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S 1062 : 2004
e) 上張り材は,切れ,汚れ,退色など著しい欠点がないものとする。
9. 試験条件
試験条件は,試験の種類によって,引用する試験方法の試験条件による。
なお,特に指定がない場合は,JIS S 1017の3.(試験の一般条件)による。
10. 試験
10.1 安定性試験
安定性試験は,いすを転倒させようとする力に耐える性能を確認するために行う試験
で,次の項目について行う。ただし,この試験は非回転いすにだけ適用する。
a) 前方安定性及びひじなしいすの側方安定性試験 前方安定性及びひじなしいすの側方安定性試験は,
JIS S 1204の7.1.1(前方安定性及びひじなしいすの側方安定性)に従い,20 Nの力を水平に加え,転
倒の有無を調べる。
b) 後方安定性試験 後方安定性試験は,JIS S 1204の7.1.2(後方安定性)に従い,80120 Nの力を水
平に加え,転倒の有無を調べる。
c) ひじ付きいすの側方安定性試験 ひじ付きいすの側方安定性試験は,JIS S 1204の7.1.3(ひじ付きい
すの側方安定性)に従い,20 Nの力を水平に加え,転倒の有無を調べる。
10.2 静的強度及び耐久性試験
静的強度試験は,いすに通常加わり得る最大の力の下で,機能を発揮で
きる十分な強度を備えていることを確認するために,重負荷を数回加える試験で,次の試験項目について
行う。また,耐久性試験は,長期間にわたる使用中に反復的に発生する負荷を模擬的に発生させ,そのよ
うな状況の下での性能を確認する試験で,次の試験項目について行う。
a) 座面の静的強度試験 座面の静的強度試験は,JIS S 1203の7.1(座面の静的強度試験)に従い,1 100
Nの力を座面に加える。試験後,力を取り除き,各部の異常の有無を調べる。
b) 背もたれの静的強度試験 背もたれの静的強度試験は,JIS S 1203の7.2(背もたれの静的強度試験)
に従い,410 Nの力を背もたれに加える。
なお,バランス用座荷重は1 100 Nとする。試験後,力を取り除き,各部の異常の有無を調べる。
c) ひじ部の静的水平力試験 ひじ部の静的水平力試験は,JIS S 1203の7.3(ひじ部及び頭もたせの静的
水平力試験)に従い,300 Nの力をひじ部に加える。試験後,力を取り除き,各部の異常の有無を調
べる。
d) ひじ部の静的垂直力試験 ひじ部の静的垂直力試験は,JIS S 1203の7.4(ひじ部の静的垂直力試験)
に従い,700 Nの力をひじ部に加える。試験後,力を取り除き,各部の異常の有無を調べる。
e) 座面の耐久性試験 座面の耐久性試験は,JIS S 1203の7.5(座面の耐久性試験)に従い,25 000回の
試験回数を加える。試験後,各部の異常の有無を調べる。
f) 背もたれの耐久性試験 背もたれの耐久性試験は,JIS S 1203の7.6(背もたれの耐久性試験)に従い,
25 000回の試験回数を加える。試験後,各部の異常の有無を調べる。
g) 脚部の静的前方強度試験 脚部の静的前方強度試験は,JIS S 1203の7.7(脚部の静的前方強度試験)
に従い,375 Nの力を脚部に加える。
なお,バランス用座荷重は780 Nとする。試験後,力を取り除き,各部の異常の有無を調べる。
h) 脚部の静的側方強度試験 脚部の静的側方強度試験は,JIS S 1203の7.8(脚部の静的側方強度試験)
に従い,300 Nの力を脚部に加える。
なお,バランス用座荷重は780 Nとする。試験後,力を取り除き,各部の異常の有無を調べる。
――――― [JIS S 1062 pdf 6] ―――――
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S 1062 : 2004
10.3 耐衝撃性試験
耐衝撃性試験は,いすにまれに加わる急激な力の下での性能を確認する試験で,次
の試験項目について行う。
a) 座面の耐衝撃性試験 座面の耐衝撃性試験は,JIS S 1203の7.10(座面の耐衝撃性試験)に従い,140
mmの高さから座面に衝撃体を落下させる。試験後,衝撃体を取り除き,各部の異常の有無を調べる。
b) 背もたれの耐衝撃性試験 背もたれの耐衝撃性試験は,JIS S 1203の7.11(背もたれの耐衝撃性試験)
に従い,120 mmの高さ(角度28°)から衝撃ハンマを背もたれに下ろす。試験後,各部の異常の有
無を調べる。
c) ひじ部の耐衝撃性試験 ひじ部の耐衝撃性試験は,JIS S 1203の7.12(ひじ部の耐衝撃性試験)に従
い,120 mmの高さ(角度28°)から衝撃ハンマをひじ部に下ろす。試験後,各部の異常の有無を調
べる。
d) 落下試験 落下試験は,JIS S 1203の7.13(落下試験)に従い,表2に示す高さからいすを落下させ
る。試験後,各部の異常の有無を調べる。
表 3 いすの落下高さ
種類 脚の長さが200 mmを超える 脚の長さが200 mm以内のいす
非スタッキングいす
回転いす 200 mm −
非回転いす 200 mm 100 mm
10.4 表面処理試験
表面処理試験に用いる試験片は,供試体から木質系及び鋼板の場合は長さ約150 mm,
幅約50 mm,鋼管の場合は原形のまま,長さ約150 mmの大きさのものをとり,次による。ただし,供試
体と同一生産条件で製作された試験片を用いてもよい。
a) 常温液体に対する表面抵抗性試験 常温液体に対する表面抵抗性試験は,JIS A 1531の規定に従い,
酢酸4.4 %溶液,アンモニア10 %溶液,中性洗剤及び事務用インクの4種類の試験液を用いて,6
時間放置した後,試験液をふき取り,塗装面の異常の有無を調べる。
b) 木部塗膜密着性試験 木部塗膜密着性試験は,試験片に鋭利な刃物で刃が木質素地に達するように2
mm間隔で,相互に直交するようにけがき線を11本ずつ引き,2×2 mmの升目を100個作る。その上
に,JIS Z 1522に規定する粘着テープを張り付けた後,すぐにはがし,塗膜のはがれの有無を調べる。
c) 金属部塗膜密着性試験 金属部塗膜密着性試験は,試験片に鋭利な刃物で刃が金属素地に達するよう
に1 mm間隔で,相互に直交するようにけがき線を11本ずつ引き,1×1 mmの升目を100個作る。そ
の上に,JIS Z 1522に規定する粘着テープを張り付けた後,すぐにはがし,塗膜のはがれの有無を調
べる。
d) 金属部塗膜防せい性試験 金属部塗膜防せい性試験は,試験片に鋭利な刃物で刃が金属素地に達する
ように,各対角線にきずを付け,図1に示すように3 %食塩水(15~25 ℃)をビーカに深さ約70 mm入
れたものに,きずを付けた試験片を約半分浸し,100時間経過後,浸せきしたままで,きずの両側3 mm
の外側の膨れの有無,及び引き上げて静かに水洗した後,乾燥させ,きずの両側3 mmの外側のさび
の有無を調べる。
――――― [JIS S 1062 pdf 7] ―――――
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図 1 金属部塗膜防せい性試験
e) 金属部めっき厚さ試験 金属部めっき厚さ試験は,JIS H 8610の9.3(厚さ試験)又はJIS H 8617の
9.4(厚さ試験)の規定による。
11. 検査
検査は,寸法,品質,構造及び表示について行い,5.7.及び12.の規定に適合しなければなら
い。
なお,合理的な抜取検査方式を用いてもよい。
12. 表示
製品には,次の事項を表示しなければならない。
a) 製造年又はその略号
b) 製造業者名又はその略号
c) いすの高さを表示する。また,調節式の場合は,上限及び下限の達する範囲を表示する。
d) 使用材料のホルムアルデヒド放散量の等級表示 使用材料がF☆☆☆☆とF☆☆☆とが混在する場合
は,F☆☆☆と表示する。
13. 取扱い上及び維持管理上の注意事項
製品には,次の事項を添付しなければならない。
a) 取扱い上の注意事項
b) 維持管理上の注意事項
――――― [JIS S 1062 pdf 8] ―――――
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S 1062 : 2004
付表 1 引用規格
JIS A 1531 家具−常温液体に対する表面抵抗の試験方法
JIS A 5549 造作用接着剤
JIS A 5905 繊維板
JIS A 5908 パーティクルボード
JIS G 3101 一般構造用圧延鋼材
JIS G 3131 熱間圧延軟鋼板及び鋼帯
JIS G 3141 冷間圧延鋼板及び鋼帯
JIS G 3445 機械構造用炭素鋼鋼管
JIS G 4305 冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
JIS H 4000 アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条
JIS H 4100 アルミニウム及びアルミニウム合金押出形材
JIS H 5202 アルミニウム合金鋳物
JIS H 5301 亜鉛合金ダイカスト
JIS H 5302 アルミニウム合金ダイカスト
JIS H 8610 電気亜鉛めっき
JIS H 8617 ニッケルめっき及びニッケル−クロムめっき
JIS K 5960 家庭用屋内壁塗料
JIS K 5961 家庭用屋内床塗料
JIS K 5962 家庭用木部金属部塗料
JIS K 6401 クッション用軟質ウレタンフォーム
JIS K 6772 ビニルレザークロス
JIS K 6804 酢酸ビニル樹脂エマルジョン木材接着剤
JIS K 6903 熱硬化性樹脂高圧化粧板
JIS K 6921-1 プラスチック−ポリプロピレン(PP)成形用及び押出用材料−第1部 : 呼び方のシステム
及び仕様表記の基礎
JIS K 6921-2 プラスチック−ポリプロピレン(PP)成形用及び押出用材料−第2部 : 試験片の作り方及
び諸性質の求め方
JIS K 6922-1 プラスチック−ポリエチレン(PE)成形用及び押出用材料−第1部 : 呼び方のシステム及
び仕様表記の基礎
JIS K 6922-2 プラスチック−ポリエチレン(PE)成形用及び押出用材料−第2部 : 試験片の作り方及び
諸性質の求め方
JIS L 1096 一般織物試験方法
JIS S 1017 家具の性能試験方法通則
JIS S 1203 家具−いす及びスツール−強度と耐久性の試験方法
JIS S 1204 家具−いす−直立形のいす及びスツールの安定性の試験方法
JIS Z 1522 セロハン粘着テープ
――――― [JIS S 1062 pdf 9] ―――――
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S 1062 : 2004
JIS Z 2101 木材の試験方法
日本農林規格(JAS) 合板
日本農林規格(JAS) 製材
関連規格 JIS A 1460 建築用ボード類のホルムアルデヒド放散量の試験方法−デシケーター法
JIS A 1901 建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物
放散測定方法−小形チャンバー法
――――― [JIS S 1062 pdf 10] ―――――
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JIS S 1062:2004の国際規格 ICS 分類一覧
- 97 : 家庭用及び商業用設備.娯楽.スポーツ > 97.140 : 家具
JIS S 1062:2004の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISA1531:1998
- 家具―常温液体に対する表面抵抗の試験方法
- JISA5549:2003
- 造作用接着剤
- JISA5905:2014
- 繊維板
- JISA5908:2015
- パーティクルボード
- JISG3101:2015
- 一般構造用圧延鋼材
- JISG3101:2020
- 一般構造用圧延鋼材
- JISG3131:2018
- 熱間圧延軟鋼板及び鋼帯
- JISG3141:2017
- 冷間圧延鋼板及び鋼帯
- JISG3141:2021
- 冷間圧延鋼板及び鋼帯
- JISG3445:2016
- 機械構造用炭素鋼鋼管
- JISG3445:2021
- 機械構造用炭素鋼鋼管
- JISG4305:2012
- 冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
- JISG4305:2021
- 冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
- JISH4000:2014
- アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条
- JISH4100:2015
- アルミニウム及びアルミニウム合金の押出形材
- JISH5202:2010
- アルミニウム合金鋳物
- JISH5301:1990
- 亜鉛合金ダイカスト
- JISH5302:2006
- アルミニウム合金ダイカスト
- JISH8610:1999
- 電気亜鉛めっき
- JISH8617:1999
- ニッケルめっき及びニッケル-クロムめっき
- JISK5961:2003
- 家庭用屋内木床塗料
- JISK5962:2003
- 家庭用木部金属部塗料
- JISK6401:2011
- 耐荷重用軟質ポリウレタンフォーム―仕様
- JISK6772:1994
- ビニルレザークロス
- JISK6804:2003
- 酢酸ビニル樹脂エマルジョン木材接着剤
- JISK6903:2008
- 熱硬化性樹脂高圧化粧板
- JISK6921-1:2018
- プラスチック―ポリプロピレン(PP)成形用及び押出用材料―第1部:呼び方のシステム及び仕様表記の基礎
- JISK6921-2:2018
- プラスチック―ポリプロピレン(PP)成形用及び押出用材料―第2部:試験片の作製方法及び特性の求め方
- JISK6922-1:2018
- プラスチック―ポリエチレン(PE)成形用及び押出用材料―第1部:呼び方のシステム及び仕様表記の基礎
- JISK6922-2:2018
- プラスチック―ポリエチレン(PE)成形用及び押出用材料―第2部:試験片の作製方法及び特性の求め方
- JISL1096:2010
- 織物及び編物の生地試験方法
- JISS1017:1994
- 家具の性能試験方法通則
- JISS1203:1998
- 家具―いす及びスツール―強度と耐久性の試験方法
- JISS1204:1998
- 家具―いす―直立形のいす及びスツールの安定性の試験方法
- JISZ1522:2009
- セロハン粘着テープ
- JISZ2101:2009
- 木材の試験方法