38
K 2301 : 2011
トラップを再び吸収管に接続する。
2.5) バーナを燃焼管から取り外し,試料ガスを発熱量に応じて表10に示す流量で流し,空気を500 L/h
800 L/hの割合で流しながら速やかに点火する。点火には,硫黄分を含むマッチなどを用いては
ならない。
2.6) 炎の状態を見ながら正常なブンゼン炎にして,バーナを燃焼管内に挿入すると同時にガスメータ
の目盛を読む。炎が完全燃焼の状態になるように,ガス流量及び空気流量を調節する。
2.7) 適量の試料ガスを燃焼させた後,ガスメータの目盛を読み,直ちにバーナを取り外し,試料ガス
並びに吸引ポンプ及び送風ポンプを止める。
2.8) ガスメータの読みから,箇条5 e)によって燃焼に用いた試料ガスの体積を計算する。
c) 法(酸水素炎燃焼法) C法に用いる装置及び操作は,次による。
1) 法に用いる燃焼装置の例を図22及び図23に示す。この場合,吸引ポンプにはオイルレスのもの
を用い,冷却系の接続管は,軟質ポリ塩化ビニル管などを用い,接続部をホースバンド,針金など
でとめる。ガスメータには,あらかじめ試料ガスを十分に通して,メータ内の水を試料ガスで飽和
させておくとともに,試料ガスラインの置換をあらかじめ十分行っておく。
図22−C法に用いる燃焼装置の例
――――― [JIS K 2301 pdf 41] ―――――
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K 2301 : 2011
単位 mm
注記 バーナ及び燃焼管は石英製,その他の部分は硬質1級ガラス製のものを用いる。
図23−C法に用いる燃焼装置用の燃焼管,吸収管及びバーナの例
2) 操作 燃焼操作は,次による。
警告 この方法は,酸水素炎で高温燃焼を行うので,安全面には常に配慮し,顔面保護具又は保
護めがね,皮革製手袋などの防護器具を身に着けて行う。特に,燃焼中の断水,停電,真
空ポンプの停止などの異常時に対する試料の燃焼中断,バーナの抜き出し,水素減圧弁の
閉鎖などの対策及び手順をあらかじめ確立しておく。操作方法は,機種によって異なるの
で,操作手順,酸素及び水素の流量・圧力調整並びに系内の減圧度などは,装置ごとに定
められている取扱説明書に従って行う。
2.1) ガス配管接続部に漏れのないこと,及び装置ガラス部品の内面が清浄であることを確認する。
2.2) 高圧容器からの酸素(JIS K 1101に規定するもの)及び水素(JIS K 0512に規定する3級品又は4
級品)を,圧力調節器によって規定の圧力に調節する。
2.3) 冷却水を冷却系に流す。
2.4) 減圧調節弁前流の三方コックが大気側にあることを確認して,吸引ポンプを始動し,バーナを燃
焼管内に挿入し,軽く手で支えながら一次及び二次酸素減圧弁を開き,流量計を見てそれぞれ規
定の流量に調節する。次に,前記三方コックを吸引ポンプ側にして,減圧調節弁を徐々に開いて,
――――― [JIS K 2301 pdf 42] ―――――
40
K 2301 : 2011
系内を規定の減圧度に調節する。
2.5) スプレートラップを外して,吸収液50 mLを吸収管に入れ,再びスプレートラップを元の位置に
戻す。
2.6) バーナを燃焼管から外して,バーナホルダーに保持する。試料ガスコックを開き,試料ガスライ
ンを試料ガスで置換する。置換後に試料ガスコックを閉じる。
2.7) 水素減圧弁を開き,流量計を見て規定の流量に調節し,バーナに至るまでの配管内の空気を置換
する。
2.8) バーナをバーナホルダーに保持したまま点火し,炎に注意して逆火現象が起きていないことを確
認する。点火には,硫黄分を含むマッチなどを用いてはならない。逆火現象は目で見ても分かる
が,バーナすり合わせ部に手を触れると熱くなっている。逆火現象が起きた場合には,水素の圧
力を少し上げるとよい。
次に,燃焼管すり合わせ部にバーナの炎がなるべく当たらないようにして,速やかにバーナを
燃焼管内に挿入する。
2.9) 系内が規定の圧力に保たれていることを確認した後,ガスメータの目盛を読み,試料ガスコック
を徐々に開いて表10に示す流量で試料ガスを燃焼させる。このとき,炎の長さを試料ガスコック
又は減圧調節弁で適宜調節し,不完全燃焼が起こらないようにする。燃焼管の中で冷却水が沸騰
する場合には,冷却水を増量するか,又は燃焼量を少なくする。
2.10) 適量の試料ガスを燃焼させた後,試料ガスコックを徐々に閉じ,ガスメータの目盛を読む。続い
てバーナを燃焼管から外し,バーナホルダーに固定した後,水素,一次酸素,二次酸素の順で減
圧弁を閉じる。
2.11) 吸引ポンプ及び冷却水を止め,三方コックを大気側にして減圧調節弁を閉じる。
2.12) ガスメータの読みから,箇条5 e)によって燃焼に用いた試料ガスの体積を計算する。
7.1.1.4 定量操作
定量操作は,次による。
a) 法,B法又はC法のいずれかの方法によって試料ガスを燃焼させ,吸収液に吸収させた試料溶液を
ビーカ(200 mL)に洗い移し,ブロモクレゾールグリーン溶液3滴4滴を加えた後,アンモニア水
(1+200)を,溶液の色が黄色から青色に変わるまで少量ずつ加える。この溶液を全量フラスコ(250
mL)に洗い移し,水を標線まで加える。このとき,試料溶液が250 mLを超える場合は,電熱ホット
プレートなどを用いて加熱濃縮する。
試料溶液中に金属イオンが存在するおそれがある場合には,陽イオン交換樹脂カラムに通して除去
する。この場合,試料溶液に白金網などを入れて煮沸し,あらかじめ過酸化水素水を分解する必要が
ある。
b) この溶液25 mLをコニカルビーカ(200 mL)に分取し,塩化カリウム溶液1 mL,アセトン50 mL及
びジメチルスルホナゾIII溶液4滴5滴を加える。
c) この溶液をマグネチックスターラでかき混ぜながら,5 mLのマイクロビュレットを用い,0.005 mol/L
過塩素酸バリウム標準液で滴定し,溶液の色が紫色から緑青色に変わったとき,その色が1分間継続
した点を終点とする。
d) 法及びB法の空試験は,空気だけを試料ガスの場合と同一流量で同一時間通過させた吸収液につい
て,また,C法の空試験では,水素だけを試料の場合と同一時間燃焼させた吸収液について,a) c)
と同様な操作を行う。
――――― [JIS K 2301 pdf 43] ―――――
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K 2301 : 2011
e) 計算 試料ガス中の全硫黄濃度は,次の式によって算出する。
.0160 f a b 10
CS
V0
ここに, CS : 試料ガス中の全硫黄濃度(g/m3)
f : 0.005 mol/L過塩素酸バリウム標準液のファクター
a : 試料溶液の滴定に要した0.005 mol/L過塩素酸バリウム標準
液の量(mL)
b : 空試験溶液の滴定に要した0.005 mol/L過塩素酸バリウム標
準液の量(mL)
V0 : 箇条5 e)によって計算した標準状態における試料ガスの体積
(L)
0.160 : 0.005 mol/L過塩素酸バリウム標準液1 mLに相当する硫黄の
質量(mg)
ただし,aがbの10倍以下の場合は,a=10×bとしてCSを求め,結果を“定量限界(CS g/m3)以
下”と表示する。
f) 分析結果の表示 JIS Z 8401によって,有効数字2桁に丸めて表示する。
7.1.2 ジメチルスルホナゾIII吸光光度法
7.1.2.1 原理
試料ガスを空気と混合又は酸水素炎中に導入して燃焼させ,生成する硫黄の酸化物を過酸化水素水に吸
収させて硫酸とする。N, N-ジメチルホルムアミド及び過塩素酸バリウム溶液を加えて混合した後,ジメチ
ルスルホナゾIII溶液を加え,生成するキレートの吸光度を測定する。この方法は,試料ガス20 Lを採取
した場合,全硫黄濃度0.002 5 g/m30.02 g/m3のガスの分析ができる。
7.1.2.2 試薬
試薬は,次による。
a) 吸収液 7.1.1.2 a)と同じもの。
b) , N-ジメチルホルムアミド JIS K 8500に規定するもの。
c) 標準硫酸カリウム溶液(S : 0.003 mg/mL) JIS K 8962に規定する硫酸カリウムを粉末にし,105 ℃
110 ℃で2.5時間3時間乾燥させる。その0.163 gをはかりとってビーカ(100 mL)に移し,少量
の水に溶かす。これを全量フラスコ(100 mL)に洗い移し,水を標線まで加えて原液とする。この原
液10 mLを全量ピペットで全量フラスコ(1 L)に移し,水を標線まで加える。
d) 過塩素酸バリウム溶液 7.1.1.2 g)で調製した0.005 mol/L過塩素酸バリウム標準液(ファクターf)の
6/f mLを全量フラスコ(100 mL)にはかりとり,水を標線まで加える。
e) ジメチルスルホナゾIII溶液 ジメチルスルホナゾIII(2ナトリウム塩)0.228 gをはかりとってビー
カ(200 mL)に移し,少量の水に溶かした後,全量フラスコ(500 mL)に洗い出し,水を標線まで加
える。この溶液は,褐色瓶に入れ,冷暗所に保存する。
7.1.2.3 装置
装置は,次による。
a) 分光光度計 JIS K 0115に規定するもの。
7.1.2.4 試料ガスの燃焼
7.1.1.3の操作によって,全硫黄量が0.05 mg0.4 mgとなるまで燃焼させることが望ましい。
7.1.2.5 定量操作
定量操作は,次による。
――――― [JIS K 2301 pdf 44] ―――――
42
K 2301 : 2011
a) 7.1.2.4によって試料ガスを燃焼,吸収させた試料溶液を全量フラスコ(250 mL)に洗い移し,水を標
線まで加える。続いて,この溶液10 mLを全量フラスコ(25 mL)に分取する。
試料溶液中に金属イオンが存在するおそれがある場合には,陽イオン交換樹脂カラムに通して除去
する。この場合,試料溶液に白金網などを入れて煮沸し,あらかじめ過酸化水素水を分解する必要が
ある。
b) , N-ジメチルホルムアミド10 mL及び過塩素酸バリウム溶液2 mLを加えて2回3回軽く振り混ぜ,
室温で30分間放置した後,ジメチルスルホナゾIII溶液2 mLを加え,軽く混合して水を標線まで加
える。
c) この溶液の一部を吸収セルに移し,660 nm付近における吸光度を測定する。対照液は,吸収液10 mL
を全量フラスコ(25 mL)にとり,b)と同様に操作した液とする。ただし,過塩素酸バリウム溶液は
添加しない。
7.1.2.6 検量線の作成
数個の全量フラスコ(25 mL)に標準硫酸カリウム溶液0 mL5 mL(硫黄として0 mg0.015 mg)の各
種液量を段階的にとり,水を加えて液量を10 mLとし,以下7.1.2.5 b)以降の手順に従って操作し,得られ
た吸光度と硫黄量との関係線を作成して検量線とする。
7.1.2.7 計算
7.1.2.6で作成した検量線から硫黄量を求め,試料ガス中の全硫黄濃度を次の式によって算出する。
A 25
CS
V0
ここに, CS : 試料ガス中の全硫黄濃度(g/m3)
A : 検量線から求めた発色溶液中の硫黄量(mg)
V0 : 箇条5 e)によって計算した標準状態における試料ガスの体積
(L)
ただし,Aが0.002 mg未満の場合は,A=0.002 mgとしてCSを求め,結果を“定量下限(CS g/m3)以下”
と表示する。
7.1.2.8 分析結果の表示
分析結果は,JIS Z 8401によって,有効数字2桁に丸めて表示する。
7.1.3 イオンクロマトグラフ法
7.1.3.1 原理
試料ガスを空気と混合又は酸水素炎中に導入して燃焼させ,生成する硫黄の酸化物を過酸化水素水に吸
収させて硫酸にした後,イオンクロマトグラフに導入し,硫酸イオンのクロマトグラムを記録する。この
方法は,試料ガス20 Lを採取した場合,全硫黄として0.002 g/m30.04 g/m3のガスの分析ができる。
7.1.3.2 試薬
試薬は,次による。試薬は,該当する日本工業規格(日本産業規格)がある場合には,その種類の最上級,又はこれと同
等のものを用いる。ただし,該当する日本工業規格(日本産業規格)がない場合には,分析に支障のない品質のものを用い
る。標準液は,各試験項目で調製方法を規定するもののほか,トレーサビリティを確保してある市販標準
液,又はそれを一定濃度に希釈したものを用いる。
標準液は,使用目的に適合していることを確認したのちに用いる。
注記1 トレーサビリティを確保してある試薬には,JCSSマークを付けたものがある。
a) 硫酸 JIS K 8951に規定するもの。
――――― [JIS K 2301 pdf 45] ―――――
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JIS K 2301:2011の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 19739:2004(MOD)
- ISO 6326-1:2007(MOD)
- ISO 6327:1981(MOD)
- ISO 6974-1:2000(MOD)
- ISO 6974-2:2001(MOD)
- ISO 6974-3:2000(MOD)
- ISO 6974-4:2000(MOD)
- ISO 6974-5:2000(MOD)
- ISO 6974-6:2002(MOD)
- ISO 6975:1997(MOD)
- ISO 6976:1995(MOD)
JIS K 2301:2011の国際規格 ICS 分類一覧
JIS K 2301:2011の関連規格と引用規格一覧
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- 規格名称
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- 石油類試験用ガラス製温度計
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- 絶縁抵抗計
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- ガス分析装置校正方法通則
- JISK0088:1997
- 排ガス中のベンゼン分析方法
- JISK0095:1999
- 排ガス試料採取方法
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- ガスクロマトグラフィー通則
- JISK0115:2004
- 吸光光度分析通則
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- 吸光光度分析通則
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- イオンクロマトグラフィー通則
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- JISP3801:1995
- ろ紙(化学分析用)
- JISR3503:1994
- 化学分析用ガラス器具
- JISR3505:1994
- ガラス製体積計
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方
- JISZ8402-2:1999
- 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第2部:標準測定方法の併行精度及び再現精度を求めるための基本的方法
- JISZ8710:1993
- 温度測定方法通則