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K 6727-2 : 2012
図4−キャピラリカラム法によるクロマトグラムの例
f) 計算 検出された各成分のピーク面積をデータ処理装置を用いる方法によって求め,スチレンの純度
を次の式によって計算し,結果を小数点以下2桁に丸める。
ASM
fSM
CSM= n
100
Ai
fi
i=1
ここに, CSM : スチレンの純度(質量分率)
ASM : スチレンのピーク面積(カウント)
fSM : スチレンの相対感度(カウント)
Ai : i成分のピーク面積(カウント)
fi : i成分の相対感度
n : 全ピーク数
表3−キャピラリカラム法による操作条件の例
操作条件
固定相液体 TC-WAX(ポリエチレングリコール)
固定相膜厚 μm 0.25
カラム用管内径及び長さ mm×m 0.32×60
カラム槽温度 ℃ 80
試料導入部温度 ℃ 150
キャリアガス 窒素
キャリアガス流量 ml/min 1
検出器 水素炎イオン化検出器
水素流量 ml/min 50
空気流量 ml/min 500
試料導入量 μl 1
スプリット比 50 : 1
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表4−キャピラリカラム法の相対保持時間の例
成分 相対保持時間(min)
ノンアロマティック 3.87.9
トルエン 9.6
エチルベンゼン 11.9
p-キシレン 12.2
m-キシレン 12.5
クメン 13.8
o-キシレン 14.6
n-プロピルベンゼン 15.8
4-エチルトルエン 16.7
スチレン 20.0
α-メチルスチレン 25.8
フェニルアセチレン 30.1
3.8 重合体
重合体の測定は,次による。
a) 試薬
1) メタノール : JIS K 8891に規定するもの。
2) トルエン : JIS K 8680に規定するもの(必要な場合に用いる。)。
3) エチルベンゼン : 純度98 %(質量分率)以上のもの(必要な場合に用いる。)。
4) スチレン : JIS K 6727-1に規定するもの。
b) 装置 分光光度計を用いる。この分光光度計は,フィルタは420 nm,リファレンスセル及びサンプル
セルは50 mmとする。
c) 検量線の作り方 ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)用の標準分子量ポリスチレン1)をトルエン又
はエチルベンゼンに溶かし,130 ppmの範囲で3点以上の検量用試料を調製する。検量用試料につ
いて,d)操作で供試試料を検量用試料に変えた以外は同じ操作を行い,それぞれの吸光度を求め,検
量線を作成する。検量用試料の調製法の例を,次に示す。
90.5 mgの標準分子量ポリスチレンを0.1 mgまではかりとり,トルエン又はエチルベンゼンを加え,
1 000 mlとする。よく混合してポリスチレンを溶解する。この原液(100 ppm)を希釈して検量用試料
を調製する。
注1) ポリマーの分子量を測定する装置であるGPCで校正用標準試料として用いられる。分子量約
20万程度が望ましい。
d) 操作 供試試料20 mlをピペットで呼び容量300 mlの三角フラスコにはかりとる。この中にメタノー
ル40 mlを加え,よく振り混ぜる。リファレンスセルにスチレンとトルエン又はエチルベンゼンとを
1 : 2(容量比)に混合した液を入れる。サンプルセルに上記でメタノールを加えた供試試料を入れ,
吸光度を求める。測定は,供試試料にメタノールを加えてからちょうど15分後に行う。あらかじめ作
成した検量線から供試試料中の重合体の含有量を求める。
3.9 粘度
粘度の測定は,次による。
a) 器具 キャノン−フェンスケ粘度計(オストワルド粘度計改良形)で,蒸留水の流下時間が25±0.1 ℃
において300±60 sのものを用いる。
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b) 操作 25±0.1 ℃に保った恒温槽にキャノン−フェンスケ粘度計及び供試試料を入れた容器を装着し
て放置し,供試試料温度が25±l ℃になってから約5 mlの供試試料をメスピペットで粘度計中に移す。
10分間放置後,供試試料を上の球部に吸い上げ,押し下げる操作2)を数回繰り返し,毛細管の表面を
よく供試試料でぬらしてから供試試料を上の球部に上げ,上の刻線から下の刻線まで供試試料の液面
が流下する時間(s)を測定する。少なくとも3回供試試料を取り替えて測定を繰り返し,その平均値
を求める。粘度計は,一測定終了の都度,乾燥してから用いる。各測定値と平均値との幅が平均値の
1 %以内でなければならない。
粘度μ(mPa・s,25 ℃)は,次の式によって算出する。
t d
0
t0 d0
ここに, μ0 : 蒸留水の粘度(mPa・s,25 ℃)3)
t : 供試試料の流下時間(s)
t0 : 蒸留水の流下時間(s)
d : 供試試料の比重(25 ℃/25 ℃)4)
d0 : 蒸留水比重(25 ℃/25 ℃)5)
注 2) ゴムふいごを用いるとよい。
3) 蒸留水粘度(mPa・s,25 ℃)=0.893 7
4) 市販スチレンの比重(25 ℃/25 ℃)の一例 : 0.904 4
5) 蒸留水比重(25 ℃/25 ℃)=1.000
3.10 パラ-t-ブチルカテコール
パラ-t-ブチルカテコールの測定は,次による。
a) 試薬
1) 1 mol/l水酸化ナトリウム溶液 JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム40 gを蒸留水に溶かし
1 000 mlとする。
2) トルエン JIS K 8680に規定するもの(必要な場合に用いる。)。
3) エチルベンゼン 純度が質量分率98 %以上のもの(必要な場合に用いる。)。
4) スチレン JIS K 6727-1に規定するもの。
b) 装置 装置は,次による。
1) 光電比色計 光電比色計を用いる場合は,フィルタ445500 nm,セル30 mmとする。
2) 分光光度計 分光光度計を用いる場合は,測定波長486 nm,セル1030 mm,スリット幅0.06 mm
とする。
3) 減圧蒸留装置 0.66 kPa以下まで減圧可能なもの。
4) 振とう装置 振幅40 mm以上,振とう回数200回/分以上で振とうできるもの。
c) 操作
1) 検量線の作り方 検量線を作成可能な量のスチレン(目安として,250 ml/ 1点)を分液漏斗にとり,
1 mol/lの水酸化ナトリウム溶液を加え,2)測定に記載の方法で振とう洗浄する。パラ-t-ブチルカテ
コールが認められなくなるまで,(分液漏斗の下層を取り,光電比色計又は分光光度計のサンプルセ
ルに入れたとき,リファレンスセルに入れた1 mol/l水酸化ナトリウムの吸光度と差がなくなるま
で)繰り返し洗浄する。洗浄したスチレンを分液漏斗に入れ,蒸留水を加えて振とう水洗後,水層
を取り除き,約0.66 kPaの減圧蒸留をして,前留及び後留をそれぞれ5 %(体積分率)除き,精製
スチレンとして直ちに用いる。パラ-t-ブチルカテコールは,市販品で最高純度のものを用いる。精
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製スチレンに030 ppmの範囲でパラ-t-ブチルカテコールを含む3点以上の標準溶液を調製する。
調整した標準溶液を使用して2)測定に記載の方法で吸光度を測定し,検量線を作成する。
標準溶液の調製法の例を,次に示す。
呼び容量200 mlの三角フラスコに約10 mgのパラ-t-ブチルカテコールを0.1 mgまではかりとる。
精製スチレンを加え,約100 gとする。全量を0.1 mgまでひょう量し,よく混合する。この原液(約
100 ppm)を希釈して標準溶液を調製する。
なお,標準溶液の調製には,精製スチレンの代わりにトルエン又はエチルベンゼンを使用するこ
とができる。トルエン又はエチルベンゼンを使用した場合の標準溶液の調製法の例を,次に示す。
容量1 000 mlのメスフラスコにパラ-t-ブチルカテコール181.0 mgをはかりとり,トルエン又はエ
チルベンゼンを加えて溶解させ1 000 mlとし,200 ppmの原液を調製する。この原液を希釈して標
準溶液を調製する。
注記 トルエン又はエチルベンゼンには,パラ-t-ブチルカテコールは含まれていないので,水酸
化ナトリウム溶液での洗浄及び蒸留は不要である。
2) 測定 供試試料100 mlをピペットで200 ml分液漏斗にとり,これに50 mlのl mol/l水酸化ナトリ
ウム溶液をピペットで加え,直ちに振とう装置を用いて振幅40 mm以上,振とう回数200回/分以
上で2分間振とうした後,2層が十分に分離するまで室温で放置する。JIS P 3801のろ紙5種Cを
用いて下層をろ過し,サンプルセルの容量の7090 %となるように入れる。同様に,リファレンス
セルに1 mol/l水酸化ナトリウム溶液をセルの容量の7090 %となるように入れ,光電比色計又は
分光光度計で吸光度を測定する。測定時点は,l mol/l水酸化ナトリウム溶液を供試試料に添加後15
分とする。あらかじめ作成した検量線から,パラ-t-ブチルカテコールの含有量を求める。
3) 含有量30 ppmを超えた場合 2)で測定した結果,パラ-t-ブチルカテコール含有量が30 ppmを超え
た場合は,想定される濃度範囲の検量線を1)に準じて作成し,供試試料及びl mol/l水酸化ナトリウ
ム溶液の割合を1 : 1とする以外は2)と同じ操作を行い,パラ-t-ブチルカテコールの含有量を求め
る。
3.11 アルデヒド
アルデヒドの測定は,次による。
a) 試薬
1) メタノール JIS K 8891に規定するもの。
2) チモールブルー指示薬 JIS K 8643に規定するチモールブルー0.04 gをメタノールに溶かし,100 ml
とする。
3) 0.05 mol/l水酸化ナトリウム溶液 JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム2 gを蒸留水に溶かし,
1 000 mlとする。溶液の力価の評価は,JIS K 8073安息香酸の6.2 a) 7)の方法に準じて行う。
4) 0.05 mol/l塩酸溶液 JIS K 8180に規定する塩酸約4 mlを蒸留水で1 000 mlとする。
5) 塩化ヒドロキシルアンモニウム溶液 JIS K 8201に規定する塩化ヒドロキシルアンモニウム20 g
をメタノールに溶かし1 000 mlとする。6 mlのチモールブルー指示薬を加え,1 mol/l水酸化ナトリ
ウム溶液又はl mol/l塩酸で中性とする。
6) 1 mol/l水酸化ナトリウム溶液 JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム40 gを蒸留水に溶かし,
1 000 mlとする。
7) 1 mol/l塩酸溶液 JIS K 8180に規定する塩酸約83 mlを蒸留水で1 000 mlとする。
b) 操作 呼び容量250 mlの共栓付三角フラスコにピペットでメタノール25 mlをはかりとり,次に供試
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試料25 mlをピペットで加える。0.2 mlのチモールブルー指示薬を加え,0.05 mol/l水酸化ナトリウム
溶液又は0.05 mol/l塩酸溶液を黄色になるまで加える。これに塩化ヒドロキシルアンモニウム溶液
25 mlをピペットで加え,栓をして時々振り混ぜながら1時間放置する。その後,マイクロビュレッ
トを用いて,遊離した酸を0.05 mol/l水酸化ナトリウム溶液で黄色になるまで滴定し,滴定量を求め,
更に栓をして時々振り混ぜながら1時間放置し,同様に滴定して全滴定量を求める。
別に供試試料を加えないものについて同様の操作を行って空試験とする。
アルデヒドの含有量C 6)(ppm)は,次の式によって算出する。
(−
A B) .005 f M 10 3
C=
V G
ここに, A : 0.05 mol/l水酸化ナトリウム溶液の滴定量(ml)
B : 空試験に要した0.05 mol/l水酸化ナトリウム溶液の滴定
量(ml)
f : 0.05 mol/l水酸化ナトリウム溶液の力価
G : 試料の比重
M : ベンズアルデヒドの分子量=106
V : 供試試料の採取量(ml)=25
注6) アルデヒドは,全てベンズアルデヒドとして算出される。
3.12 過酸化物
過酸化物の測定は,次のいずれかによる。
3.12.1 鉄/塩化チタン酸化還元法
a) 試薬
1) メタノール JIS K 8891に規定するもの。
2) 10 %チオシアン酸カリウム溶液 JIS K 9001に規定するチオシアン酸カリウム100 gを蒸留水
900 mlに溶かす。
3) 硫酸(1+1) JIS K 8951に規定する硫酸の特級と蒸留水とを1 : 1(容積)に混合する。
4) 0.1 mol/l硫酸アンモニウム鉄(II)六水和物溶液 JIS K 8979に規定する硫酸アンモニウム鉄(II)
六水和物39.2 gを800 mlの蒸留水に溶かす。JIS K 8951に規定する硫酸50 mlを加えた後,蒸留水
で1 000 mlとする。
5) 0.02 mol/l塩化第一チタン溶液 JIS K 8401に規定する塩化チタン(III)溶液[20 %塩化第一チタ
ン7)]溶液10.5 mlとJIS K 8951に規定する硫酸109 mlとを混合し,蒸留水で1 000 mlとする。
注7) 塩化第一チタンとは,三塩化チタンを指す。
6) 0.5 mol/l過マンガン酸カリウム溶液 JIS K 8247に規定する過マンガン酸カリウム80 gを呼び容量
2 000 mlのビーカにはかりとり,水1 050 mlを加えて12時間穏やかに煮沸した後,約18時間放
置する。その上澄み液をJIS R 3503に規定するブフナー漏斗形ガラスろ過器を用いてろ過する。そ
のろ液を,約30分間水蒸気洗浄した褐色で気密性のあるびんに保存する。
7) 塩酸 JIS K 8180に規定するもの。
8) ピロガロール苛性カリ溶液 JIS K 8780に規定するピロガロール4.5 gをガス洗浄瓶に入れ,窒素ガ
スを23分間洗浄瓶に吹き込んで空気を追い出す。次に,JIS K 8574に規定する水酸化カリウム
65 gを蒸留水85 mlに溶かした液をガス洗浄瓶に全量加える。更にガス洗浄瓶に窒素を吹き込んで
完全に空気を追い出す(必要に応じて)。
b) 装置 滴定装置の例を,図5 a及び図5 bに示す。
――――― [JIS K 6727-2 pdf 15] ―――――
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JIS K 6727-2:2012の国際規格 ICS 分類一覧
- 83 : ゴム及びプラスチック工業 > 83.080 : プラスチック > 83.080.20 : 熱可塑性材料
JIS K 6727-2:2012の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC7601:2010
- 蛍光ランプ(一般照明用)
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0062:1992
- 化学製品の屈折率測定方法
- JISK0071-1:2017
- 化学製品の色試験方法―第1部:ハーゼン単位色数(白金-コバルトスケール)
- JISK0114:2012
- ガスクロマトグラフィー通則
- JISK0115:2004
- 吸光光度分析通則
- JISK0115:2020
- 吸光光度分析通則
- JISK0557:1998
- 用水・排水の試験に用いる水
- JISK1101:2017
- 酸素
- JISK1107:2005
- 窒素
- JISK2249-1:2011
- 原油及び石油製品―密度の求め方―第1部:振動法
- JISK2249-3:2011
- 原油及び石油製品―密度の求め方―第3部:ピクノメータ法
- JISK2276:2003
- 石油製品―航空燃料油試験方法
- JISK2541-2:2003
- 原油及び石油製品―硫黄分試験方法 第2部:微量電量滴定式酸化法
- JISK2541-6:2013
- 原油及び石油製品―硫黄分試験方法―第6部:紫外蛍光法
- JISK6727-1:2012
- スチレン―第1部:品質及び表示
- JISK8073:2017
- 安息香酸(試薬)
- JISK8121:2007
- 塩化カリウム(試薬)
- JISK8150:2006
- 塩化ナトリウム(試薬)
- JISK8180:2015
- 塩酸(試薬)
- JISK8180:2021
- 塩酸(試薬)
- JISK8201:2006
- 塩化ヒドロキシルアンモニウム(試薬)
- JISK8247:2015
- 過マンガン酸カリウム(試薬)
- JISK8271:2007
- キシレン(試薬)
- JISK8355:2006
- 酢酸(試薬)
- JISK8355:2021
- 酢酸(試薬)
- JISK8372:2013
- 酢酸ナトリウム(試薬)
- JISK8401:2011
- 塩化チタン(III)溶液(試薬)
- JISK8541:2015
- 硝酸(試薬)
- JISK8541:2021
- 硝酸(試薬)
- JISK8548:2007
- 硝酸カリウム(試薬)
- JISK8550:2006
- 硝酸銀(試薬)
- JISK8550:2021
- 硝酸銀(試薬)
- JISK8574:2006
- 水酸化カリウム(試薬)
- JISK8576:2019
- 水酸化ナトリウム(試薬)
- JISK8643:2011
- チモールブルー(試薬)
- JISK8680:2006
- トルエン(試薬)
- JISK8780:2019
- ピロガロール(試薬)
- JISK8891:2006
- メタノール(試薬)
- JISK8951:2006
- 硫酸(試薬)
- JISK8979:2008
- 硫酸アンモニウム鉄(II)六水和物(試薬)
- JISK8987:2006
- 硫酸ナトリウム(試薬)
- JISK9001:2008
- チオシアン酸カリウム(試薬)
- JISP3801:1995
- ろ紙(化学分析用)
- JISR3503:1994
- 化学分析用ガラス器具
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方
- JISZ8710:1993
- 温度測定方法通則