JIS S 2109:2019 家庭用ガス温水機器 | ページ 19

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A.3 機器の構造,材料及び寸法
A.3.1 構造一般
機器及び機器の各部の構造は,ガス漏れ,火災などに関する安全性及び耐久性を考慮して作られ,通常
の輸送,設置,使用などに対して,破損又は使用上支障がある変形などを生じない構造とし,次の各項に
適合しなければならない。A.3全般について,試験は9.16によって行う。
a) ガス接続口は,A.4.2に規定するねじとし,容易に接続できる位置になければならない。
b) 機器は,立消え安全装置を備えていなければならない。
A.3.2 材料
機器に使用する材料は,通常の使用及び保守条件において受ける可能性がある機械的,化学的及び熱的
作用に耐えるものであり,かつ,次の各項に適合しなければならない。
a) ガスを内包する部分,フィン及び空気調節器の材料は,JIS S 2093の表19(材料試験)の1(耐熱性
試験)によって試験を行い,500 ℃で溶融しない材料でなければならない。ただし,パッキン類(ダ
イアフラム及びゴム製弁体を含む。以下,同じ。),シール材(グリースを含む。以下,同じ。)などの
気密保持部材は,この限りではない。
b) ガスを内包する部分,熱交換部,空気調節器,燃焼ガスの通る部分,密閉式の給排気筒トップ,密閉
式の排気筒トップ及び給気筒トップ,密閉式の気密構成部,並びに屋外式のケーシングの材料は,次
の1)3) のいずれかに適合する耐食性材料とし,かつ,不燃性でなければならない。ただし,パッキ
ン類,シール材などの気密保持部材,密閉式の気密構成部であって,熱的影響を受けない箇所にあり,
かつ,振動などの機械的影響を受ける給気部の部材,並びに屋外式のケーシングであって,取っ手,
操作部,及び通常使用時に熱的影響を受けるおそれがない部分の部材は,不燃性でなくてもよい。ま
た,BFのふろがまのケーシング及び給排気部の材料は,次のいずれかに適合する耐食性材料でなけれ
ばならない。
1) 表A.2に示すもの。
2) IS S 2093の表19の2 a)(金属材料の塩水噴霧試験)によって24時間(BFのふろがまのケーシン
グ及び給排気部については192時間)試験を行い,腐食がないこと又はレイティングナンバが9.8
から6までの腐食面積率であることを確認したもの。
3) 塗装による表面処理を施した金属材料であって,JIS S 2093の表19の2 b)(塗膜の塩水噴霧試験)
によって24時間(BFのふろがまのケーシング及び給排気部については192時間)試験を行い,さ
び,膨れ及び離がないことを確認したもの。ここで,“表面”とは,ガスの通る部分(バーナ及び
ノズル以外の部分に限る。),器具栓,密閉式の給排気筒トップ,密閉式の排気筒トップ及び給気筒
トップ,密閉式の気密構成部,屋外式のケーシング,BFのふろがまのケーシング並びにBFのふろ
がまの給排気部については外面を,燃焼ガスの通る部分については内面を,バーナ,ノズル,熱交
換部及び空気調節器については内面及び外面をいう。

――――― [JIS S 2109 pdf 91] ―――――

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表A.2−耐食性のある金属材料
材料 適用規格
鋳物 JIS H 5120
JIS H 5202
ダイカスト JIS H 5301
JIS H 5302
ステンレス鋼材 JIS G 3446
JIS G 3459
JIS G 4303
JIS G 4304
JIS G 4305
JIS G 4308
JIS G 4313
JIS G 4314
表面処理鋼材 JIS G 3302
JIS G 3313
JIS G 3314
アルミニウム及び JIS H 4000
アルミニウム合金材 JIS H 4040
JIS H 4080
JIS H 4090
JIS H 4100
銅及び銅合金 JIS C 3101
JIS C 3102
JIS H 3100
JIS H 3250
JIS H 3300
JIS H 3320
JIS G 5501に規定された鋳鉄品で2 mm以上の肉厚のあるものは,
耐食性のある材料とみなす。
c) ガスの通る部分に使用するパッキン類,シール材などの気密保持部材は,次による。
1) ゴム,プラスチックなどの材料は,JIS S 2093の表19の3 a)(ガスケット類一般)によって試験を
行い,質量変化率が20 %以内であり,かつ,使用上支障がある軟化,ぜい(脆)化などがあっては
ならない。また,ゴム[JIS B 2401-1の表2(Oリングに用いる材料の種類及びその識別記号)の一
般用ニトリルゴム(NBR),燃料用ニトリルゴム(NBR),ふっ素ゴム(FKM)及びエチレンプロピ
レンゴム(EPDM)に適合するものは除く。]は,JIS S 2093の表19の3 b)(ゴム製のガスケット及
び弁)によって試験を行い,n-ペンタンの1時間当たりの透過量が5 mg以下でなければならない。
2) シール材は,JIS S 2093の表19の3 c)(シール材)によって試験を行い,質量変化率がガス温度20 ℃
の場合10 %以内,ガス温度4 ℃の場合25 %以内でなければならない。
A.3.3 機種別の構造及び寸法
A.3.3.1 瞬間湯沸器の構造
瞬間湯沸器の構造は,次による。
a) 元止め式の機器 元止め式の機器は,次による。
1) .4.7に規定する給水自動ガス弁を備えていなければならない。

――――― [JIS S 2109 pdf 92] ―――――

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2) 燃焼室内の圧力が正圧になるものは,熱交換部損傷安全装置を備えていなければならない。
b) 先止め式の機器 先止め式の機器は,次による。
1) .4.7に規定する給水自動ガス弁を備えていなければならない。
2) 燃焼室内の圧力が正圧になるものは,熱交換部損傷安全装置を備えていなければならない。
A.3.3.2 ふろがまの構造
ふろがまの構造は,次による。
a) 空だき安全装置又は空だき防止装置を備えていなければならない。
b) 元止め式の給湯部をもつふろがま 元止め式の給湯部をもつふろがまの給湯部は,次による。
1) 通常,A.4.7に規定する給水自動ガス弁を備えていなければならない。ただし,給水自動ガス弁を備
えていないものは,断水安全装置を備えていなければならない。
2) 燃焼室内の圧力が正圧になるものは,熱交換部損傷安全装置を備えていなければならない。
c) 先止め式の給湯部をもつふろがま 先止め式の給湯部をもつふろがまの給湯部は,次による。
1) .4.7に規定する給水自動ガス弁を備えていなければならない。
2) 燃焼室内の圧力が正圧になるものは,熱交換部損傷安全装置を備えていなければならない。
A.3.4 屋内式機器の給排気方式別の構造及び寸法
A.3.4.1 開放式の瞬間湯沸器
開放式の瞬間湯沸器は,次による。
a) 表示ガス消費量は,12 kW以下でなければならない。
b) 不完全燃焼防止装置を備えていなければならない。
A.3.4.2 自然排気式(CF)の機器
自然排気式の機器は,次による。
a) 表A.3又は表A.4の表示ガス消費量の欄に示す表示ガス消費量に応じて,同表の排気筒の内径の欄に
掲げる内径以上の排気筒が取り付けられなければならない。取り付けることができる構造とは,排気
筒を取り付ける部分の外径が表示ガス消費量に応じた排気筒の内径を超えるものであり,当該内径寸
法以下の排気筒が取り付けられない構造をいう。また,排気筒を取り付ける部分の外径寸法のマイナ
ス許容差は,3 mmとする。
表A.3−瞬間湯沸器の表示ガス消費量による排気筒の内径
表示ガス消費量 13 16 19 22 27 30 42 55 70
kW 以下 以下 以下 以下 以下 以下 以下 以下 以下
排気筒の内径
90 100 110 120 130 140 160 180 200
mm
表A.4−ふろがまの表示ガス消費量による排気筒の内径
表示ガス消費量 10 11 13 16 19 30 42
kW 以下 以下 以下 以下 以下 以下 以下
排気筒の内径
75 80 90 100 110 120 140
mm
b) 逆風止めを備えていなければならない。
c) 不完全燃焼防止装置を備えていなければならない。

――――― [JIS S 2109 pdf 93] ―――――

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A.3.4.3 強制排気式(FE)の機器
強制排気式の機器は,次による。
a) 表A.1及びA.4.5.2に規定する排気閉塞安全装置,又は表A.1及びA.4.5.3に規定する過大風圧安全装
置を備えていなければならない。
b) 不完全燃焼防止装置を備えていなければならない。
A.3.5 屋外式機器の構造及び寸法
屋外式の機器は,ケーシング及び給排気部内に異物(直径16 mmの鋼球)が入らない構造でなければな
らない。
A.4 部品の構造及び寸法
A.4.1 構造及び寸法一般
構造及び寸法については,次の各項に適合しなければならない。A.4全般について,試験は9.16によっ
て行う。
A.4.2 ガス接続口
ガス接続口に使用するねじは,JIS B 0203の規定によるものでなければならない。
A.4.3 給排気筒トップ,給気筒トップ及び排気筒トップ
バランス外壁式(BF-W)及び強制給排気外壁式(FF-W)の機器に用いる給排気筒トップの屋外に出る
開口部,及びFF-W式のふろがまであって,排気筒トップだけを共用給排気筒に接続するものの給気筒ト
ップは,防鳥構造(直径16 mmの鋼球が入らない構造)でなければならない。
A.4.4 電気点火装置
放電火花を利用して点火を行うものは,次による。
a) 電極部は,通常の使用状態で常時黄炎が触れない位置になければならない。ここで,常時黄炎が触れ
ないとは,JIS S 2093の表10の試験条件とし,15分間燃焼したとき,電極部に黄炎が1分間に30秒
以上連続して触れていないことをいう。
b) 電極は,位置及び電極間隙が通常の使用状態で変化しないよう固定しなければならない。
c) 高圧配線の充電部と非充電金属部との間は,電極間隙以上の十分な空間距離が保たれているか,又は
点火動作時に漏電することがない絶縁抵抗が50 MΩ以上の電気絶縁措置を施さなければならない。
d) 通常の使用において,手を触れるおそれがある高圧配線の部分には,絶縁抵抗が50 MΩ以上の電気絶
縁被覆を施さなければならない。
A.4.5 安全装置
A.4.5.1 立消え安全装置
立消え安全装置は,次による。
a) 炎検出部が損傷した場合に,自動的にバーナへのガス通路を閉ざさなければならない。ここで,炎検
出部が損傷した場合とは,熱電対式のものは起電力が起きない状態,膨張式のものはその膨張機構が
弁を操作しない状態,フレームロッド式のものは電流が流れない状態及び電極部が短絡した状態,光
電式のものは電流が流れない状態をいう。
b) 炎検出部は,パイロットバーナなどとの関係位置が通常の使用状態で変化することのないよう保持し
なければならない。
c) 立消え安全装置と制御基板との接続部は,特殊工具,専用端子などを使用しないと接続できない構造
でなければならない。ただし,接続部を特殊工具で固定するボックスなどで保護している構造でもよ

――――― [JIS S 2109 pdf 94] ―――――

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い。
A.4.5.2 排気閉塞安全装置
排気閉塞安全装置は,次による。
a) 通常の使用状態において,その取付位置が容易に変化せず,かつ,容易に手を触れることのできない
位置に取り付ける。
b) 検知部が損傷した場合に,自動的にバーナへのガス通路を閉ざさなければならない。
c) 排気閉塞安全装置と制御基板との接続部は,特殊工具,専用端子などを使用しないと接続できない構
造でなければならない。ただし,接続部を特殊工具で固定するボックスなどで保護している構造でも
よい。
A.4.5.3 過大風圧安全装置
過大風圧安全装置は,次による。
a) 通常の使用状態において,その取付位置が容易に変化せず,かつ,容易に手を触れることのできない
位置に取り付ける。
b) 検知部が損傷した場合に,自動的にバーナへのガス通路を閉ざさなければならない。
c) 過大風圧安全装置と制御基板との接続部は,特殊工具,専用端子などを使用しないと接続できない構
造でなければならない。ただし,接続部を特殊工具で固定するボックスなどで保護している構造でも
よい。
A.4.5.4 不完全燃焼防止装置
不完全燃焼防止装置は,次による。
a) 通常の使用状態において,その取付位置が容易に変化せず,かつ,容易に手を触れることのできない
位置に取り付ける。
b) 検知部が損傷した場合に,自動的にバーナへのガス通路を閉ざさなければならない。
c) 不完全燃焼防止装置と制御基板との接続部は,特殊工具,専用端子などを使用しないと接続できない
構造でなければならない。ただし,接続部を特殊工具で固定するボックスなどで保護している構造で
もよい。
A.4.5.5 燃焼ガスの流出安全装置
燃焼ガスの流出安全装置は,次による。
a) 通常の使用状態において,その取付位置が容易に変化してはならない。
b) 検知部が損傷した場合に,自動的にバーナへのガス通路を閉ざさなければならない。
c) 燃焼ガスの流出安全装置と制御基板との接続部は,特殊工具,専用端子などを使用しないと接続でき
ない構造でなければならない。ただし,接続部を特殊工具で固定するボックスなどで保護している構
造でもよい。
A.4.5.6 熱交換部損傷安全装置
熱交換部損傷安全装置は,次による。
a) 通常の使用状態において,その取付位置が容易に変化せず,かつ,容易に手を触れることのできない
位置に取り付ける。
b) 検知部が損傷した場合に,自動的にバーナへのガス通路を閉ざさなければならない。
c) 熱交換部損傷安全装置と制御基板との接続部は,特殊工具,専用端子などを使用しないと接続できな
い構造でなければならない。ただし,接続部を特殊工具で固定するボックスなどで保護している構造
でもよい。

――――― [JIS S 2109 pdf 95] ―――――

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JIS S 2109:2019の国際規格 ICS 分類一覧

JIS S 2109:2019の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISA1406:1974
屋内換気量測定方法(炭酸ガス法)
JISB0202:1999
管用平行ねじ
JISB0203:1999
管用テーパねじ
JISB2061:2017
給水栓
JISB2401-1:2012
Oリング―第1部:Oリング
JISB8410:2004
水道用減圧弁
JISC3101:1994
電気用硬銅線
JISC3102:1984
電気用軟銅線
JISC3301:2000
ゴムコード
JISC3306:2000
ビニルコード
JISC3312:2000
600Vビニル絶縁ビニルキャブタイヤケーブル
JISC3327:2000
600Vゴムキャブタイヤケーブル
JISC8303:2007
配線用差込接続器
JISC8358:1994
電気器具用差込接続器
JISC8515:2017
一次電池個別製品仕様
JISG3302:2019
溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯
JISG3313:2015
電気亜鉛めっき鋼板及び鋼帯
JISG3313:2021
電気亜鉛めっき鋼板及び鋼帯
JISG3314:2019
溶融アルミニウムめっき鋼板及び鋼帯
JISG3446:2017
機械構造用ステンレス鋼鋼管
JISG3459:2016
配管用ステンレス鋼鋼管
JISG3459:2021
配管用ステンレス鋼鋼管
JISG4303:2012
ステンレス鋼棒
JISG4303:2021
ステンレス鋼棒
JISG4304:2012
熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
JISG4304:2021
熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
JISG4305:2012
冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
JISG4305:2021
冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
JISG4308:2013
ステンレス鋼線材
JISG4313:2011
ばね用ステンレス鋼帯
JISG4314:2013
ばね用ステンレス鋼線
JISG5501:1995
ねずみ鋳鉄品
JISH3100:2018
銅及び銅合金の板及び条
JISH3250:2015
銅及び銅合金の棒
JISH3250:2021
銅及び銅合金の棒
JISH3300:2018
銅及び銅合金の継目無管
JISH3320:2006
銅及び銅合金の溶接管
JISH4000:2014
アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条
JISH4040:2015
アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線
JISH4080:2015
アルミニウム及びアルミニウム合金継目無管
JISH4090:1990
アルミニウム及びアルミニウム合金溶接管
JISH4100:2015
アルミニウム及びアルミニウム合金の押出形材
JISH5120:2016
銅及び銅合金鋳物
JISH5202:2010
アルミニウム合金鋳物
JISH5301:1990
亜鉛合金ダイカスト
JISH5302:2006
アルミニウム合金ダイカスト
JISS2075:2011
家庭用ガス・石油温水機器のモード効率測定法
JISS2091:2013
家庭用燃焼機器用語
JISS2093:2019
家庭用ガス燃焼機器の試験方法
JISS2149:1993
ガス燃焼機器用バイメタルサーモスイッチ
JISS2150:1993
ガス燃焼機器用手動ガスバルブ
JISS2151:1993
ガス燃焼機器用自動ガスバルブ
JISS3200-1:1997
水道用器具―耐圧性能試験方法