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A 9501 : 2019
θd : 露点温度(℃)
θa : 周囲温度(℃)
5.7 防露の場合
防露材の防露厚さは,5.6 a) と同様の方法で求める。
5.8 経済的な保温厚さの算出
5.8.1 一般
経済的な保温厚さの算出方法は,5.8.2又は5.8.3による。
施工費用,熱量価格,年間使用時間,年利率,使用年数などは利用者自身が定めることが原則である。
なお,施工価格及び熱量価格の考え方を附属書Eに示す。
5.8.2 平面の場合
平面の場合,1年間の施工価格と放散熱量相当の熱量価格との和である年間総費用(Ff)は,式(30)によ
って求める。
Ff a d N b t q (30)
経済的な保温厚さ(de)は,式(30)が最小値をとるときの保温厚さとする。そのときの放散熱量(q)は,
式(31)及び式(32)によって求める。また,平均熱伝導率(λm)を求めるための主な保温材又は保冷材の熱伝
導率算出参考式を表2表4に示す。
1
q si a (31)
T
d 1
RT R Rse (32)
m hse
5.8.3 管の場合
管の場合,1年間の施工価格と放散熱量相当の熱量価格との和である年間総費用(Fl)は,式(33)によっ
て求める。
π De2 Di2
Fl a N b t ql
4
(pdf 一覧ページ番号 )
De Di
d
2
経済的な保温厚さ(de)は,式(33)が最小値をとるときの保温厚さとする。そのときの放散熱量(ql)は,
式(7)及び式(34)によって求める。
また,平均熱伝導率(λm)を求めるための主な保温保冷材の熱伝導率算出参考式を表2表4に示す。
1
ql si a (7)
Tl
De
ln
Di 1
RTl Rl Rle (34)
2 π m hse π De
ここに, Ff : 平面の場合の保温による年間総費用(円/m2)
Fl : 管の場合の保温による年間総費用(円/m)
a : 単位体積当たりの工事費(円/m3)
b : 熱量価格[円/(kW・h)]
t : 年間使用時間(h)
n : 年利率
――――― [JIS A 9501 pdf 21] ―――――
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y : 使用年数(年)
y
n 1 n
N : 償却率 N y
1 n 1
q : 平面の場合の放散熱量(W/m2)
ql : 管の場合の放散熱量(W/m)
RT : 平面の場合の全体の熱抵抗(m2・K/W)
R : 平面の場合の保温材の熱抵抗(m2・K/W)
Rse : 平面の場合の表面熱抵抗(m2・K/W)
RTl : 管の場合の全体の熱抵抗(m・K/W)
Rl : 管の場合の保温材の熱抵抗(m・K/W)
Rle : 管の場合の表面熱抵抗(m・K/W)
de : 経済的な保温厚さ(m)
λm : 保温材の平均熱伝導率[W/(m・K)]
hse : 表面熱伝達率[W/(m2・K)]
θsi : 保温材の内面温度(℃)
θa : 周囲温度(℃)
Di : 保温材の内径(m)
De : 保温材の外径(m)
6 保温工事施工法
6.1 使用する保温材
6.1.1 一般事項
一般事項は,次による。
a) 使用する保温材の選定に当たっては,箇条4を参照し,安全性及び施工性を考慮し,適切なものを選
ぶ。
b) 使用温度の範囲は,保温材にそれぞれの使用温度が示されているが,これは一定の条件下の値であり,
保温材によって長期安定性は異なるので注意して選定する。
6.1.2 材料の選定
材料の選定は,次による。
a) 使用する保温材は,箇条4から,適切な材料及び種類を選定する。
b) それぞれの保温材の使用できる最高温度については,附属書Fを参照するのがよい。
c) アルミニウム板を使用する場合は,アルカリ腐食の防止に留意する。
d) 被保温面の温度が150 ℃未満の場合は,保温材下腐食が生じやすい環境であるため,材料の選定には
特に注意を要する。
6.1.3 施工厚さ
保温材の施工厚さは,5.3のa),b),e),f),g) 及びh) による。
6.2 使用する主な副資材
6.2.1 外装材
工事に使用する外装材の選定に当たっては,次の事項を考慮して決定する。
a) 耐候性・耐久性・耐熱性・耐腐食性・耐摩耗性
b) 耐酸性・耐アルカリ性・耐溶剤性
c) 保温材の形状と施工場所との適合性
d) 安全性(特異な臭気及び粉じんが発生しないなど。)
――――― [JIS A 9501 pdf 22] ―――――
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e) 施工性
6.2.1.1 金属製外装材
金属製外装材3) は,表1によるか又はこれらと同等以上の耐候性4) をもつものとする。
注3) 耐候性材料として使用される金属板には,普通は平板,丸波板及び角波板がある。
4) 同等以上の耐候性をもつ材料として,塗装されたステンレス鋼板,塩化ビニル鋼板,ふっ素樹
脂鋼板,シリコーンポリエステル鋼板などがある。
6.2.1.2 その他の外装材
室内外などの外装材には,6.2.1.1のほかに,表1のその他の外装材を使用してもよい。
6.2.2 その他の材料
6.2.2.1 緊縛材
緊縛材は,小口径の配管の場合は線材,大口径の配管,容器などの場合には鋼帯を使用し,それぞれ材
質は,温度・耐食・強度などを考慮して表1によるか又はこれらと同等以上の品質をもつものとする。
6.2.2.2 その他の材料
保温工事に使用するその他の材料としての,止め付け材・目地材・充材・防水材などは,表1の雑材
の項によるか,又は次による。
a) 目地部及び空隙に充する材料として,人造鉱物繊維などの保温材を使用してもよい。
b) マスチック及びコーキング材は高温の配管,機器などでは,燃焼の危惧があるため,選定には注意が
必要である。
6.3 保温工事の施工要領
6.3.1 一般事項
一般事項は,次による。
a) 被保温面は,ごみ・水・氷などの異物の付着がないことを確認する。
b) 保温材の保管,運搬及び施工中において,雨水などの水ぬれがないよう注意する。
c) 保温材ずれ止め及び配管サポートは,保温施工前に取り付けられていることを確認する。
6.3.2 施工
6.3.2.1 配管及び継手類
配管及び継手類の保温施工は,次による。
a) 配管に,保温筒を密着させ,緊縛材で緊縛する。緊縛は,保温筒1本につき2か所以上とする(図1
参照)。
b) 保温筒は,通常,厚さが75 mm以下の場合は単層,75 mmを超える場合は,複層で取り付ける(図1
及び図2参照)。
c) 複層の場合は,保温筒の1層目,2層目及びその上の層の円周方向及び長さ方向の継ぎ目は,同一箇
所に重ならないよう施工する(図2参照)。
d) 垂直配管には,保温筒がずり落ちないように,適所に保温材ずれ止めを取り付ける。その下に伸縮部
を設け,人造鉱物繊維保温材を圧縮して詰め込む(図3及び図4参照)。
e) 6.2.1.1に規定する金属製外装材を使用する場合,継ぎ目は,長さ方向は,はぜ掛け,タッピンねじ止
め又はボタンパンチはぜとする。また,円周方向の重ね部は,ひも出し加工し重ね合わせとする(図
5参照)。
f) 垂直配管の外装の場合は,雨水が浸入しないように円周方向の重ね部は全て下向きとし長さ方向に通
常,25 mm50 mm重ね合わせ,ひも出し加工する。また,ひも出し加工の後つり子で引っ掛けて施
――――― [JIS A 9501 pdf 23] ―――――
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工するのがよい(図6及び図7参照)。
g) エルボ部の保温材取付けは,保温筒をひじ継ぎ加工するか,保温板又は保温筒をえび状に切断する,
又は成形品を取り付ける。人造鉱物繊維保温材を使用する場合は,隙間なく密着させ,緊縛材で緊縛
する(図8,図9及び図10参照)。
h) エルボ部の外装は,6.2.1.1に規定する金属製外装材を使用する場合,ひじ継ぎ加工,又は円周方向に
ひも出し加工したえび継ぎとし,長さ方向ははぜ掛けとする,又は成形品を取り付ける(図8,図9
及び図11参照)。
i) その他の外装材を使用する場合は,施工場所,施工方法,部位などに応じ,受渡当事者間で協議し決
定する。
6.3.2.2 バルブ
バルブの保温施工は,次のうちから選択する。
a) 取外し可能な形に加工した保温カバーを製作し,取り付ける。人造鉱物繊維保温材を保温カバーの内
面に取り付けるか,バルブに直接取り付け,6.2.2に規定するきっ甲金網などで緊縛する(図12及び
図13参照)。
b) バルブの上に,直接,人造鉱物繊維保温材を取り付け,線材,きっ甲金網などで緊縛する。仕上げ材
として水練り保温材などをこて塗りし,仕上げる(図14参照)。
c) 保温筒をバルブに合わせて切断して取り付け,空隙に人造鉱物繊維保温材を充し,鉄線,きっ甲金
網などで緊縛する。仕上げ材として水練り保温材などをこて塗りし,仕上げる(図15参照)。
d) 断熱布団をバルブに直接取り付け,鉄線,ベルト,マジックテープなどで緊縛する(図16参照)。
6.3.2.3 フランジ
フランジの保温施工は,次のうちから選択する。
a) フランジの保温施工は,取外し可能な形に加工した保温カバーを製作し,取り付ける。人造鉱物繊維
保温材は,保温カバーの内面に取り付ける(図17参照)か,又はフランジに直接取り付け,きっ甲金
網などで緊縛する(図18参照)。
b) 断熱布団をフランジに直接取り付け,鉄線,ベルト,マジックテープなどで緊縛する(図19参照)。
6.3.2.4 機器・塔槽類
機器・塔槽類の保温施工は,次による。
a) 被保温面に保温板を密着させ,6.2.2.1で規定する緊縛材で緊縛する。頂部及び鏡部は,保温板を曲面
に合わせて切断し取り付け,フロートリングを設け放射状に6.2.2.1で規定する緊縛材で緊縛する。保
温板を取り付け後,きっ甲金網で補強し,水練り保温材などをこて塗りしてもよい。最後に6.2.1で規
定する外装材で仕上げる(図20,図21及び図22参照)。
b) 被保温面に溶接したボルト,又はナット(ナットの場合は,ボルトなどをナットに取り付ける)を利
用して,保温板及び外装材を取り付ける(図21参照)。
c) フランジ及びマンホールの部分は,取外し可能な形に加工した保温カバーを製作し,取り付ける(図
23及び図24参照)。
6.3.2.5 煙風道
煙風道の保温施工する場合は,次による。
a) 煙風道本体に保温材及び外装材を取り付けるためのびょう(鋲)及び支持金具を溶接する。
b) 被保温面に保温材を取り付け,6.2.2.1で規定する線材などで緊縛する。
なお,煙風道本体と保温材との間に,空気層を設けてもよい。
――――― [JIS A 9501 pdf 24] ―――――
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c) 屋外に設置する煙風道の天井部外装材には,傾斜を付ける(図25参照)。
7 保冷工事施工法
7.1 使用する保冷材
7.1.1 一般事項
一般事項は,次による。
a) 使用する保冷材の選定に当たっては,箇条4を参照し,安全性及び施工性を考慮し,適切なものを選
び,保冷材の透湿率が大きい場合には,防湿材などを使用する。
b) 使用温度において,熱収縮によるクラック,継ぎ目部などに隙間を生じにくい材料を選択する。
c) 荷重のかかる箇所へは,材料が荷重に耐えられるものを使用する。
d) −100 ℃以下の極低温の施工法については,使用する材料及び被施工物の低温特性などを考慮して,
個々に検討する。
7.1.2 材料の選定
使用する保冷材は,箇条4から,適切な材料及び種類を選定する。
7.1.3 施工厚さ
保冷材の施工厚さは,5.3のc) 及びd) による。
7.2 使用する主な副資材
7.2.1 外装材
工事に使用する外装材の選定に当たっては,6.2.1を考慮し,6.2.1.1又は6.2.1.2から選択する。
7.2.2 その他の材料
7.2.2.1 緊縛材
保冷材及び外装材を,所定の箇所へ固定又は支持する緊縛材は,温度・耐食・強度などを考慮して,表
1によるか又はこれらと同等以上の品質をもつものとする。
7.2.2.2 補強材
保冷材及び外装材の止め付けなどに使用する補強材は,表1の雑材の項から適宜選択する。
7.2.2.3 接着剤
保冷材同士の接着に使用される接着剤は,表1によるか又はこれらと同等以上の品質をもつものとする。
これらの接着剤は,保冷材の保冷面への固定又は一時的な仮押さえに使用してもよい。
7.2.2.4 ジョイントシーラ
保冷材間の継ぎ目,突出物との継ぎ目などに防湿の目的で使用するジョイントシーラは,表1による。
7.2.2.5 防湿材
保冷材の外表面に使用する防湿材は,表1による。
7.2.2.6 防水材
外装材を貫通した金具などの周り,外装材の重ね合わせ部,保冷端部などに使用する防水材は,表1の
雑材の項に示したコーキング材とする。
7.3 保冷工事施工要領
7.3.1 一般事項
一般事項は,次による。
a) 被保冷面は,ごみ・水・氷などの異物の付着がないことを確認する。
b) 保冷材の保管,運搬及び施工中において,雨水などの水ぬれがないよう注意する。
――――― [JIS A 9501 pdf 25] ―――――
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JIS A 9501:2019の国際規格 ICS 分類一覧
- 27 : エネルギー及び熱伝達工学 > 27.220 : 熱回収.断熱
JIS A 9501:2019の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISA0202:2008
- 断熱用語
- JISA1322:1966
- 建築用薄物材料の難燃性試験方法
- JISA1412-2:1999
- 熱絶縁材の熱抵抗及び熱伝導率の測定方法―第2部:熱流計法(HFM法)
- JISA5538:2003
- 壁・天井ボード用接着剤
- JISA5547:2003
- 発泡プラスチック保温板用接着剤
- JISA5549:2003
- 造作用接着剤
- JISA5556:2012
- 工業用ステープル
- JISA5556:2021
- 工業用ステープル
- JISA5758:2016
- 建築用シーリング材
- JISA9504:2017
- 人造鉱物繊維保温材
- JISA9510:2016
- 無機多孔質保温材
- JISA9511:2017
- 発泡プラスチック保温材
- JISB0147:2004
- ブラインドリベット―用語及び定義
- JISB1122:1960
- ボルト・ナット検査
- JISB1122:2015
- 十字穴付きタッピンねじ
- JISB1123:1952
- リベット検査
- JISB1123:2015
- 六角タッピンねじ
- JISB1126:2015
- つば付き六角タッピンねじ
- JISB1181:2014
- 六角ナット
- JISB7414:2018
- ガラス製温度計
- JISC1602:2015
- 熱電対
- JISC2336:2012
- 電気絶縁用ポリ塩化ビニル粘着テープ
- JISG3302:2019
- 溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯
- JISG3312:2019
- 塗装溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯
- JISG3313:2015
- 電気亜鉛めっき鋼板及び鋼帯
- JISG3313:2021
- 電気亜鉛めっき鋼板及び鋼帯
- JISG3314:2019
- 溶融アルミニウムめっき鋼板及び鋼帯
- JISG3316:2019
- 鋼板製波板の形状及び寸法
- JISG3317:2019
- 溶融亜鉛―5%アルミニウム合金めっき鋼板及び鋼帯
- JISG3318:2019
- 塗装溶融亜鉛―5%アルミニウム合金めっき鋼板及び鋼帯
- JISG3321:2019
- 溶融55%アルミニウム―亜鉛合金めっき鋼板及び鋼帯
- JISG3322:2019
- 塗装溶融55%アルミニウム―亜鉛合金めっき鋼板及び鋼帯
- JISG3350:2017
- 一般構造用軽量形鋼
- JISG3350:2021
- 一般構造用軽量形鋼
- JISG3352:2014
- デッキプレート
- JISG3547:2015
- 亜鉛めっき鉄線
- JISG3551:2005
- 溶接金網及び鉄筋格子
- JISG3551:2021
- 溶接金網及び鉄筋格子
- JISG3553:2002
- クリンプ金網
- JISG3554:2002
- きっ甲金網
- JISG4305:2012
- 冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
- JISG4305:2021
- 冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
- JISG4309:2013
- ステンレス鋼線
- JISH4000:2014
- アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条
- JISH4001:2006
- アルミニウム及びアルミニウム合金の焼付け塗装板及び条
- JISH4160:1994
- アルミニウム及びアルミニウム合金はく
- JISK6804:2003
- 酢酸ビニル樹脂エマルジョン木材接着剤
- JISZ1524:2009
- 包装用布粘着テープ
- JISZ1528:2009
- 両面粘着テープ
- JISZ1702:1994
- 包装用ポリエチレンフィルム
- JISZ8806:2001
- 湿度―測定方法