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るか又は取り替えた後,十分に空焼きする。ガス導入管に汚れ及び劣化のないことを点検し,清浄に
する。
2) 燃焼管に,酸素ガス及び不活性ガスラインが接続されていることを確認する。
3) 横形試験器の場合は,試料ボートを挿入する。
4) 電解液で滴定セル内を洗浄した後,再び電解液を各電極が十分浸る程度に入れる。
5) 検出電極,参照電極及び発生電極のそれぞれの端子を微量電量計の回路に接続する。
6) 脱水浴に硫酸10 mlを入れて燃焼管の出口に接続し,滴定セルのガス導入管を接続する。
7) 燃焼炉のヒータ電源を入れる。
8) 酸素及び不活性ガスの流量,燃焼炉の温度,微量電量計などを測定条件に設定する。
e) 回収係数 回収係数の測定は,次による。
1) 予想される塩素分含有量の範囲をカバーするように塩素標準液を選び,表5に示す量をマイクロシ
リンジによってはかりとる。
表5−使用標準液及びはかりとり量
試料中の塩素分 塩素標準液 はかりとり量
概略値 μg/ml μl
質量分率ppm 横形試験器 縦形試験器
10未満 10 50 20
1050未満 50 20 10
50100未満 100 20 10
2) マイクロシリンジにはかりとった塩素標準液の燃焼管の注入方法は,次による。
2.1) 横形試験器の場合 マイクロシリンジによって試料注入口から試料ボートに供試試料を注入し,
注入量を正確に読み取る。次いで試料ボートを燃焼管入口部手前まで移動し,そのまま2060秒
間保持した後,燃焼管入口部へ送入する。試料ボートを燃焼管入口部で保持しないで送入すると,
試料が不完全燃焼して正確な測定値が得られない。試料ボートの送入には,自動ボート調節器を
用いるとよい。
2.2) 縦形試験器の場合 マイクロシリンジの針先を,試料注入口を通して燃焼管入口部まで差し込み,
供試試料を注入し,注入量を正確に読み取る。試料を一定速度で注入するには,定速注入器を用
いるとよい。
3) 測定終了後,塩素量表示器に示された値を読み取り,次の式によって回収係数を算出する。
B
F=
V d C
ここに, F : 回収係数(cm3/ml)
B : 塩素量読取り量(ng)
V : 塩素標準液の注入量(μl)
d : 塩素標準液の密度=0.866(g/cm3)
C : 塩素標準液の塩素濃度(質量ppm)
4) 回収係数を繰り返し測定し,0.801.20の範囲内で3回連続したときの値を平均して平均回収係数
とし,試料の塩素分の算出に用いる。試料の測定時における平均回収係数の確認は,一連の試験ご
とに行う。回収係数の平均値が0.801.20の範囲に入らない場合には,塩素標準液を再調製して再
測定する。再測定の結果,回収係数の平均値が0.801.20の範囲に入らない場合には,電解液,参
――――― [JIS K 6727-2 pdf 26] ―――――
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K 6727-2 : 2012
照電極内部液を再調製して交換し,再々測定する。再々測定の結果,回収係数の平均値が0.801.20
の範囲に入らない場合には,試験器及び操作方法を点検する。
f) 塩素分の測定 塩素分の測定は,次による。
供試試料は,塩素分概略値に応じて,表5に示したはかりとり量に従ってマイクロシリンジにはか
りとる。マイクロシリンジにはかりとった供試試料溶液をe) 2)の操作に従って燃焼管に注入した後,
塩素量表示器に示された値を読み取る。この操作を,同一試料で3回繰り返す。
g) 塩素分の計算 塩素分の計算及び表し方は,次による。
1) )の読取値から次の式によって塩素分CCl(質量ppm)を3回分それぞれ算出する。
B
CCl=
V d F
ここに, B : 塩素量読取値(ng)
V : 試料の注入量(μl)
d : 密度(g/cm3)
F : 回収係数(cm3/ml)
2) 1)で計算した3回の結果が,室内併行許容差10)以内の場合は,これを平均し,JIS Z 8401によって
丸めの幅1に丸める。
なお,1回でも室内併行許容差を超えた場合は,再度f)の操作を行う。
注10) 各試験室内であらかじめ評価しておいた値を用いる。
3.14 全硫黄
全硫黄の測定は,次のいずれかによる。
3.14.1 ランプ法
ランプ法は,次による。
a) 試薬及び材料
1) 吸収液(次亜臭素酸ナトリウム溶液) 1 000 mlの蒸留水にJIS K 8576に規定する水酸化ナトリウ
ム10 gを溶かし,10 gの臭素を加えて調製する。
2) 塩酸−食塩水 蒸留水500 mlにJIS K 8150に規定する塩化ナトリウム240 gを溶かし,更に2.0 ml
の濃塩酸を加えて全容1 000 mlとする。液が濁った場合は溶液をろ過する。
3) 基準限度液 JIS K 8987に規定する硫酸ナトリウム0.443 1 gを蒸留水に溶かし1 000 mlとする。こ
の溶液は,l mlに0.1 mgの硫黄分を含む。
4) メタノール JIS K 8891に規定するもの。
5) 2,4-ジニトロフェノール溶液 pH指示薬として市販されているもの。
6) 20 %水酸化ナトリウム溶液 JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム247 gを蒸留水1 000 mlに溶
かす。
7) 1 mol/l塩酸 JIS K 8180に規定する塩酸83 mlを蒸留水で1 000 mlとする。
8) 塩化バリウム粉末 試薬特級として市販されているもの。
b) 装置及び器具 3.13.1 b)に示す装置及び器具を用いる。
c) 操作
1) 供試試料5 mlとメタノール15 mlとを燃焼用フラスコにはかりとってよく混合し,更に空試験用と
してメタノール15 mlを別の燃焼用フラスコにはかりとる。
――――― [JIS K 6727-2 pdf 27] ―――――
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2) ランプ装置の吸収びんに次亜臭素酸ナトリウム溶液30 mlをはかりとり,空気流を調節しながら,
以後塩化物定量の操作に準じて燃焼する。燃焼が終われば,ランプ装置を蒸留水35 mlずつ数回
洗浄し,その液を吸収液と混合したものをl mol/l塩酸約15 mlを加えて酸性とする。
3) 硫化物の煙霧のないドラフトの中で約10 mlまで加熱濃縮する。この液を50 mlの全量フラスコに
移す。これに2,4-ジニトロフェノール溶液4滴を加え,全量フラスコを静かに振りながら液が黄色
を呈するまで20 %水酸化ナトリウム溶液を滴下する。さらに,フラスコを振とうしながら液が無色
になるまでビュレットで1 mol/l塩酸を滴下する11)。これに,10 mlの塩酸−食塩水をホールピペッ
トで加える。50 ml全量フラスコの標線まで蒸留水を加え,塩化バリウム粉末約0.3 gを加えて静か
にかくはんして溶解させる。
4) 一方,空試験用燃焼フラスコについても2)と同様に燃焼させ,その吸収液についても10 mlの塩酸
−食塩水をホールピペットで加えるところまで3)と同じ操作をし,判定基準量[スチレン中の硫黄
濃度x(質量分率%)]に相当する基準限度液をa(ml)加え,さらに50 ml全量フラスコの標線ま
で蒸留水を加え,塩化バリウム粉末約0.3 gを加えて静かにかくはんして溶解させる。
5) 塩化バリウム添加約5分後に,供試試料スチレンの試験液と基準限度液を加えた空試験の試験液と
をネスラー比色管にそれぞれ移し入れ,肉眼で比濁判定する。
判定基準量[スチレン中の硫黄濃度x(質量分率%)]から上記空試験に添加すべき基準限度液量
a(ml)を算出するには,次の式を用いる。
x V d
a=
Cs 100
ここに, V : 供試試料の採取量=5 ml
d : 供試試料の密度(g/cm3)
Cs : 基準限度液中の硫黄分含有量=0.000 1(g/ml)
注11) 2,4-ジニトロフェノール溶液の変色は,pH 2.6で無色,pH 4.4で黄色となる。
3.14.2 紫外蛍光法
紫外蛍光法は,次による。
a) 概要 試料を加熱した燃焼管に導入し,酸素雰囲気下で分解酸化させ,試料中の硫黄化合物を二酸化
硫黄に変換する。次に,この二酸化硫黄を含む燃焼生成ガス中の水分を除去した後,紫外光を照射し
て励起状態の二酸化硫黄に変換する。励起された二酸化硫黄が基底状態の二酸化硫黄に戻るとき放出
する蛍光を光電管で検出し,この蛍光量から硫黄分を求める。
b) 試験法 試験方法は,JIS K 2541-6による。
3.14.3 微量電量滴定式酸化法
微量電量滴定式酸化法は,次による。
a) 概要 試料を加熱した燃焼管に導入し,酸素と不活性ガス気流中で燃焼させる。燃焼生成した二酸化
硫黄は,電解液に含まれる三よう化物イオンと反応する。消費された三よう化物イオンは,電量滴定
によって補充される。このとき消費された電気量から硫黄分を求める。
b) 試験法 試験方法は,JIS K 2541-2による。
4 試験報告書
試験報告書は,取引のときの証明書又は管理保存用として使用できるようにし,必要に応じて,次の項
目を規定する。
――――― [JIS K 6727-2 pdf 28] ―――――
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K 6727-2 : 2012
a) 測定者,試験年月日,気温,相対湿度,大気圧など
b) 計測器の種類
c) 試験条件
d) 試験の結果
e) 当該規格に基づいて実施した旨の記述(規格番号)
f) その他特記すべき事項
JIS K 6727-2:2012の国際規格 ICS 分類一覧
- 83 : ゴム及びプラスチック工業 > 83.080 : プラスチック > 83.080.20 : 熱可塑性材料
JIS K 6727-2:2012の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC7601:2010
- 蛍光ランプ(一般照明用)
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0062:1992
- 化学製品の屈折率測定方法
- JISK0071-1:2017
- 化学製品の色試験方法―第1部:ハーゼン単位色数(白金-コバルトスケール)
- JISK0114:2012
- ガスクロマトグラフィー通則
- JISK0115:2004
- 吸光光度分析通則
- JISK0115:2020
- 吸光光度分析通則
- JISK0557:1998
- 用水・排水の試験に用いる水
- JISK1101:2017
- 酸素
- JISK1107:2005
- 窒素
- JISK2249-1:2011
- 原油及び石油製品―密度の求め方―第1部:振動法
- JISK2249-3:2011
- 原油及び石油製品―密度の求め方―第3部:ピクノメータ法
- JISK2276:2003
- 石油製品―航空燃料油試験方法
- JISK2541-2:2003
- 原油及び石油製品―硫黄分試験方法 第2部:微量電量滴定式酸化法
- JISK2541-6:2013
- 原油及び石油製品―硫黄分試験方法―第6部:紫外蛍光法
- JISK6727-1:2012
- スチレン―第1部:品質及び表示
- JISK8073:2017
- 安息香酸(試薬)
- JISK8121:2007
- 塩化カリウム(試薬)
- JISK8150:2006
- 塩化ナトリウム(試薬)
- JISK8180:2015
- 塩酸(試薬)
- JISK8180:2021
- 塩酸(試薬)
- JISK8201:2006
- 塩化ヒドロキシルアンモニウム(試薬)
- JISK8247:2015
- 過マンガン酸カリウム(試薬)
- JISK8271:2007
- キシレン(試薬)
- JISK8355:2006
- 酢酸(試薬)
- JISK8355:2021
- 酢酸(試薬)
- JISK8372:2013
- 酢酸ナトリウム(試薬)
- JISK8401:2011
- 塩化チタン(III)溶液(試薬)
- JISK8541:2015
- 硝酸(試薬)
- JISK8541:2021
- 硝酸(試薬)
- JISK8548:2007
- 硝酸カリウム(試薬)
- JISK8550:2006
- 硝酸銀(試薬)
- JISK8550:2021
- 硝酸銀(試薬)
- JISK8574:2006
- 水酸化カリウム(試薬)
- JISK8576:2019
- 水酸化ナトリウム(試薬)
- JISK8643:2011
- チモールブルー(試薬)
- JISK8680:2006
- トルエン(試薬)
- JISK8780:2019
- ピロガロール(試薬)
- JISK8891:2006
- メタノール(試薬)
- JISK8951:2006
- 硫酸(試薬)
- JISK8979:2008
- 硫酸アンモニウム鉄(II)六水和物(試薬)
- JISK8987:2006
- 硫酸ナトリウム(試薬)
- JISK9001:2008
- チオシアン酸カリウム(試薬)
- JISP3801:1995
- ろ紙(化学分析用)
- JISR3503:1994
- 化学分析用ガラス器具
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方
- JISZ8710:1993
- 温度測定方法通則