JIS K 6727-2:2012 スチレン―第2部:試験方法 | ページ 4

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K 6727-2 : 2012
c) 操作
1) 鉄標準溶液の作り方 JIS K 8979に規定する硫酸アンモニウム鉄(II)六水和物35.11 gを400 ml
の蒸留水に溶かす。JIS K 8951に規定する硫酸25 mlを加え,5060 ℃に加温して,第一鉄イオン
が正確に第二鉄イオンに酸化されるまで,0.5 mol/lの過マンガン酸カリウム溶液を注意して添加す
る。最後の1滴によって生成した桃色が,約15秒間消えない点を終点とする。その後蒸留水で
1 000 mlとする。この溶液は,l mlに0.005 gの第二鉄イオンを含む。
2) 炭酸ガス置換法 呼び容量250 mlの共栓付三角フラスコにメタノール100 ml,10 %チオシアン酸カ
リウム溶液5 ml及び硫酸(1+1)2 mlを加える。次にピペットで0.1 mol/l硫酸アンモニウム鉄(II)
六水和物溶液10 mlを加える。これにドライアイスの小塊を加え,炭酸ガスでフラスコ中の空気を
置換し,グリースを塗った栓をして15分間放置する。測定装置の例を図5 aに示す。図5 aの装置
は,あらかじめドライアイスで系内の空気を置換しておく。ドライアイスをびんに入れた後,コッ
クを開いてびんの中の空気を追い出し,コックを閉じる。次いで,自動ビュレット及び塩化第一チ
タン溶液が入っている系につながるコックを開いて滴定装置内の空気を置換する。炭酸ガスで置換
された図5 aの装置に上記の処理をした250 ml三角フラスコをセットし,自動ビュレットで第二鉄
の桃色が消えるまで,マグネチックスターラで緩やかにかくはんしながら,0.02 mol/l塩化第一チタ
ン溶液を注意しながら加える。次にこの三角フラスコを装置から取り外し,ドライアイスの小塊を
加え,フラスコ内を不活性にし,ピペットで供試試料25 mlを加える。よく混合した後,グリース
を塗った栓をして暗所に2時間放置した後,供試試料を加えた三角フラスコを図5 aの装置にセッ
トして,桃色が消えるまでマグネチックスターラで緩やかにかくはんしながら,0.02 mol/l塩化第一
チタン溶液で注意しながら滴定する。滴定の終点付近では,1滴ずつ加えて,塩化第一チタンと十
分反応させる。
3) 窒素ガス置換法 炭酸ガスの代わりに窒素で空気を置換する場合の測定装置の例を,図5 bに示す。
d) 計算
1) 力価(F)の測定法 呼び容量250 mlの共栓付三角フラスコに蒸留水50 ml,塩酸15 ml及び10 %
チオシアン酸カリウム溶液10 mlを加え,更に鉄標準溶液10 mlをピペットで加える。ドライアイ
スの小塊を加え,炭酸ガスでフラスコ内を不活性にした三角フラスコを図5 aの装置にセットして
0.02 mol/l塩化第一チタン溶液で桃色が消えるまで滴定する。力価(F)は,次の式によって求める。
.005 M
F=
2 A Aw
ここに, A : 10 mlの鉄標準溶液を還元するのに要した0.02 mol/l塩化
第一チタン溶液の滴定量(ml)
M : 過酸化水素の分子量=34.02
Aw : 鉄の原子量=55.85
2) 過酸化物の含有量 C 8)(ppm)は,次の式によって求める。
A F 100 10 000
C=
25 G
ここに, A : 試料中の過酸化物によって生成される第二鉄を還元する
のに要した0.02 mol/l塩化第一チタン溶液の滴定量(ml)
F : 0.02 mol/l塩化第一チタン溶液の力価
G : 供試試料の比重
注8) 過酸化物は,全て過酸化水素として算出される。

――――― [JIS K 6727-2 pdf 16] ―――――

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1 自動ビュレット 4 塩化第一チタン溶液
2 試料 5 ドライアイス
3 マグネチックスターラ
注a) ドライアイスを使い始めるときは,このコックを開き510分間くらい空気を追い出す。
図5 a−過酸化物測定装置の例(ドライアイス使用の場合)

――――― [JIS K 6727-2 pdf 17] ―――――

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1 自動ビュレット 4 塩化第一チタン溶液
2 空容器 5 ピロガロール苛性カリ溶液
3 マグネチックスターラ 6 試料
図5 b−過酸化物測定装置の例(窒素ガス使用の場合)
3.12.2 チオ硫酸ナトリウム/よう化カリウム法
チオ硫酸ナトリウム/よう化カリウム法は,次による。
a) 概要 供試試料をトルエンで一定量に希釈した後,よう化カリウム溶液と混合し,過酸化物を還元す
る。遊離したよう素をチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定し,過酸化物価をmg/kg(ppm)として算出す
る。
b) 測定 JIS K 2276の20.(過酸化物価試験方法)による。

3.13 塩化物

  塩化物の測定は,次のいずれかによって塩素分として求める。
3.13.1 ランプ法
a) 試薬及び材料
1) メタノール JIS K 8891に規定するもの。
2) グリセリン・メタノール混合液 グリセリンとメタノールとの比率が1 : 1(容積比)の混合溶液。
3) 2,4-ジニトロフェノール溶液 pH指示薬として市販されているもの。
4) 硝酸・硝酸銀溶液 JIS K 8541に規定する硝酸(質量分率6970 %)の0.2 mol/l(12.8 ml/l)水溶

――――― [JIS K 6727-2 pdf 18] ―――――

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液1 000 mlにJIS K 8550に規定する硝酸銀1.07 gを溶かしたもの。
5) 2 mol/l硝酸 JIS K 8541に規定する硝酸128 mlを蒸留水で1 000 mlとしたもの。
6) 酸素・炭酸ガス混合気体 市販のボンベ入り酸素及びボンベ入り液化炭酸を,それぞれ流量計を使
用して,容積比3 : 7に混合したもの。
7) 吸収液 JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム10 gを蒸留水に溶かし,100 mlとしたもの。
8) 基準限度液 JIS K 8150に規定する塩化ナトリウム412 gを1 000 mlの蒸留水に溶かす。この液
40 mlをとり,蒸留水で1 000 mlとしたもの。この液は,100 ml当たり100 mgの塩素を含有するこ
とになる。
9) 精製空気 3.13.1 d)で精製したもの。
10) ランプ用綿しん 市販品を洗浄して用いる。
11) 硬質ろ紙 JIS P 3801の4種。洗浄水を少量で済ませるために小さく切って使用するとよい。
b) 装置及び器具
1) 試料燃焼装置 図6及び図7に示すランプ法試料燃焼装置。
なお,図中の寸法において,許容差を示していない場合は,各寸法の±10 %とし,かつ,最大値
を±5 mmとする。参考として,2個掛け以上の場合の総合組立図を,図8に示す。
2) 空気精製管 図9に示す空気精製管。
3) 比色計 JIS K 0071-1に規定する比色計。
4) ネスラー比色管 JIS K 0071-1に規定する比色管。
5) 恒温水槽 40±2 ℃の温度範囲を維持できるもの。

――――― [JIS K 6727-2 pdf 19] ―――――

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単位 mm
注記 φd1,φd5及びφd9は内径。ほかは外径。
1 だ円孔(5×10) l1 80 l12 105 φd1 5
2 スプレートラップ l2 15 l13 20 φd2 12
3 球(外径65) l3 35 l14 30 φd3 9
4 煙突 l4 15 l15 12±2 φd4 25
5 バーナ l5 20 l16 180 φd5 5
6 空気送入口
l6 170 l17 27 φd6 45±1
7 綿しん 50
l7 l18 40 φd7 32±1
8 吸収びん
l8 93 l19 6 φd8 89
9 ガラス網皿
l9 27±2 l20 20 φd9 45
10 燃焼用フラスコ
l10 82 l21 25 φd10 35
11 ガラス棒
l11 100 φd11 8
12 ガラスかぎ
図6−ランプ法試料燃焼装置(バーナ及び吸収びんの組立図)

――――― [JIS K 6727-2 pdf 20] ―――――

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JIS K 6727-2:2012の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 6727-2:2012の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC7601:2010
蛍光ランプ(一般照明用)
JISK0050:2019
化学分析方法通則
JISK0062:1992
化学製品の屈折率測定方法
JISK0071-1:2017
化学製品の色試験方法―第1部:ハーゼン単位色数(白金-コバルトスケール)
JISK0114:2012
ガスクロマトグラフィー通則
JISK0115:2004
吸光光度分析通則
JISK0115:2020
吸光光度分析通則
JISK0557:1998
用水・排水の試験に用いる水
JISK1101:2017
酸素
JISK1107:2005
窒素
JISK2249-1:2011
原油及び石油製品―密度の求め方―第1部:振動法
JISK2249-3:2011
原油及び石油製品―密度の求め方―第3部:ピクノメータ法
JISK2276:2003
石油製品―航空燃料油試験方法
JISK2541-2:2003
原油及び石油製品―硫黄分試験方法 第2部:微量電量滴定式酸化法
JISK2541-6:2013
原油及び石油製品―硫黄分試験方法―第6部:紫外蛍光法
JISK6727-1:2012
スチレン―第1部:品質及び表示
JISK8073:2017
安息香酸(試薬)
JISK8121:2007
塩化カリウム(試薬)
JISK8150:2006
塩化ナトリウム(試薬)
JISK8180:2015
塩酸(試薬)
JISK8180:2021
塩酸(試薬)
JISK8201:2006
塩化ヒドロキシルアンモニウム(試薬)
JISK8247:2015
過マンガン酸カリウム(試薬)
JISK8271:2007
キシレン(試薬)
JISK8355:2006
酢酸(試薬)
JISK8355:2021
酢酸(試薬)
JISK8372:2013
酢酸ナトリウム(試薬)
JISK8401:2011
塩化チタン(III)溶液(試薬)
JISK8541:2015
硝酸(試薬)
JISK8541:2021
硝酸(試薬)
JISK8548:2007
硝酸カリウム(試薬)
JISK8550:2006
硝酸銀(試薬)
JISK8550:2021
硝酸銀(試薬)
JISK8574:2006
水酸化カリウム(試薬)
JISK8576:2019
水酸化ナトリウム(試薬)
JISK8643:2011
チモールブルー(試薬)
JISK8680:2006
トルエン(試薬)
JISK8780:2019
ピロガロール(試薬)
JISK8891:2006
メタノール(試薬)
JISK8951:2006
硫酸(試薬)
JISK8979:2008
硫酸アンモニウム鉄(II)六水和物(試薬)
JISK8987:2006
硫酸ナトリウム(試薬)
JISK9001:2008
チオシアン酸カリウム(試薬)
JISP3801:1995
ろ紙(化学分析用)
JISR3503:1994
化学分析用ガラス器具
JISZ8401:2019
数値の丸め方
JISZ8710:1993
温度測定方法通則