JIS K 9045:2012 L-アスパラギン酸(試薬) | ページ 4

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10.4) 水を超音波振動装置で十分に脱気を行ったもの。
10.5) 18 MΩ・cm以上の抵抗率のある水を,窒素を通じた三角フラスコに泡立てないように採取したも
の。ただし,採水後速やかに用いる。
注記 脱イオン化された水を用いる場合,脱イオン装置によっては酸素を含む場合がある。
11) 硫酸(1+1) 水の体積1を冷却してかき混ぜながら,JIS K 8951に規定する硫酸の体積1を徐々
に加える。
12) 硫酸(1+15) 水の体積15を冷却してかき混ぜながら,硫酸の体積1を徐々に加える。
13) 0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液(Na2S2O3・5H2O : 24.82 g/l) 0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶
液の調製,標定及び計算は,次による。
13.1) 調製 JIS K 8637に規定するチオ硫酸ナトリウム五水和物26 g及びJIS K 8625に規定する炭酸ナ
トリウム0.2 gをはかりとり,溶存酸素を除いた水1 000 mlを加えて溶かした後,気密容器に入
れて保存する。調製後2日間放置したものを用いる。
13.2) 標定 標定は,認証標準物質1) 又はJIS K 8005に規定する容量分析用標準物質のよう素酸カリウ
ムを用い,次のとおり行う。
13.2.1) 認証標準物質1) のよう素酸カリウムを用いる場合は,認証書に定める方法で使用する。
13.2.2) 容量分析用標準物質のよう素酸カリウムを用いる場合は,必要量をめのう乳鉢で軽く砕いて,
130 ℃で約2時間乾燥した後,デシケーターに入れて放冷する。
13.2.3) 認証標準物質1) 又は容量分析用標準物質のよう素酸カリウム0.91.1 gを全量フラスコ250 ml
に0.1 mgの桁まではかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。その25 ml
を共通すり合わせ三角フラスコ200 mlに正確にはかりとり,水100 mlを加える。次に,よう
化カリウム2 g及び硫酸(1+1)2 mlを加え,直ちに栓をして穏やかに振り混ぜて,暗所に5
分間放置する。指示薬としてでんぷん溶液を用い,13.1)で調製した0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウ
ム溶液で滴定する。この場合,でんぷん溶液は,終点間際で液の色がうすい黄になったときに
約0.5 mlを加える。終点は,液の青が消える点とする。
別に,共通すり合わせ三角フラスコ200 mlに水125 ml及びよう化カリウム2 gをはかりとり,
硫酸(1+1)2 mlを加え,直ちに栓をして穏やかに振り混ぜて,暗所に5分間放置し,同一条
件で空試験を行って滴定量を補正する。
13.3) 計算 ファクターは,次の式によって算出する。
m 25 250 A
f
.0003 566 7V1 V2
ここに, f : 0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液のファクター
m : はかりとったよう素酸カリウムの質量(g)
A : よう素酸カリウムの純度(質量分率 %)
V1 : 滴定に要した0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液の体積
(ml)
V2 : 空試験に要した0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液の体
積(ml)
0.003 566 7 : 0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液1 mlに相当するよう
素酸カリウムの質量を示す換算係数(g/ml)
14) アンモニウム標準液
14.1) アンモニウム標準液(NH4 : 1 mg/ml) 次のいずれかのものを用いる。
14.1.1) CSSに基づく標準液 6.3 a) 4.1.1)に準じる。

――――― [JIS K 9045 pdf 16] ―――――

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14.1.2) CSS以外の認証標準液など 6.3 a) 4.1.2)に準じる。
14.1.3) IS K 8116に規定する塩化アンモニウム2.97 gを全量フラスコ1 000 mlにとり,水を加えて溶
かし,水を標線まで加えて混合する。
14.2) アンモニウム標準液(NH4 : 0.01 mg/ml) アンモニウム標準液(NH4 : 1 mg/ml)10 mlを全量フ
ラスコ1 000 mlに正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次のとおりとする。
1) 吸収セル 6.10 b) 1)による。
2) 共通すり合わせ平底試験管 6.3 c)による。
3) 沸騰石 液体を沸騰させるとき突沸を防ぐために入れる多孔質の小片。
4) 恒温水槽 2025 ℃に調節できるもの。
5) 蒸留装置 例を図3に示す。
6) 分光光度計 6.10 b) 3)による。
c) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,蒸留フラスコAに試料0.50 g及び酸化マグネシウム2 gをとり,水約140 mlを
加える。
2) 比較溶液の調製は,蒸留フラスコAにアンモニウム標準液(NH4 : 0.01 mg/ml)10 ml及び酸化マグ
ネシウム2 gをとり,水約140 mlを加える。
3) 空試験溶液の調製は,蒸留フラスコAに酸化マグネシウム2 gをとり,水約140 mlを加える。
4) 試料溶液,比較溶液及び空試験溶液に沸騰石23粒を入れる。a) 3)で調製した吸収液の入った受器
Hに逆流止めGの先端を浸し,蒸留装置に連結する。加熱蒸留して初留約75 mlをとり,水を加え
て100 mlにする(試料溶液から得られた液をX液,比較溶液から得られた液をY液及び空試験溶
液から得られた液をZ液とする。)。
5) 液10 ml,Y液10 ml及びZ液10 mlをそれぞれ共通すり合わせ平底試験管にとり,EDTA2Na溶
液(インドフェノール青法用)1 ml及びナトリウムフェノキシド溶液4 mlを加えてよく振り混ぜる。
これらに次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素質量分率約1 %)2.5 mlを加え,更に水を加えて25 ml
にし,2025 ℃の恒温水槽で15分間放置する。
6) 液及びY液から得られた液は,Z液から得られた液を対照液とし,吸収セルを用いて,分光光度
計で波長630 nm付近の吸収極大の波長における吸光度を,JIS K 0115の6.(特定波長における吸収
の測定)によって測定して比較する。
d) 判定 c)によって操作し,次に適合するとき,“アンモニウム(NH4) : 質量分率0.02 %以下(規格値)”
とする。
X液から得られた液の吸光度は,Y液から得られた液の吸光度より大きくない。

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単位 mm
A : 蒸留フラスコ500 ml
B : 連結導入管
C : すり合わせコックK-16
D : 注入漏斗
E : ケルダール形トラップ球(E' : 小孔)
F : 球管冷却器300 mm
G : 逆流止め(約50 ml)
H : 受器(有栓形メスシリンダー100 ml)
I : 共通すり合わせ
J : 共通テーパー球面すり合わせ
K : 押さえばね
L : ヒーター
図3−蒸留装置の例

6.13 他のアミノ酸

  他のアミノ酸の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 塩酸(1+10) 6.3 a) 1)による。
2) ニンヒドリン・アセトン溶液(発色液) JIS K 8870に規定するニンヒドリン2 gをJIS K 8034に
規定するアセトンに溶かして,アセトンで100 mlにする。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次のとおりとする。
1) 薄層板 50200 mm×200 mmの平滑で均一な厚さのガラス板に,固定相基材を0.20.3 mmの均
一な厚さに塗布したもの。
なお,薄層板は,市販の既製品も使用することができる。
2) 展開容器 例を図4に示す。
3) マイクロシリンジ又はマイクロピペットなど 少量の定容量の溶液をはかりとる体積計。
4) ろ紙 JIS P 3801に規定するもの。
5) 乾燥器 試験温度に対して±2 ℃以内に調節できるもの。

――――― [JIS K 9045 pdf 18] ―――――

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図4−展開容器の例
c) 分析条件
1) 固定相基材の種類 薄層クロマトグラフ用シリカゲル
2) 展開溶媒 JIS K 8810に規定する1-ブタノール120 ml,水60 ml及びJIS K 8355に規定する酢酸60
mlを混合する。
3) 展開距離 約10 cm
d) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料0.20 gを全量フラスコ50 mlにとり,塩酸(1+10)を加えて溶かし,塩酸
(1+10)を標線まで加えて混合する。
2) 薄層板の下端から約20 mm上の位置を原線とし,原線上の左右両端から少なくとも10 mm離れた
位置に試料溶液0.005 ml(試料量20 μg)をマイクロシリンジ,マイクロピペットなどを用いて10 mm
以上の間隔で26 mmの円形状にスポットし,乾燥する。
3) 展開容器の内壁に沿ってろ紙を巻き,ろ紙を展開溶媒で湿し,更に展開溶媒を約10 mmの深さに入
れ,展開容器を密閉した後,室温で約1時間放置して展開溶媒の蒸気を飽和させる。
4) これに薄層板を器壁に触れないように入れ,容器を密閉し,室温で放置して展開させる。
5) 展開溶媒の先端が原線から約10 cmの距離まで上昇したとき,薄層板を取り出し,直ちに溶媒の先
端の位置に印を付けて風乾後,100 ℃で30分間乾燥し,放冷する。これに発色液を噴霧し,80 ℃
で10分間加熱して発色させ,スポットの位置,数などを調べる。
e) 判定 d)によって操作し,次に適合するとき,“他のアミノ酸 : 試験適合”とする。
発色液を噴霧した薄層板は,主スポット以外のスポットを認めない。
注記 移動率(Rf)を求める場合は,次の式によって算出する。
Rf a
b
ここに, Rf : 移動率
a : 原線からスポットの中心までの距離(mm)
b : 原線から溶媒先端までの距離(mm)
なお,L-アスパラギン酸のRf値は,約0.4である。

7 容器

  容器は,気密容器とする。

――――― [JIS K 9045 pdf 19] ―――――

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8 表示

  容器には,次の事項を表示する。
a) 日本工業規格(日本産業規格)番号
b) 名称 “L-アスパラギン酸”及び“試薬”の文字
c) 種類
d) 化学式及び式量
e) 純度
f) 内容量
g) 製造番号
h) 製造業者名又はその略号

JIS K 9045:2012の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 9045:2012の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISK0050:2019
化学分析方法通則
JISK0063:1992
化学製品の旋光度測定方法
JISK0067:1992
化学製品の減量及び残分試験方法
JISK0068:2001
化学製品の水分測定方法
JISK0113:2005
電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則
JISK0115:2004
吸光光度分析通則
JISK0115:2020
吸光光度分析通則
JISK0117:2017
赤外分光分析通則
JISK1107:2005
窒素
JISK8001:2017
試薬試験方法通則
JISK8005:2014
容量分析用標準物質
JISK8012:2006
亜鉛(試薬)
JISK8034:2006
アセトン(試薬)
JISK8042:2014
アニリン(試薬)
JISK8044:2014
三酸化二ひ素(試薬)
JISK8102:2012
エタノール(95)(試薬)
JISK8107:2017
エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物(試薬)
JISK8116:2006
塩化アンモニウム(試薬)
JISK8136:2017
塩化すず(II)二水和物(試薬)
JISK8150:2006
塩化ナトリウム(試薬)
JISK8155:2017
塩化バリウム二水和物(試薬)
JISK8180:2015
塩酸(試薬)
JISK8180:2021
塩酸(試薬)
JISK8201:2006
塩化ヒドロキシルアンモニウム(試薬)
JISK8202:2019
1,10-フェナントロリン塩酸塩一水和物(試薬)
JISK8223:2016
過塩素酸(試薬)
JISK8264:2020
ぎ酸(試薬)
JISK8295:2020
グリセリン(試薬)
JISK8355:2006
酢酸(試薬)
JISK8355:2021
酢酸(試薬)
JISK8359:2006
酢酸アンモニウム(試薬)
JISK8371:2006
酢酸ナトリウム三水和物(試薬)
JISK8374:2007
酢酸鉛(II)三水和物(試薬)
JISK8432:2017
酸化マグネシウム(試薬)
JISK8541:2015
硝酸(試薬)
JISK8541:2021
硝酸(試薬)
JISK8550:2006
硝酸銀(試薬)
JISK8550:2021
硝酸銀(試薬)
JISK8563:2018
硝酸鉛(II)(試薬)
JISK8567:2018
硝酸マグネシウム六水和物(試薬)
JISK8576:2019
水酸化ナトリウム(試薬)
JISK8580:2011
すず(試薬)
JISK8625:2017
炭酸ナトリウム(試薬)
JISK8637:2006
チオ硫酸ナトリウム五水和物(試薬)
JISK8659:2014
でんぷん(溶性)(試薬)
JISK8777:2017
ピリジン(試薬)
JISK8780:2019
ピロガロール(試薬)
JISK8798:2012
フェノール(試薬)
JISK8810:2018
1-ブタノール(試薬)
JISK8870:2017
ニンヒドリン(試薬)
JISK8886:2008
無水酢酸(試薬)
JISK8913:2006
よう化カリウム(試薬)
JISK8949:2019
硫化ナトリウム九水和物(試薬)
JISK8951:2006
硫酸(試薬)
JISK8962:2008
硫酸カリウム(試薬)
JISK8982:2008
硫酸アンモニウム鉄(III)・12水(試薬)
JISK9512:2013
N,N-ジエチルジチオカルバミド酸銀(試薬)
JISP3801:1995
ろ紙(化学分析用)
JISR3503:1994
化学分析用ガラス器具