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とを確認しておかなければならない。
b) 試験電圧の波形がほぼ完全な正弦波と認められな場合は,試験電圧の波高値を測定し,これを2で
除した値を実効値とみなす。
実効値を示す計器を使用する場合は,あらかじめ上記の測定値によって校正しておく。
22.4 電極及び容器の準備 試験に先立ち,電極及びJIS K 8594に規定する石油ベンジン又はJIS K 8034
に規定するアセトンでよく洗浄し,十分乾燥する。ただし,試料がシリコーンの場合は,JIS K 8680に規
定するトルエン又はJIS K 8848に規定するヘキサンでよく洗浄乾燥する。
なお,洗浄した電極及び容器を保管する場合,じんあい又は湿気などが付着しないように注意する。
22.5 試験条件
a) 試料の試験温度及び条件 試料の試験温度は,1535℃とする。ただし,ポリブテンの場合には,80
100℃とする。特に指定のない限り,乾燥及び真空引き処理をせずに試験をする。
b) 電極間ギャップ 電極間ギャップは,2.5±0.05mmとする。
22.6 操作 操作は,次の順序で行う。
a) 電極容器及び試料を規定の温度にする。
b) 次に油面が電極の上端から20mm上になるように試料を入れ,泡が見えなくなった後数分間放置して,
試験を始める。
c) 電圧は,毎秒3.0±0.3kVの割合で上昇させ,絶縁破壊が生じる電圧を測定する。
d) 絶縁破壊電圧の測定は,5回行う(34)。シリコーン油の場合は1回行う。
注(34) 絶縁破壊後は,約1分間放置して油中に生じた泡が見えなくなった後,次の試験を始める。
このとき,電極面に付着したカーボン粒子又は電極周囲に浮遊したカーボン粒子などを取り
除くため,泡立てない程度に緩やかに試料をかき混ぜる。
e) 別に試料を電極容器にとり,a) d)の操作を繰り返す。シリコーン油の場合は,同一試料から5個の
試料をとり,各試料について1回絶縁破壊を行う。
f) 試験終了後電極容器を高圧変圧器から外す前に,残留電荷を除くため,電極を接地する。
22.7 計算及び結果 絶縁破壊電圧は,同一試験油から2個の試料をとり,各試料について5回ずつ測定
を繰り返しそれぞれ始めの値を除いた合計8個の測定値を用い,次の式によって計算する。
V2 V3 V4 V5 V2 V3 V4 V5
V
8
ここに, V : 絶縁破壊電圧
V2,V3,V4,V5 : 1個目の試料のそれぞれ2,3,4,5回目の測定値
V2',V3',V4',V5' : 2個目の試料のそれぞれ2,3,4,5回目の測定値
ただし,シリコーン油の場合は,5個の測定値を用いて平均値を計算する。結果は小数点以下1けたま
で算出し,JIS Z 8401によって整数に丸める。
なお,試験結果には,電極の種類,試験電圧の周波数,試料の試験温度を付記する。
22.8 精度 精度は次による。
a) 室内併行精度 同一試験室において,同一人が同一試験器で,引き続き短時間内に同一試料を2回試
験したときの,試験結果の差は10kVを超えてはならない。
b) 室間再現精度 規定しない。
参考 絶縁破壊電圧試験の意義 絶縁油の絶縁破壊電圧は,その油が電界下で使用可能かどうかを判
――――― [JIS C 2101 pdf 46] ―――――
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定する尺度の一つである。また,油中の水分,じんあい又は誘電性粒子によって,絶縁破壊電
圧は低下するので,これら油中不純物の有無を判定する尺度の一つである。
23. 誘電正接試験及び比誘電率試験
23.1 試験の原理 電極間のギャップが1mmの同心円筒形構造の電極に試料を入れ,シェーリングブリッ
ジなどの静電容量測定器によって,周波数50Hz又は60Hzで5001 000Vの一定の交流電圧を印加して誘
電正接及び比誘電率を規定の温度 (80℃) で測定する。
23.2 装置 装置は,次のものを用いる。
a) 電極 電極は,試料に対し化学的に安定で,材質としては,ステンレス鋼,ニッケル,又はニッケル,
金若しくはロジウムをめっきした金属(ロジウムをめっきしたインバールでは熱膨張率が小さいとい
う利点もある)で作られ,その構造は,同心円筒形で,分解,洗浄,組立の操作が容易であり,電極
配置が温度の影響を受けない材質と構造を用いる。洗浄を容易にするため試料に接する電極表面は平
滑な仕上げとする。電極に使用する容器及び絶縁材料は,試料及びこれに使用する洗浄剤に侵されな
いもの,試料を汚染しないもの,及び吸湿しにくいもの。また,固体絶縁材料は,高抵抗,低誘電損
失材料で試験電圧に十分耐えられるものでなければならない。電極間のギャップは1mmとし,試料
を入れない空の状態の電極間の静電容量が50100pFのもの。電極の例を図26及び図27に示す。
――――― [JIS C 2101 pdf 47] ―――――
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図26 誘電特性試験用電極の例(電極A)
――――― [JIS C 2101 pdf 48] ―――――
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図27 誘電特性試験用電極の例(電極B)
b) 誘電特性測定器 測定器には,100pFの静電容量の場合,誘電正接を1×10−4,望ましくは,1×10−5
の分解能で測定できる商用周波交流ブリッジを用いる。シェーリングブリッジ,電子回路によるブリ
ッジなど,外部からの誘導を防止するためのシールドをもち,上記精度を実現できるブリッジが使用
できる。
測定回路の例を図28(シェーリングブリッジ)及び図29(電子回路によるブリッジ)に示す。
標準コンデンサは,保護電極を備え,かつ,気体誘電体を使用した誘電正接がゼロとみなすことが
できるものを用いる。
なお,シェーリングブリッジを用いる場合には,検出器としては,試験周波数の同調増幅器を使用
――――― [JIS C 2101 pdf 49] ―――――
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する。また,オシロスコープでリサージュ図形を描かせる方法も便利である。
図28 シェーリングブリッジ回路
図29 電子回路を用いたブリッジ回路(例)
――――― [JIS C 2101 pdf 50] ―――――
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JIS C 2101:1999の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60296:1982(MOD)
- IEC 60296:1982/AMENDMENT 1:1986(MOD)
- IEC 60465:1988(MOD)
- IEC 60836:1988(MOD)
- IEC 60867:1993(MOD)
- IEC 60963:1988(MOD)
JIS C 2101:1999の国際規格 ICS 分類一覧
JIS C 2101:1999の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7410:1997
- 石油類試験用ガラス製温度計
- JISB7510:1993
- 精密水準器
- JISC1602:2015
- 熱電対
- JISC2320:1999
- 電気絶縁油
- JISC3101:1994
- 電気用硬銅線
- JISH3100:2018
- 銅及び銅合金の板及び条
- JISK0062:1992
- 化学製品の屈折率測定方法
- JISK0068:2001
- 化学製品の水分測定方法
- JISK0113:2005
- 電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則
- JISK0115:2004
- 吸光光度分析通則
- JISK0115:2020
- 吸光光度分析通則
- JISK0117:2017
- 赤外分光分析通則
- JISK0124:2011
- 高速液体クロマトグラフィー通則
- JISK1101:2017
- 酸素
- JISK1107:2005
- 窒素
- JISK2240:2013
- 液化石油ガス(LPガス)
- JISK2249:1995
- 原油及び石油製品―密度試験方法及び密度・質量・容量換算表
- JISK2251:2003
- 原油及び石油製品―試料採取方法
- JISK2265-3:2007
- 引火点の求め方―第3部:ペンスキーマルテンス密閉法
- JISK2265-4:2007
- 引火点の求め方―第4部:クリーブランド開放法
- JISK2269:1987
- 原油及び石油製品の流動点並びに石油製品曇り点試験方法
- JISK2275:1996
- 原油及び石油製品―水分試験方法
- JISK2283:2000
- 原油及び石油製品―動粘度試験方法及び粘度指数算出方法
- JISK2435-1:2006
- ベンゼン・トルエン・キシレン―第1部:ベンゼン
- JISK2435-2:2006
- ベンゼン・トルエン・キシレン―第2部:トルエン
- JISK2513:2000
- 石油製品―銅板腐食試験方法
- JISK2580:2003
- 石油製品―色試験方法
- JISK2605:1996
- 石油製品―臭素価試験方法―電気滴定法
- JISK8001:2017
- 試薬試験方法通則
- JISK8005:2014
- 容量分析用標準物質
- JISK8034:2006
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- JISK8102:2012
- エタノール(95)(試薬)
- JISK8103:2013
- ジエチルエーテル(試薬)
- JISK8105:2013
- エチレングリコール(試薬)
- JISK8322:2020
- クロロホルム(試薬)
- JISK8550:2006
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- JISK8550:2021
- 硝酸銀(試薬)
- JISK8574:2006
- 水酸化カリウム(試薬)
- JISK8594:2015
- 石油ベンジン(試薬)
- JISK8621:2011
- 炭酸水素カリウム(試薬)
- JISK8680:2006
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- JISK8777:2017
- ピリジン(試薬)
- JISK8810:2018
- 1-ブタノール(試薬)
- JISK8839:2007
- 2-プロパノール(試薬)
- JISK8848:2012
- ヘキサン(試薬)
- JISK8891:2006
- メタノール(試薬)
- JISK9701:2013
- ヘプタン(試薬)
- JISP3801:1995
- ろ紙(化学分析用)
- JISR3413:2012
- ガラス糸
- JISR3503:1994
- 化学分析用ガラス器具
- JISR6001:1998
- 研削といし用研磨材の粒度
- JISR6111:2005
- 人造研削材
- JISR6111:2020
- 人造研削研磨材
- JISR6251:2006
- 研磨布
- JISR6252:2006
- 研磨紙
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方
- JISZ8703:1983
- 試験場所の標準状態