A.3.9
テストかせ,リースケイン,ナンバリングスケイン(test skein,lea skein,numbering skein)
規定の長さの糸をもつかせ。この附属書では,繊度若しくは切断荷重,又は両方の測定のために使用す
る。
A.4 原理
繊度は,適切な試験片の長さ及び質量から計算する。適切な長さの試験片は,かせの形状で適切な予備
調製をした後,十分に調製した試料から規定の条件において繊度を決めるための糸巻きテストかせを準備
する。実際にかせの質量は,A.4.1.1A.4.1.3及びA.4.2.1A.4.2.4に規定している各種の条件下で測定す
る。
受渡当事者間の合意によって,A.4.1又はA.4.2のいずれかを選択し使用する。
A.4.1 未精練の糸
A.4.1.1 オプション1 試験用標準状態で水分平衡に調製した糸の質量(A.11.3.1参照)
A.4.1.2 オプション2 オーブン乾燥糸の質量(A.11.3.2参照)
A.4.1.3 オプション3 オーブン乾燥糸の質量及び商用水分率(A.11.3.3参照)
A.4.2 精練した糸
A.4.2.1 オプション4 試験用標準状態で水分平衡に調製し,精練した糸の質量(A.11.4.2参照)
A.4.2.2 オプション5 精練したオーブン乾燥糸の質量(A.11.4.3参照)
A.4.2.3 オプション6 精練したオーブン乾燥糸の質量及び商用水分率の合計(A.11.4.4参照)
A.4.2.4 オプション7 精練したオーブン乾燥糸の質量及び商用許容量の合計(A.11.4.5参照)
A.5 装置
A.5.1 糸巻 要求された糸の長さが,全回転数によって供給されるような枠周をもち,巻取り時の糸の重
なりを避けるため,横移動装置の付いているもの。1.000±2.5 mmの枠周が推奨される。糸巻きは,次の
いずれかであること。
a) 制御された0.5±0.1 cN/texの張力での強制供給システムのついたもの。
b) 調節可能な張力装置の付いたもの。この場合,かせの長さが適切な方法でチェックされる(附属書AA
参照)。
規定した枠周のばらつきは,糸巻に巻かれるかせが附属書AAに示す規格に適合するよう十分に小さく
なければならない。
なお,1 m以外の枠周をもつ既存の糸巻は,受渡当事者間で合意があれば使用してもよい。
A.5.2 換気式乾燥オーブン 糸の試験片を105 ℃±3 ℃に維持した温度で暴露するもの。試験片は,加
熱装置からの放射に直接さらしてはならない。オーブンは少なくとも4分間に1回,中の空気が交換され

――――― [JIS L 1013 pdf 40] ―――――

次のページ PDF 41

JIS L 1013:2021の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 2060:1994(MOD)
  • ISO 2061:2015(MOD)
  • ISO 2062:2009(MOD)

JIS L 1013:2021の国際規格 ICS 分類一覧

JIS L 1013:2021の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISB7751:2007
紫外線カーボンアーク灯式の耐光性試験機及び耐候性試験機
JISB7753:2007
サンシャインカーボンアーク灯式の耐光性試験機及び耐候性試験機
JISB7754:1991
キセノンアークランプ式耐光性及び耐候性試験機
JISK0050:2019
化学分析方法通則
JISK0061:2001
化学製品の密度及び比重測定方法
JISK0129:2005
熱分析通則
JISK0557:1998
用水・排水の試験に用いる水
JISK6233:2016
ゴム―イオンクロマトグラフィーによる全硫黄の求め方(定量)
JISK7121:1987
プラスチックの転移温度測定方法
JISK7252-1:2016
プラスチック―サイズ排除クロマトグラフィーによる高分子の平均分子量及び分子量分布の求め方―第1部:通則
JISK7252-3:2016
プラスチック―サイズ排除クロマトグラフィーによる高分子の平均分子量及び分子量分布の求め方―第3部:常温付近での方法
JISK8034:2006
アセトン(試薬)
JISK8085:2006
アンモニア水(試薬)
JISK8085:2021
アンモニア水(試薬)
JISK8102:2012
エタノール(95)(試薬)
JISK8103:2013
ジエチルエーテル(試薬)
JISK8107:2017
エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物(試薬)
JISK8155:2017
塩化バリウム二水和物(試薬)
JISK8180:2015
塩酸(試薬)
JISK8180:2021
塩酸(試薬)
JISK8223:2016
過塩素酸(試薬)
JISK8230:2016
過酸化水素(試薬)
JISK8271:2007
キシレン(試薬)
JISK8355:2006
酢酸(試薬)
JISK8355:2021
酢酸(試薬)
JISK8372:2013
酢酸ナトリウム(試薬)
JISK8541:2015
硝酸(試薬)
JISK8541:2021
硝酸(試薬)
JISK8550:2006
硝酸銀(試薬)
JISK8550:2021
硝酸銀(試薬)
JISK8567:2018
硝酸マグネシウム六水和物(試薬)
JISK8576:2019
水酸化ナトリウム(試薬)
JISK8680:2006
トルエン(試薬)
JISK8799:2020
フェノールフタレイン(試薬)
JISK8858:2007
ベンゼン(試薬)
JISK8886:2008
無水酢酸(試薬)
JISK8891:2006
メタノール(試薬)
JISK8893:2020
メチルオレンジ(試薬)
JISK8937:2020
リグロイン(試薬)
JISK8951:2006
硫酸(試薬)
JISK8960:2008
硫酸アンモニウム(試薬)
JISK9701:2013
ヘプタン(試薬)
JISK9702:2014
ジメチルスルホキシド(試薬)
JISK9901:1994
高純度試薬―硝酸
JISL0101:1978
テックス方式
JISL0104:2000
テックス方式による糸の表示
JISL0105:2020
繊維製品の物理試験方法通則
JISL0204-2:2010
繊維用語(原料部門)―第2部:化学繊維
JISL0204-2:2020
繊維用語(原料部門)―第2部:化学繊維
JISL0205:1972
繊維用語(糸部門)
JISL0208:2006
繊維用語―試験部門
JISL0842:2004
紫外線カーボンアーク灯光に対する染色堅ろう度試験方法
JISL0844:2011
洗濯に対する染色堅ろう度試験方法
JISL0845:1998
熱湯に対する染色堅ろう度試験方法
JISL0848:2004
汗に対する染色堅ろう度試験方法
JISL0849:2013
摩擦に対する染色堅ろう度試験方法
JISP3801:1995
ろ紙(化学分析用)
JISR3503:1994
化学分析用ガラス器具
JISZ8401:2019
数値の丸め方
JISZ8722:2009
色の測定方法―反射及び透過物体色
JISZ8741:1997
鏡面光沢度―測定方法
JISZ8781-3:2016
測色―第3部:CIE三刺激値
JISZ8807:2012
固体の密度及び比重の測定方法