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5 A方法1.1)6によって,ラベル表示する。
2.2) タンク車の場合 タンク車から採取する場合,その採取箇所,採取温度は,受渡当事者間の協定
による。採取方法は,A方法1.2)による。ただし,採取温度における粘度によっては,シリンジの
代わりに注射筒を用いてもよい。
5.7 高粘度試料の採取方法 試料の粘度が著しく高いため,サイホン式,細管式,シーフ式などのいず
れの試料採取器によっても試料を採取できない場合は,次の方法による。
a) 室温のまま採取する方法 ドラム又は缶をじんあいなどの混入するおそれがない場所に置き,ふたを
外す。次に清浄な金属棒又は金属製スプーン状の採取器を試料中に差し込む。採取器を引き上げると,
試料は採取器に粘着してくるので,これを試料容器に移し取る。
b) 加熱して採取する方法 加熱して粘度を低下させ,5.2.2 a) f)のいずれかの方法で試料を採取しても
よい。ただし,加熱温度は100℃以下とし,ドラム又は缶内の試料が,ほぼ均一な温度となった後採
取するものとする。
5.8 使用中の油の試料採取方法
a) 注意事項 全般的な注意事項は,次のとおりとする。
1) 使用中の油の試料を採取する場合には,安全について十分に注意して行わなければならない。
2) 試料容器及びその洗浄,取扱いについては,5.2及び5.3による。
3) 外気による試料の汚染には,十分に注意しなければならない。特に天候が悪い場合には,雨水及び
湿度による悪影響が考えられるので,できるだけ採取を避ける。採取する場合には,その状態を記
録する。
緊急やむを得ない場合には,防壁,天幕などによって,これらの汚染を回避するよう特に配慮が
必要である。
4) コック又はバルブの開閉によって試料を採取するとき,故障のために油の流出が止まらなくなり,
これが原因で災害を引き起こす危険があるため注意が必要である。
5) 密封式の油入電気機器及び油入ケーブルについては,試料を採取するとき,機器の機密を損なわな
いように注意し,特に機器内部が減圧状態になっている場合には,採取配管から空気が逆流するこ
とが考えられるので注意が必要である。
6) 使用中の油の採取方法の一例を図8に,採取容器の一例を図9に示す。
名称 方式
オーバフロー方式
(アダプター使用)
試料油による置換方法
――――― [JIS C 2101 pdf 16] ―――――
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図8 使用中の油の採取方法(例)
種類 形状
ポリエチレン瓶
ガラス採取管
ぶりき缶
ボトル
(アルミニウム,ガラス)
シリンジ
図9 使用中の油の採取容器(例)
b) 試料の採取手順 試料の採取手順は,次のとおりとする。
1 油入電気機器から試料を採取する場合には,ドレンコックと本体との配管中にとどまっている油
及び汚れを取り除くために,必要最小限の油を流し捨てる。
油入ケーブルから試料を採取する場合には,採取箇所に適切な導管を取り付け,導管の内容積
の約3倍量の油を流し捨てる。
2 次に試料を容器に約31量採り,共洗いする。共洗いに用いた油は捨てる。
3 試料を容器に採り,速やかにふたをする。このとき容器内にできるだけすきまがないようにする。
4 ラベルに5.1.3に示す事項を記入する。
5.9 二次試料採取方法 二次試料採取方法は,次のとおりとする。
a) 一次試料から二次試料を採取する場合 一次試料が十分であって,その性状が,移し換え,かき混ぜ,
混合などによって変化するおそれがない場合には,1個の一次試料をかき混ぜ,混合して均一のもの
とした後,二次試料3個を採取する。このとき,かき混ぜ,混合などによって,試料中に気泡・ほこ
りその他の異物を混入させないように注意しなければならない。
b) 一次試料をそのまま二次試料とする場合 試料採取器の容量が小さいため,1回の試料採取量が少な
く,1個の一次試料から二次試料が採取できない場合,試料の移し換え,かき混ぜ,混合などによっ
て,試料の性状(水分,酸化安定度,電気特性など)が変化するおそれがある場合及び高粘度油の場
合には,同一ロットの製品から一次試料を採取し,これをそのまま二次試料とする。
6. 外観試験 外観試験は,試料を清浄で無色透明なガラス容器に採り,濁り,ごみなどの有無を目視な
どで調べる。
7. 色試験 色試験は,JIS K 2580に規定する試験方法による。
――――― [JIS C 2101 pdf 17] ―――――
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8. 密度試験 密度試験は,JIS K 2249に規定する試験方法(通常15℃における密度)による。ただし,
ハバード比重瓶を用いて密度を測定する場合,水の代わりに試料よりも密度が低く,かつ,試料に対して
相溶性がない標準液を使用する(11)(12)。
この場合,密度 (t℃) は次の式によって算出する。
mM mO
dt t
C
Mw /1 Dw mF mM /1 Dt
ここに, dt : 試料の密度 (t℃) (kg/l)
mM : 試料の入った比重瓶及び栓の見掛け質量 (g)
mo : 空の比重瓶及び栓の見掛け質量 (g)
Dt : t℃における標準液の密度 (kg/l)
DtW : t℃における水の密度 (kg/l)
MW : t±0.05℃における比重瓶の水当量 (g)
mF : 試料と標準液の入った比重瓶及び栓の見掛け質量 (g)
C : 空気の浮力に対する補正値 (kg/l)
注(11) この方法は,15℃の動粘度が数万mm2/sの試料(例えば,ポリブテン)に適用される。
(12) ポリブテンの密度 (15℃) は,0.90kg/l前後であるので,標準液としては,メタノール70%,水
30%の混合液[密度 (15℃) 約0.875kg/l]などを利用するとよい。
参考 換算 20℃の密度が必要な場合には15℃の密度から以下の方法によって,小数点以下3けたに
丸めることによって,おおよその値を求めることができる。
d15
d20
1 5
ここに, d20 : 20℃の密度 (kg/l)
d15 : 15℃の密度 (kg/l)
懿 油の熱膨張係数 (℃-1)
各種絶縁油の熱膨張係数の例は表5のとおりであり,1種油についてはJIS K 2249の付表(温度に対す
る密度換算表)III表1D(油種区分 : 潤滑油)を用いて換算してもよい。
なお,疑義が生じた場合は,20℃の密度測定を実施し,その値を採用する。
表5 各種絶縁油の熱膨張係数例
絶縁油種 熱膨張係数愀 ℃−1)
1種 7.4×10−4
2種 8.0×10−4
3種 8.0×10−4
4種 7.2×10−4
5種 6.7×10−4
6種 10.6×10−4
7種 8.0×10−4
9. 動粘度試験 動粘度試験は,JIS K 2283に規定する試験方法による。
10. 流動点試験 流動点試験は,JIS K 2269に規定する試験方法による。ただし,次の簡易方法を用いて
もよいが,その測定値に疑義が生じたものについては,JIS K 2269によって行う。
10.1 簡易方法
a) IS K 2269の3.5(3)に規定する流動点測定前の試料加熱又は冷却は行わなくてもよい。温度計は,JIS
――――― [JIS C 2101 pdf 18] ―――――
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K 7410に規定する温度計番号10のものを使用する。
b) 冷却浴の温度を,まず−17.5℃に保ち,この中で試料が−7.5℃になったら,これが−10℃以下に下が
らないうちに冷却浴を−30−32.5℃まで急冷する。この温度で試料は引き続き冷却されるが,−25℃
に下がっても流動点に達しない場合,これが−27.5℃以下に下がらないうちに冷却浴を更に−50−
52−5℃まで急冷する。試料の流動点が−37.5℃以下であるような場合には,冷却浴の温度を更に下げ
る。試料が−50℃になってもまだ流動しているときには,その試料の流動点は−50℃以下と表示する。
冷却浴の温度を下げる場合,冷媒に加える寒剤(ドライアイス)は,細かく砕いて使用するのが便利
であるが,投入したとき冷媒が試料又は外管内に飛散・混入しないように注意する。
c) 流動点の異なる2種類以上の試料を同一冷却浴で同時に冷却する場合,冷媒温度の切換えは,冷却速
度の大きいものを基準として行う。
d) 上記操作方法以外の規定,例えば,流動点の見方,装置,器具などは,すべてJIS K 2269に規定する
試験方法による。
11. 低温流動性試験
11.1 試験の意義 この試験は,流動点降下剤添加絶縁油が低温に放置された場合,流動点以上の温度で
流動性を失わないことを確認するために行う。
11.2 試験の原理 外径18mmの試験管に入れた試料油を−25±1℃(13)の液浴で1時間冷却し,試料油の
流動性を確認する。
11.3 器具及び装置 器具及び装置は,次のとおりとする。
a) 試験管 試験管は,外径18±0.5mm,肉厚11.2mm,長さ150180mmで,図10に例を示す。
図10 試験管
――――― [JIS C 2101 pdf 19] ―――――
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b) 冷却浴 冷却浴は,−25±1℃(13)に調節できるもの。
11.4 操作 操作は,次の順序で行う。
a) 試料油約10mlを図10の標線Aまで入れる。
b) この試験管の口をゴム栓でしっかり密封し,垂直に保持した状態で−25±1℃(13)に調節した冷却浴に
図10の標線Bまで浸せきする。
c) この状態で1時間静置した後試験管を取り出し,5秒間水平に保持したとき,試料油の全体が一様に
流動するかどうか確認する。
注(13) 1種3号及び7種3号油の場合は−12.5±1℃とする。
11.5 報告 11.4の操作によって全体が一様に流動する場合を“流動性良”,一部又は全体が凝固している
場合を“流動性不良”と報告する。
12. 引火点試験 引火点試験は,JIS K 2265の6.(ペンスキーマルテンス密閉式引火点試験方法)又は7.
(クリーブランド開放式引火点試験方法)による。ただし,6.による場合の精度は,次による。
a) 室内併行精度 同一試験室において,同一人が同一試験器で,引き続き短時間内に同一試料を2回試
験したときの試験結果の差は,4℃を超えてはならない。
b) 室間再現精度 異なる二つの試験室において,別人が別の試験器で同一試料をそれぞれ1回ずつ試験
したときの2個の試験結果の差は,8℃を超えてはならない。
13. 燃焼性試験
13.1 試験の原理 試験は,絶縁油を含浸させたあや織ガラステープを水平に張り,点火器によって着火
させて2点の標点間300mmの燃焼時間を測定し,燃焼速度 (mm/s) を求める。
13.2 器具 器具は,次のとおりとする。
a) あや織ガラステープ あや織ガラステープは,JIS R 3413に規定する無アルカリガラス長繊維を用い
て,あや織に織ったテープを熱処理によって集束剤を除去したものであって,表6に適合するもの。
あや織比は2.2で(14),織り方は図11のとおりとする。
注(14) 1番目のたて糸がよこ糸2本ずつをくぐり,2番目のたて糸は1番目のたて糸がくぐったよこ糸の2
番目から2本ずつをくぐる。
表6 あや織ガラステープの特性
糸の種類tex(15) 密度 厚さ(平均) 幅 引張荷重 強熱減量1m当たり
たて糸 よこ糸 たて糸 よこ糸 の質量
本/幅 本/25mm mm mm N/25mm幅 % g/m
101.2 67.5 48±1 46±2 0.260±0.030 25±1 392以上 0.5以下 6.9以上
注(15) ex : 1 000m当たりの集合繊維の質量 (g)
――――― [JIS C 2101 pdf 20] ―――――
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JIS C 2101:1999の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60296:1982(MOD)
- IEC 60296:1982/AMENDMENT 1:1986(MOD)
- IEC 60465:1988(MOD)
- IEC 60836:1988(MOD)
- IEC 60867:1993(MOD)
- IEC 60963:1988(MOD)
JIS C 2101:1999の国際規格 ICS 分類一覧
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- 規格名称
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- 石油類試験用ガラス製温度計
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- JISC1602:2015
- 熱電対
- JISC2320:1999
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- 電気用硬銅線
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- 銅及び銅合金の板及び条
- JISK0062:1992
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- 原油及び石油製品―試料採取方法
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- JISK2265-4:2007
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