JIS S 2151:1993 ガス燃焼機器用自動ガスバルブ

JIS S 2151:1993 規格概要

この規格 S2151は、ガス圧力3.3KPa{330mmH2O}以下の液化石油ガス又は都市ガスを使用する燃焼機器に用いるガス燃焼機器用自動ガスバルブで,外径35mm以下の器具ガス指管が接続されるものについて規定。

JISS2151 規格全文情報

規格番号
JIS S2151 
規格名称
ガス燃焼機器用自動ガスバルブ
規格名称英語訳
Automatic gas valves for gas appliances
制定年月日
1993年11月1日
最新改正日
2018年10月22日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

27.060.20
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1993-11-01 制定日, 2000-01-20 確認日, 2006-05-20 確認日, 2009-02-20 改正日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
ページ
JIS S 2151:1993 PDF [19]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
S 2151-1993

ガス燃焼機器用自動ガスバルブ

Automatic gas valves for gas appliances

1. 適用範囲 この規格は,ガス圧力が3.3kPa [{330mmH2O}] 以下の液化石油ガス(1)又は都市ガス(2)を使
用する燃焼機器に用いるガス燃焼機器用自動ガスバルブ(以下,自動ガスバルブという。)で,外径35mm
以下の器具ガス導管が接続されるものについて規定する。
注(1) 液化石油ガスとは,液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律(昭和42年法律
第149号)に基づく施行規則(昭和43年通商産業省令第14号)の“液化石油ガスの規格”に掲げ
るガスをいう。
(2) 都市ガスとは,ガス事業法(昭和29年法律第51号)に基づくガス用品の検定等に関する省令
(昭和46年通商産業省令第27号)に掲げるガスグループのガスをいう。
備考1. この規格の引用規格を,付表1に示す。
2. この規格の中で{}を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるもので,参考と
して併記したものである。
2. 種類 自動ガスバルブの種類は,表1及び表2のとおり区分する。
表1 用途による区分
用途 区分の内容
器具栓用 器具栓として使用できるもの。
非器具栓用 器具栓として使用できないもの。
表2 作動方式による区分
作動方式 区分の内容
電磁式 電磁石又はソレノイドによってガス通路を開閉するもの。
直動形及びパイロット形がある(参考図1及び参考図2)。
電動式 電動機によってガス通路を開閉するもの。
3. 性能
3.1 自動ガスバルブの性能 自動ガスバルブの性能は,6.によって試験したとき,表3の規定に適合しな
ければならない。

――――― [JIS S 2151 pdf 1] ―――――

2
S 2151-1993
表3 自動ガスバルブの性能
項目 性能 主な試験条件 適用試験項目
気密 器具栓用 通過漏れ 0.03l/h以下 4.2kPa [{420mmH2O}] 6.5
外部漏れ 0.5kPa [{50mmH20}]
非器具栓用 通過漏れ 0.3l/h以下
外部漏れ 0.03l/h以下
負圧に対する強度 使用上支障がなく,か 6.6
自動ガスバルブを閉と
(電磁式に限る。) しガス出口側を閉じた
つ,気密の項に適合す
ること。 状態で,ガス入口側に
50kPa [{0.5kgf/cm2}] の
負圧力を1分間加える。
リード線の強度 リード線の抜けや断線
引出し方向に 30N 6.7
などの異常がないこ [{3kgf}] の力で1本につ
と。 き1回1分間引張荷重
を加える。
端子の強度 一端子1回,端子抜差
抜け及び断線がないこ 6.8
と。
(はんだ又はねじによって接続するも し方向に30N [{3kgf}],
の及び二つ以上の端子を同時に接続す 端子抜差し方向と直角
る形状のものを除く。) の方向に10N [{1kgf}] の
力を1分間加える。
開閉弁の電圧・電流 3.3kPa [{330mmH2O}]
開弁の電圧・電流は, 6.9
製造業者が指定する電
圧又は電流以下である
こと。閉弁の電圧・電
流は,製造業者が指定
する電圧又は電流以上
であること。
A種絶縁 : 100℃以下
巻線の温度上昇(括弧内の値は電動機の 6.10
接続口径の10倍の長さ
巻線に適用する。) E種絶縁 : 115℃以下 の管を接続し,温度上
備考1. B種絶縁 : 125℃以下
製造業者が指定する周囲 昇が定常状態に達した
温度 (120℃) 以下 とき,抵抗法などによ
2. 巻線の絶縁の種別はJIS
F種絶縁 : 150℃以下 って測定する。
C 4003による。 (140℃) 以下
H種絶縁 : 170℃以下
(165℃) 以下
絶縁性 5M 坎 上 直流500V 6.11
耐電圧性 耐えること。 6.12
規定の電圧を連続して
(乾電池電源を用いるものは除く。) 1分間加える。
耐湿絶縁性 1M 坎 上 6.13
40±3℃,相対湿度 (90
±2) %の雰囲気中に24
時間放置する。
直流500V
繰返し 低温繰返し作動 −20±2℃の雰囲気中
気密の項に適合し,か 6.14(1)
作動 で,規定する開閉弁間
つ,使用上支障がない
こと。 隔によって3 000回の
繰り返し作動を行う。
高温繰返し作動 気密の項及び絶縁性の 6.14(2)
規定する雰囲気中で,
規定する開閉弁間隔に
項に適合し,かつ,使
よって,3 000回の繰り
用上支障がないこと。
返し作動を行う。

――――― [JIS S 2151 pdf 2] ―――――

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S 2151-1993
項目 性能 主な試験条件 適用試験項目
耐熱衝撃 80℃の雰囲気中に1時
気密の項及び絶縁性の 6.15
間,−20℃の雰囲気中
項に適合し,かつ,使
に1時間放置する操作
用上支障がないこと。
を1回として,10回繰
り返す。
機械的耐 電磁式 器具栓用 気密の項に適合し,か 6.16
規定する開閉弁間隔で
久性 100 000回の反復操作を
つ,使用上支障がない
行う。
こと。ただし,気密の
項の通過漏れ量につい
ては,
12 000回0.03l/h以下
100 000回0.3l/h以下
とする。
非器具栓用 気密の項に適合し,か
つ,使用上支障がない
こと。
電動式 − 規定する開閉弁間隔で
気密の項に適合し,か
12 000回の反復操作を
つ,使用上支障がない
こと。 行う。
耐ねじ込み性 変形,破損,き裂など 6.17
規定のねじ込み力によ
(ねじ接続部をもつものに限る。) って接続操作及び取外
がなく,かつ,気密の
項に適合すること。 し操作を行う。
耐静荷重 6.18
規定の静荷重を15分間
変形,破損,き裂など
(ねじ接続部をもつものに限る。) 加える。
がなく,かつ,気密の
項に適合すること。
3.2 部品性能 自動ガスバルブに使用する部品の性能は,6.19によって試験したとき,表4の規定に適
合しなければならない。

――――― [JIS S 2151 pdf 3] ―――――

4
S 2151-1993
表4 部品性能
部品名 項目 性能 主な試験条件 適用試験項目
パッキン類耐ガス性 (1) ゴム,プラスチックなどのパ
(1) -ペンタン中に72時間以上浸せきする。
6.19.1(1)
ッキン類は,質量変化率が
6.19.1(2)
(2) 試料を規定の装置に取り付け,温度23±2℃
20%以内であり,使用上支障
があるぜい(脆)化,膨潤, の雰囲気中に24時間,100±2℃の雰囲気中に
軟化などがないこと。 7日間保持する。
(2) ゴム製のパッキン類は,n-ペ
ンタンの1時間当たりの透過
量が0.005g以下であること。
ただし,JIS B 2401に適合す
るものは除く。
シール材 耐ガス性質量変化率がガス温度20±1℃の 6.19.2
圧力5kPa [{500mmH2O}],温度20±1℃及び4±1℃
のブタンガス中に1時間放置する。
とき10%以内,ガス温度4±1℃の
とき25%以内
グリース 耐腐食性 6.19.3(1)
JIS K 2220の5.5(銅板腐食試験方法)のB法によ
銅板の緑色又は黒色変化がないこ
と。 る。
耐水性 水の濁り,沈殿物がないこと。 6.19.3(2)
常温の蒸留水中に72時間以上浸せきする。
耐ガス性質量変化率がガス温度20±1℃の 6.19.3(3)
圧力5kPa [{500mmH2O}],温度20±1℃及び4±1℃
のブタンガス中に1時間放置する。
とき10%以内,ガス温度4±1℃の
とき25%以内
耐熱性 蒸発量1%以下 6.19.3(4)
JIS K 2220の5.6(蒸発量試験方法)のA法によ
る。
4. 構造
4.1 一般構造 自動ガスバルブの各部は,通常の使用,保守条件において受ける可能性がある機械的,
化学的及び熱的負荷に耐え,かつ,次の各項に適合しなければならない。
(1) 通常の使用状態において危険が生じるおそれがないものであって,形状が正しく組立が良好であるこ
と。
(2) 各部の取付けに用いるねじは,締付けが有効であり,保守点検のために取外しを必要とする部分は,
繰り返して使用できること。
(3) ガス通路の開閉が円滑,かっ,確実に行えること。
(4) 電磁式の自動ガスバルブは,弁と弁座とが確実に密着し,かつ,気密が保てるものであること。
(5) 電動式の自動ガスバルブは,ガス通路を閉じている状態において,気密が確実に保てるものであるこ
と。
(6) 電線の貫通孔は,保護スプリング又は保護ブッシングなどを備えるか,又は面取りなどの保護加工を
行うなど,電線が損傷するおそれがない保護措置が施されていること。
4.2 接続部 接続部は,次によらなければならない。
(1) ねじシールするガス接続部は,JIS B 0203に規定するねじとし,通常の工具で接続作業ができ,接続
の際に気密を損なう緩みや変形などが生じないこと。
(2) フランジによって接続する接続部は,接続したとき使用上支障がある反り,割れなどがないこと。
5. 材料

――――― [JIS S 2151 pdf 4] ―――――

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S 2151-1993
5.1 材料一般 自動ガスバルブに使用する材料は,通常の使用,保守条件において受ける可能性がある
機械的,化学的及び熱的作用に耐えるものであり,かつ,次の各項に適合しなければならない。
(1) パッキン類(ダイアフラム及びゴム製弁体を含む。以下,同じ。)及びシール材(グリースを含む。以
下,同じ。)以外のガスを内包する材料は,6.3で確認された500℃で溶融しない不燃材料であって,
次のいずれかに適合する材料であること。
(a) 表5に示すもの,又はこれらと同等以上の耐食性があるもの。
(b) めっきを施した金属材料は,6.4(1)によって試験を行い腐食がないこと,又はJIS Z 2371の13.(判
定方法)(1)(面積法)によって判定し,レイティングナンバが9.8から6までの腐食面積率である
ことを確認したもの。
(c) 塗装による表面処理を施した金属材料は,6.4(2)によって試験を行い,さび,膨れ及びはく離がない
ことを確認したもの。
(2) 端子ねじ(接地用端子ねじを除く。)の材料は,銅,銅合金,ステンレス鋼又はこれらと同等以上の電
気的,熱的及び機械的な安定性をもち,さびにくいものであること。
(3) 導電材料は,銅,銅合金,ステンレス鋼又はこれらと同等以上の電気的,熱的及び機械的な安定性を
もち,さびにくいものであること。ただし,弾性を必要とする部分その他の構造上やむを得ない部分
に使用するもので危険が生じるおそれがないときは,この限りではない。
表5 耐食性がある材料
材料 JIS番号
鋳物 JIS H 5101
JIS H 5202
ダイカスト JIS H 5302
ステンレス鋼材 JIS G 3446
JIS G 3459
JIS G 4303
JIS G 4304
JIS G 4305
JIS G 4308
JIS G 4313
JIS G 4314
表面処理鋼板及び帯 JIS G 3302
JIS G 3313
JIS G 3314
アルミニウム及び JIS H 4000
アルミニウム合金 JIS H 4040
JIS H 4080
JIS H 4090
JIS H 4100
銅及び銅合金 JIS C 3101
JIS C 3102
JIS H 3100
JIS H 3250
JIS H 3300
JIS H 3320
鉄ニッケル磁性合金板 JIS C 2531
及び条

――――― [JIS S 2151 pdf 5] ―――――

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JIS S 2151:1993の国際規格 ICS 分類一覧

JIS S 2151:1993の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISB0203:1999
管用テーパねじ
JISB0251:2008
メートルねじ用限界ゲージ
JISB0253:1985
管用テーパねじゲージ
JISB2401:2005
Oリング
JISB7411:1997
一般用ガラス製棒状温度計
JISB7502:2016
マイクロメータ
JISB7507:2016
ノギス
JISB7516:2005
金属製直尺
JISB7601:1983
上皿天びん
JISC1102-2:1997
直動式指示電気計器 第2部:電流計及び電圧計に対する要求事項
JISC1302:2018
絶縁抵抗計
JISC1602:2015
熱電対
JISC2531:1999
鉄ニッケル軟質磁性材料
JISC3101:1994
電気用硬銅線
JISC3102:1984
電気用軟銅線
JISC4003:2010
電気絶縁―熱的耐久性評価及び呼び方
JISG3302:2019
溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯
JISG3313:2015
電気亜鉛めっき鋼板及び鋼帯
JISG3313:2021
電気亜鉛めっき鋼板及び鋼帯
JISG3314:2019
溶融アルミニウムめっき鋼板及び鋼帯
JISG3446:2017
機械構造用ステンレス鋼鋼管
JISG3459:2016
配管用ステンレス鋼鋼管
JISG3459:2021
配管用ステンレス鋼鋼管
JISG4303:2012
ステンレス鋼棒
JISG4303:2021
ステンレス鋼棒
JISG4304:2012
熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
JISG4304:2021
熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
JISG4305:2012
冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
JISG4305:2021
冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
JISG4308:2013
ステンレス鋼線材
JISG4313:2011
ばね用ステンレス鋼帯
JISG4314:2013
ばね用ステンレス鋼線
JISH3100:2018
銅及び銅合金の板及び条
JISH3250:2015
銅及び銅合金の棒
JISH3250:2021
銅及び銅合金の棒
JISH3300:2018
銅及び銅合金の継目無管
JISH3320:2006
銅及び銅合金の溶接管
JISH4000:2014
アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条
JISH4040:2015
アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線
JISH4080:2015
アルミニウム及びアルミニウム合金継目無管
JISH4090:1990
アルミニウム及びアルミニウム合金溶接管
JISH4100:2015
アルミニウム及びアルミニウム合金の押出形材
JISH5120:2016
銅及び銅合金鋳物
JISH5121:2016
銅合金連続鋳造鋳物
JISH5202:2010
アルミニウム合金鋳物
JISH5302:2006
アルミニウム合金ダイカスト
JISK2215:1993
内燃機関用潤滑油
JISK2220:2013
グリース
JISZ1522:2009
セロハン粘着テープ
JISZ2371:2015
塩水噴霧試験方法
JISZ8703:1983
試験場所の標準状態
JISZ8801-1:2019
試験用ふるい―第1部:金属製網ふるい