JIS S 2039:2009 半密閉式石油ストーブ | ページ 4

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があふれたり,飛散することなく,沸騰する以前に,自動的に燃焼又は熱交換などを制御し,自動復帰し
てはならない。ただし,過熱防止装置がなくても温水経路外に温水があふれたり,飛散したり,沸騰した
りしない構造のものは,過熱防止装置を取り付けなくてもよい。

5.8 空だき防止装置の構造

  床暖房の機能をもつストーブには,空だき防止装置を取り付けるものとし,ストーブに誤って水を入れ
ないで運転したとき,点火しないか又は速やかに燃焼を停止するか若しくは速やかにストーブ単独運転に
切替わり自動復帰してはならない。ただし,水を入れることによる復帰は,この限りでない。
なお,空だき防止装置がなくても危険な状態にならず,再使用時に機能上の支障を生じない構造のもの
は,空だき防止装置を取り付けなくてもよい。

6 材料

  ストーブの材料は,JIS S 3030の箇条6(材料)の規定によるほか,表4及び表5に示すもの,又はこれ
らと同等以上の品質をもつものでなければならない。ただし,油量計の浮子,つまみ,その他使用上,性
能,安全性,耐久性などに問題がない部分には,プラスチック,ロックウール,木材,その他これに類す
る他の材料を用いてもよい。
なお,ニトロセルロース系セルロイド,その他これに類する可燃性材料は用いてはならない。

7 加工方法

  ストーブの加工方法は,JIS S 3030の箇条7(加工方法)の規定によるほか,燃焼用送風機とバーナとを
結ぶ燃焼用一次空気管4) 及び燃焼用二次空気管5) の取付けは,曲げ,ねじれなどによって耐久性を損な
うような加工方法であってはならない。
注 4), 5) は,5.1j)の注4), 5) を参照。

8 外観

8.1 外観

  ストーブの外観は,塗装,めっき,ほうろうなどの仕上げは良好で,使用上有害な欠点,きず,むらな
どの著しい欠点があってはならない。

8.2 さび止め

  ストーブには,使用中著しい変色,き裂,軟化,はく脱などが生じないよう,付着性が良好で,耐熱性
及び耐油性のある塗装,めっきなどによって,さび止めを施さなければならない。ただし,耐火材,耐熱
鋼,耐食材料及び耐食処理材料を用いたものは除く。

9 附属品

9.1 ゴム製送油管締付金具

  ストーブにゴム製送油管を用いる場合には,締付効果が十分にあるゴム製送油管締付金具を附属しなけ
ればならない。

9.2 循環管

  床暖房の機能をもつストーブに循環管を附属する場合は,耐熱性及び耐久性がある循環管を附属しなけ
ればならない。

――――― [JIS S 2039 pdf 16] ―――――

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9.3 循環管締付バンド

  循環管には,締付効果が十分にある循環管締付バンドを附属しなければならない。

10 試験方法

10.1 試験方法一般

  ストーブの試験方法は,JIS S 3031の規定によるほか,次による。
床暖房の機能をもつストーブは,次のa)及びb)によって,床暖房・ストーブ同時運転及びストーブ単独
運転について行う。また,バーナが複数のものは,床暖房単独運転についても行う。
a) IS S 3031の6.11.2(水を暖める方式の機器の暖房出力及び給湯出力試験)のa)の2)のB法に規定す
る試験装置に接続して行う。
b) 床暖房戻り口温度は35 ℃±2 ℃とし,水の循環水量は製造業者の指定する流量とする。

10.2 床暖房出力試験

  床暖房出力試験は,暖房出力試験中にJIS S 3031の6.11.2(水を暖める方式の機器の暖房出力及び給湯
出力試験)に規定する方法によって最大燃焼時における最大の床暖房出力を求める。

10.3 床暖房効率の算出

  床暖房効率は,次の式によって算出する。
QW
η= 100
G(HH+HF )
ここに, η : 床暖房効率 (%)
QW : 床暖房出力 (kJ/h)
G : 燃料消費量 (kg/h)
HH : 燃料の高発熱量 (kJ/kg)
HF : 燃料の顕熱 (kJ/kg)

10.4 温水系統の耐過熱性試験

  温水系統の耐過熱性試験は,次による。
a) 過熱防止装置があるものは,床暖房用の温度調節器を作動しないようにしてから,取扱説明書などに
示す上限まで水を入れた後,循環ポンプを強制的に停止させてストーブを運転したとき,温水経路外
に温水があふれたり,飛散することなく,沸騰する以前に,過熱防止装置が確実に作動し,自動的に
復帰しないかどうかを調べる。
なお,床暖房用の温度調節をダンパなどで機械的に行うものについては,ストーブ出口の水の温度
が最高になるようにしてから試験を行う。
b) 過熱防止装置がないものは,床暖房用の温度調節器を最高目盛に設定し,取扱説明書などに示す上限
まで水を入れた後,循環ポンプを強制的に停止させてストーブを運転したとき,温水経路外に温水が
あふれたり,飛散したり,沸騰したりしないかどうかを調べる。
なお,床暖房用の温度調節をダンパなどで機械的に行うものについては,ストーブ出口の水の温度
が最高になるようにしてから試験を行う。

10.5 耐空だき性試験

  耐空だき性試験は,次による。
a) 空だき防止装置があるものは,ストーブに水を入れないで運転したとき,点火しないかどうかを調べ
る。また,点火したときは速やかに燃焼を停止するか又は速やかにストーブ単独運転に切替るかどう
かを調べ,更に,自動復帰しないかどうかを調べる。

――――― [JIS S 2039 pdf 17] ―――――

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次に,再びストーブに給水して運転したとき,機能に支障なく使用できるかどうかを調べる。
b) 空だき防止装置がないものは,ストーブに水を入れないで連続5時間運転したとき,危険な状態にな
ったり,破損したりしないかどうかを調べる。
次に,再びストーブに給水して運転したとき,機能に支障なく使用できるかどうかを調べる。

10.6 絶縁試験

  絶縁試験は,ストーブに取扱説明書などに示す上限まで水を入れた後,JIS S 3031の箇条28(絶縁試験)
に規定する方法によって行う。

10.7 温水系統の漏れ試験

  温水系統の漏れ試験は,ストーブを運転中,温水系統のすべての部分について水漏れがあるかどうかを
調べる。

10.8 給水試験

  給水試験は,貯湯タンクの内容積まで水を入れ,更に200 mLの水を300 mL以上のフラスコに入れ,給
水口の中心部へ瞬間にフラスコを逆にして注いだ後,JIS S 3031の箇条28(絶縁試験)に規定する方法に
よって絶縁を調べる。また,あふれた水が燃料経路へ浸入しないかどうかを調べる。ただし,オーバーフ
ロー管をもつものは,オーバーフローレベルまで水を入れた状態で200 mLの水を注ぐ。

10.9 不完全燃焼防止装置作動試験

  不完全燃焼防止装置作動試験は,試験室内に排気ガスが排出されるように機器の排気部分を外し,JIS S
3031の44.1(密閉試験)によって行う。

11 検査

11.1 型式検査

11.1.1 型式検査の実施
ストーブは,設計,改造又は生産技術条件の変更があったときには,11.1.211.1.5によって型式検査を
行う。
11.1.2 試料の採り方及び大きさ
型式検査に供する試料は,最初の製造ロットからランダムに2個以上の試料を採る。
11.1.3 検査項目
型式検査は,この規格で規定する箇条4箇条9,箇条12及び箇条13の項目について行う。
11.1.4 合否の判定
合否の判定は,11.1.3で規定するすべての項目を満足するものは合格,1項目でも満足しないものは不合
格とする。
11.1.5 検査記録
検査記録は,検査するごとに,次の事項を含めて記録を取り保管する。
a) 試験を実施した者の名称
b) 試験年月日
c) 試験担当者名
d) 試験条件
e) 試験結果
f) 表示事項及び取扱説明書

11.2 製品検査

――――― [JIS S 2039 pdf 18] ―――――

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11.2.1 製品検査の実施
ストーブは,11.2.211.2.4によって製品検査を行う。この場合,試料数は,合理的な抜取検査方式によ
ってもよい。
11.2.2 検査項目
製品検査は,次の項目について行う。
a) 燃焼性能[表1の燃焼性能のc)整流体の表面温度,d)ヒューズクリップの接触部の表面温度並びにk)
電動機及び電磁ポンプの巻線の温度を除く。]
b) 温水系統の漏れ(床暖房の機能をもつストーブに限る。)
c) 耐圧(床暖房の機能をもつストーブの床暖房用熱交換器に限る。)
d) 外観及び附属品
e) その他必要な事項
11.2.3 合否の判定
合否の判定は,11.2.2で規定するすべての項目を満足するものは合格,1項目でも満足しないものは不合
格とする。
11.2.4 検査記録
検査記録は,検査するごとに,次の事項を含めて記録を取り保管する。
a) 試験年月日
b) 試験担当者名
c) 検査方式(ロットの大きさ,試料の大きさ及び合否の判定)
d) 試験条件
e) 試験結果

12 表示

12.1 定格表示

  この規格のすべての要求事項に適合したストーブには,ストーブ本体の見やすい箇所に,脱落しない方
法及び容易に消えない方法で次の事項を表示する。さらに,次の事項のうち,型式の呼び及び製造業者名
又はその略号については,ストーブ本体に,刻印又は浮き出しの方法で表示する。ただし,アルミニウム,
その他の軽合金以外の金属銘板に刻印又は浮き出しの方法で表示し,ストーブ本体にかしめ又はねじ止め
したものは,ストーブ本体に刻印又は浮き出しの方法で表示したものとみなす。
a) 規格番号及び規格名称
例1 JIS S 2039(半密閉式石油ストーブ)
例2 JIS S 2039
半密閉式石油ストーブ
b) 種類[燃焼方式,給排気方式(“半密閉式”の表示は除く。)及び用途別方式(“暖房用”の表示は省い
てもよい。)。ただし,床暖房の機能をもつストーブは,“床暖房用”の表示をする。]
c) 型式の呼び
d) 使用燃料及び油タンク容量 (L)(油タンク容量の表示は,ストーブと油タンクが一体のものに限る。)
e) 暖房出力 (kW)(床暖房の機能をもつストーブは,床暖房・ストーブ同時運転時及びストーブ単独運
転時のそれぞれについて表示する。)
f) 床暖房出力 (kW)(床暖房の機能をもつストーブに限る。)

――――― [JIS S 2039 pdf 19] ―――――

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g) 燃料消費量 [kW (L/h) ](燃焼量の調節ができるものは,最大燃料消費量を表示する。この場合,床暖
房の機能をもつストーブでバーナが単数のものは,床暖房・ストーブ同時運転時及びストーブ単独運
転時,また,バーナが複数のものは,床暖房・ストーブ同時運転時,ストーブ単独運転時及び床暖房
単独運転時のそれぞれについて表示する。)
h) 熱効率 (%)(最大燃焼時及び最小燃焼時について表示する。この場合,床暖房の機能をもつストーブ
は,床暖房・ストーブ同時運転時及びストーブ単独運転時のそれぞれについて表示する。)
i) 床暖房効率 (%)(床暖房の機能をもつストーブで床暖房単独運転ができるものに限る。)
j) 加湿能力 (g/h)(ストーブに加湿器を内蔵しているものに限る。)
k) 加湿器水容量 (L)(ストーブに加湿器を内蔵しているものに限る。)
l) 電源電圧 (V)及び周波数 (Hz)(一般家庭用電源を使用したストーブに限る。)
m) 点火時及び燃焼時の周波数別の消費電力 (W)(床暖房の機能をもつストーブでバーナが単数のもの
は,床暖房・ストーブ同時運転時について表示する。ただし,バーナが複数のものは,床暖房・スト
ーブ同時運転時及び床暖房単独運転時のそれぞれについて表示する。)(一般家庭用電源を使用したス
トーブに限る。)
n) 製造業者名又はその略号
o) 製造年月又はその略号

12.2 取扱表示

  ストーブには,本体の見やすい箇所に,脱落しない方法及び容易に消えない方法で次の事項を表示する。
ただし,該当しない事項は,表示しなくてもよい。
なお,表示は見やすくするため,JIS Z 8305で規定する活字の10.5ポイント以上の大きさのものを使用
する。
a) 給油上の注意(ストーブと油タンクが一体のものに限る。)
b) 点火及び消火の方法
c) 火力調節の方法(燃焼量の調節ができるものに限る。)
d) 床暖房の温度調節方法(床暖房の機能をもつストーブに限る。)
e) 給水の方法及び貯湯タンク内の循環水の水位の確認(床暖房の機能をもつストーブに限る。)
f) 不凍液の使用など凍結に対する注意(床暖房の機能をもつストーブに限る。)
g) 床暖房運転及びストーブ運転の切換方法(床暖房の機能をもつストーブに限る。)
h) 温風用給気フィルタの掃除についての注意
i) タイマ運転の方法
j) 定期点検に関する注意(定期点検の頻度について表示する。)
k) 取扱説明書を読み,正しく使用する旨の注意
l) ガソリン厳禁又はガソリン使用禁止に関する注意
m) 衣類乾燥厳禁に関する注意
n) その他安全に使用する上で必要となる使用上の注意
適用時期は,附属書Aによる。

12.3 燃焼リングの表示

  ストーブの燃焼リングには,正しく取り付けるために,取付方向,取付位置などを容易に消えない方法
で表示する。ただし,取り付けのとき,誤取り付けのおそれがない構造のものは,表示しなくてもよい。

12.4 コック,つまみなどの表示

――――― [JIS S 2039 pdf 20] ―――――

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JIS S 2039:2009の国際規格 ICS 分類一覧

JIS S 2039:2009の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISA9504:2017
人造鉱物繊維保温材
JISC3301:2000
ゴムコード
JISC3306:2000
ビニルコード
JISC3307:2000
600Vビニル絶縁電線(IV)
JISC3312:2000
600Vビニル絶縁ビニルキャブタイヤケーブル
JISC3317:2000
600V二種ビニル絶縁電線(HIV)
JISC3327:2000
600Vゴムキャブタイヤケーブル
JISC4003:2010
電気絶縁―熱的耐久性評価及び呼び方
JISG3101:2015
一般構造用圧延鋼材
JISG3101:2020
一般構造用圧延鋼材
JISG3131:2018
熱間圧延軟鋼板及び鋼帯
JISG3141:2017
冷間圧延鋼板及び鋼帯
JISG3141:2021
冷間圧延鋼板及び鋼帯
JISG3446:2017
機械構造用ステンレス鋼鋼管
JISG3448:2016
一般配管用ステンレス鋼鋼管
JISG3452:2019
配管用炭素鋼鋼管
JISG3459:2016
配管用ステンレス鋼鋼管
JISG3459:2021
配管用ステンレス鋼鋼管
JISG3463:2019
ボイラ・熱交換器用ステンレス鋼鋼管
JISG3521:2018
硬鋼線
JISG3522:2014
ピアノ線
JISG4303:2012
ステンレス鋼棒
JISG4303:2021
ステンレス鋼棒
JISG4304:2012
熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
JISG4304:2021
熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
JISG4305:2012
冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
JISG4305:2021
冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
JISG4312:2019
耐熱鋼板及び鋼帯
JISG4313:2011
ばね用ステンレス鋼帯
JISG4314:2013
ばね用ステンレス鋼線
JISH3100:2018
銅及び銅合金の板及び条
JISH3260:2018
銅及び銅合金の線
JISH3270:2018
ベリリウム銅,りん青銅及び洋白の棒及び線
JISH3300:2018
銅及び銅合金の継目無管
JISH3320:2006
銅及び銅合金の溶接管
JISH3401:1966
銅棒
JISH3401:2001
銅及び銅合金の管継手
JISH4080:2015
アルミニウム及びアルミニウム合金継目無管
JISH4140:1988
アルミニウム及びアルミニウム合金鍛造品
JISH5301:1990
亜鉛合金ダイカスト
JISH5302:2006
アルミニウム合金ダイカスト
JISK6380:2014
ゴムパッキン材料―性能区分
JISR2304:1995
粘土質耐火れんが
JISR2501:1981
耐火モルタル
JISR3414:2012
ガラスクロス
JISS0011:2013
高齢者・障害者配慮設計指針―消費生活用製品における凸点及び凸バー
JISS0012:2018
アクセシブルデザイン―消費生活用製品のアクセシビリティ一般要求事項
JISS3019:1997
石油燃焼機器用油量調節器
JISS3020:2006
石油燃焼機器用油タンク
JISS3030:2009
石油燃焼機器の構造通則
JISS3031:2009
石油燃焼機器の試験方法通則
JIST0921:2017
アクセシブルデザイン―標識,設備及び機器への点字の適用方法
JISZ8305:1962
活字の基準寸法