JIS A 9501:2019 保温保冷工事施工標準 | ページ 16

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y
n 1 n
N y
(E.1)
1 n 1
ここに, N : 年間の償却率
n : 年利率
y : 使用年数(年)
Fcw Cf N (E.2)
ここに, Fcw : 施工価格(円/m又は円/ m2)
Cf : 単位数量当たりの施工費用(円/m又は円/ m2)
E.4 熱量価格(b)の考え方
熱量を得るために必要な費用は,燃料費,設備の償却費及び運転経費が含まれる。それぞれの費用の算
出は,次による。熱量価格(b)は,1年間に発生する総費用を1年間の総生産熱量で除したものとする。
a) 燃料費
1) 単位時間当たりの燃料費(Fc)は,式(E.3)及び式(E.4)によって求める。
Fw Ue Uh I (E.3)
Fc Up Fw (E.4)
2) 年間の燃料費(Fcy)は,次によって求める。
Fcy Fc Wh (E.5)
ここに, Fw : 単位時間当たりの燃料使用量(kg/h)
Fc : 単位時間当たりの燃料費(円/h)
Fcy : 年間の燃料費(円)
Ue : 単位時間当たりの生産熱量(kJ/h)
Uh : 燃料の単位発熱量(kJ/kg)
Iη : 設備の効率
Up : 燃料単価(円/kg)
Wh : 年間稼動時間(h)
b) 設備の償却費(Z)は,E.3 b) と同様の考え方で,設備投資金額の年間償却費を計算したものである。
y
n 1 n
N y
(E.1)
1 n 1
Z I N (E.6)
ここに, Z : 設備の償却費(円)
Ip : 設備の投資金額(円)
c) 運転経費(Oc)は,1年間に発生する総人件費,消耗品費,保険料,租税公課及び雑費の総計とする。
d) 熱量価格(b)は,年間総費用(Tc)と年間総生産熱量(Te)とから,式(E.7),式(E.8)及び式(E.9)によ
って求める。
Tc=Fcy+Z+Oc (E.7)
Te=Ue×Wh (E.8)
Tc
b (E.9)
Te
3.6
ここに, b : 熱量価格(円/W・h)
Tc : 年間総費用(円)

――――― [JIS A 9501 pdf 76] ―――――

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Te : 年間総生産熱量(kJ)
なお,この附属書に基づく計算の事例は,附属書Hを参照するのがよい。

――――― [JIS A 9501 pdf 77] ―――――

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附属書F
(参考)
保温材の使用温度について
F.1 一般
保温材の使用温度の上限の決め方は非常に困難で,使用条件(連続運転,間欠運転),使用される状態(水
分の有無,湿分の有無,密閉,振動,加圧下など)などによって大きく異なる。
表2表4では人造鉱物繊維保温材は熱間収縮温度,無機多孔質保温材及び発泡プラスチック保温材は
使用温度で示している。この値は長期にわたり使用可能な温度ということではなく,ある条件下での性能
値である。したがって,使用できる温度の上限ではない。実際には使用条件を考慮し,また,それぞれの
保温材の特性を加味して使用温度の上限を決定することが肝要である。
この附属書では,これらの材料の使用温度について,F.2F.5に注意事項を示す。
F.2 JIS A 9504(人造鉱物繊維保温材)
人造鉱物繊維保温材でいう熱間収縮温度とは,規定した荷重を加えた試験片を加熱していき,厚さの収
縮率が10 %となったときの温度をいう。注意事項を次に示す。
a) 人造鉱物繊維保温材は,約180 ℃以上ではバインダが分解し始め形状保持ができなくなる場合もある
(振動が大きい条件では性能保持が難しくなる。)。
b) 形状保持が必要な場合には,変形防止の補強をするか又はメタルラス,金網などの付いた製品を使用
することが望ましい。
c) 有機系バインダを用いている製品は,施工後初期段階の加温(約180 ℃以上)で発煙することがある
ので,屋内に使用する際,特に注意する。
F.3 JIS A 9510(無機多孔質保温材)
無機多孔質保温材でいう使用温度とは,線収縮率が2 %以下を保持できる温度をいう。はっ水性をもつ
無機多孔質保温材に使用しているはっ水剤は200 ℃250 ℃で分解するので,はっ水性はそれ以上の温度
では保持できないので注意を要する。
F.4 JIS A 9511(発泡プラスチック保温材)
発泡プラスチック保温材でいう使用温度は,JIS A 9511:2006に記載された数値を採用した。ビーズ法ポ
リスチレンフォーム,押出法ポリスチレンフォーム,硬質ウレタンフォーム及びフェノールフォームにつ
いては試験方法が記載されていないので,大きな変形,寸法変化のない経験的に使用できる温度の最高値
と想定している。
なお,発泡プラスチック保温材は,多湿又は水分の多い箇所で使用すると表示の使用温度より低い温度
域での変化が大きくなることがあるので,施工方法に十分注意する。
F.5 その他の注意事項
使用できる温度の上限は経験的に表2表4に示した値より,100 ℃200 ℃低い温度に設定するのがよ
い。ただし,発泡プラスチック保温材を除く。

――――― [JIS A 9501 pdf 78] ―――――

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附属書G
(参考)
保温材下腐食(CUI)に対する留意事項
G.1 一般
保温された配管の表面は腐食が生じやすい環境であることが問題となっており,この部分に生じる腐食
を特に,保温材下配管外面腐食(以下,CUIという。)と呼ぶ。この附属書は,CUIに対する理解を深め,
保温工事に当たって留意する事項を示したものである。
なお,CUIに関しては,一般財団法人エンジニアリング協会から,“石油精製業及び石油化学工業におけ
る保温材下配管外面腐食(CUI)に関する維持管理ガイドライン”(2012年2月)(平成1923年度 経済
産業省委託事業 : 石油精製業保安対策事業−被覆配管等の運転中検査技術に関する調査研究)が公表(平
成24年2月)されているので参照するのがよい。この附属書では,その要約を示す。
G.2 CUIの概要及び発生要因
G.2.1 概要
腐食反応及び腐食要因は,次のようにいわれている。
a) 腐食反応 CUIは大気腐食の一種と考えられる。外部から浸入した雨水又は保温材内部で凝縮した水
分が配管表面に形成する水膜を通じて鋼材の表面に腐食電池と呼ばれる電池が形成し,直流の電流が
流れる現象(電気化学反応)である。
b) 腐食要因 CUIが屋外大気中の炭素鋼の全面腐食と異なり,腐食浸食を局所化し,腐食速度を大きく,
しかもばらつかせている要因には次のものがある。
1) 配管表面に形成する水膜の厚み
2) 水膜の中に溶解する不純物
3) 保温材・外装材の存在
4) 常温から高温まで広範囲な運転温度
5) 腐食生成物,主にマグネタイト(Fe3O4)による腐食の加速効果
G.2.2 発生要因
a) 水膜の形成 水の供給源として,次のものが挙げられる。
1) 降雨,冷却水の飛まつ(沫)など外部から浸入するもの
2) 温度差による結露
3) 保温材と配管表面との隙間での毛管凝縮による結露
4) 海塩粒子,保温材などからの溶出イオンの潮解による水分の結露
b) 水膜の厚さ 配管表面の水膜の厚さは,電気化学反応を起こし,腐食を進行させる最も重要な要因で
ある。図G.1に水膜厚さ腐食速度の様式図を示す。最近の報告では,ピークが現れる水膜の厚さは,
炭素鋼においては10 μm50 μmであるとされている。

――――― [JIS A 9501 pdf 79] ―――――

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図G.1−表面湿潤状態の変化及び腐食速度の関係模式図
出典 : N. D. Tomashov, Corrosion, 20, 7t (1964).
G.3 CUIの発生しやすい箇所及び環境
ガイドラインでは,CUIの発生しやすい箇所及び環境として次を挙げている。具体的な箇所などを表G.1
に示す。
a) 保温材の不連続部 保温材を貫通するドレン・ベント配管などは保温材の切欠き構造となり,雨水な
どの浸入が生じやすい。
b) 外装材の劣化・損傷部 保温材外装板の腐食・劣化などの損傷を受けると,雨水などの浸入が生じや
すく,保温材部分が,湿潤環境となる。
c) 水の滞留箇所 保温材と配管材との間で,設計・施工・経年変化などの不具合箇所から発生する水滞
留箇所は湿潤環境を形成する。
d) 保温材中に湿気を吸収蓄積する環境 接続配管(枝管など)の保温した箇所では,配管の内部流体の
温度低下が生じやすく,露点環境を形成するような箇所では,湿潤環境となる。
e) 水噴霧・水蒸気・海水飛まつ(沫)にさらされる環境 保温材の外装板に水分が滴り落ちる環境では,
外装板の継ぎ目,又は損傷・劣化した部分から容易に保温材中に水分が浸透し,湿潤環境となる。

――――― [JIS A 9501 pdf 80] ―――――

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JIS A 9501:2019の国際規格 ICS 分類一覧

JIS A 9501:2019の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISA0202:2008
断熱用語
JISA1322:1966
建築用薄物材料の難燃性試験方法
JISA1412-2:1999
熱絶縁材の熱抵抗及び熱伝導率の測定方法―第2部:熱流計法(HFM法)
JISA5538:2003
壁・天井ボード用接着剤
JISA5547:2003
発泡プラスチック保温板用接着剤
JISA5549:2003
造作用接着剤
JISA5556:2012
工業用ステープル
JISA5556:2021
工業用ステープル
JISA5758:2016
建築用シーリング材
JISA9504:2017
人造鉱物繊維保温材
JISA9510:2016
無機多孔質保温材
JISA9511:2017
発泡プラスチック保温材
JISB0147:2004
ブラインドリベット―用語及び定義
JISB1122:1960
ボルト・ナット検査
JISB1122:2015
十字穴付きタッピンねじ
JISB1123:1952
リベット検査
JISB1123:2015
六角タッピンねじ
JISB1126:2015
つば付き六角タッピンねじ
JISB1181:2014
六角ナット
JISB7414:2018
ガラス製温度計
JISC1602:2015
熱電対
JISC2336:2012
電気絶縁用ポリ塩化ビニル粘着テープ
JISG3302:2019
溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯
JISG3312:2019
塗装溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯
JISG3313:2015
電気亜鉛めっき鋼板及び鋼帯
JISG3313:2021
電気亜鉛めっき鋼板及び鋼帯
JISG3314:2019
溶融アルミニウムめっき鋼板及び鋼帯
JISG3316:2019
鋼板製波板の形状及び寸法
JISG3317:2019
溶融亜鉛―5%アルミニウム合金めっき鋼板及び鋼帯
JISG3318:2019
塗装溶融亜鉛―5%アルミニウム合金めっき鋼板及び鋼帯
JISG3321:2019
溶融55%アルミニウム―亜鉛合金めっき鋼板及び鋼帯
JISG3322:2019
塗装溶融55%アルミニウム―亜鉛合金めっき鋼板及び鋼帯
JISG3350:2017
一般構造用軽量形鋼
JISG3350:2021
一般構造用軽量形鋼
JISG3352:2014
デッキプレート
JISG3547:2015
亜鉛めっき鉄線
JISG3551:2005
溶接金網及び鉄筋格子
JISG3551:2021
溶接金網及び鉄筋格子
JISG3553:2002
クリンプ金網
JISG3554:2002
きっ甲金網
JISG4305:2012
冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
JISG4305:2021
冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
JISG4309:2013
ステンレス鋼線
JISH4000:2014
アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条
JISH4001:2006
アルミニウム及びアルミニウム合金の焼付け塗装板及び条
JISH4160:1994
アルミニウム及びアルミニウム合金はく
JISK6804:2003
酢酸ビニル樹脂エマルジョン木材接着剤
JISZ1524:2009
包装用布粘着テープ
JISZ1528:2009
両面粘着テープ
JISZ1702:1994
包装用ポリエチレンフィルム
JISZ8806:2001
湿度―測定方法