JIS R 2212-1:2006 耐火物製品の化学分析方法―第1部:粘土質耐火物

JIS R 2212-1:2006 規格概要

この規格 R2212-1は、粘土質耐火物及び粘土質原料の化学分析方法について規定。

JISR2212-1 規格全文情報

規格番号
JIS R2212-1 
規格名称
耐火物製品の化学分析方法―第1部 : 粘土質耐火物
規格名称英語訳
Methods for chemical analysisof refractory products -- Part 1:Fireclay refractories
制定年月日
2006年3月25日
最新改正日
2015年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

81.080
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
2006-03-25 制定日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
ページ
JIS R 2212-1:2006 PDF [48]
                                                                                 R 2212-1 : 2006

まえがき

  この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,耐火物技術協会(TARJ)/財団法人日本規格協
会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審
議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格(日本産業規格)である。
これによってJIS R 2212及びJIS R 2901は廃止され,JIS R 2212-1,JIS R 2212-2,JIS R 2212-3,JIS R
2212-4及びJIS R 2212-5に置き換えられる。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS R 2212-1には,次に示す附属書がある。
附属書1(規定)粘土質耐火モルタル中のほう酸バインダの定量方法
附属書2(規定)陽イオン交換分離法を用いた酸化カルシウム,酸化マグネシウム,酸化ナトリウム
及び酸化カリウムの定量方法
JIS R 2212の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS R 2212-1 第1部 : 粘土質耐火物
JIS R 2212-2 第2部 : けい石質耐火物
JIS R 2212-3 第3部 : 高アルミナ質耐火物
JIS R 2212-4 第4部 : マグネシア及びドロマイト質耐火物
JIS R 2212-5 第5部 : クロム・マグネシア質耐火物
これら5部の日本工業規格(日本産業規格)は,分析対象となる構成成分の比が相互に大きく異なるため,分析方法は,
大きく異なるが,分析上の基本的理念は,相互に補完関係にある。また,これらの日本工業規格(日本産業規格)は,
ISO/TC33(耐火物)に提案され,国際規格原案の母体となっている。

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS R 2212-1 pdf 1] ―――――

R 2212-1 : 2006

pdf 目 次

ページ

  •  1. 適用範囲・・・・[1]
  •  2. 引用規格・・・・[1]
  •  3. 一般事項・・・・[1]
  •  4. 分析項目・・・・[1]
  •  5. 定量範囲・・・・[1]
  •  6. 試料・・・・[2]
  •  6.1 試料採取及び調製・・・・[2]
  •  6.2 試料のはかり方・・・・[2]
  •  7. 分析値のまとめ方・・・・[2]
  •  7.1 分析回数・・・・[2]
  •  7.2 空試験・・・・[2]
  •  7.3 分析値の表示・・・・[2]
  •  7.4 分析値の検討・採択・・・・[2]
  •  7.5 試験報告・・・・[3]
  •  8. 強熱減量の定量方法・・・・[3]
  •  8.1 定量方法・・・・[3]
  •  8.2 重量法・・・・[3]
  •  9. 酸化けい素(IV)の定量方法 49.1 定量方法の区分・・・・[4]
  •  9.2 脱水重量吸光光度法併用法・・・・[4]
  •  9.3 凝集重量吸光光度法併用法・・・・[7]
  •  10. 酸化アルミニウムの定量方法・・・・[8]
  •  10.1 定量方法・・・・[9]
  •  10.2 CyDTA-亜鉛逆滴定法・・・・[9]
  •  11. 酸化鉄(III)の定量方法 1011.1 定量方法の区分・・・・[10]
  •  11.2 1,10-フェナントロリン吸光光度法・・・・[10]
  •  11.3 ICP発光分光分析法・・・・[11]
  •  12. 酸化チタン(IV)の定量方法 1412.1 定量方法の区分・・・・[14]
  •  12.2 ジアンチピリルメタン吸光光度法・・・・[14]
  •  12.3 ICP発光分光分析法・・・・[15]
  •  13. 酸化マンガン(II)の定量方法 1513.1 定量方法の区分・・・・[15]
  •  13.2 原子吸光法・・・・[15]

(pdf 一覧ページ番号 2)

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                                                                                 R 2212-1 : 2006
  •  13.3 ICP発光分光分析法・・・・[16]
  •  14. 酸化カルシウムの定量方法・・・・[17]
  •  14.1 定量方法の区分・・・・[17]
  •  14.2 原子吸光法・・・・[17]
  •  14.3 ICP発光分光分析法・・・・[19]
  •  15. 酸化マグネシウムの定量方法・・・・[21]
  •  15.1 定量方法の区分・・・・[21]
  •  15.2 原子吸光法・・・・[21]
  •  15.3 ICP発光分光分析法・・・・[22]
  •  16. 酸化ナトリウムの定量方法・・・・[22]
  •  16.1 定量方法の区分・・・・[22]
  •  16.2 炎光光度法・・・・[22]
  •  16.3 原子吸光法・・・・[23]
  •  16.4 ICP発光分光分析法・・・・[23]
  •  17. 酸化カリウムの定量方法・・・・[24]
  •  17.1 定量方法の区分・・・・[24]
  •  17.2 炎光光度法・・・・[24]
  •  17.3 原子吸光法・・・・[24]
  •  17.4 ICP発光分光分析法・・・・[25]
  •  18. 酸化クロム(III)の定量方法 2518.1 定量方法の区分・・・・[25]
  •  18.2 原子吸光法・・・・[25]
  •  18.3 ICP発光分光分析法・・・・[26]
  •  19. 酸化ジルコニウム(IV)の定量方法 2619.1 定量方法の区分・・・・[26]
  •  19.2 キシレノールオレンジ吸光光度法・・・・[26]
  •  19.3 ICP発光分光分析法・・・・[27]
  •  20. 酸化りん(V)の定量方法 2820.1 定量方法の区分・・・・[28]
  •  20.2 モリブデン青吸光光度法・・・・[28]
  •  20.3 ICP発光分光分析法・・・・[29]
  •  附属書1(規定)粘土質耐火モルタル中のほう酸バインダの定量方法・・・・[34]
  •  附属書2(規定)陽イオン交換分離法を用いた酸化カルシウム,酸化マグネシウム,酸化ナトリウム及び酸化カリウムの定量方法・・・・[38]

(pdf 一覧ページ番号 3)

――――― [JIS R 2212-1 pdf 3] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
R 2212-1 : 2006

耐火物製品の化学分析方法―第1部 : 粘土質耐火物

Methods for chemical analysis of refractory products- Part1:Fireclay refractories

1. 適用範囲

 この規格は,粘土質耐火物及び粘土質原料の化学分析方法について規定する。

2. 引用規格

 付表1に示す規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成
する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。

3. 一般事項

 分析方法の一般事項については,JIS K 0050,JIS K 0115,JIS K 0116及びJIS K 0121の
規定による。

4. 分析項目

 この規格で規定する分析項目は,次による。ただし,酸化ほう素(III)は,附属書1で規定
する。また,酸化カルシウム,酸化マグネシウム,酸化ナトリウム及び酸化カリウムは,本体及び附属書
2で規定する。
a) 強熱減量(LOI)
b) 酸化けい素(IV)(SiO2)
c) 酸化アルミニウム(Al2O3)
d) 酸化鉄(III)(全鉄分)(Fe2O3)
e) 酸化チタン(IV)(TiO2)
f) 酸化マンガン(II)(MnO)
g) 酸化カルシウム(CaO)
h) 酸化マグネシウム(MgO)
i) 酸化ナトリウム(Na2O)
j) 酸化カリウム(K2O)
k) 酸化クロム(III)(Cr2O3)
l) 酸化ジルコニウム(IV)(ZrO2)
m) 酸化りん(V)(P2O5)
n) 酸化ほう素(III)(B2O3)

5. 定量範囲

 この規格の定量範囲は,表1による。ただし,この値は,強熱減量測定後の試料における
値とする。

――――― [JIS R 2212-1 pdf 4] ―――――

2
R 2212-1 : 2006
表 1 定量範囲
単位 %(質量分率)
成分 定量範囲 成分 定量範囲
SiO2 40 90 MgO 0.01 4
Al2O3 10 45 Na2O 0.01 3
Fe2O3 0.01 4 K2O 0.01 3
TiO2 0.01 3 Cr2O3 0.01 3
MnO 0.01 1 ZrO2 0.01 1
CaO 0.01 3 P2O5 0.01 5

6. 試料

6.1 試料採取及び調製

 試料の採取及び調製は,次による。
a) 耐火れんが及び原料は,ロットから受渡当事者間の協定に基づく数量の試料をランダムに採取する。
採取した試料は,全量を粉砕し,JIS Z 8801-1に規定する目開き6.7 mmのふるいを通過させ,二分器
又は四分法によって約100 gになるまで縮分し,その全量がJIS Z 8801-1に規定する目開き300
ふるいを通過するまで粉砕する。
b) 不定形耐火物は,その性状によって乾状と湿状に区分し,次によってJIS Z 8801-1に規定する目開き
300 μmのふるいを通過する試験室試料約100 gを調製する。
1) 乾状不定形耐火物の場合 ロットからランダムに1袋又は50 kgを採取し,二分器又は四分法によ
って約100 gになるまで縮分し,その全量がJIS Z 8801-1に規定する目開き300 田 過
するまで粉砕する。
2) 湿状不定形耐火物の場合 ロットからランダムに1容器全量を採取し,採取容器内又は不定形耐火
物と反応しない清浄な容器内で,清浄なかくはん機などを用いて均一になるまで十分混合する。こ
の内の約100 gをモルタルと反応しない耐熱性板(例えば,四ふっ化エチレン樹脂板。)上にとり,
厚みが10 mm以下の薄い円盤状になるように広げ,110±5 ℃の空気浴中で10時間以上加熱し,デ
シケーター中で放冷する。その全量がJIS Z 8801-1に規定する目開き300 田 過する
まで粉砕する。
c) )又はb)によって得られた試験室試料を,四分法などによって縮分して約10 gとする。これをJIS Z
8801-1に規定する目開き106 田 過するまで微粉砕し,JIS R 3503に規定する
平形はかり瓶(50×30 mm)に薄く広げ,110±5 ℃の空気浴中で2時間以上加熱した後,デシケータ
ー中で放冷して保存する。これを分析試料とする。

6.2 試料のはかり方

 分析試料のはかりとりには,化学はかりを用いて規定された量を0.1 mgのけたま
ではかる。

7. 分析値のまとめ方

7.1 分析回数

 分析は,日を変えて2回繰り返す。

7.2 空試験

 分析に当たっては,空試験を行って分析値を補正する。

7.3 分析値の表示

 分析値は,乾燥ベースの%(質量分率)で表し,JIS Z 8401によって次のように丸める。
a) 含有率の整数部が2けたの場合,小数点以下1けたに丸める。
b) 含有率の整数部が1けた以下の場合,小数点以下2けたに丸める。

7.4 分析値の検討・採択

――――― [JIS R 2212-1 pdf 5] ―――――

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JIS R 2212-1:2006の国際規格 ICS 分類一覧

JIS R 2212-1:2006の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISH6201:1986
化学分析用白金るつぼ
JISH6202:1986
化学分析用白金皿
JISK0050:2019
化学分析方法通則
JISK0115:2004
吸光光度分析通則
JISK0115:2020
吸光光度分析通則
JISK0116:2014
発光分光分析通則
JISK0121:2006
原子吸光分析通則
JISK8001:2017
試薬試験方法通則
JISK8005:2014
容量分析用標準物質
JISK8069:2019
アルミニウム(試薬)
JISK8085:2006
アンモニア水(試薬)
JISK8085:2021
アンモニア水(試薬)
JISK8101:2006
エタノール(99.5)(試薬)
JISK8102:2012
エタノール(95)(試薬)
JISK8103:2013
ジエチルエーテル(試薬)
JISK8121:2007
塩化カリウム(試薬)
JISK8180:2015
塩酸(試薬)
JISK8180:2021
塩酸(試薬)
JISK8200:1994
塩化ヒドラジニウム(試薬)
JISK8202:2019
1,10-フェナントロリン塩酸塩一水和物(試薬)
JISK8223:2016
過塩素酸(試薬)
JISK8297:1994
クルクミン(試薬)
JISK8355:2006
酢酸(試薬)
JISK8355:2021
酢酸(試薬)
JISK8359:2006
酢酸アンモニウム(試薬)
JISK8532:2007
L(+)-酒石酸(試薬)
JISK8541:2015
硝酸(試薬)
JISK8541:2021
硝酸(試薬)
JISK8576:2019
水酸化ナトリウム(試薬)
JISK8617:2007
炭酸カルシウム(試薬)
JISK8625:2017
炭酸ナトリウム(試薬)
JISK8721:1995
p-ニトロフェノール(試薬)
JISK8783:2012
二硫酸カリウム(試薬)
JISK8819:2017
ふっ化水素酸(試薬)
JISK8841:2012
ブロモクレゾールパープル(試薬)
JISK8847:2019
ヘキサメチレンテトラミン(試薬)
JISK8863:2007
ほう酸(試薬)
JISK8875:2013
マグネシウム(試薬)
JISK8882:2020
D(-)-マンニトール(試薬)
JISK8885:2018
二酸化けい素(試薬)
JISK8905:2019
モリブデン(VI)酸アンモニウム四水和物(試薬)
JISK8951:2006
硫酸(試薬)
JISK9007:2008
りん酸二水素カリウム(試薬)
JISK9502:2020
L(+)-アスコルビン酸(試薬)
JISK9565:2019
ジアンチピリルメタン一水和物(試薬)
JISR1301:1987
化学分析用磁器るつぼ
JISR3503:1994
化学分析用ガラス器具
JISZ8401:2019
数値の丸め方
JISZ8801-1:2019
試験用ふるい―第1部:金属製網ふるい